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2006年04月14日

“THE スペシャルティカー” トヨタ セリカよ 永遠に..

“THE スペシャルティカー” トヨタ セリカよ 永遠に.. トヨタが21日で、セリカの生産を終了する。一昨日の新聞やYahoo!ニュースに躍ったこのニュース、みんカラでも多くの方が取り上げており、既にご存知の方も多いと思う。
私はと言えば、「遂に」と少し思ったが、以前からセリカやMR-Sはいつ生産を終了してもおかしくないと思っていたし、数日前にお友達の方がカー雑誌に載っていた旨を記されていたので、特に驚きも感慨もなかった。それに私は、現行セリカは特に好きでも嫌いでもなく、何の興味も持っていない。

...しかし、「トヨタ セリカが無くなる」という事実を、「自動車史」という観点から見れば、そうはいかない。「トヨタ セリカ」は、その存在そのものが「THE スペシャルティカー」だった。「スペシャルティカー=セリカ」と書いても、決して言い過ぎではないのである。



 
「トヨタ セリカ」は1970年デビュー。アメリカのマスタングのヒットに倣いトヨタが作った、日本初の本格スペシャルティカーだった。厳密にはその前から「日産 シルビア」があったが、非常に少量生産かつ高価で、「スペシャルティカー」の礎を築いたとは言い難いらしい。当初は2ドアクーペのみだったセリカ。'73年に「リフトバック」という3ドアハッチバックボディを加え、以後3代目まで2ドアクーペ&3ドアリフトバックというボディバリエーションだった(クーペは4代目に廃止)。

私が記憶にあるのはこの3代目から。しかし当時の私(6歳くらい)は、近所の車体整備工場からカタログをよく拝借していたのだが、セリカのカタログがなく、コロナのカタログをもらっていた...はずなので、どちらかと言うとこのセリカより、兄弟車だったFRコロナ(カリーナ)の記憶の方がより強く残っている。当時は「セリカvsシルビア」よりも、「コロナ(カリーナ)vsブルーバード」の“BC戦争”の方が、市場的にも熱かったような気がする。むしろこの3代目は、「XX」(ダブルエックス)の方がずっと強く記憶に残っている。初代の丸っこいXXより 2代目のリトラクタブルのXXは格段にカッコ良かった。ほぼ同時期のフェアレディZ(Z31)やRX-7(SA)と共に、“憧れのスポーツカー” として、今でも強く印象に残っている。

本題からやや逸れたが、私の中で最も強く印象に残るセリカは、この4代目セリカだ。「流面形ボディ」(「流線形」をもじった造語)のキャッチコピーの元、その美しいボディラインと「GT-FOUR」というラリーベースモデルの速さ、カッコ良さでカーマニアを虜にした。当時小学生の私もそのカッコ良さに憧れたものだ。当時はホンダのプレリュードや日産シルビア、セリカの兄貴分ソアラなどと共に、「スペシャルティカー」は正に全盛期だった。ソアラやプレリュードが「女子大生ホイホイ」などと呼ばれたのもこの頃である。これらのナンパグルマと比べると、セリカはラリーのイメージもあってかやや硬派と言うか、女よりも男にウケる車だったように思う。

その後も5代目・6代目、そして現行7代目とモデルチェンジを重ねていったセリカだが、私的な印象は4代目をピークに、どんどん下がっていくばかりだった。6代目は流麗かつ筋肉質な美しいデザインだと思うが、それでも印象には強く残ってはいない。それは一にも二にも、時代がもはや「スペシャルティカーの時代」ではなくなっていたからなのかもしれない。熱狂的スペシャルティカーファンならともかく、普通の車好きなら、やはり時代の趨勢と共に車を捉えているのが自然だと私は思う。「勢い」とは、もちろんまず車が魅力的でなければ話にならないが、時代の波、後押しがなければ「勢い」たり得ない。'80年代のスペシャルティカー市場には「勢い」があった。



 
お友達の方々とは既に何度も交わした話ではあるが、この「スペシャルティカー/スポーツカーの衰退」は、「ミニバンブーム/コンパクトカーブーム」と、密接な関係があるように思う。女性や高齢者のドライバーが増え、車が「男だけの嗜好品」でなくなって久しい。おまけに地球環境問題、原油高騰の荒波である。誤解を恐れずに極論を言えば、もはや「嗜好品」として、スポーツカーやスペシャルティカーを乗り回す御仁は「時代遅れの無法者」と取られてもおかしくないところまで、時代は来てしまっているのである。二人しか乗れない「嗜好品」のスポーツカーやスペシャルティカーが廃れるのは、もはや自明の理という見方も出来なくもない。

...しかしその反面、ガキの頃、スポーツカーやスペシャルティカーに憧れ「車好き」になった私自身の想いとして、「今の子供たちは、果たしてどうなんだろう?」という想いがある。私は今の子供たちと接する機会がないので分からないが、このブログをお読みになられた子供をお持ちの方にお聞きしたい。 いま、あなたのお子さんは、車が好きですか? どんな車が好きですか?

私は、私自身がそうであったように、今の子供たちにも車好きになって欲しい。私がそうであったように、カッコいいスポーツカーやスペシャルティカーに、憧れを抱いて欲しい。


昔は良かった


そう言ってしまうのは簡単だ。そう口にした瞬間から、男は「若者」から、「オヤジ」になってしまうのかもしれない。しかし、29歳の私が「昔は良かった」と言うのは、まだ少し抵抗がある。「いくら何でも、まだ早すぎる」という想いもあるし、そんなことをのたまうと、車好きの諸先輩方から 「若造が何言ってんだ」 とお叱りを受けてしまうかもしれない。しかし、早晩そう言わざるを得ないところまで、自動車産業が急激な転換期を迎えているということは、もはや受け容れざるを得ない事実なのだろう...。

スペシャルティカー」とは一体なんだろう? セリカ、シルビア、プレリュード、ソアラ、レパード、コスモ、ギャランΛ、アルシオーネ、ピアッツァ ...そうだ、「スペシャルティカー」は、スタイリッシュな車じゃなきゃいけない。スポーツカーほど速くない。スペシャルティカーは、カッコ良くなきゃ始まらないんだ。 ...いま 「カッコいい車」 って、なにがあるだろうか....。


「トヨタ セリカ」は、間もなく死亡する。「プレリュード」も、「シルビア」も、「ソアラ」も死んだ。 その他のスペシャルティカーも、皆死んだ。

「スペシャルティカーの時代」が、またいつ巡ってくるかはわからない。来るかもしれないし、もう二度と来ないのかもしれない。しかし、「トヨタ セリカ」も、「ホンダ プレリュード」も、「日産 シルビア」も、もう帰ってはこない。 ...だが、我々車好きの胸の中で、彼らは今も、生き続けている。


“THE スペシャルティカー” トヨタセリカよ、永遠なれ!!
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Posted at 2006/04/14 06:41:49

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この記事へのコメント

2006年4月14日 9:23
なんかね~最後のほう,同感しすぎて感動して涙出そうになりましたよ(p_q;)

4代目セリカ,私も印象が強い1台ですね。そして5代目は初代エクシブに乗っていた私にとってまさに兄弟でした(>_<)

そしてレパードが永遠のあこがれの私は・・・まさにスペシャルティカーにあこがれを持ち続けたのであって・・・今に至ってます(よくご存知でしょうが^^;)

行き着く先はM6かCLかマセラティ?(=_=;)庶民で金儲けの下手な私には無理な話みたいです・・・。でも・・・いまのスカクー大好きですよ(*^_^*)

なんだか独白になっちゃいました・・・追悼かな,やっぱり(>_<)
コメントへの返答
2006年4月14日 18:54
なんかでも、ちょっと狙いすぎと言うか、「一人で勝手に盛り上がってる感」がアリアリじゃないですか?(笑)俺、書いてるうちに天から何かが降りてきて、どんどん舞い上がってしまうんですよね...後で冷静に見返すと、「ん?」って思うことしばしば...(笑)

これもfukaさんと何度も交わしてきた話題ですが、今のスカクーは正に「スペシャルティクーペ」ですよね。Zは「スポーツカー」で。昔のレパード(ソアラ)が、今のスカクー...これも以前お話しましたね(笑) この時代に、スカクーに乗るfukaさんは「漢」ですし、カッコいい!正に独身貴族!(爆) いえいえ、決して嫌味とかじゃなく、本心からそう思います。独身男性には、2ドアクーペやホットハッチ、或いはRAV4やエスクード、パジェロイオ、HR-V辺りのライトクロカンの3ドア(軽のジムニーでも良いけど)辺りが、俺はピッタリだと思っているんです。

朝は書き終えた後、何だかすご~く暗い気分になったんですが、スカクーの他にも、RX-8やロドなんかもありますし、いつまたパーソナルな車のブームが来ないとも限りません。まぁ、明るく希望を捨てずにやっていくしかないですよね^^

そしてfukaさんは、これからも「目指せマセラティ!」で行ってください(笑)
2006年4月14日 11:09
僕の子供の頃は
(狩猟犬さんも大体同じでしょう☆)
とにかく夢のような車にあふれてた☆
それが普通に身近に走ってた!!
たくさんのプラモやミニカーを買って
いつかこんな車に乗りたいと思いました!
で、一番好きだったのがこのクラス☆
セリカの6代目もゲーム(セガラリーw)
の影響もあってすごい好きだった!!

MR-Sを買うとき実は最後まで悩んだのが
6代目のオープンです☆(マニアックw)
はぁ。。ほんとに寂しい。。

今の子供はどうなんだろう?
親の背中を見てたら
やはりミニバンが良いと思うのかな。。

うちらの親父さんとかは
やっぱスポーツカー大好きだったもん!!
コメントへの返答
2006年4月14日 19:07
俺とありさんは3つしか違わないからね^^ 俺もガキの頃は、ミニカーすげー買ってもらってた。そして壊してた(爆)もっと物持ちが良かったら、今頃立派な「コレクション」になってたかもしれへんなぁ...(嘆)

MR-Sにお乗りだったありさんがセリカも身近に感じていたのはごく自然な成り行きですよね。MR-S、どうなっちゃうんでしょうか。今年中に生産終了なのだろうか...あ、ベストカーか何かで次期型がスクープされてたっけ...(ってあそこは信用できないけど)

うちの親父もね、お袋と付き合ってた頃、同僚にスカG借りてドライブに行ったそうですよ。「デートカー」って響き、聞かなくなって久しいね。「赤いファミリア」なんて、デートカーの象徴みたいなもんだった。そういや、愛知でトヨタが「デートカー展」をやってるそうですよ。
http://www.toyota.co.jp/jp/news/06/Apr/nt06_015.html

ちと遠いけど、まぁ懐かしみに一度行ってみたいと思ってます^^
2006年4月14日 13:52
最後のセリカが斬新しすぎちゃいましたね。もう少し、後の登場だったら受け入れて、売れたはずです。
どうも、トヨタは99~02年に登場させた一部の車種が斬新しすぎて失敗したのが目立つような気がします。
コメントへの返答
2006年4月14日 19:14
う~ん...俺は「こうなるべくしてなった」と捉えていますねぇ...保守的なデザインで出してもしょうがないし、もしあと3年遅く出てきても、結果は変わらなかったと思うんです。

マーケットの動向というのは、もはやそういう細かいデザインディテールがどうこうという話ではなく、もっとずっと大きい波...つまり「時代の波」ってことだと思うんです。そういうのって、もはや小手先(デザイン)でどうこう左右できる次元では無いと俺は思うんですよね...。

「スポーツカー/スペシャルティカー」の衰退は、もはや逆らいようのない時代の流れ...結局他の皆さんと言ってることは同じになりますが、俺もそのような思いです。

そしていつの日か、車がバスのような「単なる移動手段」ではなく、「運転の楽しみ」、「所有する誇り」の伴った、素敵なホビーとなる時代が巡り来て欲しい...そんな風に思っています。
2006年4月14日 23:14
狩猟犬さんが記憶にあるのは、3代目からですか。しっかり初代から知っている私って・・・(笑)
デビュー当時からセリカよりカリーナ派でした(笑) 昔から、車は見るからにと言うより『羊の皮を被った狼』の方が好きなので。そのカリーナもアリオンに変わってしまいましたし、時代ですね。
スペシャリティカーは、ターゲットを変えれば復活すると思っています。若者向けは狩猟犬さんも書かれているようにもう駄目です。 新しい物好きで育ってきた団塊世代を狙うべきです。そうなると今までのスペシャリティカーとはデザインが変わってくると思いますが、夫婦2人がゆっくり乗れて、時にはゆったり、峠にかかればキビキビと走れるような車。勿論駆動は、若かりし頃たっぷり乗って、挙動が身体に染み込んでいるFR。サイズは幅は3ナンバーでも良いですが、長さは長くても4mチョット。排気量は1.8Lか2.0Lで勿論自然吸気。その気になれば、7000rpm以上平気で回る奴。
と言うような車作ってくれないかなー。結局自分が欲しい車!?(笑) ちなみに私は団塊世代ではありませんよー(笑)
コメントへの返答
2006年4月15日 3:13
こんにちは^^

最後のFRカリーナ、特に「GT-TR」辺りは「羊皮狼」車の当時の代表格って感じだったんでしょうか?^^ 1.6Lの「4A-GE」搭載モデルもあったんでしょうか。

団塊世代向けのスペシャルティクーペ、俺もかなり現実味のあるビジネスだと思います^^ 団塊の世代は正にこの初代セリカやスカG辺りで20代を過ごしてきたはずですからね...絶対今のミニバンやコンパクトカーばかりの市場に嫌気が差している向きも多いはずですよね。もう子供が独立し、夫婦二人が乗れれば充分なのだから、2ドアクーペで良いはずだし...。団塊が総定年した頃、2009年辺りには、スペシャルティクーペが何台か出てきているかもしれません。その頃俺は、まだ独身でいるだろうか...新車が買えるようになっているのだろうか(笑)

ところでchobichanさんの理想の車って、ロードスタークーペが正にドンピシャじゃないですか…?^^

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80's Kidsで'80~'90年代の日本車を礼賛するような記事ばかり書いてきましたが、ネタが尽きてしまい放置中です。 '00年代の10年は、私にとって...
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