■6日目 8/18(木) 天気:晴れ後曇り後晴れ
走行距離:187.5km
2日お世話になった浜頓別を出発し、稚内まで再度行って稚内港から利尻島に渡り、利尻島を周遊した。
台風の影響で寝るのが遅かったが、オフ日だったおかげかちょっと寝坊したくらいの5:30に目が覚めた。朝の天気予報を確認すると、全道的に台風一過の影響か、そこまで悪くは無さそうだ。台風にも負けずにキャンプを強行した、自分へのご褒美かもしれない、何て前向きに考えた。これなら道東に行っても良さそうだ。
そうだ、イスも壊れたことだし、旭川に立ち寄ればちゃんとしたイスが手に入るかもしれない。もう同じようなイスが増えるのも無駄なので、モンベルショップでも行けばヘリノックスのコンパクトチェアくらいは売っているかも。というわけで、浜頓別から旭川を経由して三国峠でも超えて道東にでも入ろうかと計画を立てた。
テントの外に出ると、驚愕の事実が発生していた。何とタープのポールがひん曲がっているのである。こんだけ曲がっても、ちゃんと保持出来ているということは、この旅の中くらいなら何とか持つかもしれないが、帰ったら交換するしかないかもしれない。
まぁタープポールは1本ずつで売っていてそこまで高価でも無いのが幸いだ。イスが壊れたり、タープのポールがやられたりと今年の北海道もやはりトラブルが発生してしまう。まぁテントやマットがやられたりしたらかなりダメージが大きいが、このくらいなら無くても何とかなるレベルなので後から笑い話に出来るでしょう。
朝食を済ませて撤収作業に取り掛かる。テーブルの近くに陣取っているので、非常に撤収が捗る。台風で色々濡れていたが、晴れ間が出てきたのでこれ幸いとばかりに、全てを乾かす。
乾燥が終わってバイクに荷物を積み込んだところで、物凄く良い天気だったのにも関わらず雨が降ってきた。ちゃんと納めた後で良かった~って思っていたら、湖の方を向くと見事な弧を描いた虹が掛かっていた。
バイクとも一緒に撮影。右側にクルマが止まっており、それを避けようとしたら全部入りきらなかったのが残念。
思わぬ虹の登場にテンションも上がったところで、8時頃2日間お世話になった、クッチャロ湖畔キャンプ場を出発する。まずは浜頓別のホクレンGSで給油。これでようやく青のライダーフラッグをGet出来た。
ここでGSの人に「今日はどこまで?」と聞かれたので「旭川方面へ」と答えたのだが、ここで正にマンガで言う頭の上で電球が点灯したかのように、1つの妙案が頭に浮かんだ。
「待てよ、予報では今日明日の天気予報がそこそこ良くて、稚内からまだそんなに離れていない。モンベルショップは諦めるしかないが、稚内から利尻・礼文に渡るのも面白いんじゃないか?」
早速フェリーの時間を調べる。稚内港発利尻・礼文島行きフェリーの発車時刻は11時前。今現在8:30で稚内までは恐らく90kmくらい。本土なら微妙なところだが、北海道なら2時間あれば余裕で走れるな。イスはまたいつものヤツを稚内のホームセンターで購入すれば良い。
と言う訳で急遽予定変更し、再度稚内を目指すことに決めた。2日前にオホーツク海側を南下してきたので、同じ道で戻るのも芸が無い。浜頓別から豊富へ抜ける道道84号があるので、そこから北上して稚内まで向かうことにする。
道道84号で豊富に向かうが、北海道はこういう郊外での国道以外では本気で交通量が皆無となる。追い越しをすることも無く、すれ違った車も30kmくらい走って3台くらいだっただろうか。
道道84号から国道40号に入れば良いかな、と考えていたが道道121号の交差点の標識に稚内市街とあったので、素直に標識に従い道道121号に入ってみた。84号は単調な景色であったが、121号は牧場が広がりとても雄大な景色が広がっていた。この道は走ったことが無かったので、やっぱりまだまだ走ったことの無い道が多いことを痛感する。フェリーの時間があるので、あまりゆったり写真を撮る時間が無かったのが惜しいが、またの機会にゆっくり訪れたいかと思う。
順調に稚内へ10時頃到着した。イスを購入する時間は充分ありそうだ。利尻・礼文島に行ってしまったら、ちゃんとホームセンターがあるかどうか分からなかったので、ちゃんと稚内で購入するべくホーマックに向かう。
さすがに、浜頓別のホーマックとは訳が違い、店の大きさが全く違った。去年のGWにも購入した同じ折りたたみイスを再度購入してしまった。これで同じ物が家に2つ存在してしまうが、まぁ仕方ないだろう。背もたれが無いので快適にはくつろげないが、地べたよりは断然マシだ。
イス問題も解決して気分も晴れて、稚内港へ向かう。出港30分前に到着したが、我ながらナイスな時間配分だ。ここで利尻島・礼文島どちらを先に行くかで迷う。時刻表をよく見てみると、利尻島⇒礼文島へのフェリーは朝9時台からあるが、礼文島⇒利尻島へのフェリーは1時間遅くなるようだ。
それならば、今日利尻島へ渡って観光して、明日朝一の便で礼文島に渡り、その日の内に稚内に戻るかもう一泊するかは、また明日考えることにしよう。
と言う訳で、利尻島までのフェリーをバイク込で購入した。稚内港には荷物満載のバイクが止まっていたりしているので、恐らく人だけで渡っているのだろう。フェリーに載せるが、バイクは自分1台だけだった。船内もそんなに混雑は無いが、皆やはり朝一便に乗り込むのだろうか。
10:50定刻通りフェリーは稚内港を出港した。利尻島まで2時間の船旅だ。稚内防波堤ドームが良く見える。適当に写真を撮り、フェリー船内でくつろぐ。横になっていたら、いつの間にか30分くらい寝ていたらしい。
目が覚めたら利尻山が大きく見えてきた。ちょっと雲が多くて心配だが、利尻山がまるで見えない、ということはなさそうだ。
そして、遂に来てみたかった利尻島鴛泊港(おしどまり)に到着。まずは、昼食にしたいがフェリー乗り場横の食堂に入ることにした。
高級品ウニ丼を頼んでみた。貧乏旅行が続いているが、たまには良いものも食べなきゃね。
腹も膨れたところで、利尻島観光に出掛ける。とりあえずは、海に近い側で時計周りに回ってみよう。
まず最初に、姫沼へ向かう。観光バスが来ていたが、道中の道は御世辞にも広いとは言えないので、これとすれ違うのは結構大変そうだ。
姫沼と利尻山。もう少し青空が出ていれば、なお良い絵になるのだろうが、こればっかりは仕方がない。もちろん逆さ富士は望めなかった。
次は野塚駐車公園に寄ってみた。海とペシ岬が良く見える。
利尻山と一緒にバイクも撮影。
野塚駐車公園と姫沼は北側から利尻山を望むのだが、山の向こうに雲が見えていた。一番見てみたかった、沼浦展望台とオタトマリ沼から利尻山は見えるのだろうか不安になってくる。
野塚駐車公園を出発したが、ハイドラの地図を見ると面白い。利尻島は周囲60kmとそこそこの島ではあるが、大して信号も交通量も無いのでスイスイ進むから、最初は東は走っているが、南東⇒南⇒南西と方向がコロコロ変わるのが何となく面白かった。
しばらくは利尻山がちゃんと見えていたが、南側に回ったところで雲が増えてきて、山頂が隠れてしまった。結構分厚い雲が居座っているのでこれは難しいかもしれない。
ちょっと野塚駐車公園から距離はあったが、沼浦展望台に到着した。ここはいつの間にか、白い恋人の丘という別称が付けられているようだ。
肝心の利尻山はやはり見えなかった。ここに1台クルマがいて、雲が晴れるのを待っているのか車内でマターリしているみたいだ。
雲沸く山、と正に今の自分の気持ちを的確に表現した看板が立っていた。ここからは雲が沸きやすいのだろうか?夏の時期は南風が吹くことが多いので、南からの湿った空気が山に当たって上昇したことによって、冷えて雲になるのでは?と素人ながらで予想してみた。現に北側からは綺麗に見えていたので、あながち間違っていない予想かもしれない。しばらく待ってみたが、西からの雲も厚くて晴れそうになく、泣く泣く立ち去ることにした。
先ほどの白い恋人の丘から、すぐ下にオタトマリ沼があるが、ここからも当然利尻山は見えない。土産物屋があったので、万年雪ソフトというのがあったので食べてみたが、中々美味しかった。
次にツーリングマップルに「アザラシもいるよ」と書いてあった、仙法師御崎公園に行ってみた。
いきなりウミネコが現れたが、コヤツ人に慣れ過ぎだろw ってくらい近づいても逃げない。
ここでは記載通りアザラシが飼われており、観光客からエサを貰ってかわいがられていた。ウミネコがちゃっかり虎視眈眈と横取りを狙っているのが面白かった。
ここからも利尻山が見えるはずなのだが、残念ながら相変わらず雲の中のようだ。南側に居ても利尻山が見えないので、北側に回った方が良い気がしたので早々に立ち去る。
ハイドラのCPに空港があり、利尻空港も対象になっていたので寄ってみたが、空港へ至る道が直線道路で真っ直ぐ利尻山に突き進んでいるように見えたので、ここで撮影タイムに入る。予想通り、北側からなら山頂までちゃんと見えるようだ。それだけでも何よりである。
バイクも一緒に撮影。
さて、そろそろ今日の宿を決めなければならない。利尻島にも何個かキャンプ場がある。その内の3つを走りながら偵察してみたところ、自分基準の採点だとこうなる。
①ゆ~に 温泉徒歩圏、サイト側へ駐輪可能、コンビニ距離少しある、展望は利尻山のみ北側 500円
②沼浦キャンプ場 温泉・コンビニバイクなら近く、サイト側へ駐輪可能、展望は利尻山のみ南側 無料
③沓形岬キャンプ場 温泉徒歩圏、駐輪場から少しサイト距離ある、コンビニ近い、展望は海・利尻山両方 西側 300円
自分の中では、温泉の後になるべくならバイクに乗りたく無いので、無料は魅力だが②が消える。後は①と③で、荷物運びの面から①が良いかと考えた。でも、③は海と山が両方見られるので、ロケーション重視な自分にとっては少し荷物運びが大変だが③に決めた。
そこで現地に行って見たところ、夏休みも終わったためか誰も居なかった。ただ街が近いので例えロンリーキャンプになっても、孤独感は少ないと思う。良く見ると、トイレまで舗装路が繋がっており、その横にテーブルとイスが完備されていた。車止めはあったが、テーブル近くまでバイクを入れられそうだったので、誰も居ないし迷惑も掛からないと思い、テーブル横までバイクを乗り付けることにした。
よく見るとスタンド跡がたくさんあったので、人が少なければ皆そうしているのかもしれない。ただ、これ以上傷を増やすのも駄目なので、自分はスタンド台を使っておいた。荷物を全て降ろし、テーブルに置いてバイクは駐輪場へ戻しておく。
今日は利尻町沓形岬公園キャンプ場をキャンプ地とする!このキャンプ場はコインランドリーも完備されており、悪天候の時は最悪ここかビジターセンターと屋根がある場所があるのでそこに逃げ込むことも出来そうだ。テーブルとイスもあるので、設営・撤収も捗りそう。
利尻山と日本海が見渡せて、ロケーションは最高のキャンプ場だと思う。温泉も徒歩圏だし素晴らしい。設営してゆっくりしていたら、管理人さんがやってきて、キャンプ料金を徴収される。「今日は他に居ないかもね~」っと話されたが、この雰囲気ならそれも構わない。
夕食を準備し、今日も美味しく食べる。大分日が暮れかかってきたところで、原付に乗ってデカイリュックを背負った人が現れてテントを張りだした。どうやらロンリーキャンプにはならなさそうだ。
ビジターセンターがあったので行ってみたが、展望台のようになっていたのでここで夕陽待ちすることにしよう。
日が暮れて良い感じになってきた。
利尻山もハッキリ見え始めた。向こう側にも雲は無かったので、もう少し早い時間にこうなっていれば白い恋人の丘とオタトマリ沼にリベンジしようかと思ったが、夕暮れを見たいため断念する。明日の朝晴れていることを期待したい。
キッチリ水平線まで沈んでくれて、最高の夕陽が見られた。
雲も絶妙な感じに出ていたので、マジックアワーが素晴らしかった。赤と青が交わって紫っぽく見える空が美しかった。キャンプをしてて良かった、と思える瞬間だ。
暗くなってきたので、利尻ふれあいセンターへ温泉に行く。島内の人は割引があるが、島外の人だと550円と少しだけ相場よりも高い。でも、サウナ・水風呂・露天風呂が完備されており、温泉も茶色でいかにも効きそうな温泉だ。中でも、沸かし無しで源泉のままの37℃の浴槽がダラダラ入っているのは良かった。これに20分くらい入っていたが、体温くらいの浴槽なのに結構温まった。
温泉から戻って、しばらく風に打たれ離島のキャンプを楽しみながら、寝ることにする。
宿泊地:北海道利尻町 沓形岬公園キャンプ場 300円
温泉:利尻ふれあいセンター 550円(キャンプ場から徒歩5分)
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