
先月、
ETCの取り付けをしてから1ヶ月以上になります。
MDF板で自作したアンテナの取り付け台座はまあまあの収まり具合ではあるんですが‥‥、

‥‥なんかしっくりこない感‥‥‥。
そこで、3D CADを使ってもっとスッキリ作れないか考えてみることにしました。日頃、3D CADを触ることはまったくありませんが、OSSで無料で使えるFreeCADを使ってモデリングしてみることを通して。
まず、もっとアンテナを寝かせられないのかという観点です。
今の台座は、前方に向けてだいたい50°くらいで立っています。今とほぼ同じ構造を踏襲し、アンテナの角度だけ30°を切るくらいに下げてみるとこんな感じになります。赤がアンテナ、グレーが台座です。
これだと、アンテナの後ろから出るケーブルが台座に干渉してしまっています。スピーカーの露出も中途半端。簡単に言うと灰皿の前後サイズがアンテナの縦サイズに対して狭いんですよね。
そこで、もう少し角度を上げた35°にして、アンテナをもう少し上に上げてみることにしました。こうなります。

※3D CADの使い方を勉強しながらなので、ついでにフィレットを付けたりしています。
これならケーブルの干渉も問題なく、スピーカーも程良く露出します‥‥‥が‥‥‥これでは、先月作った現状のものとあまり変わり映えしないんですよね。わざわざ作り直すほどでもないんじゃないか感バリバリです。
そのため方針を変えて、アンテナのある面(両面テープのある面)をフロントガラス上側に向けることはそのままに、アンテナを90°回転させて、横向きにしてみることにしました。横向きはアンテナを黄色に変更。
アンテナの横幅は縦よりも狭いので、この向きにすれば角度を浅めにできます。開口部もなくせるので、外からの見た目がスッキリできそうです。なお、アンテナは20~60°の間で設置することが推奨となっていますので、これくらいは斜めにした方がいいかなと思います。
ただし、こういう設置にしてしまうと、スピーカーがダッシュボードの中を向いてしまうため、せっかくのガイド音声が聞こえなくなりそうです。というか、スピットファイアはなかなか勇ましい音がするので、音が出ていることはわかっても何を言っているのかはわからなくなると思います。
そこで、アンテナを取り付ける場所の両サイドに穴をたくさん開けて、音が外に出るようにしてみることにします。
ちょうど、灰皿の場所に嵌め込むために下側に作る曲面の板にスピーカーからの音が反射すると思うので、いい感じに音が外に出てくるんじゃないかと思います。
これなら、今よりも何か良さそうな台座になりそうな気がしますね。やっているとどんどん弄りたくなってくるので、もっとこれベースで弄ってみることにしました。
最初に、フロントガラスに貼るわけじゃないので、両面テープから固定方法を変えてみることにします。だんだん3D CADに慣れてきたこともあって、パッチンで嵌め込む構造を作ってみたりなんかしてみました。両面テープの厚み分だけアンテナを上に上げて。
どれくらいの強度になるかのはさっぱりわからないので、パッチンの厚みは勘です。こういう感じで単純ではない構造を作り込んでいくと、わざわざCADでモデリングする甲斐がある気がしてきますね。
次に、見た目が殺風景なので表側に細工を入れてみることにします。
ETCのロゴ画像をダウンロードしてきて、
その明度境界をトレースしてベクター図形にすることができるソフト(Inkscape)を使ってSVG(Scalable Vector Graphics)に変換します。そのままではいびつなところがあるので、それを手動で修正して、
ETCロゴのSVGデータを作成します。
これをFreeCADに読み込ませて図形化し、フロントガラス越しに見える斜めの面のところを彫り込んでみました。
おぉ、これでなんとなくいい感じにできてきた気がします。上から右から前から後ろから見た様子はこんな感じです。
一通りできたので、正射投影から透視投影に変えて、グリグリ回してみた様子がこちら:
https://youtu.be/bdkzav8UMaA
最初は、台座の改良案の雰囲気を考えたかったことで始めたモデリングですが、何だかんだでせっかくここまでできたので、このまま現物にしたくなりました。
世の中には、3Dデータを入稿して3Dプリントしてくれるサービスを提供しているところがたくさんあります。でも、自分では使ったことはなかったので、良さげなところを探すところからです。
選ぶ基準は、
・値段が安いこと、
・誰かが常用している実績があること(webで紹介があること)
の2点です。それでなんとなくヒットしたJLC3DPに頼んでみることにしました。ここは中国にある会社で、元々はプリント基板(PCB)の製作を受託していたところだと思います。後から3Dプリントも始めたんだと思います。
注文はすごく簡単で、やることは、CADから3DモデルをSTEP型式で出力し、それを専用のwebページからアップロードすることくらいです。
アップロードしたSTEPファイルをJLC3DPの注文画面でグリグリしている様子がこちら:
https://youtube.com/shorts/YW_TZwgnXO0
形状が細かすぎるところがあって、そのままだと作れないかもしれないと怒られましたが、リスクを許容することにしてそのまま頼むことにしました。
選んだ素材はナイロン12です。
こちら(https://nikougiken.jp/column/2110-nylon-differences/)に解説がありますが、ナイロン12は吸水性が低くて寸法精度が高く、温度変化や亀裂に強いようです。そのため、スキーブーツや結束バンドに使われているようです。
紫外線硬化型のSLA LEDO 6060も選べたのですが、屋外での使用には不向きで紫外線に弱いようなのでやめました。熱線カットどころかUVカットすらない昔ながらのフロントガラスに、後ろからなら直射日光がそのまま当たるダッシュボードの環境は、屋外と同等の過酷さだと思うためです。
それで、値段はなんと送料込みでわずか$3.5でした。本当は、見積り段階での3Dプリント代は$8.57だったのですが、なぜか最初から$9のクーポンが使えたので製作費はただ。おかげでこの激安っぷりです。って言うか、そうだとしても、国内の送料よりも安いくらいなのはどういうことなんでしょうね。
で、まだモノは届いていません。
数々の工程を経て、製作自体は終わっているようで、現在輸送中です。
さて、思ったようなものができ上ってくるんでしょうか?
本当はモノが届いてからブログに書こうと思っていたんですが、それではブログが長くなり過ぎるのと、仕掛り状態であることを公にすることで、これをやり始めたことを闇に葬れないようにしました。続きはまた追って。
Posted at 2025/10/28 20:02:06 | |
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