
スピットファイアは、発売から3代目となるMk.3の途中まで、センターメーターでした。これは、右ハンドルと左ハンドルで共通の内装にするためだったようです。Mk.3のモデル途中の北米仕様の車から、運転席正面に変わっていったそうです。
68年式の欧州仕様の私のMk.3もセンターメーターです。
センターメーター下のボディ同色のコンソールパネルは、過去のオーナーのどなたかによって作られたもので純正ではありません。脇を飾る木目の装飾もそうです。なかなかうまくまとまっているんじゃないかと思います。
(なお、そこに入っているカーステは、敢えて地味な見た目をしているBluetoothオーディオにも対応した現行モデルのようです。それについてはまた追って。)
センターメーターは雰囲気があって見た目がいいなぁと思うのですが、最低限の計器しか物理的に配置できないのが欠点だと思います。
それを踏まえて、上の写真のステアリングの隙間を見ると、何やらメーターがちらっと見えますよね。そこをアップにすると、こんな感じになっています。
そうこれは、前オーナーさんによって作られた追加のメーターナセルなのです。思うことは同じと言うことでしょう。ハザードスイッチ、油温計、油圧計、電圧計の追加のメーターが並んでいます。なかなかうまくできていて、この車の特徴の一つになっていると思っています。
でも実は、この3連メーターはまだどこにも接続されていないんです。前オーナーが製作中に車を手放すことにしたため、メーターだけが付いている製作途上の状態なんです。
(なお、詳細は書きませんが、前オーナーが車を手放したのは健康上理由からです。車趣味も健康な体あってのものですね。)
この3つのメーターは実用的にも魅力なので、私がその製作の続きをやろうと考えているのですが、その前にちょっと残念なことになっちゃっているんです。
追加されたメーターナセルに貼られている革(と言うか合成皮革)が剥がれて、ベロンベロンになっているんですね。
ドイツにあるときはこんなことにはなっていなくて、横浜税関で見たときも端っこがちょっとめくれているなぁという程度だったのですが、納車のときにはもうこうなっていました。
横浜での予備検査前後での関東の高湿度の猛暑や、納車時に埼玉で豪雨に当たってしまった等々で、日本の夏にやられちゃったのではないかと思います。赤道直下のコンテナの中よりも、日本の猛暑の方が厳しいのでしょう。コンテナ輸送がきっかけで、日本がとどめを刺したのかも知れませんけど。
と言うことで、3連メーターはまだ繋がっていないことだし、合皮はベロンベロンだしで、一旦外してみることにしました。
スマホのインカメラで下から覗くと、メーターが接続されていないことがよくわかります。合皮が剥がれて合板の縁が露出していますね。
この合板は、L字のステーを使って、2か所各2本の木ネジで留められていました。
木ネジを緩めるのにメーターが邪魔なので、先にメーター外していき、
最後のこれだけ抜き取れないので、こういう感じでずらした状態にして
木ネジを外してメーターナセルを外しました。
家の中に持ち込んでチェックすると、接着剤がネッチャネチャのベッタベタ。
表側を見ても、しっかり貼り付いていなくて浮き気味になっています。
もうこれを貼り直すのは無理そうなので、この合皮シートは諦めることにしました。シートの接着剤の種類がよくないのですかね。なので、シートを全部剥がしてベタベタをきれいにすることにします。
で、剥がした合皮の下もひどいベタベタ状態。
テープの粘着力を使って、ベタベタを取っていきます。
根気がいりますが、こんなベタベタが
こうなりました。
時間を掛けて、だいたい取れました。
よく見ると合板の彫り込みの脇が剥がれていたりしたので、
接着剤を隙間に浸透させて補修しておきました。
現在、硬化待ち中です。
接着剤が乾いたら、どういう仕上げにしましょうね。他にも多少の修正をした方が良さそうなところはあるのですが、基本的には良くできていると思うので、この板は再利用したいと思っています。
前のように黒い革を貼るのが無難そうですが、いい柄の天然木の突板が見つかれば、そういうのを貼ってもいいかもしれません。センターメーターの木目と喧嘩しないようにしないといけませんけどね。車いじりというより木工です。
とりあえず、外したメーターは保管しておくことにします。
そもそも、油温と油圧を計るセンサーをどうやってどこに付けるのか問題もあったりするので、おいおいどうするかゆっくり考えます。オイルを抜いたときにやらないと、やりにくそうですしね。
と言うことで、ひとまず当面は、センタメーターだけのシンプルなダッシュパネルになりました。
Posted at 2025/08/17 20:55:54 | |
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