さて、色々と方向が進んだり戻ったりしているリア移植作業もだいぶ佳境になってきました。完成まで話を進めていきます。
取付位置の修正を行った後は、ついに造形に入りますが、3Dプリンタ側の部品も造形は、やはり一回ではうまくいかない。
造形の向き、サポート材の量、造形に必要な時間、温度管理といった面で出来が異なることが多いので、同じものでも、寸法が出来るごとに微妙に異なります。
特にFireTVstick4Kのホルダー周りはその環境変化でうまくはまったりはまらなかったりとその影響が大きい。幅19センチと造形サイズギリギリで作っているため、作り出すのに2日間近くかかり、出来た最後の確認でうまくいかない方が状況として多かったりする。
この辺りの作業は苦行です。フィラメントは再利用がきかないので作ってダメならポイなので失敗作が増え出すと難儀です。そのためのギリギリ調整ですが、こればかりは3Dプリンタの能力というところもあるので一概に万人向けの設定が出来るわけではありません。
そしてやっとこさ出来上がった枠の取り付けテスト。3Dスキャナの精度の狂いも重なって多少の組み付けのアラはある物、極端なズレはなかったのでヨシとする。
取り付けに必要な各種部品の用意もちらほらと。
リレー用の基板も届きましたが、ポートの穴が狭すぎたので今回は穴を拡げて更に基板の表面を削ってハンダ面を確保するという力技を使いました。
リレー部品は中華製で某松下系に似たリレー部品を手配。基板ピッチが汎用で使えたのと、EAGLEにそのリレーに似た製品の部品データがあったのでそのまま流用することで、EAGLEお馴染みの部品の手作りをしなくても済み、一個単価が左のエー〇ンさんよりも安くなって、10A→20Aに耐久性が上がる色々とお得な仕様。そこまで電流は流れないけどね。
でもリモートスイッチを有線化しているなら無くてもいいのでは?という意見もありますが、今回のシステムではリモートスイッチにはなるべく電源を流さないという目標があり、それを踏まえた方法として、PICタイプでも良いのですが、再起動対策含めてリレーとして、双投型を採用。NC側(電流を流さない状態で繋がっている側)とNO側(電流を流した状態で繋がっている側)を繋ぐ機器によって振り分けました。今回の場合はNC側にFireTVstick等のHDMI機器と、カーwifiのDCT-WR100Dを繋いで、リセット中のみリレーを働かせて、NO側には常時使用していないラズパイを繋いで、スイッチの動作通りとしました。
なので、写真のスイッチが0/1逆向きだったりするのは物理的な向きを合わせるとこうなるわけです。はい。
USB電源もエー〇ンさん系で固めていましたが、ラズパイ用として元バッテリーレス化に使っていた秋月6AのDCDCをもう一台用意して、先端をmicroUSB化します。該当機器の消費電流も5Vに対して2Aもいかないという判断なのでこれで十分としています。とはいえ最終テストはしますが。
それでも何とか造形が終わってきたので、配線などの準備を進めていく。ここから先は過去の経験を利用します。
電源引き込み用のケーブルは、既にEDFCの作業時に行っていました。
EDFC用の電源としてACC電源はBRZ/86においてはリヤ方向には皆無だったため、のれん分けからリヤ方向にケーブルを敷設、EDFCはACC電源を入れつつも、リアでMT車特有の再起動対策(要するに発進エンスト対策)の遅延ACC電源(私はD-ACC:DelayAccessory等と言ってますが)も使えればと考えて、
どっかで見覚えのあるシールド付3極MVVS線を敷設。
1.25sq程度の太さがあるのでD-ACCをバッ直に変更しておけば、大概の配線問題は解決できる。D-ACCの生成は今使っているユピテル駐車録画オプションの電圧/時間タイマーOP-VMU01にリレーをかけてバッ直を制御してしまえばOK。この方法、たとえ充電器などの機器であっても電圧か時間のどちらかが条件に当たれば落ちるのでリレーと組み合わせれば汎用の遅延電源としても使いやすい。ちなみに今だとエーモンさんにも遅延タイマーは存在するが、これは12.2Vを閾値として、電圧がそれ以上ならタイマーが働くものである。
※ただ補足しておくと、OP-VMU01とエーモンさん、どちらも単体ではタイマーの許容電流は3Aまで。実情で言うとETC2.0やドラレコなら3A許容でリレー無しでも問題はない。一方のFireTVstickやRaspberryPi等の機器を混ぜ込んだ場合はHDD稼働時に約3A(12V負荷時)なので機器保護目的で0.15Aのリレーを掛けているのである。10Aのヒューズを掛けてはいるが実情、其処まで要るか?といえば不要ではあるのだが。
また遅延電源を作っておくと、FireTVstickやRaspberryPi等の一時的なデータ保持を行う事もできるので一時的な休憩や車外対応にも使える。唯一の難儀としては、フロント側とリア側でタイマーを分けて仕掛けたこと。距離が伸びればそれだけ負荷も掛かるので、フロント単体だけではまかないきれなかった。
そしてEDFCから分岐したACC含めた電源線はユニット本体へ入るが、このあたりのコネクタは過去からのファンなら見覚えのある、
車載PC用の3極型電源コネクタ。俗にいう航空コネクタなんて呼ばれてますが、元々は日本の航空部品の製造会社が作ったコネクタというわけです、詳細は忘れた。最近中国サイトが翻訳するときに航空が目立つ様になったらしいが気にしない。そして
車載PCで利用していた8極型コネクタもケーブルを再利用。ケーブル作るのメンドイんです、はい。ピンも7本消費するので丁度良かった。
写真は2012年当時のモノ。USBケーブル除いて再利用品です。
最終的に各コネクタは、
3ピンが電源用で、バッ直12VとACCとGND(ボディアースとはしない)
8ピンはリレー用に3極+GNDとHDMI切替器IRセンサに3極と利用。リモコンの事を考えたら3.5mm3極も考えたけど、其処は今後の問題として対応。
スイッチユニットは最初運転席用にしていたが、感度が悪いので助手席へ、更にシードスライドに影響するのでかなり前側に。途中の図よりも前に出ていますが、
もちろんこの辺りも3Dスキャナーで型取りしたコンソールにデータを流してベストフィットに(*´д`*)ハァハァ
配線はリア電源線と同じところをということで、センタートンネル上部を経由。
USBHDD線やHDMI線2本、リモコン線の他に白い線はナビ側DVDやDTV等の映像出力用のRCA線に使った地デジ・BS用のアンテナ線4C-FB線。同軸線は昔からアンテナ意外にも映像ケーブルに流用していた経験があったので使い慣れています。
そんなこんなで組み立てていく。
土台との感じは丁度良く、精度の手前少し広めに作ったことも功を奏して、ネジを入れればなんとか丁寧に入っていく。ただ右ユニットについては、外側が内張と干渉するところが出ていたので、少し調整が必要であること以外は、至って調子よく入った。
で、本体はこんな感じになった。
思いの外、良い感じ(*´д`*)ハァハァ
(*´_ゝ`)「自己満レベルとはいえ、他に干渉せずにまとめられて良かったじゃないですか」
(神・∀・)「使い勝手が良くなるじゃん♪」
そんな感じで、構想よりも設計と造形に時間が掛かりすぎた計画はこれにて終了ですが。
まぁ、今回は本来の目的の寄り道でしたが、今後予定しているネタ前の良い勉強と練習になりました。
(;´_ゝ`)「え?これ前哨戦?」
(神;・∀・)「まだなんか造形するの?」
(*^ω^)「まぁ丁度良い勉強だったです。はい」