ども,高丘です。
生きてますよ。
さて,いきなり本題へ入りましょう。
えー,ドイツ人のお話です。
レモン改めはらいそ「すまんのお」
大丈夫大丈夫。それを求めていたんだから大丈夫。
えー,つまるところ言いますと早くも
旧車の洗礼を受け放題なのです。
は「おいあんちゃん」
なんだいはっつぁん。
は「巷だと最近は
『レトロカー』なんて呼ぶらしいぜ」
へぇ。レトロカーっつうんかい?
シャロン「1960年代~(車種によっては)2000年代までのパーツ豊富な輸入車をそう呼ぶらしいわよ」
みほ「車種によってというのは例えばビートルとミニが2000年代まで生産されていたりするからです。なので燃料噴射機構などの細かい仕様変更などで区分することはありません」
ましろ「日本車でも車種によっては呼ぶパターンも有るらしい。日産のパオやフィガロが該当するらしい」
で,この車両たちの特徴は旧車は旧車でも元から比較的頑丈でパーツも豊富だから整備費用もかからず乗り続けられるというのが特徴。なんでオーナーの老若男女独身既婚も選びません。
で す が
問題はこれらの特徴はあくまでも『乗り続けられる』というところにメリットがあることです。
つまり……
乗り始めるまでが大変です。
普通はここを整備士がやります。そうです。我々も普通をやっているわけなんです。
整備士=高丘ですからw
いくら車検が残っていてつい最近まで稼働していたとはいえ,全て完調なわけがありません。また都市伝説的にオーナーが変わった瞬間に壊れるとかそういうのも実際問題あるもんです。まずはらいそ号を直撃したのは……
洗礼その1:バッテリー突然死
恐らく死因は任意保険まで運用ができない高丘家ルールです。つまり任意保険が切り替わるまで表立った運用ができません。基本的にビートルは輸入車用のMFタイプのバッテリーを使用します。こういうタイプのバッテリーはもれなく突然死するリスクがあります。某デルコたんが嫌いな人にその理由を聞いた場合,間違いなく帰ってくる答えの1つです。
で,結局放置せざるを得なかった結果はらいそ号のバッテリーは無事突然死しましたw症状はこちら。
・エンジンはかかるもののスローが不安定でエンストする。エンストする前兆としてチャージランプが点灯することもしばしば。
・ウインカーが点かない。もしくは点滅のキレがすごぶる悪い。
・だけどどうにかこうにかだましだまし走っていると,バッテリーが息を吹き返しスローの安定感とウインカーのキレが両方復活。エンストもしないしウインカーも普通に点滅する。
・だけども一晩置くと元に戻るw
これですね。つまるところ現代車以上に乗らないと死ぬってことですw走ってもパーツが有る車なんだからドンバカ走らせましょう。そもそもクルマの設計は古今東西あくまでも『一定速度以上で永遠と走る前提』の設計しかされていません。古ければ古いほどそうなってくるのです。
洗礼その2:ヒーターレバーがストライキ
次はこれです。ビートルのヒーターは萌ポイントです。とても重要な萌ポイントです。もちろん現代車と同等の必要理由はありますが,ビートルらしい趣味性に富んだ一面もあるんです。それが……
『三角窓を全開のままヒーターも全開して走って,温泉に浸りながらドライブしているような感覚を心ゆくまで味わう』
というもの。やっぱり三角窓は至宝なのですよ。現代車がああなった理由はひとえに三角窓を殺したからと言っても過言ではない(確信)。
ですが,はらいそ号のヒーターは残念な状況に陥っていたのです。
ビートル含めVW空冷エンジンのヒーターは仕事した後のエンジン冷却風を排気熱で更にあたためたあと室内へ導く構造となっています。切り替えはレバー2本だけ(更に古いモデルに至っては水道の蛇口みたいなバルブ1個だけ)。至極単純な構造です。
しかしはらいそ号,レバー2本のうちヒーター起動用である右側のレバーが仕事放棄しているのです。いやストライキというべきか…。というのも…
ヒーターONでレバー引き上げ→手を話す→スコン!!→ヒーターレバーさんボッシュートで振り出しに戻る
という状況になっていたのです。コレはいけません。ワイヤー切れを疑いましたが,後ろから開閉音はするし実際動いているので白。となると戻ってしまう原因は恐らくレバー側にあります。覗いてみると……
もしもーし。
わかりにくいカットですが,よく見ると樹脂製のリング状の部品が1枚しかいません。触ると根本はガッタガタです。どんなにネジを締めても治りません。

正常だとナット→ワイヤー脱落防止用のプレート→樹脂製のリング(ヒーターレバーブッシングというそうです)→レバー本体→リングという配列となります。そしてレバーのストッパー役を果たしていつのはズバリこのリングの摩擦力たったこれだけ。
なるほど…。単純明快です。つまりこのリングをそっくり変えてやれば復活するのです…が,それだけでは許してくれなかった。
洗礼その3:左コネクターパイプが突貫品w
これはワイヤーの作動を見ている時に見つけちゃった嫌な光景です。
光が照らしている方向にあるパイプ。なんだか変じゃないですか?
えー…もちろん正常なのはこんな状態の部品ではありません。

正常ならばこんな部品です。全く違うものがついています。
恐らく前にこれがやられて,応急処置の代用品つけた結果がコレなんでしょう。しかしその代用品は劣化があまりにも激しく,肝心のヒートエクスチェンジャーから抜けちゃってましたwwwアメ車の燃料ホースみたいにwww
もちろんこれも問答無用で交換です。ついでにオイル滲みがあるロッカーカバーパッキンも交換ですね。ヒーター使用時の異臭の原因になるパターンも有るそうなので…。
ましろ「ちょっと待て。黙って話を聞いていればその……滅茶苦茶経費かかってないか?」

その通りです。パーツだけではなく工具やケミカルなども買い足している都合上.もうとっくの昔に6月分の修繕費予算をいとも容易く軽々とオーバー。
当初予定の約3倍に達する近年稀に見る予算超過をしでかしています。
みほ「64式の改造費と同レベル」
シャロン「いやそれすらももう通過済み」
ましろ「頭が痛くなってきたぞ…」
とはいえこれぞ醍醐味なので一概に無駄遣いしているとは言い切れません。そもそもこうやって直していれば,そのうちヘタな最新車種よりも信頼性の高い車両に変貌を遂げることでしょう。
もちろん車載ツイキャスをするための装備も若干のコストカットがあれど整えております。この写真のアマゾン箱の中身がそれです。レモンさん時代と違って,はらいそ号は高丘の高丘による高丘のための独裁政権となっているので包み隠さず堂々とネタをお送りいたしますので乞うご期待。
そしてもう既にレモンさんから転用されるものは全てお引越し済みです。
すごく…痛車です。
は「むしろ,前のオイラのリヤハッチスペースってこんなに容量デカかったんだな(驚愕)」
後ろの席においてある装備は丸々入ってたからなあ…。全部出して隠すところもないからテケトーに置いたら…まあなんというw
は「トランクにタペストリー忍ばせておけば隠れ痛車扱いでイベントエントリーできそうなクオリティってどゆこと」
これも洗礼なのだよ一種のw
というわけで楽しく準備が進められています。パーツ交換は6日の休みを使って一斉に行われます。同時にグリスアップとオイル交換も行います。そしてその翌日,
7日の始発から遂に営業運転が開始となります。長い旅が今度こそ始まるのです。
は「そして現レモンさんですが5日を持って定期運用から完全撤退,帝都急行の車両としてのキャリアを完全に終えます。長らくのご愛顧,本当にありがとうございました。これからも当アカウントを含めて見守っていただければ幸いです」
というわけではらいそ号が走り出します。歴史に残るであろう珍道中を是非リスナーのあなたとともに。終点はカメリア天竺です。