今日は、ちょっと独り言書いてみようかな…
誰かの批判をしているということではなく、様々な意見の中の、カンザキの意見として見てもらえれば、誰もハラ立たないかも。
昔のTS、特に富士のマイナーツーリングってレースは、ホントは僕みたいな未熟な人間が走れるレースじゃなかったレースなんだよね。
その下のフレッシュマンだって、100Rを3台ならんで全開でコツコツ当たりながら走り抜けていた。
みんな自分の技量と、その日の車のコンディションをわきまえて、信頼関係の中で競争していたんだと思う。
モータースポーツって言うくらいだから、喧嘩じゃない。
あくまでも、一定のルールの中で、お互いの持っているものを出し合って戦う。
ゲームのバーチャルな世界とは違って、失敗すれば車体だけじゃなく、場合によっては身体にも損害が出るんだ。
頭ではみんな分かっているんだろうね。
だけど、いわゆる「ハンドルを持つと違う人になっちゃう」とか「ヘルメットかぶると人格変わっちゃう」タイプの人は、自分や車の限界を超えてしまう。
「自分を超えろ!」
なんかのキャッチコピーみたいで、カッコいいよね。
でも、ホントはその後ろに、「他人を巻き込むな」って言葉も小っちゃく入ってる(^^)
今回のレースで、僕は12年分のツケを払わされたと思ってる。
JCCAのHPの「イベント」ってボタンを押すと、各レースのリザルトとその時のハイライトシーンを切り取った写真が見られる。
JCCA HP
2005年までしか遡れないが、TS-Cupは2004年から始まった新しいカテゴリーだから、その大半が見られる。
他のカテゴリーも含めて、いろいろ写真を見てみたけど、懐かしい思い出が蘇るなあ(^^)
接近戦のシーンをいろいろ選んでみたけど、やっぱりきれいなサイド・バイ・サイドはなかなか出来ないんだよね。
上手く息が合うと、こんな感じかねぇ
さて、話をもどそう。
僕の"ツケ"のことも、苦い思い出として書いてみようかね。
2005年の富士ジャンボリー。
富士の本コースのコース改造が終わって、新コース初めてのJCCAのイベントだったんだ。
目玉は何と言っても、#16 カフェトレド トリイサニー。
影山正彦 選手のドライブする当時物、'88年のマイナーツーリングの後から、ご本人が大切に保管していた車両。
この時の44号車、排気量の大きいTS-2クラス。
スタートは、当時物の1298ccよりトルクで勝る分、下手でもプロについていけた。
1コーナーの侵入でブレーキミス。あえなくオカマを掘る…
決勝終了後、表彰台から降りてきた影山選手に謝りに行くと、「自分の技量をわきまえろ!」と怒られた。
翌年2006年は、決勝前にプライベーター最強だったKPファクトリーのどらいばーTさんに、「当てるなよ」と釘を刺されたにもかかわらず、再びミス。
チーム監督Nさんに怒られた後、コントロールタワーにも呼び出され、競技長からお灸をすえられた。
自分に対しての戒めというわけでもないが、実は44号車の左のドアとステップには、その時の傷というか名残を残したままにしておいた。
いや、本当に反省したよ。
恥ずかしながら、この際ホントのことを書きますが、競技長には「来年からJAF戦に昇格させるが、神崎さんのレベルはそこに到達していない。」とまで言われましたからね…
このままじゃいかんと、思いましたよ。
ウデがイイとかワルイとか言う以前に、レースになると頭に血が上りすぎていたんでしょうね…
そんなときに、萬福のマスターから紹介されたのが、ビルズのかなざーさん。
TSは当時からのあこがれのレースで、これも何かの縁だから、ダンパーをサポートしてくれるとの話になりました。
車もね、この時から真っ白のボデーが、白黒ツートンのビルズ・ワークスカラーになった。
一方では技量が足りないと言われながら、反対側では協力するから頑張れ!と…
正直言って複雑な心境でしたけどね、素人の草レースで、そんなチャンスはめったに無い訳ですよ。
ちゃんとして、頑張ってみようと、真面目に取り組んで、あっという間に10年です。
その間もね、いろいろ有りましたよ。
人間急には変われませんからね、エキサイティングな接近戦をすれば、お客さんも喜んで見てくれるし、ついつい熱が入りすぎて、相手に接触しないまでも、コースアウトしてスポイラー吹っ飛ばしたりとか、オイルポンプ不調なのに油圧計見てなくて、エンジンブローとか…
でもね、だんだんと経験を重ねる中で、この人ならギリギリのテール・ツー・ノーズ出来るかな~とか、サイド・バイ・サイドいけるよねーなんてことが分かってきたりして、どんどん冷静に走れるようになってきましたよ。
上位のドライバーはね、全然違うよ。
ブロックされたって、「あぶねっ!」って思わないもん。こっちもヘルメットの中でニヤニヤしながら、右に左に、揺さぶりかけて、レースを楽しみながら、戦ったりしてた。
レース終わったパドックでは、汗だくの顔して「邪魔してゴメンネー」なんて、抜けなかったボウズにイヤミ言ってくおっさんとか…
仮にちょっとプッシュしたって、笑ってシェイクハンドできるレースをしてきたと思う。
それが周回レースの「スポーツマンシップ」なんじゃないかねぇ…
相手が前に行けないように、何度も蛇行して見せるとか、横に来た時に幅寄せするとか、自分の車が遅いのを変なやり方でカバーするのは、僕の中ではガキの戯れくらいにか思えない。
昨今人気を博しているD1とか、「喧嘩レース」を公言しているWTCCとか、「クラッシュもエンターテイメントだ」と考えるカテゴリーと、僕らがやっている部品探しに苦労するヒストリックカーやクラシックカーのレースと一緒にされては嫌だな。
変に勘違いしている人とは、二度と走りたくない。
まあ、そういう自分も、予選の時、車載動画で僕が蛇行運転していたでしょ。
そのとき、僕はメーター見ながら後方がおろそかだった。で、後続車に危ない思いさせて、「訓告」って処分さ。
「スポーツマンシップに反する」って怒られたが、確認不足の自分が悪いんだもん。
相手にも頭下げて謝りに行ってきた。
誰だって失敗はするよ。
だから、1ラップ目にぶつけられたことは、仕方ないと思ってるし、何より相手のドライバーも、メカさんたちも、僕のところにすっ飛んできて、謝ってくれたよ。
僕は、「やっぱりツケ払わされたな…」って思ってさ、「しかたねえすよ」って言うしかなかった。
千葉の某大先輩は、「おまえ、殴り合いの喧嘩するのが当たり前だ!」って言ってたけど、しかたないすよ。相手のミスなんだもん。
俺はそれ以上相手を責められない。
また一緒に走ることが有ったら、笑いながら「今度は変なところ走らないで下さいよぉ」ってイヤミくらいは言わしてもらうけどね(^^)
まあ、まだまだ修行しなきゃなりませんな。
上位グループに手が届くところまで、車も仕上がってきたし、一発のタイムも出るようになったけど、まだまだだ…
あー12年間、いっぱい勉強したなあ。(^^)
#44@2005
#44@2007
#44@2015
※写真はすべてJCCAのリザルトページより転載しました。