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狩猟犬のブログ一覧

2011年09月23日 イイね!

ジューク 16GTは“帰ってきたテンロクホットハッチ”なのか。

ジューク 16GTは“帰ってきたテンロクホットハッチ”なのか。かつて80~90年代、今でいうホットハッチは“ボーイズレーサー”と呼ばれ、ダイハツ・シャレードやスズキ・カルタス、ややお兄さん格のトヨタ・スターレットが占めるリッターカークラスと、トヨタ・カローラFXやホンダ・シビック、マツダ・ファミリアや三菱・ミラージュといった大衆車クラスとに二分され隆盛を極めていた。大衆車クラスのボーイズレーサーは1982年登場のミラージュIIターボ(1.4L)を皮切りに当初1.5Lのターボが主流だったが、1984年秋のカローラFX 1600GTシビック Siの登場を境に1.6L DOHCが主流となる。そして1985年秋、クラス初となるDOHCターボがファミリア(FFと日本初となるフルタイム4WDの二種)に初搭載されるに至り、ボーイズレーサーの“パワーウォーズ”は頂点を極める。(※拙ブログ参照)
 
頂点を極めた後は飽和していくのみ。その後数年は盛り上がったもののボーイズレーサー市場は1990年の声を聞くと急激に縮小。2000年にミラージュ、パルサーがモデル廃止、シビックがモデルチェンジでスポーツモデルを廃止するに至り、テンロク(1.6L)ホットハッチの火は消滅した。
 
さて、1985年にファミリアが先鞭を付けたテンロクDOHCターボの火は、1987年秋に三菱・ミラージュが追随。その後は1990年春にいすゞ・ジェミニ(セダンのみ。クーペとハッチバックは翌1991年春)が搭載したのみで、結局この三者のみで火が潰えてしまった。元々がラリー用のハイスペックエンジンで、ラリー参戦ベース車が1つ上の2.0Lクラスに移行し、コスト面でも折り合いが付かなくなったのだろう。
 
ホットハッチ史だけでかなり紙幅を割いてしまったが、そんなこんなでかつての80's Kidsにとって“テンロクDOHCターボ”というのは胸躍る存在だ。それがジェミニ生産終了から17年の時を経て、昨年日産・ジュークに搭載されたのである。

なんだかもう面倒臭くなってきたが(爆)、この日産・ジューク 16GT。いくら関連サイトを浚ってもどうにも胸が躍らない。ボディスタイルは…そこそこ格好いいと思うのだが、かつてのホットハッチが持っていた“スペシャル感”、つまり他のグレードには無いツートーンカラーだとかフロントやリアの各スポイラーだとかMOMO製ステアリングだとかレカロシートだとかピレリのスポーツタイヤだとか、そういった特別装備が何も無い。そりゃそうだ。彼(ジューク 16GT)は“スポーツSUV”であって“ホットハッチ”ではないのだから…(笑)
 
結局は、かつて日本車が熱かった頃に未だ思い焦がれている私の頭が勝手に彼をテンロクホットハッチと結び付けたがっていただけかもしれない。それでも彼が存在してくれるだけで、クソつまらねぇ日本車市場にちょっとでも興味が持てる、諦めずにいられる貴重な存在ということに変わりはない。
 
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日産 ジューク 16GT FOUR [4WD/CVT]  ('10.11~)
全長4135mm×全幅1765mm×全高1570mm ホイールベース2530mm 車両重量1380kg
1618cc(190ps/24.5kgm)  P/W レシオ7.26kg/ps  車両価格245.175万円
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いすゞ ジェミニ ハッチバック イルムシャーR [4WD/5MT]  ('91.5~'93.7)
全長4185mm×全幅1695mm×全高1325mm ホイールベース2450mm 車両重量1210kg
1588cc(180ps/21.2kgm)  P/W レシオ6.72kg/ps  車両価格189.9万円
三菱 ミラージュ 3ドア 1600 サイボーグターボ [4WD/5MT]  ('89.9~'91.10) ※後期型
全長3950mm×全幅1670mm×全高1400mm ホイールベース2385mm 車両重量1130kg
1595cc(160ps/22.5kgm)  P/W レシオ7.06kg/ps  車両価格171.1万円
三菱 ミラージュ 3ドア 1600 サイボーグターボ [FF/5MT]  ('87.10~'89.9) ※前期型
全長3950mm×全幅1670mm×全高1400mm ホイールベース2385mm 車両重量1000kg
1595cc(145ps/21.0kgm)  P/W レシオ6.9kg/ps  車両価格167万円
マツダ ファミリア 3ドアHB フルタイム4WD 1600DOHCターボ GT[4WD/5MT](85.10~89.2)
全長3990mm×全幅1645mm×全高1395mm ホイールベース2400mm 車両重量1060kg
1597cc(140ps/19.0kgm)  P/W レシオ7.57kg/ps  車両価格160万円
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Posted at 2011/09/23 17:32:32 | コメント(1) | トラックバック(0) | 車 - ちょっと気になる1台 | クルマ
2011年09月16日 イイね!

気になる1.5リットル四車

気になる1.5リットル四車FF初代ファミリア 1500XEと共に育った私。やはり今でもクルマの基本は1.5リットルだと思っていて…。いま一番気になる1.5リットル車はフリードスパイクやフィットシャトルだったりするのだが、この四車は成り立ちが似ているので頭の中でセットのように捉えていたりもする。つまりイストはヴィッツのガワをちょっと高級なものに替えたクルマだしベリーサはデミオのガワをちょっと高級なものに替えたクルマだし、ジュークはキューブの車台にSUVっぽいガワを被せたクルマでSX4はスイフトの車台にSUVっぽいガワを被せたクルマと。
 
この「ちょっと高級な」とか「SUV“っぽい”」がツボで。やっぱりベーシック過ぎるヴィッツやデミオやスイフトじゃ何となく満足できないわけで…w

とりま、気になる装備を列挙してみる。グレードは価格を基準に揃えた(詳細は最下の諸元表で)。

イスト(150X “Cパッケージ”) 標準:ウインカー付ドアミラー、6スピーカー、テレスコ付ウレタンステアリング(150Gは本革巻)、運転席/助手席バニティミラー、後席リクライニング(ちょこっと)。
OP:フォグ(150Gは標準)。
無し:ディスチャージライト(150X以上は標準)、スマートキー(150GにOP)、イモビライザー(150GにOP)。
前席カップホルダー:3つ。タイヤ:195/60R16。

ベリーサ(C) 標準:2スピーカー、スマートキー、テレスコ無し本革巻ステアリング、運転席/助手席ライト付バニティミラー、イモビライザー。
OP:フォグ(Lに標準)、ディスチャージライト。
無し:ウインカー付ドアミラー、後席リクライニング。
前席カップホルダー:4つ。タイヤ:175/65R14(Lは185/55R15)。

ジューク(15RS) 標準:4スピーカー、テレスコ無しウレタンステアリング(15RX以上は本革巻)、助手席バニティミラー。
OP:フォグ、ウインカー付ドアミラー。
無し:ディスチャージライト(150RX以上にOP)、スマートキー(150RX以上にOP)、イモビライザー(150RX以上にOP)、後席リクライニング。
前席カップホルダー:4つ。タイヤ:205/60R16(16GT以上は215/55R17)。

SX4(1.5XG) 標準:ディスチャージライト、フォグ、LEDウインカー付ドアミラー、8スピーカー、スマートキー、テレスコ無し本革巻ステアリング、運転席/助手席バニティミラー、イモビライザー。
無し:後席リクライニング。
前席カップホルダー:4つ。タイヤ:205/60R16。

 
ということで装備はSX4の圧勝。ジュークは上級グレードでないと充実していないので割高。イスト、ベリーサは普通。それにしても後席リクライニングを備えるクルマが少なくなった。姿勢の自由度が高い方が良いに決まっているのに…理解に苦しむ。
 
改めて画像を見てみると、「顔がデカい」という点でイストとジュークは意匠が似ている。リアの処理などはジュークの方がかなりアグレッシブだが。また、ジュークにはかつてのテンロクホットハッチを彷彿とさせる「16GT」というモデルがある。これについては後日取り上げたい。
 
ここからは完全に個人的主観だが、SX4はスタイルがどっち付かずで×。イストもややどっち付かずで△。ベリーサは今でも相変わらず好きだがデビュー7年でもはや古い。ジュークは…私の理想的CUVのHR-Vと比べるとやや“やり過ぎ”な感もある。
 
…という訳で、やはりフリードスパイクやフィットシャトルの方が気になる…w
 
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トヨタ イスト 150X “Cパッケージ” [FF/CVT]  ('07.7~)
全長3930mm×全幅1725mm×全高1525mm ホイールベース2460mm 車両重量1150kg
1496cc(109ps/14.1kgm)  10/15モード燃費18.6km/L  車両価格159.5万円
マツダ ベリーサ C [FF/4AT]  ('04.6~)
全長3975mm×全幅1695mm×全高1530mm ホイールベース2490mm 車両重量1100kg
1498cc(113ps/14.3kgm)  10/15モード燃費18.4km/L  車両価格155万円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日産 ジューク 15RS [FF/CVT]  ('10.6~)
全長4135mm×全幅1765mm×全高1565mm ホイールベース2530mm 車両重量1170kg
1498cc(114ps/15.3kgm)  10/15モード燃費19.0km/L  車両価格169.05万円
スズキ SX4 1.5XG [FF/4AT]  ('06.7~)
全長4135mm×全幅1755mm×全高1605mm ホイールベース2500mm 車両重量1190kg
1490cc(111ps/14.8kgm)  10/15モード燃費16.4km/L  車両価格165.9万円
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Posted at 2011/09/16 20:48:18 | コメント(2) | トラックバック(0) | 車 - ちょっと気になる1台 | クルマ
2011年08月21日 イイね!

【気になる1台】インプレッサ XV

【気になる1台】インプレッサ XVスバル インプレッサ XVは、間違いなく“現代のシビックシャトル ビーグル”と言える、今様に言うところの「クロスオーバーSUV」。最低地上高は通常モデルと同じ(155mm)で嵩上げはしておらず、「足回りを専用チューンでスポーティに固めた」という、ちょっとよく解らぬ(?)部分もある。サイドクラッディングなどで固めたそのルックスは、かつてのマツダ『フィールドブレイクシリーズ』を彷彿とさせる。取りわけサイズもスタイルも近いファミリアS-ワゴン フィールドブレイクを。

少し長くなるが、専用装備を列記すると、

専用フロント・リアバンパー
専用フロントグリル
サイドクラッディング
専用ルーフスポイラー(LEDハイマウントストップランプ内臓)
ルーフレール
16インチアルミホイール(ダーク調ハイラスター塗装)
シート表皮巻 コンソールリッド&ドアアームレスト(ジャージ)
ステンレス製フロントサイドシルプレート(SUBARUロゴ入り)

が標準装備され、通常モデルでは2.0i以上に装備される
HIDプロジェクターロービームランプ

1.5i-Lと2.0i-S以上に装備される
キーレスアクセス&プッシュスタート
イモビライザー
テレスコピックステアリング

2.0i-S以上に装備される
フロント/リアスタビライザー
アルミパッド付スポーツペダル

2.0GTにのみ装備される
バケットタイプフロントシート
 
が標準装備されるという豪華仕様になっており、プライスはXV 1.5iがベースモデルと思われる1.5i-Sの10.5万円高。XV 2.0iが同様2.0i-Sの8.4万円安となっている。何度か検証してみたが、これもよく解らぬ(笑)
 
このクルマ、文頭に書いた出自からして私がすぐにでも食い付きそうなモデルではあるが、どうにも食指を動かされなかった。何故だか考えてみたが、

SUVらしからぬ丸っこくて野暮ったいフォルム。
色が白、シルバー、ダークグレー、黒、ダークレッドのみでなんだかパッとしない。
 
辺りかなぁという感じがする。SUVらしいパキッとしたフォルムと、RVRのカワセミブルーのような明るいボディカラーが欲しいところだ。
 
さてこのインプレッサ XVだが、もうじき次期型がお目見えすることになっている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スバル インプレッサ XV 1.5i [FF/4AT]  ('10.6~)
全長4430mm×全幅1770mm×全高1520mm ホイールベース2620mm 車両重量1300kg
1498cc(110ps/14.7kgm)  10/15モード燃費15.0km/L  車両価格183.75万円
スバル インプレッサ XV 1.5i [4WD/4AT]  ('10.6~)
全長4430mm×全幅1770mm×全高1520mm ホイールベース2620mm 車両重量1360kg
1498cc(110ps/14.7kgm)  10/15モード燃費14.2km/L  車両価格200.55万円
スバル インプレッサ XV 2.0i [FF/4AT]  ('10.6~)
全長4430mm×全幅1770mm×全高1520mm ホイールベース2620mm 車両重量1320kg
1994cc(140ps/19.0kgm)  10/15モード燃費14.4km/L  車両価格197.4万円
スバル インプレッサ XV 2.0i [4WD/4AT]  ('10.6~)
全長4430mm×全幅1770mm×全高1520mm ホイールベース2620mm 車両重量1370kg
1994cc(140ps/19.0kgm)  10/15モード燃費14.0km/L  車両価格214.2万円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Posted at 2011/08/21 18:01:59 | コメント(1) | トラックバック(0) | 車 - ちょっと気になる1台 | クルマ
2011年08月11日 イイね!

【私的インプレ】日産 リーフ ~二度と駆りたくない~

【私的インプレ】日産 リーフ ~二度と駆りたくない~電気自動車「日産 リーフ」の12時間無料レンタル権に当選したので借りてみた。ガソリンはやがて枯渇するだろうし電気自動車は“クルマの未来そのもの”と言っても過言ではない存在だと思うが、結論から言うと二度と駆りたくない
 
「3リッターV6並みの加速」との触れ込み通り、加速はかなり素速い。しかし、航続距離からいってドライブマニアは寄り付かず、どちらかというと運転に不慣れな奥様などが駆るだろうに果たしてこんな速さが必要なのか…? そして『D』に入っている時にもう一度シフトスイッチを捻ると『ECO』になることが数時間経ってから判明。『D』の時は加速が良すぎて渋滞中の首都高で前のクルマに突っ込みそうになったが、『ECO』にするとマイルドになって運転しやすくなった。しかし長い信号待ちなどで『P』にした時、発進時に『D』に入れてもう一度捻らないといけないのはやはり面倒臭かった。
 
あと、借りてすぐの長い信号待ちで『P』に入れ、再発進しようと『D』に入れても『D』に入らず、後続からクラクションを鳴らされるという場面があった。「ブレーキを踏みながらでないと入らない」ことが原因だったが、直後再びブレーキを踏んでいたにも関わらず入れるタイミングが速すぎたのか『D』に入らず、またクラクションを鳴らされてしまった。その後は無かったので単なる慣れの問題だろうが、パーキングブレーキもなんだか変なフィールで最後まで馴染めなかった。プリウスも同様だが、機械は人間の行動に素直に従って欲しい私としては、電子制御よりも古典的な方式の方が馴染めるなぁという感じがする。
 
良かった点
ゴルフ練習場に寄ってフルセットのバッグを運んだが、きちんと横にして載せられるようにラゲッジが抉られている点に配慮を感じた。このことは公式ページでも強調されている。
 
さてなぜ「二度と駆りたくないか」だが、それは「航続距離」の一点に尽きる。触れ込みでは「(充電)80%以上での貸出が原則となりますので、最大走行可能距離は160km程度となります」となっているが、その下にある「エアコン、ヒーターのご利用時には、大幅に電力を消費し走行可能距離が減少します」が真実で、都内を首都高で抜けアクアライン~海ほたるに着いた時には貸し出し時10目盛りあった充電メーターが残り3目盛り程になり、危機感を煽るような状況になっていた。
 
・・・・・その後、カーナビに表示された袖ヶ浦の日産プリンス千葉さんに急速充電してもらおうと駆け込んだが 8時間掛かる普通充電器しかなく、這々の体で千葉三菱自動車さんに駆け込み急速充電をした。地図で見る限り、ディーラーマンと係うことなくセルフ充電できる大型ショッピングセンターなどはまだほとんどなく、ほとんどの場合はディーラーか市役所などに訪問して充電「してもらう」形になるはずだ。幸いどちらのディーラーマンもすこぶる親切で、セルフ給油などでは決して生まれないコミュニケーションを味わえた点は良い点だと思ったが、これも一度きりだからそう思うのであり、毎回となるとさすがに面倒だろう。
 
しかもその充電スタンドはほぼ18時くらいで閉まってしまうため、木更津から都内への帰りはノー充電で帰らざるを得ない状況だったが、館山道を法定速度で走っていると見る見る内にバッテリー残量が低下。都内に帰還した頃には残り4目盛り程度まで減ってしまっていた。
 
ここからはもう思い出すのも嫌な気分になるが、とにかくもう充電が出来ない→“電欠”したらJAFを呼ぶしかない状況で、冷や汗を流しながらの運転となった。雨が降りしきる中、遂にはエアコンも切り、ガラスもうっすらと曇る中生きた心地がしなかった。焦りばかりが募り運転も乱暴になった。日産レンタカーに着いた時にはバッテリー残量は残り2目盛り。といっても2目盛りになってからだいぶ経っており、恐らく1目盛りになる寸前という状況だった。
 
・・・・・「160km走れる」と思い込み遠出した私も迂闊だったが、あの「160km」という数値は明らかに“誇大広告”だろう。エアコンを使わない時期など5月と10月くらいしかないのだから、実質100kmしか走れないと思って間違いない。
 
半日、200km弱を駆ってみて、“セレブな奥様の買い物ぐるま”という感想しか抱けなかった。一ドライブあたり最低350kmは走らないと気が済まない私が生きている間に、電気自動車のオーナーになる日は果たして訪れるのだろうか。
Posted at 2011/08/11 02:59:55 | コメント(3) | トラックバック(0) | 車 - 私的インプレッション | クルマ
2009年11月15日 イイね!

スペシャルティカーって何だろう?

スペシャルティカーって何だろう?以前、いすゞ ピアッツァと三菱 コルディアを取り上げた際、「スペシャルティカーって何だろう? 追って、 そこら辺を追究してみたい」 と書いたきり、早一年と5ヶ月が過ぎ去ってしまった。最初にして最後まで、日本のスペシャルティカー市場を支えたセリカが消滅し早3年。私の中の郷愁の念は、日々強くなっているように思う。“デートカー” と言い換えても差し支えあるまい。改めて、『スペシャルティカー』 とは一体、何だったのだろうか…?

ピアッツァ&コルディアの時、「アコードやオースターJX/スタンザFXの3ドアはなぜスペシャルティカーではないのだろう」 と書いた。その答えは、「4ドアセダンもあったから」 だろう。「specialty」 は、米英語で 「特製品」 とか 「特別品」 という意味があるらしい。すなわち 『特別』 でなければいけないから、同じような顔つきのセダンがあっては 『特別』 たり得ない訳だ。そうなると、コルディアや初代レパードなんかも怪しくなってくるし、'80年代初頭のマツダ コスモ辺りも外れるだろう。

スペシャルティカー史を振り返ると、画像に挙げた4台がやはり、最も光り輝いたスペシャルティカーなんだろうと思う。日本車におけるスペシャルティカーの元祖、1970年デビューの初代トヨタ セリカ。1981年デビュー、BMW 6シリーズやジャガーXJ-Sなどの “高級パーソナルクーペ” 市場を日本でも開花させた初代トヨタ ソアラ。1982年デビュー、大ヒットし若者の “デートカー” 市場を切り開いた2代目ホンダ プレリュード。そして1988年デビュー、流麗なスタイルでプレリュードから若者の支持を奪った5代目日産 シルビア....の4台だ。セリカは時代の違いもあり一種独特だが、私が 「カッコ悪い」 と思うようなクルマは一台もない。そう、スペシャルティカーはカッコ良くなければ、その資格がない。

しかし、ツインカムターボなどのカリカリなスポーツグレードが設定されるに及び、段々と 『スペシャルティカー』 と 『スポーツカー』 の境界線がグダグダになってしまった嫌いがある。そういう点、最後の代の 「タイプS」(マイチェン後は「Sスペック」)まで、カリカリのスポーツグレードを持たなかったプレリュードは、スペシャルティカーの王道中の王道と言えるだろう。セリカ(トヨタ)やシルビア(日産)は “パワーウォーズ” になびきツインカムターボを持ってしまったが故に、NAモデルの陳腐化を招き、アイデンティティが曖昧になってしまったような節がある。と言うかシルビアは、“スペシャルティカー” とか “デートカー” たり得たのはS13の前期だけで、その前後は暴走族やドリフト族に愛されていた。 日産古来のブランディングの下手さ故だろうが、プレリュードとは正に好対照と言える。

シャシーなどはセダンと共有しつつも、専用のガワ(ボディ)を纏い、ひたすらカッコ良く、2人だけのための極上な空間を目指して創られたのがスペシャルティカーだとすれば、「カッコなんてどうでもいいから、とにかく広く、快適に」 というミニバンとは正に対極に位置する。ミニバンが勃興しスペシャルティカーが没落したことは、人々がクルマに “特別なもの” を求めなくなった証なのかもしれない。
Posted at 2009/11/15 21:42:44 | コメント(0) | 車 - 狩猟犬はこう思う | クルマ

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80's Kidsで'80~'90年代の日本車を礼賛するような記事ばかり書いてきましたが、ネタが尽きてしまい放置中です。 '00年代の10年は、私にとって...
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