コレクションホールの2Fからは二輪・四輪の展示ですが、2024年3月1日から
リニューアルで従来より展示台数を大幅に減らし、そのかわりにひとつひとつを深堀りする様に、展示コンセプトが変わっていました。
全てを網羅してレポートする事は出来ませんが、個人的に気になった物を紹介します。
■2階南棟 (創業~1970年前後)
「みんなを喜ばせたい」「技術力で世界に挑戦する」という想いから始まった情熱の時代。
ホンダ自身の説明は「Hondaの創業期の夢と挑戦の物語をご覧いただけます。浜松の小さな町工場で開発した自転車用補助エンジンから始まり、汎用事業開始、マン島TTレースへの出場、スーパーカブの発売、F1※2初参戦など、Hondaの幕開けの時代をご紹介しています。」
1946年、自転車用補助エンジンです。旧陸軍無線機の電源用エンジンの流用だそうです。
原動付き自転車、いやホンダの原点ですね。
終戦から1年後の時代で、湯たんぽの燃料タンクといい、本当にあり物で作った感、満載です。
尚、写真右下に独立展示してあるタンクは、アルミ製の凝った造りで専用設計?らしいです。
1949年、ホンダドリーム号(C型・D型)です。もう本格的なバイクです。
笠置シヅ子の「東京ブギウギ」がヒットしていた頃です。
戦後不況の真っただ中だと思いますが、翌1950年の朝鮮動乱から日本の景気が盛り返したのも追い風になり、凄く売れたらしいです。
1965~1968年、初期(第1期)のF1マシン(RA272, RA300, RA301)です。
ホンダは1964年からRA271で参戦し、翌1965年にRA272でF1初優勝しました。
第1期は1968年で終了しましたが、1968年と言えば円谷プロの「ウルトラセブン」の最終回がこの年で、怪獣ブームの頃です。世間では安保闘争が吹き荒れていた頃でもあります。
F1参戦は、かなりの本田宗一郎氏の無茶ぶりだったと思うのですが、2年で優勝してしまうとは…。
当時のホンダの社内の勢いがどんなものだったのかと、思いをめぐらせてしまいます。
※尚、F1マシン展示の右側には、初の四輪市販車である
軽トラックT360と乗用車S500が展示されていましたが、未撮影です。(^_^;)
1971年の
ホンダZ(初代)は、今見ても格好の良いデザインですね。フロントも良いですが、
リヤの水中メガネとかゴーグルと言われたデザインも秀逸です。
諸元は、エンジン 水冷 4ストローク 直列2気筒 OHC、排気量 356cc、最高出力 36PS/9,000rpm、重量 510kg、価格 429,000円でした。
キャプションにもありますが、1970年代頃から実用性だけでなく、おしゃれで楽しく乗れる様な嗜好に自動車が変化してきているのがわかります。
時期が前後しますが、後ろに写っている1970年発売の
バモス ホンダも、印象に残るクルマです。
ちなみに、円谷プロのウルトラマンタロウの劇中車である
ラビットパンダのベース車両でした。
諸元は、エンジン 強制空冷4サイクル2気筒OHC、排気量 354cc、最高出力 30PS/8,000rpm、重量 540kg、価格 345,000円でした。
両車とも、「
昭和のホンダ車ミーティング」では常連です。
また長野県にあるEndless社の
130コレクションでは
ホンダZの実車に座れますので、近くを旅行される際には是非お立ち寄りください。
(続く)
ブログ一覧 |
オフ会 | 日記
Posted at
2024/05/23 18:56:57