鹿島神宮,平安時代から「神宮」と称された由緒正しい神社ですが,以前から気になっていたことがあったので,お参りしてきました.
神社の中にには,摂社として境内に他の神々を祀っているところがあります.
鹿島神宮でもそんな摂社が多くあるのですが,中でも気になっていたのが,沼尾神社,坂戸神社.
同じ境内に祠を作ればいいのに,あえてそれをせず,遥拝所からオリジナル(?)のお社を参拝させています.
一緒には居たくないけど,放って置くと何するかわからないヤツ,
キシリアに対するシャア的な位置付けと言えば分かりやすいですね.... 余計分からんわ!
画像出典:日本サンライズ
常陸国風土記には「天の大神社(鹿島神宮)、坂戸社、沼尾社、三処を合せて惣べて香島の天の大神と称す」との記述があって,実は由緒正しい神社であることがわかります.
伊勢の神宮における二見興玉神,
諏訪大社におけるミシャグチ神,
みたいな存在でしょうか.
坂戸社,沼尾社,両方の神社とも,Google Mapでは位置が特定されているのですが,行き方が結構難解です.
見えてるのにたどり着けない,竜王のお城みたいな(笑
まずは沼尾社.
道路脇のこの標識が目印.
かすれてよく読めませんが,「この周辺は神聖な区域です」と書かれています.
この先が一直線の鬱蒼とした森の中を進む参道で,すぐ手前まで明るい田園風景の中にいたのが嘘のようです.
明らかに俗世界とは異なる,濃厚な気配.
静寂な空気の中で鳥たちの囀りだけが聞こえる,
まさに神様と一体化した気に浸れます.
今は下総国一之宮,香取神宮に鎮座する経津主神は,最初はここにいらっしゃったのだとか.
なるほど,本殿の背後には木々の隙間から香取神宮の森が望めます.
さてお次,
沼尾社から数キロ南下したところに鎮座するのが,坂戸社.
こちらの目印はこれだ!
沼尾社ともども,まさにドラクエの世界ですね.
こちらは沼尾社よりは小規模ですが,それでも神様との一体化が感じられる仄暗い森の中.
鳥居をくぐると空気が変わるのがわかります.
心が浄化されるというのは,こういうことなのでしょうね.
拝殿と本殿は沼尾社と同じ造り.
しかも双方の神社とも,向きは真東です.
春分,秋分の神聖な日光が,参道を通ってこちらの神様を真正面から照らすのでしょう.
俗世界の面倒なことを忘れて無我の境地に浸る,神様を信じない方も,たまにはこんな体験はいかが?
Posted at 2024/05/19 06:42:17 | |
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