『Five epic ERC season openers revisited』
2013年:コペッキー、ブフィエを0.5秒差で制す
ヤン・コペッキーは、イェンナー・ラリーのレグ2の8ステージを、ブライアン・ブフィエに20.2秒差でスタートし、激しい雨と凍結したセクションのため、チェコ人ドライバーは慎重なアプローチを強いられましたが、それでも残り4ステージの時点で20.0秒差をつけてリードしていました
SS15のゴールまで7kmの地点で左フロントタイヤが損傷し、残り3ステージの時点でコペッキーは3位に後退し、イェンナー・ラリー初参戦となったブフィエは、同じステージでスピンを喫しながらもトップに立った
首位との差は29.7秒だったが、コペッキーは諦めず、最終ステージのスタート時点でブフィエとのリードを10.6秒まで縮め、霧に覆われた25kmの決勝ステージを、ライバルであるフランス人ドライバーのブフィエより11.1秒速いタイムで走り切り、ミシュランタイヤを装着したファビアで0.5秒差で勝利を祝った
「勝てるという信念を決して捨てませんでした。信じることをやめたら、何も達成できないからです」と、パベル・ドレスラーがコライバーを務めたシュコダ・ファビア S2000でコペツキーは語った
12万人の観客の前で、オーストリア出身のドライバーであるライムンド・バームシュアガーは総合3位でフィニッシュ、ベッポ・ハラッハ、ハンネス・ダンツィンガーは、皆、強い印象を残した
三菱ランサーエボリューションIX R4で7つのステージ優勝を果たしたハラッハは、ERCプロダクションカーカップの最高峰タイトルを獲得し、コリン・マクレーERCフラットアウト・トロフィーを授与されました
・ダンツィンガーはEWC 2WDで優勝し、WRC(世界ラリー選手権)のヒーローであるフランソワ・デルクールとスティグ・ブロンクヴィストは、それぞれ7位と12位でフィニッシュしました
クビサは最終ステージのスタートで11.8秒のビハインドを挽回し、勝利を収めた
2014年:霧の中でクビサが最後の瞬間に王者となる
ロバート・クビサは、イェンナー・ラリー最終ステージで11.8秒のビハインドを挽回し、自身初の国際主要ラリー優勝を飾った
F1レースの覇者であるクビサは、最終25.00kmステージをヴァーツラフ・ペフに11.8秒差でスタートしたが、驚異的なパフォーマンスと的確なタイヤ選択が相まって、ポーランド出身のエースは勝利を確実なものにした
MINI クーパー S2000 1.6Tにスリックタイヤを選択したペフが、泥と雨に見舞われた最終テストでグリップに苦戦する一方で、クビサはスタッドレスタイヤとミシュランの冬用タイヤを斜めに装着する組み合わせを選択し、これが過酷なコンディションに理想的であることが証明された
フォード・フィエスタ RRCで初めてマチェイ・シュチェパニアクをコドライバーしたクビサは、霧と暗闇の中で23.0秒差で最速タイムを記録し、ペフに19.9秒差でトップの座を獲得
8つのステージで最速タイムを記録し、初代ERCアイスマスターランキングでトップに立ったクビサの勝利マージンは、初日のタイヤダメージ、最終日の朝のジャンプスタートによる10秒ペナルティ、そして軽微なブレーキトラブルが無ければ、さらに高かったかもしれない
彼はその功績を称えられ、コリン・マクレーERCフラットアウト・トロフィーを受賞し、トロフィーは、ユーロスポーツの専門解説者としてオーストリアに滞在していた、2度のWRCチャンピオンであるマーカス・グロンホルムから授与されました
フォード・フィエスタ R5のドライバーであるカイェタン・カイェタノヴィッチは、SS6でスロットルペダルの故障によりリタイアを余儀なくされたが、2015年から3年連続でERCタイトルを獲得した
ハバジとディムルスキが嵐を乗り越えアゾレス諸島で優勝
2019年:英雄ハバジ、ERC初勝利を飾る
ウカス・ハバジとダニエル・ディムルスキは、厳しい自然環境をものともせず、劇的なERC初勝利を飾りました
アゾレス・ラリー最終日の午後、ディフェンディングチャンピオンのアレクセイ・ルクヤヌク/アレクセイ・アルナウトフ組をかわし、優勝を飾ったのです
ルクヤヌクはアゾレス諸島2連覇に向けてコースインしていましたが、最終ステージでタイヤにダメージを受け、ハバジに首位を明け渡し、地元の英雄リカルド・モウラに次ぐ3位に後退し、更にバーストしたタイヤのラバーがシトロエン C3 R5のブレーキを損傷させた為、最終SSの1コーナーでルキヤヌクはクラッシュ
ルクヤヌクとアルナウトフに怪我はありませんでしたが、サンテロック・レーシングが整備した新型C3は大きなダメージを受けました
ルクヤヌクがもしもこうだったらどうなっていただろうかと振り返る一方で、ハバジはアゾレス諸島で勝利した初のポーランド人ドライバーとなり、2017年のアクロポリス ラリーでカイエタン・カイエタノヴィッチが優勝して以来、ERCで勝利した二人目のポーランド人ドライバーとなった
そして最終ステージを首位で通過したハバジは、同胞のカジェタントヴィッチとロバート・クビサに続き、アゾレス諸島でトップに立った
「最終ステージはクレイジーだった。今までで一番難しいステージだった」と、スポーツ レーシング テクノロジーズのシュコダ ファビア R5 を駆る 2015年のポーランドチャンピオンは語った
ハバジからわずか8.4秒遅れでモウラは2位に入り、地元ファンの祝福を浴び、トクスポート WRTのクリス・イングラムが自身初のアゾレス諸島総合表彰台を獲得し、R5カーの若手スターによる ERC1 ジュニアで優勝した
ラリーチーム・スペインのエフレン・ヤレーナは、ERC3とERC3ジュニアで初優勝を果たし、最終ステージのフィニッシュでは、その偉業の大きさに涙を流しました
パッドンはコドライバーのケナードと共に、最後の瞬間にファフェで勝利を掴む
2023:ヘイッキラの終盤の失意からパッドンが恩恵を受ける
ヘイデン・パッドンは、ミッコ・ヘイッキラの鼻先で勝利を収め、セラス・デ・ファフェ、フェルゲイラス、ボティカス、ヴィエイラ・ド・ミーニョ、カベセイラス・デ・バスト・ラリーで見事な勝利を収め、ERCラウンドで初優勝を果たしたヒュンダイドライバーとなりました
ジョン・ケナードがコドライバーを務めるパッドンは、最終レグを通して素晴らしい調子で、MRFタイヤディーラーチームのライバルであるマッズ・オストベルグから総合2位を奪取すると、シュコダ・ファビア Rally2 Evoのヘイキラとの差を縮めた
ピレリタイヤを装着したパッドンは、ポルトガル北部で行われた3日間のイベントの最終ステージを迎える時点で、ヘイッキラにわずか2.8秒差で迫っていた
フィニッシュラインまであと5kmという手前で、ヘイッキラが左フロントタイヤ交換のためにストップしたため、ヘイキラは8位に後退し、栄光はパッドンの手に渡り、オストベルグはトップから10.7秒差で2位を獲得し、ゲオルグ・リンナマエが3位でフィニッシュした
テンペスティーニ(右)とイトゥがハンガリーでの画期的な勝利を祝う
2024年:テンペスティーニ一色だが、ヘイッキラは再び第1ラウンドで絶望
初優勝のシモーネ・テンペスティーニは、V-Hidラリー・ハンガリーのセンセーショナルなフィニッシュを経て、劇的なERC優勝を果たした
ミシュランタイヤを装着したシュコダ・ファビア RS Rally2を駆るテンペスティーニは、土曜日のSS3で優勝して上位争いに加わると、レグ1を前日首位のミッコ・ヘイッキラに6.3秒差で終えた
コドライバーのセルジュ・イトゥと共に、2016年ジュニアWRCチャンピオンのテンペスティーニは日曜日の朝、ヘイッキラがSS10でメカニカルトラブルでリタイアしたため、さらに前進した
マルティンシュ・セスクスがSS12でクラッシュしたため、テンペスティーニは7.7秒のリードを築き、イベントを決定するパワーステージを維持することができた
キーン・モータースポーツのドライバーは常にコントロールしているように見えたが、ディフェンディング・ヨーロッパチャンピオンのヘイデン・パッドンがSS13で左フロントタイヤにダメージを負い4位に後退したことで、栄光への道は楽になった
マシュー・フランチェスキーニがパワーステージ優勝でERC初の2位表彰台を獲得し、ハンガリーの英雄ミクローシュ・チョモスがピレリ装備のシュコダ・ファビアでトップ3に入賞した事で、地元で祝賀が起こったのには十分な理由があった
その第73回なるERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)は、4月17日から19日に開催される第43回アンダルシア・ラリー~シエラ・モレナ~コルドバ・ワールド・ヘリテージ・サイト 2026で開幕します
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当初、ラリー・ハンガリー(3月20日~22日)で開幕する予定だったERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)だが、前代未聞とも言える理由で開催断念となり、スペインで開催されるラリー・シエラ・モレナが開幕戦に
過去に色んなドラマが演じられた開幕戦ですが、今季はどんなドラマが待ち受けているんですかね