7月6日に納車されました✨
今年7月10日に100周年を迎えたBentley✨
記念すべき日に納車が間に合い、Bentleyの世界に端くれながら関われたことを嬉しく思います✨✨✨
7月5日の金曜日、3ヶ月ほどお借りしていたJaguar XJ8を一宮でお返しし、1日クルマのない人になってしまったので、新幹線と電車で東京に戻り、タクシーで引き取りに行ってきました。基本は長距離だろうがクルマ移動の人なので、たまに鉄道やらタクシーの公共交通手段で移動すると、便利なんだか不便なんだか分からなくなります。でも、駅弁はSAのご当地メニューとは違う楽しみがありますね😋
XJ8は7,500キロくらい走り愛車に近い存在になってたので、ちょいと寂しいですが、エアマス・センサー(LEAN)がいった以外はいたって快調に走ってくれました。ヨーロッパ車の場合、エアマスは半ば消耗品感覚なとこもありますが、X350の場合は日本のデンソー製だったりします😝
平均燃費は10.5km/Lでした。同じような乗り方でXJRが8.43km/Lなので想像以上にいい数値ですね✨
さて、そんなXJの感覚にカラダが慣れた状態で乗るBentley Turbo RS。
座らせ方はXJの対局と言ってもいいかもしれません。相対的に低く座らすXJに対して、アップライトで少し昔のレンジローバーを思わすポジション。ハマーで試乗しに行った時はあんまり感じなかったですが、XJから乗り換えると妙にアップライトに感じます。
インテリアの質感は流石に超高級車のレベルにあります。皮とビニールが混ざるクルマが多い中、皮に見えるところはすべて本物のコノリーレザーです‼️
コノリーレザーの中でもTop10 Gradeのものらしく、質感、厚みともにこの時代までのロールス・ベントレー独自のものです。パネルはカーボンで、カーボン装着車は20台限定の中で8台しかないらしい Σ(・□・;)
そして、実はこのシート形状やカーボン・パネルはTurbo RS専用品なのです。ホイールものちにTurbo RTが出るまでTurbo RSの専用品。ロールス・ベントレーが違うなぁって感じるのは、わずか20台のために専用設計品を設けていること。今出てるWraith Eagle VIIIなんかも50台のための専用品満載です。結構欲しい😊
クルマの原価計算は非常に厳しい世界で、売れる台数でコストは割られている。原価比率がどのくらいだったのか知りませんが、クルマが高くなるのが納得できます。それ以前にフツーの大量生産のメーカーだったら、専用品作りを許される数ではありません。
コクピット・ドリルを受けますが、これと言って変わった装備がついている訳ではありません。カップホルダーもなかったり、小物入れも少なかったり、時代を考えてもついてないものが多い気がします。その代わり、プラスティックの使用は最小限に抑えられ、ビニールも皆無でマテリアルは一級品です。
走り出します‼️
お店から自宅はクルマで20分程度なのでショートドライブです。
操作系は結構重めです。X350の操作系はスイスイ系なので、余計に重く重厚に感じます。
発進もワンテンポ遅れて動き出す感じです。そして、ちゃんと踏み込まないと動きません。最近の操作系スイスイ系のクルマはスロットルをすぐ開きたがりますが、Turbo RSはその対極の設定ですね。W124とかw140くらいまでのメルセデスのような設定ですね、というか、この時代はドイツ車もこういう設定のクルマがほとんどでした。
ちょっと踏み込むと、適度にドロドロ系のエキゾーストノートが入ってきます。ちょっとアメ車っぽくもありますが、全体にタイトで精密な感じがします。遮音性は高いですが、エキゾーストノートを必要以上に消さないところに好感が持てます⭐️
ボンネットを見渡せますし、曲がってく感覚も独特です。なんだろう、船に乗っているような感じです🚢
ノーズの重さを感じますし、ステアリングも重めなんで、少し動きが大げさな感じはします。そして、低速ではステアリングを少し意識的に戻してあげないといけません。ハマーやゲレンデも大きくて重いものを動かしてる感がありましたが、Turbo RSはちょっと違って、不思議と船の感覚です。
操作系重めで物理的にも2,390キロなんで重い。じんわり動く味付けなので、意思を持って加速、減速、曲げる、戻すってしてあげないといけません。スイスイ系のX350と比べると、運転が全体に重労働に感じる部分はありますが、コントロール性はTurbo RSの方が高い気がします。少しコツと体力が必要ですが、微妙なコントロールにもクルマがついてきます。
そして、ステアリングからのインフォメーションも多い。ハイドロの足回りがショックは結構キレイに吸収してくれるので街中での乗り心地は非常にスムーズですが、ステアリングには振動を含めて結構インフォメーションが伝わってくる。これはワザとある程度、こういう設定にしてあるようにも感じます。
そして、高速も100キロくらい走ってみましたが、少し期待と違うかもしれません。まず、風切り音がだいぶ大きいです😳 クルマ自体は古い感じしないんですが、基本的なボディは1970年代の設計のクルマなのでこういうものなのでしょう。。。
ドアミラーとAピラーのあたりからヒュルヒュルいってます 笑
高速巡航でも意識的にアクセルを踏む必要があります。X350のユルユルスピードが乗っていくタイプで気抜くと速度が上がってますが、Turbo RSは逆ですね。踏んでないと失速していきます。乗り心地はいいですが、同時代のSクラスのほうがフラットで接地感が高いと感じます。足は少し固めですが、少し浮遊感があります。加速も遅くはないですが、さほど速い感じもしません。データ上はターボRSのほうが速いはずですが、スピード感がないせいかハマーのほうが伸びたような感じします。
それから直進性がさほど高くない。正確にいうと直進性が低いということではなく、姿勢変化や外乱を嫌うクルマであるということ。日本の高速道路はあまり路面が良いほうではないので、ちょっとした入力に対して意外とクルマが乱されやすいということです。路面のキレイなところをピタッーと走らせるとか、一定の舵角でコーナリングするとか、一定のブレーキングとかは非常にいいです。ただ、姿勢変化が連続するようなシーンは少し苦手で、キレイに走らすために気を使います。
現代のクルマしか知らない人は、重くて鈍重なクルマで直進性も少し心もとないと感じるかもしれません。剛性や建て付けも現代のクルマよりも弱いと感じる部分確かにあります。揺すられ感も少しあります。
しかし、それは現代のクルマしか知らない人の意見でしょう。
ここには単に設計年次が古いという話だけでなく、設計思想がここ20年で変わってきたという事実があります。W124やw140くらいまでのメルセデスを経験されたことがある方ならわかっていただけると思いますが、クルマの運動に対する考え方が変わってきたのです。当時は一つ一つの運動は高次元で実現していたものの、運動から運動に移る姿勢変化はあまり得意とするクルマではなかった。電子制御の発達によりクルマの特性の作り方に幅が出てきたというのもありますが、メルセデスもAgilityって言い出した頃から、積極的に姿勢変化を好むクルマ作りに変わっていった。ロールス・ベントレーにしても一緒です。BMWとVW Groupというところで、逆にこの傾向が加速しているかもしれません。
こうした特性の後ろにある背景を感じながら乗ると、いろいろと感じるものがあり、奥深さもあります。運転は難しくなく、割と馴染むクルマではありますが、乗りこなすレベルに到達するにはいろいろと背景にある思想を理解する必要があります。
ただ、このクルマのすごいところは、こうした設計年次的な古さは感じるものの、クルマ自体は全く古さを感じないところ。相当メンテしているのもありますが、いわゆるヤレとかお疲れ感は全くありません。
タコメーターのレッドは4,500でそもそも目盛りも5,000までしかないので回るエンジンではなく、100キロだと1,500回転くらいしか回ってないですが、そこから踏み込むと、3,000回転くらいまで一気に吹け上がり、そこそこの勢いで加速していきます。ただ、あまり速い感じはしないですね。。。
スピード感がないのもありますが、データ上は0-60mph加速は6秒フラット、最高速241キロなんで、もう少し速いかと思ってました。まだ、スポーツモードを試してないので、ここに秘密があるのかもしれません。
96年式のクルマなので、あと2年でクラシックの仲間入りする23年前のクルマ。しかし、そこは100年設計、100万マイル(160万キロ)対応のクルマ、個体自体がお疲れと感じさせる部分はありません。
ただ、これは何もしなくても100年持つ、100万マイル走るという意味ではもちろんありません。適切なメンテナンスが必要です。エンジンオイルもハイドロ系のミネラル・オイルもそれなりに食うようなので、小まめなメンテが必要そうです。しばらくは、小まめにいろいろ見てみて、走り方と消費の仕方とかを覚える必要がありそうです。ちゃんと付き合えば、すぐ壊れるようなクルマではないはずなので。水温計も結構正直系なので逆に安心ですが、渋滞では結構上がるのでクーラントも小まめに管理してやる必要がありそうです。
まずはメンテも含めて感覚をつかむことですね‼️