
■5日目 5/1(水) 天気:曇り後晴れ
走行距離:115.7km
長崎県対馬の峰町を出発して、豊玉町の和多都美神社へ向かう。その後対馬上島の北部を巡って、比田勝港から博多港行きのフェリーに乗った。博多港着後は、そのまま五島列島行きのフェリーに乗船した。ダムCPを取りに行ったら圏外だったので、地図が2つになってしまった。

5:00頃起床。テントから出ると、あれだけ星が見えていた空だったのに、予報通り曇り空が広がっていた。だが東屋にテントを張ってバイクも置いたので、夜露も全く落ちていなかったのがありがたい。洗顔とうがいをしてサッパリする。
早速朝食の準備を進める。残飯がなるべく出ないように、前日炊飯した残りを雑炊にして、こびり付いたご飯を根こそぎスプーンで剥がしながら食べる。
朝食を食べてコーヒーを飲みながらゆっくりしていると、スクーターの方がもう片付けが終わったようなので出発していった。確かにここは公のキャンプ場とは言い難いので、こういう立ち回りをするのがBESTであろう。正直天気も良くないし、朝はゆっくりしたい。雰囲気的には大丈夫そうなので、環境に甘えさせてもらう。
この日以降はGW終わりまでずっと晴れ予報が続いていたので、前日まで雨の中を走っていたからチェーンに注油することにした。やっぱり少しサビが発生していたので、ウエスで拭いてチェーン注油すると、ある程度サビが取れてくれた。周囲に誰も居らず空間も広かったので、いつもはどうせまた汚れるから拭き取りは適当なのだが、周辺をグルグル回った上で拭き取っておいた。
これでツーリングが終わるまで特にメンテナンスはしなくて良いだろう。しかし、雨の中や濡れている路面の山道を走ったりしたので、リアフェンダー周りが泥等でエライことになっている。仕方がないので、自宅に帰ってから早めに洗車したいところだ。
そこから洗い物をしたり、前日干しておいたタープを片付ける。東屋のイスの上で炊事や食事をしたので、周囲に落ちた残飯を片付けたり、イスの上をウェットティッシュで拭く。どんな所でも最低現状回復は心がけているが、ここのような半ばゲリラキャンプに近い所だと、いつも以上に気を遣わなくてはならないだろう。来た時よりも美しく、って大事だと思う。
この日の予定を改めて確認する。この日のMustは、対馬野生生物保護センター・温泉・15:05比田勝港発のフェリーに乗ることくらいだ。保護センターの開館時間を調べてみたら、10:00だったのであまり早く出てしまうとまだ空いていない。
なのでゆっくり撤収していたら、ペグ無し楽々設営だったにも関わらず、結局出発は8:00になってしまった。比田勝港のフェリーは乗船時間が6時間弱もあるため、快適に船内を過ごすためマットと枕をすぐ取り出せるようにしておいた。チャリダーもまだ居たので、このチャリダーはゆっくりする人なのだろう。
まずは前日にも行った豊玉方面へ進む。買い出しをしたスーパーを横目に和多都美神社へ向かった。烏帽子岳展望台も行きたかったが、生憎の曇り空なので前回対馬に行ったときに寄ったから、今回はPASSしようと思う。

和多都美神社に到着。ここは海に向かって鳥居が並んでいる珍しい神社で結構好きだ。何でここが、ハイドラの神社CPになっていないのか理解出来ない。

観光客が多い時間帯ならこんな特等席に置くのは気が引けるが、朝早い時間なので人も少ないから遠慮せずに撮影。

もちろん数枚写真撮ったらすぐ移動する。

今度は石碑の前で記念撮影。この周辺だけ深ジャリだったので、スタンドが埋もれたり不安定になって少し怖かった。

神社なのでちゃんとお参りもしておく。この厳かな感じはやっぱり好きだな。

本殿側から海の鳥居方向に向かって撮影。
和多都美神社を充分楽しみ出発する。ハイドラマップを確認してみたら、県道56号を山中に向かったところにダムCPがありそうだ。今回何度も出入りしている国道382号に戻って北上する。峰~豊玉間はこれで2往復したことになる。交通量が殆ど無いのが幸いだ。もう少し違う道も走りたかったが、天気が良くなかったので仕方がない。
順調に走り、県道56号への分岐があったので右折する。しばらくは中々良い道が続いていたが、次第に道が狭くなり最終的には完全1車線になってしまい、二輪⇔四輪の離合すら難しい道幅となった。こういうこともあるし、むしろショートカットだ!とか言って、謎の県道に自ら突っ込むことはあるあるなので、やはりリッターバイク等の重量級にするのは辞めた方が無難だと再認識した。650くらいのサイズと重量の方がやっぱり取り回しもしやすいため、私の中でベストサイズな気がする。
とまぁこんな道なので気になっていたが、やはり途中から圏外になってしまった。CPの所まで行ったところで圏外CPを取得する裏技を仕掛ける。検索すると出てくるので、必要な方は調べてみてください。ざっくりした方法は、GPSを切って強制終了させて、電波がある場所で再スタートする。というものである。
この方法の欠点は走行ログが2つになることだ。GPSの記録データは別で残っているので、そちらからトレースすれば地図は作れるのだが面倒なのでやっていない。まぁCPが取れないよりはよっぽどマシなのだが。麓まで降りてきて再スタートすると、無事CPをGetした。
次に県道180号沿いにもダムがあり、これは曲がってすぐだったから問題無くGet。対馬は広い割には、ダムCPは3つしか無かったので、本当にこれで対馬のCPを制覇出来た。
さて、これでハイドラは気にしなくても良い。後は国盗りと行きたい所に行ければ満足だ。
対馬には固有種として日本で2種類しかいないヤマネコ。ツシマヤマネコが生存している。ただ、絶滅の恐れもあるようで、その保護センターがあるから行ってみたいと思っていた。ちなみに、もう一種はイリオモテヤマネコだそうだ。
国道382号から棹崎公園方面へ進む。しばらく行くと、ツーリングマップルに「田園地帯を貫く直線道路」と記載してある道が確かに気持ちが良かった。帰り方面に駐車帯があったから、帰りは寄ってみることにしよう。
棹崎公園に到着した。対馬野生生物保護センターはこの公園の一角にある。周辺に散策道もありそうなので、保護センターを見終わった後に周ってみよう。

対馬野生生物保護センターに到着。無事時間調整をしたおかげで開場していた。

このセンターは環境庁の管轄で、中では主にツシマヤマネコの保護や生態について分かりやすく展示していた。

一番の目玉であろう、ツシマヤマネコの展示はどうやら福馬君が体調不良のようで展示を止めているようだ。どうやら15歳くらいで人間に換算するとかなりのおじいちゃんのようで、それなら仕方がないが残念だ。
じっくり展示を見て回ることが出来た。アンケートの記入を求められたので、ちゃんと書いておいた。続いて棹崎公園の散策に向かう。

相変わらず曇り空が続いている。でも、この険しい山並みの展望は中々良い。

天気が良ければ韓国も見えそうだが、残念ながら水平線しか見えなかった。灯台があったので、写真を撮る。

何気なく撮影したモニュメントだったが、これが日本北西端の碑だったようだ。
天気さえ良ければ近くの「異国が見える丘」にでも行こうかと思ったが、行ってもあまり意味が無さそうだ。PASSして先ほど気になった、田園地帯の直線道路に向かう。

駐車帯に停めて撮影開始。ちょうど田植えの時期なので、水が張っておりとてもキレイだった。
ツシマヤマネコの本物が見れなかったのが残念だが、次はほぼ対馬最北端である韓国展望台に向かう。

韓国ナイズされた展望台だ。狭い駐車場しか無いのだが、恐らく韓国人を載せたであろうバスが3台くらい来ていた。殆ど韓国からの観光客だろう。

見えている島が海栗島で、この島には自衛隊のレーダーがある・・・ はずなのだが、どうやら工事中?のためレーダーが無かった。韓国も天気が良ければ見えるはずだが、やっぱり無理だった。

仕方がないので写真で我慢しておく。釜山は韓国第二の街なので夜景もキレイだが、釜山から対馬を見ても殆ど光は見えないだろうな。天気も良くないし、この辺にして引き上げる。

最後に、韓国展望台門の前で記念撮影。そろそろ良い時間になってきたので、温泉に行こう。温泉なら食事をするレストランも付いている可能性が高いし、お風呂から上がって昼食を食べて比田勝港へ行けば、ちょうど良い時間になりそうだ。
韓国展望台から、温泉はすぐ近くだ。途中、5/1営業開始の御宇田キャンプ場が見えた。そのすぐ横が目的の温泉なので、このキャンプ場から徒歩で温泉に行ける、というのは素晴らしい。海沿いで比田勝の街も近いので、買い出しもあまり困らないだろう。海沿いでロケーションも良さそうだし。
ただ、1泊1,500円は凄く高く感じる。昼過ぎから翌日まで純粋にキャンプを楽しむなら、充分な値段だと思うが、旅キャンプの主な目的は寝床確保が一番だ。もちろん、それだけでは寂しいのでキャンプ場の景色を楽しんだり、食事を楽しんだりするのも非常に大事ではある。やはり出しても1,000円くらいまでにしたいものだ。

上対馬温泉 渚の湯に到着した。ここに来た時に驚いたのが、この温泉の隣に新しい東横INN 対馬比田勝が建築中だった。よっぽど韓国から観光客が来るのだろうか。繁盛すると判断しているから作っているのだろうが、どうだろう。
でもここは比田勝港から来るには若干遠い。歩いて行くには少ししんどいので、来る船に合わせてシャトルバスでも出すのだろう。横に温泉もあるし、見晴らしは良いのでここも良いホテルになりそうな気がする。温泉とセットで宿泊なんて素晴らしい。
気を取り直して温泉に入る。至る所にハングルでの案内表示があって、ここも韓国人観光客が多いのだろうか。まずは食事が出来そうな所を探したが、休憩室があるだけで食事が出来る所は無かった。正直外観から少し怪しいと思っていたが、やっぱり予感が的中した。仕方ないので、お風呂上りに比田勝港の近くで何か食べることにしよう。
また、残念なことに露天風呂のスペースはあるのだが、週末のみの営業のようで、こちらもブレずにGW中にも関わらず露天風呂に入れなかった。せめて、外でのんびりさせてくれても良いと思うが、ドア自体が締まっていたので出ることさえ出来なかったので残念だ。
それでも、内風呂はガラス張りで海も見渡せて開放感は素晴らしい。温泉があまり温泉らしく無いのだが、サウナ・水風呂もあったのでゆっくり浸かる。前日風呂に入っていないので、とても気持ちが良い。
温泉をゆっくり堪能していたら、いつの間にか13:00を軽く越えてしまった。フェリーは15:05発で50分前には受付完了しなければならないから、時間の余裕があまり無くなってしまった。まぁ食事についてはどうとでもなるだろう。
お風呂上りにジュースを飲んで、ロビーのテーブルで少しだけゆったりする。汗も引いた頃に出発し、13:30頃比田勝港に到着した。こうなると、流石にレストランでゆっくり食事をする時間が無くなってしまった。幸い、フェリーターミナルの目の前にコンビニがあったのでそちらで済ませることにしよう。
まずはフェリーの手続きをしようとターミナルに行こうとする。先に神戸ナンバーのバイクが停まっていて、手続きしようと思ったらそのライダーから、
「フェリーですか?博多港行きはここじゃなくて、対岸らしいですよ」
と教えて貰った。確かに良く見たら、国際ターミナルと書いてある。どうもありがとう、と伝えてコンビニが目の前だったから、わざわざバイクを動かすのも面倒だから、歩いて行くことにした。しかし、まともな食材が殆ど無かった。ポプラだったのでポプ弁にしようかと思っていたが、弁当・おにぎりは全滅。パンの在庫もかなり少なかった。
今から乗るフェリーは長丁場なので、2食分買おうかと思っていたので非常にがっかり。他に探すのも面倒なので、パン2つとカップラーメン、フライドチキンを買った。フェリーターミナルにテーブルと東屋があったので、そこで食べる。
このテーブルの横に、コンビニ弁当っぽいのがポイ捨てされていた。しかも中身が半分くらい残っている。ポイ捨てするのはもちろん論外だが、私は食材を平気で捨てられる人は嫌いだ。飽食の世に生まれているとは言え、何で食材を平気で捨てられるのかが理解に苦しむ。自分の金で買ったものだから、どうしようが勝手だ。とか言う意見もあるが、そういう問題ではないと考える。こればっかりは理屈ではないので、意見の相違はあるだろうが、嫌いな物は嫌いなので仕方がない。
そんなことを思いながら、軽い昼食を済ませて博多港行きフェリーターミナルへ向かう。その前に一番の目的である、国盗りを実施し比田勝港の空をGetした。これで、壱岐・対馬を制覇することが出来た。離島はやはり大変だが、制覇した時の気持ちは何とも言いようが無いくらいに嬉しい。
感慨深い気持ちになりながら、比田勝港に向かうがどこにも案内は書いていないので若干不親切だ。改めて九州郵船のHPを見てみたら、博多港行き比田勝港乗り場は確かに対岸を示していたが、普通の感覚だとやはりこちらをターミナルと思ってしまうだろう。
適当に曲がって対岸へ渡りしばらく走ると、フェリーターミナルが見えてきた。古臭いターミナルを想像していたが、とてもキレイで驚いた。バイクの予約が出来ないので気掛かりだったが、バイクは1台も停まっていなかった。皆やはり厳原港から乗るのだろうか。先ほどの神戸のライダーは、途中ですれ違ったので給油か買い出しにでも行ったのだろう。
なので、普通に乗船手続きを行い料金を支払う。今回、博多港からの往復に支払ったフェリー代はこの程度だ。
1)九州郵船 博多港~壱岐島 郷ノ浦港
:2等 2,310円 + バイク750cc以下 3,090円 = 5,400円
2)九州郵船 壱岐島 郷ノ浦港~ 対馬 厳原港
:2等 2,220円 + バイク750cc以下 3,090円 = 5,310円
3)九州郵船 対馬 比田勝港~博多港
:2等 4,390円 + バイク750cc以下 4,630円 = 9,020円
合計:19,730円
これがクルマだと5m未満 博多~比田勝で片道30,280円と、クルマを乗せるのに比べると1/3の金額で往復出来た。やはり島に行くには、バイクが一番コスパが良い。

フェリーげんかいと一緒に記念撮影。一服して乗船待機場に向かうと、先ほどの神戸ライダーさんが居たので話をした。
YAMAHA MT-25に乗っている彼も、一眼レフを所有していたのでカメラの話をする。6Dを持っていたので、バイクでフルサイズを持ち歩く人は中々居ないから嬉しい。同じタナックスのキャンピングシートバッグを積み、サイドバッグまで付けているので積載性は中々良さそうだ。彼もやはりトップケースにレンズを入れているらしく、雨対策と利便性ではやはりそこが一番ですよね~という話をした。
キャンプ道具は積んでいるが、ずっと天気が悪かったし対馬に良いキャンプ場を見つけられなかったので、今までキャンプはしてないらしい。
この便は、博多港20:55着なので宿はどうするの?と聞かれたので、実はそのまま五島列島行きのフェリーに乗る、と言うと驚いていた。彼は前述のように、折角テントを積んでいるのにずっと宿なので、流石にこの日はテントを張りたいと言っていた。夜着だと中々難しいが、無料で受付不要のキャンプ場であれば、何時に入ってもまぁ大騒ぎさえしなければ問題無い。確か、福岡市周辺にそういうのがあると思った記憶があったが、彼も既に調べていてそこに行くつもりのようだ。
話をしているとあっという間に時間は経ち、乗船開始の案内が始まった。やはりバイクは我々2台でクルマもそんなに大量に居るようには思えなかった。

特殊手荷物の札を取付。こちらも手書きだった。厳原便と違い、こちらは壱岐島に寄港しないので特に札は必要無いと思うのだが、付けるよう渡される。手続きしたかどうかの確認も含むのかもしれない。

奥に居るのが、神戸のライダーさんだ。歳は33と言っていた。MT-25でスクリーンも無いネイキッドで頑張っているようだが、どう見ても私のNinja650よりシートが広いように見える。やはりNinja650はコンパクトを追求しすぎてタンデムシートが狭すぎる。トップケースを付けてなければもう少し後ろに出来そうだが、彼のMT-25もトップケースを付けているので、単純に積載性が悪いということだろう。
とは言っても買ってしまったので、これで何とかするしかない。幸いちょっと窮屈だが何とかなっているので、気合と根性で乗り切ろう。
さて、前述したようにマットと枕を船内に持ち込む。相変わらずバイクは先乗りなので、どこに席を取ろうか自由だ。フェリーターミナルにもそんなに人は居なかったので、充分マットを広げられるだろう。「キャンプ道具を折角持ち歩いているし、長丁場のフェリーになるのは分かっていたので、マットをすぐ出せるようにしておいた」と言うと、私の準備の良さを羨ましがっていた。彼も当然マットは持っているが、すぐには出せない所に押し込んでいるようだ。
たまに昼食にラーメンを作ったりしてみたいが、バイクの場合は省スペースパッキングが基本なので、キャンプ場に着かないと目的の物を取り出すのは中々難しい。基本的に、重量物は下にした方が安定すると思われるので、キャンプ調理用品はそこそこ重い方に当たるから下に詰めているから厳しいだろう。近場でならやったことはあるが。
折角の一期一会なので、2等フロアの同じ場所に陣取ることにした。マットと枕を膨らませ横になると、当然ながらフロア直よりは快適だ。彼も貸毛布を借りてきて下に敷いていた。

しばらく話していると、時間になったのでフェリーは出港していった。折角なので甲板に出ましょう、と声をかけて一緒に離れ行く対馬を見送った。

このフェリーげんかいは、30年選手のようなので内装が古臭い。でも昔のフェリーってこんなのだったような、天井も低くて。って思うと何だか面白かった。比田勝港から乗る人は少ないと思っていたが、意外と2等フロアはそこそこ埋まっていた。でもマットも引けてるし、壱岐のような野戦病院感は無い。
話していると彼はこんな行程で旅をしてきたらしい。
27日(土) 大阪~鹿児島県志布志行きフェリーに乗船
28日(日) 鹿児島上陸
29日(月) 熊本周遊
30日(火) 佐賀県唐津から壱岐島上陸
01日(水) 2:25壱岐島発4:45に対馬上陸 そのまま比田勝港まで対馬1周
とまぁ中々の弾丸っぷりで旅をしているようだ。唐津から壱岐行きのフェリーはガラガラで、乗り込むバイクは彼1人だったらしい。GWとは言え、壱岐等は人気が無いのかな?って思ったらしいが、対馬行きのフェリーは深夜便なのに野戦病院のようになっていたらしい。昼間は壱岐行きが多くて、深夜は対馬行きが多いのだろうか。
彼は神社の雰囲気が好きらしく、そこも同感出来る。御朱印帳集めをしているらしくて、私も行った対馬の海神神社へも行ったらしい。
志布志行きのフェリーは高いから、時間効率は良いけどやっぱり名門大洋が一番良いと宣伝しておいた。彼もHPを見ると、安いと驚いていた。元々フェリーさんふらわあは、別府・大分・志布志行きがあるがいずれもバイクでも20,000円以上だったと思う。志布志はまぁ利用価値はあると思うが、別府・大分くらいだったら、名門大洋フェリーの第一便で上陸し、フル高速で走っても言うほど時間は変わらないだろう。費用もそちらの方が安上がりになると思う。
これはやっぱり競争の有無であろう。関西⇔新門司の航路は、名門大洋フェリーと阪九フェリーが競合しているので、値段もかなり手頃だと思う。ちなみに、中国吹田~門司までの高速料金が、軽・自動二輪で525.5km 6,460円(休日割)で、名門大洋フェリー寝台バイク付きで8,510円(第一便)となっている。これだと、取れなければ仕方がないが自走していく方が馬鹿らしく思える。平日昼間の移動なら、むしろフェリーの方が安いということになる。
彼も九州は何度か行っており、初めて来たときは阿蘇の風景に感動して、3日間も滞在してしまったらしい。ここからも、あての無い気分に任せた旅を好んでいるように見えたので、ますます気が合いそうだ。北海道へも何度も行っているらしく、ちょうど盆休み以外でも休めるらしいので、例年7月下旬~8月上旬に掛けて行っているらしい。仕事の服装はスーツだと言っていたし、盆休み以外休めるとはどこかの公務員でもしているのだろうか。まぁそこら辺を聞くのは野暮なので、そっとしておく。
とにかく彼とは話が合った。気分任せな旅・キャンプが好き、北海道も精通。フルサイズデジイチ所有。と共通点が非常に多い。途中1.5時間くらい昼寝の時間を取った以外は、ひたすら彼と話していた。こういう一期一会は本当に楽しい。彼はインスタはやっていたみたいだが、私はやっていないのでSNSでの繋がりは出来なかった。どうも私は捻くれているので、メジャーな物になってくるとむしろそこへ自ら入ろうとは思わなくなってしまう。
彼と話していたら、5時間50分の船旅が一瞬に感じられた。北海道の良かったキャンプ場や、写真撮影について等とても有意義な時間だった。また、マットのおかげでとても快適に過ごせた。今度から1時間程度の駿河湾や伊勢湾フェリーでも使ってみようか。途中でカップラーメンを食べて夕食とし、甲板に出ると博多の街が見えてきた。久しぶりの都会と言った感じだ。
フェリーは無事に定刻通り博多港に到着した。車両甲板に降りて、出発の準備をする。私は一旦近くのGSで給油をして、また戻ってくる。彼はそのままキャンプ場目指して走るらしい。
別れ際にすごく楽しかったと伝えて、フェリーから出て、交差点を曲がる時は手を振ったらクラクションで返してくれた。無事に神戸に帰ることが出来ただろうか。
さて、1人に戻ったので3日前にも寄ったGSで給油し、博多港に戻ってきた。フェリーターミナルの目の前にコンビニがあったので、翌日の朝食と飲料を調達しておく。まずは受付だ。博多~壱岐・対馬航路は九州郵船経営だが、博多~五島は野母商船の経営となる。3日前に手続きした九州郵船窓口を横目に見ながら、野母商船の窓口に向かった。
今回は夜発朝着フェリーということもあって、予約が出来たからしておいた。野母商船には2等自由と指定席が色々あって、予約当時は指定席が埋まっていた。グリーン寝台と言われるのが快適そうだったので、駄目元でキャンセル待ちを登録しておいたら、1週間程度前に電話がありキャンセルが出たのでグレードUPすることが出来た。
ただ、既にオンライン決済していたので、差額は窓口で払ってくれと言われた。離島窓口ならとにかく博多港なら当然カードが使えると思ったのだが、現金でと言われてしまった。今年のGWはずっと休日なので、いつもより多めに現金は用意しておいたが、カードが使える所は使いたかったのだが仕方がない。

これで手続きは終わったので、乗船してくださいと言われた。乗客は21:45乗船開始とあったので、また一番乗り出来るなと思っていた。いざ係員の指示に従いフェリーに乗せたが、何と一旦フェリーから出て、ターミナルから旅客として乗ってくれ、と言われてしまった。
私も過去色んなフェリーに乗ってきたが、こんな対応を依頼されたのは初めてだ。普通のフェリーだと、指定場所に停めたらそのまま客室内に階段等を使って入るのが常識だと思っていた。でも、野母商船ではこの常識は通用しないらしい。
1~2時間のフェリーならどうでも良いが、宿泊を伴うので持ち込み荷物もそれなりにある。荷物を持ちながら待つのが嫌だったので、フェリー内に入れるようになってから、再度荷物を取りに来ても良いか?と係員さんに聞いたところ、本当は駄目だけど誰かに言って貰えれば対応出来ます。と言うことだったので、対応に甘える。
貴重品だけ持って、フェリーの車両甲板から出る。そしてターミナルに戻ってきた。

すると、五島列島行きフェリー乗船口に長蛇の列が出来ていた。指定席が取れて助かった、と本気で思った。2等だと先着順のようなので、指定席が無かったらこの列に並ばないと良い場所は取れないだろう。GWとは言え、五島列島にこれだけの人が行くのかと驚いた。これも10連休の影響だろうか。
乗船開始した後も、これだけの列なのですぐには入れず中々進んでいかない様だ。私は指定席なので椅子に座り列を眺めながら、ひたすら落ち着くのを待っていた。22:00過ぎくらいにようやく列が少なくなってきたので、入ることにした。フェリー内で再度受付をすると、グリーン寝台指定席を案内してくれた。荷物置きがちょっと少ないが、TVも付いているしコンセントもあり、当然カーテンも閉められるので、とても快適だ。これで+2,100円なら大いにありだろう。特にあんな行列を見せられた後なら、こんな金額は大したことはない。
船内を散策してみたが、とてもキレイでオシャレな感じだ。どうやら、まだ就航してから5年弱ということらしい。それならキレイなのもうなづける。
しばらく落ち着いた所で、バイクに荷物を取りに行こうと思う。これまたてっきり船内の階段から車両甲板に降りられると思っていたのだが、チェーンが掛かっており入れそうにない。乗務員さんは大量の2等客の対応に忙しそうだったので、声を掛けるのに気が引けた。ちょっと落ち着いたところで聞いてみたら、何と乗船してきた道を戻って、車両出入口から車両甲板に再度入ってもう一度戻ってくるように、と言われてしまった。
何て面倒臭いフェリーなんだ、と思わざるを得なかった。何故車両甲板の出入り抑制をこんなにもしなければならないのだろうか。車両甲板から人だけ勝手に入ってくるような例があったりするのだろうか。下船時にでもチケットを回収するようにすれば防げると思うのだが・・・ まぁ私はあくまで性善説に立っての考えだが、性悪説に基づくならこの対応も正解なのだろう。
ここで噛みついても仕方がないので、おとなしく言う通りに元来た道を戻る。係員さんが居るので、その旨伝えたところ一時下船カードなるものを貰った。それを見ると、23:45出発なので23:30には戻ってきてください、と書いてあった。
この博多港には風呂施設も併設されており、先ほどの神戸のライダーさんが、五島列島行きフェリーの乗船待ちに利用する人が多い、という口コミを見たらしい。私は今回初めての利用なので、勝手が分からなかったから対馬で風呂を済ませておいた。このフェリーにはシャワーはあるが、風呂が無いのでやはりどこかで入っておきたいから、というのも大きい。
しかし、指定席を予約してたり、2等でも場所を確保しておけばこうやって一時下船して、風呂に入りに行くというワザも使えるということが今回分かった。むしろ車両を入れておけば極論23:30までに戻ってくるか、指定席さえ取れていれば時間ギリギリに乗船すれば問題無い、ということになる。
そういうのを知らなかったので長蛇の列を待ったりしていたが、その間に風呂にも行けたという訳だ。なるほど、今後も五島列島に行く機会があるか分からないが、乗船のシステムが分かったので、ちゃんと記録に残しておこう。結局ちょうど1時間くらいしか無かったので、港の風呂は諦める。

おとなしくバイクに戻って荷物を回収。福江島行きの札の撮影をしておく。

ついでにフェリーの外観を撮影した。一時下船カードを返してフェリーに戻った。
すると、博多~壱岐行きのフェリーと同じくらい、このフェリー太古も野戦病院となっていた。受付前のエリアにゴザをしいていたり、2等フロアはそれこそギューギューに埋まっていた。こんな状況で、一夜を過ごすことが出来るのだろうか。本当に指定席が取れて良かった。

さて、これで特にやることは無くなったので甲板に出て写真を撮る。
そしてコンタクトを外して歯を磨く。何故か船内・・・というかグリーン寝台のエリアだけ異様に暑かったから、シャワーを浴びようかと思ったが、流石に埋まっていたので諦める。
なら出港を待つ・・・ と行きたいところだが、この夜も国盗りミッションがある。五島列島や平戸市の離島も国盗り空になっていたので、可能なら全て取得していきたい。ちょこちょこ寄りながら行くので、アナウンスが入るだろうから起きれるだろう。
あまり深い眠りに入らないよう、TVをつけっぱなしにして常夜灯を付けた状態で寝ようかと思った。出港を見届けたい気持ちを抑えつつ、国盗り優先と思いながら横になっていたらいつの間にか眠ってしまっていた。
宿泊地:野母商船 フェリー太古
風呂:上対馬温泉 渚の湯 600円
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