※観覧注意。
長文ですよ。
時は遡ること昨年、大晦日。
乗り納めのあとのこと。
僕はいつものようにCBRを走らせた。
その瞬間、リヤタイヤの軽いスリップを感じた。
「ん・・・」
ガシャーンッ
そしてヘルメットから伝わるアスファルトを滑る感触から事態を把握し、僕は叫んだ。
「マージかーーー!!!!」
「あっ(CBRに)轢かれる?!」ともがき、すぐに立ち上がると、無残に横たわる愛車の姿があった。
あぁ・・・。
近くにいたリヤカーの人や通りがかった人の助けもあり愛車ともどもなんとか帰ることができました。
あーあ。
ハイサイドにより地面に叩きつけられてしまいました。

ハンドルはへし折れステップはひん曲がりカウルはバッキバキ。
タンク部分の損傷もそうですがクラッチレバーが折れてないってことはほとんど真っ逆さまに落ちたということでしょうか。
なんとシングルシートカウルも僅かに傷が・・・。
ステップが前に曲がるってスゲーな。

スイングアームも少々削れてしまいました。
ここまで派手にいくともー何も感じませんね~かえって立ちゴケのほうがヘコんだかも。
しかし幸い足回りやフレーム関係にダメージはなく。
外装はともかくハンドルとステップ直せばとりあえず乗れそう。
うーん危うくトランポ納車前に載せるバイクを失うところだったぜ・・・。
体のほうは捻ったのか?手首や腕が痛くてだいぶ腫れている。
しかし大晦日ですし病院にいったところで処置してもらえるかどうか?
骨は大丈夫そうなので湿布し安静にすることにしました。
年が明けてお正月3日目。
わかりにくいですが未だ腫れている。

血管が見えない。
とはいえだいぶ治まってきましたし痛みもひいてきた。
4日、整形外科へ行ってみるとスンゲー人。
正月明けを甘く考えていた・・・。
4時間近く待ちやっと診断していただけました。
「どうしたの?」
「転んじゃいまして」
「ふーん・・・これは?(グイッ)」
「・・・。」
「これは?」
「痛ァい!」
「あーこれ・・・ね。」
「・・・え?」
レントゲンを確認してみる。
「はい、折れてるね。」
「(゚Д゚)!?」
「粉砕骨折してるわ」
「(゚Д゚)!?」
いやいや・・・。
「嘘でしょ?」
「嘘ついてどうするの・・・今紹介状書くから。」
「え?」
「骨がずれてるから手術しないとまずい」
「えぇそんなぁ!?」
「このままだと一生痛み残るよ?軟骨も磨り減るし・・・」
「うっ・・・」
「今日はとりあえず固定だけしておこうね。」
また次の日、紹介された病院にて再検査。
「あーここ折れてるね」
「はい・・・改めて聞きますがどう折れてるんですか?」
「骨がね、ポキーンじゃなくてバーンってなっちゃったの。バーンって」
「バーンとですか」
「骨がズレてるからプレートで固定しなければならないね」
「うそーん・・・いくらかかるのでしょうか」
「それは事務に聞いてもらわないと・・・」
盲腸のときも真っ先にお金のこと気にしたっけな・・・。
次週に予約をして帰りました。
まぁた入院するのか!
通算4度目。
次入院するなら家で死んでやるつもりでしたが怪我とあっちゃぁ。
手術は嫌だけどこれからのことを思うと仕方ない。
手術をせず痛みに苦しむ人を知っていたので(汗)
転倒直後骨(手)は繋がっていたうえ腕のほうが痛かったため折れてるなんて思いはせず・・・。
この事実を知らず元旦には
初詣に行ったり。
友人と呑みに行ったり・・・。
このときはまだ捻挫だろうから正月明けに診察受けてテーピングしてもらえれば問題ないだろうという頭でしたorz
骨折を知った後もキーボード叩いてブログやってましたしね。
身動きはできたので腐らぬよう散歩したり立ち読みしたり機械ですが
洗車まで。
いよいよ入院です。

手術に向けて準備があるので手術前日にチェックインしました。
うっかりベッドに横になると夜に眠れなくなるのでずっとパイプ椅子で読書・・・。

ダテに何度も入院していないんだぜ。
というかこうして準備して入院って初めてですね。
今までどうにもならず自分のアシで診察受けに行きそのまま入院だったりして・・・。
ところでシャワーを浴びるためシーネ(固定具)を外すとなんだかすごく怖い。
約4日間も固定せずウロウロしてたのにね・・・。
そして次の日、手術です。
着替えて自分の足で手術室へ。
大部屋のような手術室でした。
手術はいいけど意識あると怖いなぁ・・・。
盲腸のときは切られるところまで意識どころか話してましたから(笑)
ベッドに横たわりマスクより全身麻酔を受けます。
盲腸のときは短時間だったためか脊髄注射でした。
今回学生さんもいて麻酔科としての見学をするらしい。
「はい、気持ちよくなるよ~」
「はーい」
「お酒が入ったようになります」
あぁ、体がポカポカする。
僕はもちろん学生さんにも医療用麻薬がどうのと説明している。
「はい眠くなりま~す」
一瞬で重い眠気に襲われる。
まぶたが重い、焦点が合わない・・・。
うぅん・・・身を任せてしまおう。
・・・。
「田舎さーん!終わりましたよ~!」
「うーん・・・」
眠い・・・。
なんか揺れてる。ベッドがガタガタする。
・・・ここはエレベーター?
あ、レントゲン撮ってたのかな。
病室に戻され少しすると主治医がやってきた。
レントゲンらしきものを掲げて説明しているようだが朦朧として目を開けていられない(笑)
それでもこれは聞き取れた。
「手術うまくいったからねー」
あーよかったよかった・・・と、つぶやいた。
僕としては一瞬でしたが手術は二時間かかったらしい。
手術中はうっすら夢を見ていたような。
麻酔が抜けるまでしばらく眠り続けるのでした。
意識も戻ったころ、手術を受けた左手を見てみる。

おぉ、ついてるついてる・・・(?)
僕の意思のもと指もピクピク動きます。
あー、よかった・・・。
夜には食事も取れるようになりました。
友人やお世話になっていた人がお見舞いにきてくれたり。

差し入れありがとう。
また次の日に固定は外されましたが、なんだか怖くて動かせない。
「動かしてみなさい」と言われ恐る恐る動かすも・・・手首が動かない?!
ずっと固定していたため動かない!動くけど指も手首も僅かしか動かない!
痛ーい・・・。
しばらくリハビリが必要となってしまいましたorz
うそーん・・・たった1週間ちょっとでこうなってしまうものなの?
骨の固定はできたのであとはリハビリするだけ。
病院にいても仕方ないし許可も出たので4日目に退院となりました。
リハビリはともかく家にいても仕方ないので職場に話をしすぐに職場復帰。
長い正月休みとなりましたorz
職場のみんなに謝罪と挨拶をして・・・( -_-)ゴメンナサイ
不自由さと痛みに耐えながらも仕事をしながら地道にリハビリを行いました。
今回骨折してわかったのですが骨折そのものよりこのリハビリがキツーい!
というか動かないんです。

手術し一週間だったかな?
たったこれだけ。
チラッと見える縫い合わされた傷口がまた(汗)
盲腸の時はホッチキスみたいなやつでしたが・・・。
固定により筋肉が固まりホントに動かない。
動かないというのと動かし方、力の入れ方がわからなくなり。
指も思うように動かず握りきれない。
ついこないだまで不自由なく動いていたのにね~orz
かなり不便で雑巾絞れない、お菓子や調味料等のパック、ペットボトルをあけられない。
診察を待つ間、売店で買った缶ボトルタイプのコーヒーを開けようとしたところ空けられないことに気がつき、足で挟んで開けようとしたら隣のおばさんが「開けましょうか?」と声をかけてくれたことも(汗)
退院直後は車のエアコンのハンドルも回せない。
ちなみに転倒直後はティッシュもつかめずジャンケンで何も出せない状態でした(笑)
痛いのを無意識にかばうのか気がつくと左向きに寝返っているのですが左肩の痛みで何度も目が覚めてしまい。
しかし、利き手や足じゃなくてよかったなぁとつくづく・・・。
手だったから行動できましたが足だったらどうしようもないもんな。
リハビリももっときつかったことでしょう。
今ではだいぶ動くようになり完治間近と言ってもいいのかな。
まだスジが突っ張るもののそれなりに。
先日の診察。
「最近どう?」
「こんな感じです」
「まだ曲がりきらないね~、リハビリ受けてるの?」
「行けてないですね」
「でも日常生活に支障ないんでしょ?じゃもういいや」
この先生面白いな~。
まだ骨に薄く影が見えるものの来月には消えるでしょうとのこと。
動くようになったとはいえまで強い負荷はかけられないし筋肉も痩せ細ってしまいました。
痛みもあり一時はCBの(重い)クラッチを握りきれない状態までに・・・orz
シーズンまでに乗れるようになりたいので!ぼちぼち握力の筋トレも始めました。
あ、レントゲンの画像もありますがあまりにも生々しいためNGにします(笑)
想像されているような折れ方ではありませんがそちらより治療後がなかなかえげつない・・・。
このプレートを取るのにいずれまた入院しなきゃな~。
CBRもパーツを集め修理し。
とりあえず走れる状態となり本日いよいよ今年初乗り!試運転。

右側は綺麗でも。
問題の左側。
とりあえずハンドルバー、ステップバーとミラーを交換しました。

カウルも手に入れたので近いうち交換してあげよう。
ひとっ走りした感じ僕もCBRもとりあえず何事も無く。
足回りにダメージなくてよかった・・・。
CBRも乗れるようになったため温めておいた(笑)記事を公開することにしました。
セレナ関係の記事ばかりだったのはお熱だったのはもちろん、乗ることができなかったためでした。
バイクは大したことがなかったのですがバイクより人間側の修理が高くついてしまいましたorz
何より職場に迷惑をかけてしまいました。
今回の転倒についてですが決してこう、急な運転をしたわけではありませんでした。
とても低い回転でしたしぐいっと寝かせたわけでもなく。
いや、「要因なくハイサイドなんて起きるか!」と言われれば否めませんが・・・。
でもあれで転ぶならとっくに転んでるよなぁ。
たぶん以前路面にオイルかなにかこぼれたのかなんなのか。
タイヤは冷えていたし凍結はしていなかったものの冷え込んではいました。
そのタイヤですが。
日にちが経ったのもありますが硬ーくなってしまっています。
転倒直前はどうだったろう。
ただこのタイヤは温度依存性が高いそうですね。
試運転後。
あんまり変わらないように聞こえますがゴムらしい低い音になりました。
言い訳がましいですがそんなタイヤでも何も起きないであろう運転でしたし、これ以上に滑る路面の経験もありました。
何かハッキリした要因があれば非常に後悔していたところですが・・・。
僕としては「アレで飛ぶならどうしようもない」としかorz
感覚としては突然突き落とされた感じ。
投げ出され叩きつけられ、ヘルメット越しに伝わる感触で事態を把握しました。
あ・・・トラコンが備わっているから大丈夫なんてこともありませんからね。
ここまで大きな転倒、破損負傷は初めてだなぁ。
いや・・・しどきで一度軽く捻挫したっけか^^;
派手に飛ぶとき、それは一生懸命な時だろうと思っていました。
ちなみに装備品。
お気に入りのヘルメット。
あーあ。

ウルフのときも無傷だったのに。
まぁ頭を打ったわけではないしガリキズだけですしこの程度でよかった。
そしてジャケット。

両肩が破れ背中には擦れた痕。
左手側。

ひじ部も・・・。
転倒し投げ飛ばされましたが自分ではどう着地したかがわかりません。
医者からは「手をついたんじゃないかな」と言われましたがジャケットはもちろんグローブに損傷が無く。
これがちょっと不思議です。
手から落ちてひじ、背中(両肩)なのかな。
各部プロテクターが備わったジャケットですがこれがなかったらもっと大怪我していたことでしょう。
転倒してしまい痛い思いをして、バイクに対してどう思うだろう。
修理しながらそんなことを考えていました。
本日乗ってみたところ・・・。
CBRのサウンド、加速力はゾクゾクしますねー!
少しだけ加速感を楽しんだだけですがコレコレ!これぞCBRだよリッターSSだよ。
久しぶりに胸がアツくなり気がつけば峠に向かっていました。
ダメだこりゃ。
ですが「骨折しても俺はバイクに乗るぜ(ドヤァ)」っていうのじゃなくて・・・。
いやちょっぴりありますが(笑)
本当にこれで済んでよかったと思います・・・。
怪我はバイク乗りの勲章!なんてことはマッタク思わないし無事之名馬がモットーで僕の自慢でしたからねorz
二度と乗れなくなるほど大きな怪我をしてしまったかもしれないし、相手もいなかったし。
バイクで死にたくはないからなぁ。
そしてバイク仲間はもちろん友人にも助けられてしまいました。
まー、この記事もそうですがネタにはなりましたね~(笑)
セレナ納車時、バイク乗りらしい担当者に「ハイサイド起こさぬよう帰ります」と伝えたら大ウケ。
しばらくどんな話題でも自他問わずハイサイドネタが使われるのでした。
僕は「一生バイク乗り」だなんて思ってはいません。
今、楽しいから遊んでいます。
ゆくゆくはバイクを辞めて違う趣味をと考えることもあります。
ですが、今日乗ってみてそれはまだしばらく先になりそうです(笑)
と言っても次こういう事態になったらヤメるかも。
・・・たぶん。
今回のことを骨折り損にしないよう。
いやうまくねぇよ!
経験、糧として、これからもバイクライフを楽しみたいと思います。
今回の教訓。
コケるときはコケる!
すぐに病院へ行こう!
固定すると筋肉は動かなくなるよ!
早く直してツーリング行くぞ~。
しどきも行きたーい。