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2005年08月11日 イイね!

トルクカーブとパワーカーブ

トルクカーブとパワーカーブ Monologue25 2002.1.1

 さて前回は基本的な仕様決めをプロセスに沿って説明したわけだけれど、実際にあれだけでは使えるエンジンにはならない。
 動くけど、いつ壊れるかわからないとか、なんかギクシャクするとかいろいろと問題を抱えることになる。
 まあ、プライベーターだからそれでいいという意見もあるが、私はむしろプライベーターだからそこから煮詰められると考えるタイプらしい。
 思い通りのものを手にするにはそれに応じた手間を掛ける必要があると思うよ。

 いろいろ調べてかき集めたパーツが使えるか、一つ一つチェックする。
 流用ってのは使えるか使えないかの判断からしなくてはいけない。これも頭を使う作業だ。
 幸いにしてEJ20は純正流用で使えるものが非常に多い。使うには条件があるものもあるのだが、それは頑張って見つけてください。私は聞かれてもたぶん答えません。そこを考えるのがチューニングだしね。せめて考え方を聞き出してください。
 
 どこをどんな風に加工すべきか?これはエンジンのセオリーを調べればわかる。
 
 組み付けたものが問題なく動くか?いくら卓上で計算しても図示しても、シミュレーションは実際に動くということとは別の事象だから、現物をできるだけ運転状態に近いもので確認したほうがいい。

 そして、どうしても新しく作らなくてはならないものもある。ECUデータがその一つ。
 私の場合、ECUは知人に頼んだ。自分でやりたいとも思ったが、すぐにはできない。数値をいじるだけならできるが、それは英語力に例えればアルファベットや単語が読めるレベルであって、なんとか動くエンジンにしかならないからだ。
 ECUにはコンピュータの知識とノウハウだけでなく、エンジン制御の知識とノウハウが必要。
 だけど、いずれはやりたいところだね。
 
 さて組み付けて試運転。ここの話の詳しくはまた別の機会にするとして、きっちりやれば問題ないはず。ないはず・・・とだけいっておこうかな。

 これでようやく動くようになる。でも本当はこれから。散発するトラブルに対処し、ノッキング発生やアイドルの不安定、問題をひとつひとつ調整していき、思った通りの特性になるように手を入れていく。
 だから、動いてから半年過ぎたがいまだに調整中。細かい詰めっていうのは、そういうことだ。
Posted at 2005/08/11 23:31:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | クルマ
2005年08月11日 イイね!

BC5 レガシィRSのターボチャージャー(コンプレッサホイール)2

BC5 レガシィRSのターボチャージャー(コンプレッサホイール)2 Monologue24 2002.1.7

 ハイコンプ化するにあたってまず決めなくてはいけないことがある。
 それをする「目的」だ。圧縮比を上げて何をするのか?ということ。
 私の場合、ジムカーナからミニサーキットまでで気分よく走れることにした。
 走っていてラインを自在に変えられるようなフレキシブルな特性も欲しかった。
 いずれもエンジンではMAXパワーよりレスポンスが重要だから、まあなんとか両立できる範囲だろう。

 次に決めるべきは、設定する圧縮比はどの程度が良いのか?ということ。コンプレッションを上げればターボラグが小さくなるのは理屈ではわかったけれど、どのくらいの圧縮比にすればターボラグが無視できるほど小さくなるのかがわからない。
 無闇に圧縮比だけ上げると今度はノッキング限界を超えて、あっというまに壊れるエンジンになってしまう。
 さて困った。そんな最適値なんか知らないし、誰も教えてくれない。というか誰もやっていないんだから教えられなくて当たり前。

 が、10年もクルマ趣味を続けているとなんとなく推測する方法があるなってのがわかる。それは、
 ・現代のNAエンジンの圧縮比は12前後。でリッター100馬力を出している。
 ・EJ20Gエンジンは圧縮比8.5、ブーストは1.2kgでリッター140馬力。
 という事実と、もう一つ。「圧縮比」の意味だ。
 そう、圧縮比って何?って聞かれて知った知識をオウム返しに答えてるだけではわからないことなのだ。
 充填効率が100%とすると、圧縮比12のNAエンジンでは12気圧分の混合気を爆発させるということ。
 だから、同じようにEJ20ターボでは8.5×(1+1.2)=18.7気圧分の混合気を爆発させるということ。
 EJ20エンジンの機械強度は18.7気圧分までいける。NAエンジンをブースト圧0kgのエンジンと考えれば混合気量一定で圧縮比とブースト圧がどうなるべきかのグラフが書ける。
 つまり、単純に線形比較はできないが、圧縮比を上げた分どのくらいブーストを下げれば機械的負担を同じようにできるかはこれである程度推測できるはずだし、逆に設定ブースト圧から圧縮比を決めることもできる・・・
 あたりまえといってしまえばそうなのだが、教えられずにこれに気づければ自力で前に進める。
 ちなみにこういう発見が楽しくてやめられなくなるので、あまり深みにハマりたくない人は気を付けた方がいい。
 さらに付け加えるとこの話にはディティールに嘘がこんもりあるので丸呑みしないように。

 さて、10年も同じクルマに乗っていると外からの情報もそれになりに入ってくる。BC5にGC8のヘッドつけるとハイコンプ仕様になって、しかもそれで1年間ダートラ参戦して壊れなかったという話だ。
 聞きづての話はしょせん聞きづてだからそのまま信用することはできないけれど、できるんだと自分を思いこますことができればしめたもの。
 あとはいろいろパーツを調べたりして、現実にできることを探せばいい。

 理想とする圧縮比と設定ブースト圧はどこかにある。どこかにあるのだが、実際その数値にできるかどうかはまた別の話。
 ブースト圧は問題ないのだが、圧縮比はエンジンのジオメトリで決まる。各部の容積で決まってしまうことで、それは入手できるパーツや加工で変えるのだが、実際にはコストの問題でできる組合せは相当限られるからだ。
 詳しいことは省略するが、EJ20シリーズではBC5の腰下と直打ヘッドの組合せが最も安くハイコンプにできると思われる。うちのは圧縮比9以上だ。
 なので、今回はできるだけ圧縮比を上げて、ブースト圧で辻褄をあわせることにした。
 この先もし2基目、3基目を作る機会があれば、もうちょっと圧縮比を下げた方がいいだろう。ある意味うちのは限界ハイコンプ仕様になっている。
 実はこの9以上という数値でもなんとかいけるだろうという目算があった。現実に圧縮比が9近くでイイ具合のエンジンがあるからだ。
 4G63。このエンジンは凄い。量産機で圧縮比8.8で1.4kgものブーストを掛けてもすぐには壊れない。
 それに、EJ20も現行レガシィやフォレスターは圧縮比9。ブースト圧は低いけどね。
 それに、量産機かと言われるとちょっと考えてしまう代物だが、世界的に有名な水平対向6気筒エンジンのターボモデルはボアが100φなのに圧縮比が9.4、加給圧は1bar超もある。
 こんなのがあるんだからまあ9ちょいなら大丈夫だろうと思っていたし、実際なんとかなっている。
 実際にハイコンプ仕様を使えるようにするには細かい詰めが要るのだが、それはまた次回に。
Posted at 2005/08/11 22:10:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | クルマ
2005年08月11日 イイね!

BC5 レガシィRSのターボチャージャー(コンプレッサホイール)

BC5 レガシィRSのターボチャージャー(コンプレッサホイール) Monologue23 2001.12.31

 今も元気に動いているウチのクルマ。
 ハイコンプ仕様にしてから半年程経って、真夏と冬を一応経験してる。まあ、この冬何もなければ大丈夫だろう。
 圧縮比を上げた分、安全マージンが減っているからその辺がちょっと気になっているわけ。ローブーストとはいえ1キロ近く掛かっているからね。
 前にも書いたけど、この仕様はアクセルを使ってコーナーの立ち上がりですっと前に出たり、じわじわっと横に逃がしたりできるクルマにしたかったから。
 そのためのエンジンチューンであり、ハイコンプ仕様なわけ。それにはそれなりのパワーが必要だった。
 でも、パワーがあればいいならもっと安上がりなブーストアップでいいはずだ。
 何故手間もカネもかかるハイコンプ仕様なのか?ブーストアップとの違いは?その辺の考え方をちょっと説明しよう。

 まず、大枠。ターボエンジンについて。
 ターボチャージャーの出力(=過給圧、というより風量かな)というのは、レシプロエンジンの出力特性と違うクセがある。
 その食い違いの結果として生じるのがターボラグ。アクセルオンからパワーが得られるまで間があるというもの。
 特に低回転で顕著なのはみなさん御存知の通り。どっかんターボって言葉もあるくらい。
 だからターボはダメなんだろう?ってのはちょっと早計。回転数が十分ならターボはほとんどラグなしに効くからだ。排気ガスのエネルギーが十分ならターボはすぐに過給をはじめてくれる。高回転域では踏み直してもすぐパワーが出ることからもわかるだろう。

 では具体的にターボラグってのは一体なんだろう?
 それは、ブースト計を見ながらアクセルを踏むとわかる。ターボラグが感じられる時ってのは吸気管圧力がゼロ(大気圧)付近で伸び悩んでいる時間なのだ。
 吸気管圧力=大気圧ってのはNAエンジンの全開状態。排気ガスエネルギーが足りないからターボが効かないという見方もあるが、エンジンがこの状態(NA全開)で十分なパワーを出していればその先の出力の変動は小さい。
 つまり、実体感しているターボラグってのはそのエンジンのNA状態と過給状態での出力の差ということだ。

 また、ターボエンジンはそのパワーで部品が壊れないように圧縮比を下げてある。だからNAでの出力が小さくなって、余計ターボラグがひどくなっている。
 ハイブースト仕様がダメな理由はここにある。ブーストを上げるために圧縮比を下げる。すると先の理由でターボラグが大きくなるのわけ。
 あとから圧縮比を下げなくてもノーマル状態で十分低い。だから、設定ブーストを上げたらラグがでかくなるだけ。
 ターボラグが大きいということは、アクセルオンした瞬間に出せるトルク(NA全開時の出力)が小さく、かつターボが効き出すと一気に変動するということ。エンジンの出力すらコントロールしにくいってことは、クルマの挙動をコントロールするのに一度頭を使わなくてはいけないわけで、直感的に操作なんかできないクルマになってしまう。
 つーわけで、ハイブースト仕様にしなかった。

 さて、ここで発想を180度変えてみよう。
 ブーストを上げるために圧縮比を下げるとターボラグが大きくなる。とすれば設定ブーストを下げて圧縮比を上げればターボラグは小さくなるはず。NA状態とフルブースト状態との差がラグだとすると、その差が体感できないほど小さくできればラグなしでコントロールしやすい車になるはずだ。
 と、いう理屈でハイコンプ化してみたのがうちのエンジン。
 実際に理屈を具現化するにはいろいろと決めなくてはいけないことが沢山ある。が、それはまた次回に。
Posted at 2005/08/11 00:08:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | クルマ

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