10月末の事である。
以前から注文していたパーツが届いたとのことで、スバルでの入庫を果たした。
まあ、この時担当とすったもんだがあったのだが、気を悪くするので書かないでおく。
さて、今回の作業メニューは次の通りである。
①乗り心地改善
②長距離走行対策
①乗り心地改善
具体的には、以下のパーツを取り付けた。
1.フレキシブルタワーバー
2.フレキシブルドロースティフナー
3.フレキシブルサポートサブフレームリア
いわゆるフレキシブル3点セットである。
3点の同時装着を前提として開発されているため、同時装着することとした。
これまで、乗り心地改善としていくつかのパーツの取付を行ってきた。
最初から選択したが、夏タイヤをブリヂストンレグノGR-XⅡを装備。
リアの収まりの悪さの対策として、(株)ラックのグレードアップダンパーV0を装着。
STI SPORT専用部品であるクランプスティフナーへ換装。
空力対策として、ボルテックスジェネレーターを装着。
ボディ全体の空力改善として、(株)AirRepairの静電気抑制除去コーティング剤ドロップダンサー2を使用。
タイヤの除電として、(株)AirRepairの静電気抑制除去コーティング剤エレスタビタイヤコートHGを使用。
しかし、これだけ対策してはいるが、根本的な足の硬さは変わらない。
ちょっと大きな段差を通ると「ガンッ」という底突きしたかのような嫌な音と強い衝撃があり、ノーマルのKYBとはいえ、WRX STIと同じ位硬いといわれる。
不満が無いと言えば嘘になる。が、早急な対策が必要かと言われると、後でもいいかとなっていた部分であった。
もとより、レヴォーグとは(特に2.0GT-S系)WRX STIとターボ系レガシィツーリングワゴンの間の子という立ち位置のクルマである。スポーツカーにワゴンのユーティリティを付与する、といった基本発想のクルマであるため、足が硬いのはある種当然であろう。
とはいえ、散々酷評され年々足が柔らかくなっていったBPレガシィの前例があるにもかかわらず、この足の硬さはどうかと思う所である。
そしてこの秋、スバルでサンクスフェアがあり、STIスポーツパーツなどが割引になるタイミングに遭遇できた。
これまで何度かあったはずなのだが、その度見逃してしまっていた機会にようやく出くわせた。
そのため、これを機にフレキシブル3点セットの導入を図った次第である。
単に固めるわけではなく、適度に「いなし」を与えるこのSTI謹製フレキシブルパーツで、硬すぎる乗り心地を改善できるのではないかと考えたのだ。
結果は後述する。
フレキシブルタワーバー
フレキシブルドロースティフナー
フレキシブルサポートサブフレームリア
②長距離走行対策
最近の多くの車種同様、レヴォーグには標準としてスペアタイヤは装備されない。パンク修理キットが付属するだけである。
スペアタイヤを設置するスペースは確保されているのだが、ここに深底のトランクトレイを設けることで、事実上の先代となる5代目レガシィツーリングワゴンよりもサイズを小さくしつつも、荷室容量を稼いで同等としている。
*なお2代目レヴォーグでは、ここにトランクトレイすら置かれない。ボディに布が貼ってあるだけであり、露骨なコストダウンが目立つポイントとなっている。
レヴォーグでは荷室容量を稼ぐことが優先され、深底のトランクトレイが置かれるここは、基本設計を共有するVA系WRXでは、標準でスペアタイヤが置かれている。この辺り、車種の思想の違いが見て取れる部分である。
さて、基本設計を共有しているだけあり、当然レヴォーグにもスペアタイヤを搭載することは可能である。
やり方としては2種類ある。
一つは、オークションなどで標準タイヤを購入し、トランクトレイを撤去して装着する方法である。
この場合、トランクトレイが置けなくなるので収納面や騒音面で不利となるが、標準タイヤを使えるため、万が一の走行時には安心が持てる。
もう一つは、オプション設定されているスペアタイヤキットを購入する方法である。こちらの場合、タイヤはテンパータイヤとなる。浅底とはなるが、トランクトレイが用意されるため、収納面や騒音面で有利となる。
自分は、スペアタイヤはあくまで非常用であり、そこまで使うものではないとの判断から、スペアタイヤキットを購入する方法を選択した。やはりトランクトレイの収納面が捨てがたかったのだ。
これにより、約20kgの重量増となる。しかし、モノは考えようである。2.0Lのレヴォーグは、AWDシステムがVTD-AWDとなる。これは、前45:後55の駆動力配分を基本とし、安定性を確保しつつもより後輪駆動寄りのスポーティな走りを実現するものである。つまり、後輪の方が駆動力配分が大きいため、リアオーバーハングに荷重をかけることは悪い事ではない。ただし、燃費にどこまで悪影響があるかは未知数なのだが・・・。
自分の場合、レヴォーグを過給器搭載型超長距離巡行戦術電子陸上戦闘機と称し、長距離走行のみの使用としている。1度のドライブで行く距離は、500~600kmを基本とし(燃料タンク半分で行ける距離)、低燃費化に努めた結果、計算上1タンク1000kmの走行も用意である仕様となっている。これだけ長距離を走る前提であるため、万が一のパンクなどがあると、状況によっては救援が困難となることもある。一応、JAFには加入してはいるが、それでもやはりスペアタイヤがある方が安心感が段違いである。
これまでタイヤが新品であることでスペアタイヤ無しで走ってきたが、上述のサンクスフェアにてオプション品も割引で購入できるため、同時に購入することにした次第である。
テストの機会は早々に現れた。
10/24に静岡県掛川市で開催されたオートテストinつま恋リゾートである。
もっとも、出場する側ではない。
以前けだま氏が出場したオートテストにカメラマンをしに行った時にも書いたが、レヴォーグ(2.0L)は、エンジンパワーに対してミッションの許容トルク容量がギリギリであること、タイヤがレグノであるためそもそもスポーツ走行に向いていないこととタイヤがもったいないこと、などから参戦する気はない。
今回は、みん友である流浪人ぽんぽこさんが出場するので、カメラマンをしに行ったのである。
なお、この時の記事は、既に流浪人ぽんぽこさんがブログとしてアップしているので割愛する。
さて、実際の乗り心地は、劇的な改善が認められた。
上述した「ガンッ」という底突きしたかのような嫌な音と強い衝撃が無くなったのである。もちろん、ショックはそのままであるため、足が硬いことに変わりは無いのだが、足がしっかりと動くようになり、足で衝撃を受け止めるようになった。ボディやシャシーの「いなし」効果もあるのかもしれないが、足が良く動くようになった点が特に顕著に感じられる点であった。
分かり易い言葉を用いるならば、乗り心地が「しっとりした」、と言える。
WRX STI乗りである友人に同乗してもらったところ、助手席からでも劇的な乗り心地の改善が分かるとのことであった。
これならば、誰を乗せても恥ずかしくない。乗り心地改善は大成功である。
一つ懸念点がある。
それは、燃費への影響である。
足がしっかりと動くようになったということは、路面への駆動力伝達効率が変わったことを意味する。
また、スペアタイヤ搭載による重量増がある。
これらがどこまで燃費に影響しているか、それが懸念点であった。
静岡へのドライブとしては、約610kmを走行し、燃費は17.04km/Lであった。
数字だけ見ると悪いように思えるが(我がレヴォーグは、満タン法20km/Lを超える燃費を出せる)、条件が違い過ぎるため、一概に比較できない。
一つは、気温である。
静岡への往路や復路は、多くの場所で気温が5度を下回る状況であった。また、一部では路面温度低下警告が表示されるほどであった。今回は夏タイヤのまま走行していたため(ここまで気温が低くなることは想定外であった)、タイヤが作動温度まで温まらず、駆動力の路面伝達効率がかなり低下していたと考えられる。キチンと駆動力を路面に伝達できなければ、当然燃費など出るはずもない。
もう一つは、前回最高燃費を出したときとはコースが異なるという事。
目的地が浜松SAとつま恋リゾートと違うため当然といえば当然ではある。また、オートテスト終了後、ぽんぽこさんのマイクラに同乗させてもらい、その返礼として夕食に行ったレストランさわやか(ハンバーグで有名)までレヴォーグに同乗してもらった。
ここでかなり燃費が落ちている。最も、燃費を出すことを目的としたドライブではないため、許容範囲であるが。
一番の要因はやはり気温であろう。走行時の大半が夏タイヤに適していない気温であったことは、燃費への大幅な影響が考えられる。それがある中でも○km/Lが出ているということは、大きな影響はないのではないかと思われる。
これについては、来シーズンまで持ち越しであろう。スタッドレスに履き替え、昨年冬の燃費と比較することもできるが、今年夏におけるチューニングによって大幅な燃費改善がなされており、それもフレキシブルパーツによる燃費への影響を確認できない理由の一つとなる。
ひとまずは、乗り心地の改善と長距離対策としては十二分な成果が挙げられている。
特に乗り心地の改善ぶりは素晴らしいものである。
これでしばらく様子を見てみようと思う。
それと、マイクラへの同乗をさせてもらったぽんぽこさんに感謝。
色々手が加わった状態とはいえ、初めて乗ったマイクラ。
というかオープンカーが初めて。
実に面白い体験でした。