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2022年08月21日 イイね!

FD2シビックK20Aエンジンブロー詳細

エンジンブローの状況と修理見積もりが上がってきたので、長文になると思いますが記事にします。K20Aノーマルエンジンのブロー事例は、シフトダウン時のオーバーレブと油膜切れによるメタル流れ以外はあまりないと思うので、フォロワーさん以外も参考になるように、詳細に書きたいと思います。ただ微妙な問題もはらむので、まず結論だけまとめておきます。

・メタルブローではなく、ピストン棚落ち他腰下全損のエンジンブローだった
・直接の原因はデトネーションによるピストンの溶解
・デトネーションの原因は、負荷の大きい鈴鹿連続周回における燃焼室温度の急激な上昇、攻めた点火時期などのセッティング、次いで気温(25度)などの悪条件、という推定
・ただし、ストラダーレさんはECUセッティングが合っていなかったというわけではないという判断
・メタルブローではなかったが、今回オイルパンは無限から戸田のものに変更
・ヘッドは再使用可能、ブロックは0.5mmボーリングすれば再使用可能、ただしピストン・コンロッド・クランクシャフトは全滅なので、戸田2150KITによる修理がほぼ確定。ハイカムなども組むことになる


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<自分のFD2の仕様、用途など>
エンジン本体はノーマルですが、吸排気系はフルチューン状態です。制御はハルテックエリート1500。ダイナパックTCF1.0(いわゆる生馬力)で235馬力を計測していますから、K20Aノーマルとしてはかなり出ていました。使用用途はほぼスポーツ走行とそれに伴う移動、整備工場への搬入のみ。走行1万km程度のノーマルディーラー車を購入し、自分がオーナーになってから約5万kmの走行です。サーキット走行120回、テストコースを含めると200回くらい走ったかと思います。

<ブローに至る経緯>
6月中旬に鈴鹿サーキット本コースの3回目の走行に行きました。鈴鹿のスポーツ走行は1枠30分ですが、マーシャル先導による慣熟走行で1周してから一旦ピットインを挟むため、実質25分しかありません。しかも鈴鹿は普通のチューニングカーだと1周2分以上かかるため、途中ピットインしないとしても10周しかできません。2本目の走行では気温25度の中で連続周回したので、これが致命的だったのかも知れない。走行終了後駐車場に戻って停車したところ、エンジンから「カタカタ」という小さな音が。アクセルをあおると回転に追従して異音がするので、やってしまったか・・と。ちなみに白煙が出ているようには思わなかったし、エンジン停止後1時間ほど経ってから確認したところ、エンジンオイルもFラインよりかなり上までありましたね。

<ブローへの対応>
いつも世話になっている埼玉戸田のお店に電話したところ、まずメタルブローだろうということでした。だとすると無理に自走するとエンジンを完全に壊してしまうので、積載車で運んで修理するしかないだろうと。このお店はエンジン屋ではなくECUセッティングができないこともあり、比較的近いお店に引き取りをお願いするしかないわけだが、運悪くレースが近く、レース関係の準備でクローズとなるため、鈴鹿側は今日中に引き取って欲しいという。このへんがミニサーキットと違って厄介なところですね。直近でECUをセッティングしてもらったお店に電話することも考えたのですが、恐らく忙しすぎて(夜討ち朝駆け状態で本当に忙しい)対応できないだろうと思いました。そのため、以前ECUセッティングやチューニングの相談で世話になっており、K-TECH代理店でもあるストラダーレさんに引き取りをお願いすることにしました。電話すると即日回送することを快諾していただき、大変ありがたく思いました。気落ちしたためその日は名古屋に宿をとり、翌日新幹線で帰宅しました。

<ストラダーレとの相談>
オイルフィルターを外したところ、銀色のものが混じっているので、やはりメタルブローだろうとのことでした。また、K-TECHでの修理になるのかなと思っていたのですが、さすが人気なだけに今からだと待ちがすごいそうで、脱着やECUセッティングはストラダーレで、エンジン本体は戸田レーシングに送っての修理を勧められました。確かに巷では1年待ちはザラと聞くので、戸田部品を組み込みながらの修理ということで進めていただくことにしました。

<戸田レーシングでの分解、検証、見積もり>
当初はすぐ取り掛かれるという話だったのですが、こちらも仕事が多いようで、結局8月に入ってからの分解になりました。ところが異音の原因はメタル流れではなく、2番3番のピストンが溶けての棚落ち、コンロッドは曲がり大で再使用不可、クランクシャフトもスラスト方向に荒れ大で再使用不可ということが発覚します。2番3番に特に熱がこもるのか、それともインマニ形状から2番3番にエアがたくさん入り相対的に薄くなるのかよく分かりませんが、単純にエンジンオイルやオイルパンを高級品に切り替えれば良いという話ではないということになります。富士や鈴鹿など4~6速でずっとアクセルを全開にするような状況でもエンジンブローしないよう、エンジン側は強化、ECUセッティングは連続周回に対するマージンをとる必要があるということですね。そして見積もり額ですが・・やばいです。エンジン本体はフル交換フルチューン、そして積載車による回送代や脱着費用、ECUリセッティング、油脂類、水回りのホース類などの交換も乗っかってきます。とはいえ、ここでFD2を廃車にしても次の車を立ち上げるのはまたお金がかかるので、修理します・・

<パワーアップというより、練習できるように>
ノーマルピストンが溶けたのだから鍛造ピストンは必須、曲がったのだからコンロッドも強化品に、クランクも再使用が難しいということで、ほぼ戸田2150KITでの復活しかないわけですが、タイムアタック的なセッティングよりマージンをとらないといけないということなので、それほどパワーは上がらないのかなと思っています。レブリミットが大幅に下がるため、ファイナルもSPOON5.333からDC5純正4.764に変更するつもりなので、排気量アップやハイカムハイコンプ化で得られるであろう10%程度のトルクアップは、ギヤ比的には相殺されてしまう計算になります。山野哲也選手のオンボードレッスンを利用して、自分のドライビングがまだ中級者レベルであることが分かったので、次のエンジンでは壊さず練習したいと思います。
Posted at 2022/08/21 01:58:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備・修理 | 日記

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「@どりとす もっとタイム出したいならZN8への乗り換えのチャンスという気もしますし、ガチガチに軽量化して6型の頂点を目指すのもアリだと思います。もちろん、この仕様でしっかりメンテして走りを楽しみ続けるのもいいと思います。

どちらにせよ、ここが分岐点のような気がします。」
何シテル?   01/23 19:01
サーキット走行を楽しみとするおじさんです。真っ当で速くてとにかく楽しい車を作っていきたい。信じられないようなふけ上がりをするK20Aエンジン、限界走行でも安定性...
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