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2019年08月16日 イイね!

2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 8日目 浜頓別町~大空町


■8日目 8/16(金) 天気:晴れ後曇り
走行距離:281.9km

 浜頓別町からオホーツク国道238号を南下し、紋別を観光した。その後、ダートを乗り越えてサロマ湖展望台へ行き、大空町まで走った。

 5:00頃起床。あまり明るくなかったので、少し寝坊してしまった。早速最新の天気予報を確認する。目的としていたオホーツク地域は段々良くなってきていた。当初は17日(土)は終日雨の予報だったが、午後からは曇りに変わった。そして、十勝のみ晴れの予報が出ていた。ただし、道東は別海・羅臼等も含めて全て16(金)~17日(土)午後まで雨の予報だった。

 当初の予定では羅臼に行きたいと思っていたが、昨日代替案を検討した通り、女満別湖畔キャンプ場まで行ってタープまで張り、17日(土)は予想よりも早く止むならそこから撤収して、霧多布のキャンプ場に向かう。ここは夏に住み着いている知り合いが居るので、会いに行くのも悪くない。それか十勝方面に向かう。泊まってみたいキャンプ場として、上士幌航空公園か士幌高原ヌプカの里があったので、どちらかだろう。午後まで降るようだったら、そのまま女満別に連泊してしまうのが良いだろう。



 そんなことを考えながらテントから出ると、クッチャロ湖畔は相変わらず曇り空だったが、東の空は雲が一部無く、朝焼けが出ている感じだった。トイレに行き洗顔等を済ませて、朝食の支度をし美味しくいただく。

 友人M氏は2018年も泊まった別海のキャンプ場を検討していた。ここには大型テントがあり、その下が確保出来れば雨でも非常に快適なキャンプが出来て、雨の日のキャンプ選択最有力の所だった。

 ところが、HATINOSUで2019年から大型テントが撤去される、という口コミがあった。アレが無くなったら、雨の日の別海の魅力がかなり薄れる。あそこは長いフカフカの芝生が魅力の1つだが、雨の日はその芝のお陰でくるぶしくらいまで濡れてしまうので、それが難点だ。セコマと温泉が近いのはありがたいが。

 そのことをM氏に言うと、電話確認してくれて、老朽化のため2019年から撤去となったようだ。皆大型テントを期待して各方面からも問い合わせが来ているみたい。雨の日でも快適にキャンプが出来るのを願って別海に来る人も居るだろう。口コミが事実だと分かり、私も少し残念だ。

 別海はタープもいつの間にか別料金になったから、大型テントも無くなったことで雨の日に使うことはもう無いだろう。ソロで良くある、テントの上に被せるようにすれば問題無いらしいのだが、それで管理人と揉めたこともある、という口コミも見たので、無用なトラブルはお互い避けた方が良いと思われる。

 北海道では少ないが本州ではタープ別料金が結構多い。もちろん場所を取るのは分かるのだが、ライダー用のタープなんかはテントの上に被せた場合は、超激混みでも無い限り、そこには張らないでしょ。というくらいのスペースしか占有しない。複数での宴会スペースとして張ったとしても、無しと有りで占有スペースはさほど変わらないだろうに、と長年疑問に思う。

 もちろんファミリー用のタープはかなり大きいので、取られても仕方ないと思う。だから、タープと一括りにするのではなく、柔軟な対応をしてくれると大変嬉しいのだが、そこまで求めるのは管理者側の手間が増えるだけだから、無理な話であろう。

 話は逸れたが、女満別湖畔キャンプ場が候補として考えている。そのまま真っ直ぐ行くと早く着きすぎてしまうので、適当に観光しながら向かうことにしよう。

 撤収を開始しようかな、ってところで隣に張っていたSR乗りでムーンライトテントのライダーと軽く話をした。彼はどうやら、前日小樽に上陸してオロロンラインを走り続け、口コミを見てクッチャロ湖畔が良かったらしいから来たようだ。温泉も近くでキレイでとても最高だ、と喜んでいた。私もココは大好きなので、何となく嬉しい。

 オロロンラインのストレートは彼にとってはあまり魅力的では無かったようで、途中で飽きてきたらしい。話している感じだと、クッチャロ湖畔を検索するくらいだから、北海道ビギナーのような印象を受けたのだが。私なんかは未だに飽きずに、毎年のようにオロロンラインも来ていると言うのに。こればっかりは個人の価値観の差なので仕方がない。

 彼は、浜頓別から国道275号を通って旭川方面に向かうらしい。「道はまともですか?」と聞かれたから、「立派な道ですよ」と答えておいた。これもそうだが、北海道には酷道というものは存在しない。全て片側一車線以上は確保されているし、雪国だから一部を除いて道幅も路肩も広い。さらに雪国だというのに、国道の冬季閉鎖は知床峠だけ、という充実っぷりだ。楽しいか否かは置いといて、北海道で国道を走る限り離合困難になることは無いだろう。

 翌日に掛けての雨を気にしていたので、旭川なら健康ランドが2軒ありますよ、と教えると喜んでいた。一番分かりやすいのが国道40号沿いの旭川健康ランドで、HPのクーポンを見せると、2,000円程度で泊まれた記憶がある。他にも比布駅前にRHもあったはず。

 一昔前は北海道内にも健康ランドが結構多かった。2003年に初めて愛車で北海道に行った時は、苫小牧・釧路・北見等にもあって、そこを拠点に周っていた。今となっては道央を除くと旭川と函館にしか無いので、これでは拠点に周ることは難しい。あれだけ各所に安い温泉があって、RHとかも充実しているからか、北海道で健康ランドは中々難しいのかもしれない。



 またも話が逸れたが、SRのライダーと楽しく話すことが出来た。こちらも撤収を開始しなければならないので、まずはテントの中身を全てテーブルの上に放り出す。そして、乾かしたいものを椅子に干して少しずつ撤収する。テーブルがあるとこれが出来るから、とても楽だ。

 順調に進み荷物がまとまったのでバイクに積んでいく。出発できるな、て思ったところで隣に居た横浜ナンバーのおじさんに話しかけられた。おじさんも結構北海道歴も長いらしく、昔は走ってばかりだったが今はそんなことは無く、寄り道や交流を楽しんでいるらしい。元々台風が来そう、ということで今日から2日間連泊で網走のホテルを予約していたが、天気予報が良くなってきたので逆の意味で残念だ、と言っていた。既に当日なので、キャンセル料が50%だから1泊泊まった分だけは掛かってしまうので、それだったらホテルにしようと言っていた。

 これだから、早めに動くのはリスクを伴う。もちろん早期確保することで安心は出来るのだが、もう盆休みも終わりに近づいた頃だと、当日・前日予約でも全く問題無い。ちなみに私も一応ホテルは見ていた。余裕で空きがあったので、とりあえず様子を見たおかげでキャンプが出来そうで何よりだ。と言っても、北見なら1泊3,500円のホテルがたくさんあり、連泊しても7,000円だからTV等でヒマを潰せるのは大変ありがたいだろう。

 他にも、北海道郊外では、家の前でバーベキューをしている光景を良く見かける。おじさんは理由は忘れてしまったが、何らかの要因でそのバーベキュー前に停まったらしい。そしたら、「エンジン切ってこっち来い!」とか言われて、突然見知らぬ家庭のバーベキューに参加させてもらったらしい。北海道ならそういうのも有っておかしくないと思う。

 私のバイクを見ておじさんは、「私がこんなバイクに乗って北海道を走ったら、自制心が効かなくてかっ飛んで走ってしまうだろう」と言っていた。おじさんだけあって、色んなバイクに乗ってきたらしいが、そういうのもあり今は250ccに落ち着いたらしい。私は、抑えられる方だと思うので大丈夫だと信じているが、400と違って650はパワーがあるので、たまに羽目を外してしまいそうになることがあるのは否めない。逆に、北海道は景色が良いからあまり飛ばさずに、適度な速度で風景を楽しみながら走る方が私は良いと思う。

 おじさんと話していたら出発が遅れてしまい、結局いつも通りくらいの8:00過ぎにキャンプ場を出発した。国道238号に出て南下する。浜頓別町南部には風車も立っているのだが、天気があまり良くなかったので寄らなかった。

 しかし、今日は風がとても強くて風車の辺りは本当によく流された。国道238号唯一の神威岬のトンネルは、海側から雲が掛かってて天気があまり良くなかった。

 枝幸の街に入っても雲が空の主役だった。枝幸の街には三笠山という中々の展望台があるのだが、この天気だと行っても仕方がないと考えて、枝幸もスルーした。

 元々の天気予報は曇りだから仕方ないかなぁ、このまま走っているだけだと女満別に早く着き過ぎちゃうなぁ。とか考えながら走っていた。ところが、枝幸の郊外に出てしばらく走り、雄武町に入ったところから晴れだしたのだ。

 枝幸の神威岬から紋別までは、ぶっちゃけこの国道238号は単調であまり楽しい道ではない。所々海は見えるが、今まで曇り空の中走ることが多かったためか、そのような印象を持っていた。ところがやはり晴れで走ると、海も真っ青だし陸地側の牧草地の緑も映えてとても気持ちが良い。2017年も雄武町辺りから晴れだしたが、その時は歌登に寄り道したし、乙忠部の先から晴れてきたからまた違う印象を持つことになった。国道238号のこの区間も中々悪くないじゃない。

 そんなことを思いながら走っていたが、出発からノンストップで道の駅「おうむ」に到着して休憩する。元々天気が良くなかったので、紋別で観光でもしていこうかと考えていた。以前流氷観光した時に、とっかりセンターのフィーディングタイム(給餌時間)でアザラシと触れ合えるのが楽しかった記憶があるので、それにでも行こう。アザラシと触れ合うのは、大雨でも無い限り楽しめるだろう。現在天気が良いが、紋別も同様に晴れている保証は無い訳だし。

 スマホで時間を調べてみたら、10:30からだった。ほぼ真っ直ぐ行けばちょうど良い時間になりそうだ。もし余りそうなら流氷岬にでも寄ることにしよう。

 何となくの行動も決まり、道の駅「おうむ」を出発する。泊まったことがある、日の出岬の看板を横目に国道238号を走る。結局天気はずっと良いままなので、とても気分良く走れた。

 紋別が近づいてくると交通量が増えてきて、少し流れが悪くなったので流氷岬には寄らずに紋別海洋公園に向かう。ここは、カニの爪のオブジェ・とっかりセンター・海洋公園キャンプ場・オホーツクタワーが固まっている、紋別の観光拠点とも言えるだろう。



 ちょうど10:20にとっかりセンターへ到着した。中々ナイスな時間配分だ。夏休み最終日だからか、そこまで混雑していなかったのでありがたい。周囲は子供連れやカップルばかりのなか、ソロで行くのは若干気が引けるが出来るだけ気にしないようにしている。するとソロのライダーが1人居るのが確認出来た。少し心強い。



 入場料金200円を払いゲートを越える。正直フィーディングタイム以外は見どころが無いが、元々自然界で弱ったアザラシの保護施設なので、動物園のレベルを求めてはならない。



 早速アザラシが水面から顔を出したりすると、子供達が騒いだりする。見た目はすごく可愛らしい。

 しばらく待つとフィーディングタイムが始まったので、手を消毒してから入るように、係員さんからの指示があった。



 若めのお姉さんが出てきて、1匹ずつの紹介をしながらアザラシが広場に上がってきた。1匹どうしても上がってこないヤツが居たが、お姉さん曰くアザラシは非常に臆病で、風が強い等があると出てこない時もある、と言っていた。



 この一番目立つ所に出てきたアザラシの名前は良く覚えている。マガオ君らしく、目立ちたがりな上にエサをねだって吠えたりしていたので、アザラシも中々頭が良さそうだ。



 健康管理のため、腹を見せたり口を開いたりするのを躾るらしい。このつぶらな瞳がとても可愛らしい。

 一通り、餌やりと説明が終わった所で最後に触れ合いタイムだ。お姉さんの合図で、注意事項を伝えられ家族連れが子供の写真を撮ったりしていた。子供が落ち着いたところで、私も折角なので触れ合う。アザラシにも体毛はあるのだが、水で濡れている。ちなみに、冬前にはかなり脂肪を付けるので、今が一番痩せている状態らしい。でも、プニプニしててとても触り心地がよかった。

 アザラシに触って良いのは背中だけで、尻尾・足・頭周辺は絶対に触らないこと、ということのようだ。水に生きる生物なので、尻尾や足をもしやられると、泳げなくて簡単にやられてしまう。そのため、かなりその部位は神経を使っている、とお姉さんは説明していた。



 最後にお別れの最後ということで、お腹をペチペチと叩いてサヨナラをしてくれた。プールに戻った後に、折角なので館内を見回る。アザラシに関するクイズがあったり、子供が描いた絵が飾ってあったりと、中々楽しめた。

 他にもアザラシシーパラダイスというのもあるみたい。今回は行かなかったが、どうやら2015年9月にオープンしたらしい。前回紋別を観光したのが、2014年だったので知らない内に新しい施設が出来ていたみたいだ。ここも、ふれあい体験施設となっているようで、今度紋別周辺を通る時には寄ってみたいと思った。



 次に海洋交流館に入ってみた。冬季はここから流氷観察船ガリンコ号が出港する。流石に~17:00までと営業時間が短いがセコマもあった。この隣は海洋公園キャンプ場があるので、歩いてコンビニに来れるのはありがたい。温泉はプリンスホテル等で入れるだろうが、少し遠いのでバイクで行くしかないだろう。今日は風が強くて、中々キャンプをやるのは大変そうだ。



 一服休憩していたら、レストランがオープンしたので移動するのも面倒だから、昼食にする。オホーツクカレーというのがあったのでそれにしたが、正直オホーツク色がカニの切り身くらいしかないので、若干ガッカリだった。でもルーは美味しかったので、まぁ良いだろう。



 お腹も満たしたところで、周辺を少し散策。流氷観光船ガリンコ号が、その真っ赤なボディを背負い、冬を待っているように見えた。網走の流氷は見たことがある。紋別は来るのは来たが、悪天候のため欠航になってしまい、ガリンコ号には乗れなかったので乗ってみたい。



 あの奥にあるのがオホーツクタワーで、上ではなくて下に伸びており、海中が覗けるというのが売りらしい。送迎用バスが出ているが、流石にあそこまで行くのも面倒だし、折角晴れているから展望の良い所に行きたいので、行かなかった。

 どうしようかと思ったら、紋別にスカイタワーというのがあるのを思い出した。ハイドラCPになっているので寄ったことはあるが、入ったことは無かった。これだけ天気が良い訳だし行ってみよう。調べたら、入場料200円らしいがこの天気なら払う価値はありそうだ。

 海洋公園は紋別の東側に位置する。スカイタワーは西よりなので来た道を少し戻った。案内を曲がると、中々の急勾配なコーナーのある山道を楽しく登っていく。



 しばらく走ると、スカイタワーに到着した。ここは大山の頂上付近に位置し、TV中継局も兼ねているらしい。入ってみると、1Fで絵の展示をしていた。そちらには興味が無いので、早速入場料を支払いエレベーターに乗って上がる。



 これは中々の眺めだ。全面ガラス張りで外には出られないから撮影には不向きだが、キレイに保たれていたので充分撮影出来る。



 南東方向の眺め。弧を描く海岸線が美しい。先ほどまで居た海洋公園が良く見えた。紋別市街も中々大きい。



 その反対側は、山が広がっており人が住んでいるとは思えない景観で、このギャップも北海道らしさを感じる。

 撮影と景色を充分楽しみ、1Fに降りる。コーヒーがサービスで飲める、と書いてあったので探してみたら、バリスタが置いてあったのでありがたく1杯貰う。窓が開いている中、涼しい風が吹き込んできたのでとても気持ちが良い。

 紋別を楽しんだところでツーリング再開。引き続き国道238号を南下した。海沿いの公園にでも寄ろうかと思っていたが、何となくいいやと思いスルーしてしまった。湧別町に入り、三里浜への分岐を過ぎて進んで行くとサロマ湖に出た。幸い天気は相変わらず晴れが続いている。

 ここで1つ妙案が浮かんだ。折角晴れているし空気も澄んでいる。日もまだ傾いていないし、サロマ湖展望台に行ってみようかと考えた。

 この展望台の最大の難点は1つ。往復10km強のダートを走る必要があることだ。2015年にも行ったことがあるが、あの時はキムアネップ岬キャンプ場にテントを置いて空荷で登った。今回は当然キャンプ道具満載状態なので、万が一倒した場合のリカバリーが非常に大変だ。

 一応前回通った時に、深ジャリも無く全線固く締まったダートだったのは確認している。殆ど恐怖感も無しに走ることが出来たので、大丈夫だと思われる。それと、2018年に浦幌町の昆布刈石展望台へ、勇猛果敢にキャンプ道具を積んだまま行けた。また荷物は降ろしているが、根室のフレシマ湿原を見るためにもダートを走った経験があり、ダートに対する自信が付いていた。

 昆布刈石のダートより、サロマ湖展望台の方がマシなのは間違い無い。よって絶景を求めてダートを越えて展望台へ行くことにした。

 道の駅「愛ランド湧別」を通過して、道道961号の交差点を過ぎてすぐ標識があったので右折した。右折してほんの100mも走らない内にダートが始まった。

 予想通り、殆どジャリも無く勾配もそこまでキツく無い。走りやすくはないが、ダートとしては良い部類であろう。2015年の時は、キムアネップ岬に居て戻らないといけないので、東側から登って東側に下った。今回は、西側から登ったのでこの道は初めてだ。下りは東側にしようと思う。

 2015年は朝だったので1台オフ車に抜かれたくらいで離合することは無かった。今回は流石に昼間なので、多分2台くらいとすれ違った。しかし、バイクだからまだ良いがクルマ同士のダート離合なんて考えたくもない。

 結局特に不安も感じずに、東側との合流点に到着。何故かここからは舗装されているので快適に走り、無事サロマ湖展望台に到着した。到着してすぐぐらいに、セローがやってきた。流石オフ車の走りは心強そうだ。



 早速そこそこある階段を登っていくと展望台が見えた。



 到着。書いてある通り、視界は360°。は正直言い過ぎだが、それに匹敵する展望が待っている。



 これがサロマ湖展望台からの眺めだ。ダートを苦労して越えてくる価値は充分ある景色だと思う。



 サロマ湖とオホーツク海の境も良く見えた。



 オホーツク海との接合部を望遠。2015年は朝早かったので、まだ逆光が残っていた。でも今回は、午後一を少し過ぎた程度なので、とても澄んだ青空で素晴らしい景色を拝むことが出来た。



 キムアネップ岬もよく見える。あそこのキャンプ場も大変良いのだが、いかんせん大きな蚊が多くて難儀をする。よって、4年前に利用して以来行っていない。
 
 超広角レンズだけ持ってきたが、それでも全てを収めることが出来ないくらい広い。流石、全国第三位の広さを誇る湖だ。

 ここから見る朝陽なんかは素晴らしそうだが、朝暗い中あのダートを登る気は中々起きない。ここの駐車場はトイレもあるのでゲリラキャンプも可能な場所ではあるが、山の中なのでクマが怖い。それは夢のまた夢になるだろう。

 サロマ湖展望台からの景色を楽しみ駐車場に戻ってきたら、キャンプ道具を積んだオンロードバイクが2台増えていた。結構頑張ってここまで来ているライダーも多いみたい。帰りは前述通り東側に向かったが、ここでも2台程度と離合があったが何とか避ける。しばらく走ってきたところでクルマが追い付いてきた。下りは流石に怖いのでゆっくりだったから仕方がないか。

 譲りたいが譲れそうな所が無い。まぁこちらもよくクルマに蓋をされるので、たまには良いだろう。と思っていたら、完全に尻に付かれる前に、舗装路へ出た。そうなったからにはこっちの物なので、普通に走るとあっという間に後ろに見えなくなった。やはり舗装路は快適だ。ダートを走った後だと、舗装のありがたみが大変良く分かる。

 国道238号まで戻ってきたが、ちょっと逆戻りをして道の駅「サロマ湖」へ向かう。良い時間になったので、ソフトクリームを食べた。

 休憩をして、再度国道238号を南下する。サロマ湖の湖岸をのんびり走っていると、常呂の丘の上に高い塔のような物があった。折角天気が良かったので、展望台的な所は寄っていこう、と考えた。ツーリングマップルを見ると、常呂百年記念塔と書いてあり、そういえば一度行ってみたかったな、と思ったことを思い出す。

 早速国道238号から、小さな標識があったので右折する。しばらく走ったところで公園のような分岐があったが、特に案内が無かったのでスルーしてしまった。しばらく走ったところで間違いに気付くが、これが思わぬ成果をもたらした。



 大変素晴らしい丘の形状と、奥に見える能取岬とオホーツク海の展望が素晴らしい。能取岬を上から見下ろすことが出来るところは、あまり無いかもしれない。



 展望塔に行きたかっただけだったのが、思わぬ副産物を生みだした。久しぶりの感動した風景に出会い写真を撮る。



 惜しむらくは、電線が思いっきりあることだったので、超広角で撮影すると避けられなかった。



 望遠レンズに付け替え。わずかに白黒ストライプの能取岬灯台が見える。



 もちろん愛車も撮影する。本当に電線が無ければ最高なんだが。



 能取岬側を何とか電線を入れずに撮影。



 こんな写真も撮ってみたり。

 こういうこともあるから、ナビに任せるのはダメなんだと思う。今回は道を間違えなければ、この風景には会えなかった。もちろん、間違えた時点で大概副産物等そう簡単に生まれない。でも、時々このような絶景に導いてくれることもあり、その時のインパクトは絶大だ。何せ自分が意図した場所では無いところで絶景を見つけた時の喜びというのは、言葉では伝えられない。

 ツーリングマップル等どこにも載っていなく、紹介もされていない絶景を見つけると、何だか自分だけのお気に入りの場所・秘密基地のようで凄く嬉しいし満足感がある。そういえば、屈斜路湖のコタン温泉を管理している民芸屋の主人も、似たようなことを言っていた。確か、店の前に「北の大地、ナビを切って発見の旅を」みたいなことが書いてあった気がする。

 ナビに指示された場所だけに向かうことは、旅ではなく、旅行なんだと私は思う。同じ漢字を使っているが、その言葉の持つ意味は僅かに違う。時間の限られている社会人であれば、他の地域なら中々旅は出来ない。でも、北海道ならキャンプ道具さえ積んでいれば、旅行ではない旅が出来る。ナビの普及率はかなり高いと思うが、もし100人居て1人でも、こういう考えの人も居るんだ、とか思ってくれたら書いた甲斐がある。ナビは現在地の確認程度に留めてもらえれば、新たな発見等もしやすくなるだろう。

 しかし、北海道にはまだまだ私が知らない風景と言うのは存在する、ということを改めて感じた。クルマを含めると8年連続の夏休み北海道であるが、本当に奥が深い。天気や雲の具合等で感情が異なってくるから、やはり夏の北海道は最高だ。

 大分寄り道をしてしまったが、それではお目当てだった常呂百年記念塔へ向かう。雰囲気の良いパターゴルフ場の横を進むとあった。



 記念碑を撮影。



 ここは別名ホタテタワーとも呼ばれているらしく、確かに一番上がホタテのようにも見える。



 それでは早速登ってみよう、と中に入ったところ面白い張り紙を見つけた。確かにツーリングマップルにも百段の階段とあったので、覚悟はしてきたが予算の削減等に悩まされたのであろう。



 えっちら階段を登っていくと、階段に段数が書いてあった。



 百段目に到着した。肝心の展望はどうだろうか?



 正直に言うと、それなりに苦労して登った割にはかなりガッカリだった。まず、ガラスが非常に小さく、しかも汚いので外の景色の開放感等が全く感じられない。



 一応何とか風景を撮影した。何を思ったのか縦ラインの入ったガラスなので、写真にも写り込むし風景を撮影するには全く期待出来ない。



 紋別のスカイタワーは、若干写真に反射が写り込むが、大型のガラス張りなので開放感があり、中々良かったのだが。

 これは中々のガッカリ名所だと思った。間違えたところにある絶景ポイントが無ければ、かなりの立腹が予想されたが、悪い気分じゃなかったのでまぁ仕方ない、と思えることが出来た。この塔の設計者は何を考えて設計したのだろうか、約30年前の設計なので今みたいな大きなガラスとかは更に高価だったり、出来ないとかがあったのかもしれない。それでも、ガラスの掃除はしてないし管理の不十分さを感じてしまった。

 北海道でも、時には「何だこれだけか」と思わせられるガッカリ名所というのは存在するが、私の中での北海道ガッカリ名所ダントツ1位に躍り出てくれた。まず百段階段を登るというハードルがあり、苦労して登った挙句にこの仕打ち、というのは中々味わえないだろう。ツーリングマップルにもコメントが入っているので、期待もしてしまう。

 今までの私的北海道ガッカリ名所1位は黄金道路だった。割とどこでもツーリングスポットとして挙げられているが、まず襟裳岬まで遠いので行きにくいこと。そして、体感的には道の半分はトンネルで、海の風景が殆ど見えないこと、から期待して行くとちょっとガッカリしてしまうと思っている。

 それでも、襟裳岬手前の望洋台からの景色は中々良いし、時折海に近い所も走れるし、険しい海岸線も見れるから走る価値はあると思う。これを見た方々の中で、是非ガッカリしてみたいと思う方は、是非常呂百年記念塔へ行ってみてもらいたい。私は恐らく二度と行くことは無いだろう。

 ちなみに私は有名なガッカリ名所、札幌時計台は普通にアリだ。建物に歴史を感じることが出来るし、中も札幌農学校の展示があって中々面白いと思う。

 目的地じゃないところの方に興奮した、何とも言えない気分になったが気を取り直して出発する。

 この辺で本日の宿を模索する。再度天気予報を確認したが、朝見た時と大きく変わっていない。羅臼温泉野営場に行きたいところだが、雨のオフ日を考えて予定通り、女満別湖畔キャンプ場にしよう。

 M氏ともちょくちょくLINEでやり取りしていたが、意外と2人が噛み合ってない会話をしていた。まず私はオホーツク海側は雨が降っても今夜から。道東は今日1日雨だという予報を見ていた。その状況の中でM氏は、

「美幌峠を越える~」とか

「和琴半島見て来る~」とか

「別海に行く~」とか言っていたので、よく行くな。と思っていた。雨雲レーダーも何度か見たが、別海等の道東は所々に雨雲が掛かっているのを確認出来た。私なら、確実にそっちには行かずに、網走周辺を散策したことだろう。

 後から聞いた話だが、M氏の見た天気予報は道東曇りだったそうだ。私は大体Yahoo天気とウェザーニュースの両方を確認するのだが、どちらも雨が出てたと思う。でもM氏はウェザーニュースを使っていて「曇りだった、もうウェザーニュースは信じない」と大変ご立腹だった。2人の情報で何が違うのだろうか? 恐らくであるが、ウェザーニュースアプリの「ココ検索」と「天気予報ch」で同じような地域なのに結構変わっていることがあった。なので、ここら辺の原因だろう。

 M氏は道東はずっと雨だ、と言っていた。それもあり、M氏は前日女満別に泊まって撤収していると分かってて、私が女満別へ行こうと思ったから、「じゃあ、女満別で待ってるね」と半分冗談、半分本気で言ったところ、女満別に帰る。と返信があった。

 これで2回目のM氏と合流となり、今からとても楽しみだ。常呂百年記念塔を出発して、能取岬に行こうかどうかで悩む。

 翌日雨予報のため、タープを張らなければならない。これまたM氏情報で、女満別湖畔は風が中々強かったのでタープは大変かも、と言っていた。それもあり、早めに行こうと決め、能取岬は行かないことにした。先ほどの高台から見えていたので、それで満足していたのもある。

 国道238号を網走方面に向かって能取湖岸を快走し、道道104号へ右折した。網走湖が見えるかな?って思っていたが、時折見える程度だったのが残念。この辺まで来ると、先ほどまでは晴れていたが、段々雲が多くなってきてしまった。元々、網走の天気予報は曇りだったから仕方ないだろうが、夕暮れは厳しいかもしれない。そこから、道道248号へ左折。しばらく行くと、女満別方面の標識があったので農道を進むと、国道39号に出てほぼ女満別の真ん中に出てきた。

 ここまで来ればキャンプ場はすぐそこで、受付である観光案内所の前に16:00頃到着し、バイクを停める。パッとサイトを見たが、予想通り夏休み最終日のためガラガラでどこでも張り放題だ。受付をしてゴミ袋を購入し、早速どこにテントを張ろうか悩む。当然湖に一番近い最前列が良いが、空いている所を確保出来た。

 雨が降るのが濃厚なので、出来るだけ盛り上がっている所を探す。若干窪んでいるところがあったので、そこを避けて場所の目星を付ける。そしてタープをまず張る。そしてテントを張っている最中に、M氏がやってきた。開口一番、「こんな温泉から遠い所に設営してから」と言われた。私の中で、今居るところがこのキャンプ場の特等席だと思うのだが。美肌の湯寄りにも駐車場があって、トイレも炊事場もあるのでM氏は前日そちらに張ったようだ。「でも、そっちだと湖畔の雰囲気が無いじゃん」と言っておいたが、何を優先するかは人それぞれなので仕方ないだろう。

 月形の時も話したが、とにかくM氏は歩きたくないらしい。規模にもよるが私が、「キャンプ場の端から端程度なんて誤差みたいなもんじゃん」、と言ったが「誤差じゃない」と反論されてしまった。そういえば、2018年も斜里の天まで届く道で、展望台がすぐ横にあるのに行かなかったくらいだから、本当に歩くのが嫌いなのだろう。私は写真が趣味なのもあり、時間さえあれば散策は割と好きだ。そんな話をしながら、テントをお互い張っていく。



 大空町女満別湖畔キャンプ場をキャンプ地とする!ここも私の採点では最高点のキャンプ場だ。乗入が出来ないのが唯一の減点ポイントなのだが、シーズンを外せばほぼ乗入感覚でテントを張れる。温泉も徒歩圏に2軒あるし、セコマも近くで網走湖の雰囲気も良く、とても素晴らしい。

 唯一と言っていい残念ポイントは、隣接温泉の美肌の湯には、シャンプー・リンスが無いことと、コインランドリーが1個しか無いことだ。美肌の湯はホテルも兼ねてて、この夏休みの時期は大学生の合宿なんかに使われているみたいで、彼らに洗濯機を占領されてしまう。なので、あまり当てに出来ないことくらいだろう。

 私は前日洗濯を済ませたが、M氏はそろそろしたいらしい。前日しようと思ったらしいが、やはり大学生に占拠されていた、ということで出来なかったと言っていた。翌朝は雨で時間を持て余しそうだから、一応夜の温泉の時に見るが最悪翌朝しよう、と言っていた。また、M氏は1回撤収したのに、また同じ女満別湖畔で変則連泊になってゴメンね、と言ったところ、張っている場所が違うのでギリセーフ、と笑っていた。

 米を水に浸けて、夕食の買い出しにセコマに向かった。すぐ近くだが、若干徒歩では遠いのでバイクで向かう。宴会になるのでちゃんとビールを買うが、サッポロクラシックの350ml缶が無かった。私としては、北海道で飲むならコレ、と思っていたが無くて残念。仕方ないのでプレミアムモルツにしたが、M氏が店員に聞いてくれた。最初は、やっぱり在庫が無かったらしいので謝られたが、6缶パックならあった。店員さんは何とそれを解体してくれて、1本で売ってくれた。これは大変ありがたく思う。細かなサービスがとても嬉しく思えた。

 キャンプ場に戻ったところで月形では先に温泉に行ったが、今日はM氏の到着が遅れたので、夕暮れの時間が近い。なので、食事を先に取ることにした。



 しかし、雲が多くて微妙な夕暮れしか見れなかった。前日はとてもキレイな夕陽が見れたらしいので、それは残念だ。それでも網走湖畔の景色は大変良い。

 まずはビールを空けて2人で乾杯する。キャンプ場で飲むビールは大変美味しい。良い感じに酔っぱらったところで夕飯を美味しくいただく。

 そういえば今日は8/16でお盆最終日だ。2017年も同日に女満別湖畔に泊まった時、灯篭流しがあったのを今回もあるのかな?と期待していた。そう思っていると、老夫婦がやってきてバイクのナンバーを見て話しかけてきた。静岡から来たんですね、とかやっぱり北海道は最高です、等の話をした。

 その後、灯篭流しの話になったので、湖畔の桟橋から流すはずですよ。と答えたら、「静岡の人なのによく知ってるね」と言われた。何せ毎年北海道に来ていて、たまたま8/16の女満別にも泊まったことがあったから知っていたが、何だか嬉しかった。

 その肝心な灯篭流しだが、M氏と会話に夢中になっていたら、いつの間にか終わっていた。M氏は写真に撮りたかったらしいので、残念がっていた。やはりソロとマスではその辺のアンテナの張り方が違うので、ちょっと鈍感になってしまったのだろう。それなら仕方がない。

 会話の中で、M氏は来年来れるんだったら、ガスを持ってくるのを止めようか、とか言い出したのでビックリする。私の場合は、節約も兼ねてキャンプも楽しみの1つにしているので、自炊は欠かせない。炊き立ての米と肉を焼いて食べて、コーヒーを飲む。これも至福の時だと思うので、ガスは必須アイテムなのだ。キャンプ飯は全部コンビニで良い、とまで言い出したから、買い出しに便利なキャンプ場ばかり周れば良いが、何にも無いところや寄れないことも時にはあるので、私はやはり食料・自炊用品はキャンプをするのであれば持っておいた方が良いと思う。

 食事も済ませ、20:00頃から温泉に行く。未だに美肌の湯しか行ったことが無く、湖南荘も日帰り温泉をやっているが未だに行けていない。HPに日帰り温泉について記載が無いのだが、クチコミ等だと受付も20:30までということだから、今回も美肌の湯にしてみた。ちょっと調べてみると、湖南荘は内湯のみのサウナ無しのよう。それだとちょっと魅力が薄れるな。連泊の時とかは変えてみるのも面白いかもしれないが、基本はやはり美肌の湯の方がポイントは高い。

 M氏と一緒に行ったが、一応コインランドリーを覗いてみると使用されていた。やはり翌朝やるしか無いだろう。ここのコインランドリーはやはりあてに出来ないことを痛感する。温泉に入ったが、ヌルスベ系の温泉でとても気持ちが良い。サウナ・水風呂・露天風呂もあって、文句の付けようが無い。シャンプー・リンスが無いことだけだろう。

 M氏は何と前日ここ美肌の湯でサウナ・水風呂を3setこなしたらしい。一昔前には水風呂もあまり入れなかったというのに、エライ成長を遂げている。本当に我々の洗脳教育が実を結んでいると感じた。今回は2setこなして、露天風呂でダラダラしてあがる。

 休憩室でしばらく寛ぎキャンプ場へ戻る。少し話していると、もう22:00を過ぎたのでお開きにして寝ようとした。

 しかし、22:00を過ぎたにも関わらず、家族連れの子供が遊具周辺で大騒ぎをしている。ガラガラのキャンプ場に子供の声だけが響き渡り、近隣に住宅もあるため流石に迷惑だと思うが、親は何をしているのだろうか。久しぶりの喧しい夜が、夏休みも終わったキャンプ場であるとは想定外だった。概ね北海道民のキャンプマナーは良いことが多いのだが、たまにはこのようなこともある。

 そんなことを思いながらシュラフに入っていると、喧しいにも関わらずいつの間にか眠ってしまっていた。


宿泊地:北海道大空町 女満別湖畔キャンプ場 310円(ゴミ袋込)
温泉:山水美肌の湯 420円

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旅立ちの刻
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2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 番外編
Posted at 2019/09/23 22:42:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | 北海道2019 | 日記
2019年08月15日 イイね!

2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 7日目 焼尻島~浜頓別町


■7日目 8/15(木) 天気:晴れ後曇り
走行距離:237.8km

 焼尻島を周遊して、羽幌港に戻ってきた。そこから、遠別開拓農道と日本海オロロンラインを北上して、道道106号を走って稚内へ。そこから宗谷丘陵を軽く巡り、エサヌカ線を通って浜頓別町まで走った。

 4:40頃起床。今日は10:05焼尻島発のフェリーに乗る。天売島の経験から1.5時間見ておけば焼尻島周遊は充分だと思うので、8:00にキャンプ場を出れば余裕だろう。



 テントから出ると非常に良い天気だった。前日の天気予報では、雨は降らないもののあまり良くは無かったのだがありがたい。やっぱり折角離島まで来ているんだから、ピーカンで周れるのが凄く嬉しい。再度朝天気予報を確認したが、特に大きくは変わっていなかった。稚内周辺は曇り予報だったが、雨は降らない予報になっていたのは最高だ。



 トイレに行き洗顔等を済ませて早速撮影開始。



 雲の中から朝陽が出てきた。1日の始まりを感じることが出来、朝陽はとても良い。



 改めて明るいキャンプ場を見ると、展望が素晴らしい。



 朝陽が射した、愛車とテント。



 超広角レンズに交換してみる。



 ここが道道からサイトに上がってくる道。舗装はされていないが、オンロードバイクでも問題無いだろう。

 撮影を楽しみ、朝食の支度をして美味しくいただく。そして食後のコーヒーを沸かすが、セコマの京極の名水氷を使ってみたが、いつもより美味しかったような気がした。恐らくプラシーボなのだろうが・・・

 一服を楽しんだところでボチボチ撤収準備を開始する。前日も話した岐阜のライダーとも再度話したが、いつ帰るのか。という話になったところ、彼は16日(金)の新日本海フェリーだそうだ。

 「その日は欠航になりましたよ?私の友人もですけど。空きは月曜発までしか無いみたいですね」と伝えると、かなり動揺していた。知らない番号だからか、気付かなかったのか、電話が一本入ってたみたいで、欠航の連絡だったんだろうか、とか言っていた。M氏以上の動揺っぷりだったので、ちょっと心配してしまう。「本気で帰るなら、函館でキャンセル待ちしか無いでしょうね」と言ったところ、「確実に乗れる保証は無いですよね」と言っていた。そりゃそうだ、予約していないんだから。

 その後彼はどうしたかは分からないが、どうしたのだろうか?M氏は、朝LINEが入ってきて、「もう色々諦めた。月曜の敦賀行きに乗って北海道を満喫するわ。」と前向きに捉えるようにしていた。M氏は前日私と別れた後にクッチャロ湖畔まで行ったらしい。

 我々が務める会社は所謂大企業に当たると思われる。そしてホワイト・・・とは言い難いがブラックでは無いので、正直2日程度休みが増えたからと言って席が無くなったり、会社が潰れるようなことはあり得ない。まぁそれに胡坐をかきすぎると、大企業病と言われることが発生してしまうが、そうは思わないようにはしたい。

 ただ、世の中にはまだまだブラック企業もたくさんあるので、岐阜のライダーさんがどうかは分からないが、あの動揺っぷりだとそれに近いのかな、と言った印象を受けた。彼が無事に岐阜に帰り、会社から叱責を受けないことを祈るばかりだ。



 そんな話をしていたら彼も撤収完了したようで自転車で出発していった。上段サイトの道を登っていったが、オンコの荘へ続く道と思われたので、バイクで行ったら立ち往生することだろう。

 私も撤収のためとりあえずバイクの方向転換をしようとしたが、不整地なのと若干勾配があるのかやたら苦労した。新しいNinja650は400Rよりも軽くなっているのにコレってことは、やはりリッターバイクとかだともっと取り回しは大変なことだろう。やはり650くらいが良いんだろうな、という気がした。

 撤収準備が完了して、荷物をバイクに載せ予定通り8:00過ぎにキャンプ場を出発した。まずは焼尻島内陸を東西に貫くオンコ海道へ行くべく、キャンプ場から出てすぐ内陸部へ向かう。しばらく走るとオンコ海道に出たので右折ししばらく走ると、行き止まりになりオンコの荘への遊歩道入口に着いた。

 この駐車場はトイレも完備されていたが、あまり歩き回るのも面倒だったのでやっぱりいいや、と引き返すことにした。



 オンコ海道沿いにサフォーク羊が大量に放牧されていたが、皆揃って日陰に集まっていたのが面白かった。



 一部はぐれ者が出るのは世の常で、ゲート付近にいたヤツとバイクを撮影。羊なのでおとなしくてかわいらしい。ここで先ほどキャンプ場に居たクロスカブのライダーも羊を撮っていた。会釈だけして通り過ぎる。



 オンコ海道は牧草地らしく見晴らしも良く大変良い景色だった。北海道定番の牧草ロールが良い感じに置かれていたので撮影。



 広大な牧草地の向こうに海が広がる光景が素晴らしい。



 道は狭いが良い感じに伸びて行く、この感じが大好きだ。



 望遠圧縮でも撮影。

 この辺から良い天気で気温も上がってきたので、またもやジャケットはもう着ずに走り回ることにした。



 オンコ海道の終点と道道の交差点に、鷹の巣園地があったので寄ってみる。焼尻島と書いてある看板と記念撮影。



 展望台から焼尻島を望む。天売島と違って大きな起伏は無さそうな島だ。



 ちょっとバイクを移動して、天売島と一緒に撮影。



 望遠圧縮も試してみる。

 色々撮影していると、ハイエースがやってきて中から観光客らしき人が何人か降りてきた。どうやらハイヤーみたいな感じで、1時間ほど貸切観光をしてくれるサービスのようだ。

 北側はあまり見るべき所も無さそうかな、と思ったのでこの後どうしようか考える。オンコ海道と鷹の巣園地を周ったが、まだ焼尻港に行くには早い。オンコ海道を通ったから道道のキャンプ場~鷹の巣園地までの区間を走っていないので、時間もあるしここを走ってみようと思い進んだ。



 これが大正解だった。素晴らしい景色が広がっており、標高が高い所からだから見晴らしも良くとても素晴らしかった。残念ながら東向きなので逆光だが、しばし写真を撮る。



 焼尻島も道はあまり広くないので、クルマでの観光はあまり適さないだろう。特にこの区間はあまり待避所も無くて、殆ど交通量は無いと思うが、離合するのは大変だと思う。

 この後一応キャンプ場付近まで戻って、再度道道を引き返してみたが、やはり下る方が見晴らしが良かったので特に写真は撮らずに進んだ。



 鷹の巣園地まで戻ってしばらく道道を進んだところで、海に浮かんだ天売島を撮影。



 すると、天売港に入ろうとするフェリーが見えた。この後あのフェリーに乗ることになる。



 バイクとも一緒に撮影する。



 海に落ちていくかのような急勾配と海を背景に撮影。

 今天売港、ということは30分ほど停泊して30分で焼尻港に来るから、1時間後くらいだろう。ちょうど良い時間になりそうな気がした。

 しかし、予想通りここからは集落に降りてしまい、見晴らしも大して良くなく見どころが無くなってしまった。ゆっくり走ってとりあえず焼尻港へ向かう。



 途中、工兵街道記念碑があったので記念撮影。そういえば、何とかマクドナルド上陸の碑とかがあった気がするが、見ていない。まぁそこまで興味は無かったので、もう面倒になり向かうのは止めた。後から見た情報だと、ちょうど白浜野営場の近くにあったみたいだ。



 ちょっと早いが、焼尻島を一通り回ることが出来たので、焼尻港に向かおう。

 結局40分前に焼尻港に到着した。天売港では到着した瞬間札を持って係員さんが来てくれたが、焼尻港では来てくれなかった。どっちにしろ羽幌港までの切符を買わなければならないので、車両予約表を持って行った。羽幌港までの切符を買って予約表を見せたが、特に札は貰えず「時間になったら近くに居てください」とだけ言われた。

 仕方ないので港で待つ。そういえば、天売島と違い焼尻島でフェリーを除いて何一つお金を使っていない。流石にそれは、と思ったのでたかだか知れてるが、ちょっと疲れ気味なのもあって、リアルゴールドでも買って飲んでみた。



 ジュースを飲んでしばらく待つと、フェリーが焼尻港へ入港してきた。今回は、私の前に先ほどのクロスカブのライダーとやたら古いバイクに乗った方が居た。係員の指示があったので、バイクをフェリーに載せる。

 フェリーは定刻通り焼尻港を出港した。これで、2019年の北海道では奥尻島・天売島・焼尻島と離島に3つも行くことが出来た。奥尻島は天気が良くは無かったが、天売島・焼尻島は物凄く天気が良く、とても素晴らしい風景を見ることが出来て満足だ。

 そんなことを思っていたら、11:05羽幌港に着いた。2019年はもう離島に行くことはないだろう。とりあえず昼食の時間に近いが、昼食はもう決めていた。まだセコマのホットシェフ弁当を食べていなかったので、それにしようと思う。

 そう言えば、天塩のセコマにはイートインがあった記憶があるので、そちらなら駐車場の地べたで食べなくて済む。羽幌から天塩なら、間に初山別と遠別くらいしか無いので1時間もあれば到着することだろう。

 羽幌港に到着して、固定を外してもらいクルマが出るのを待つ。小さいフェリーなのですぐクルマが出て行ったので、前日振りの羽幌港に降り立った。本土側も天気が良くてありがたい。今まで小さな島の中を、30~40km/hのゆっくりした速度で巡っていたので、これからは北海道らしい駆け抜ける喜びを楽しめることだろう。

 国道232号に出て羽幌の街を抜けると、オロロンラインらしいとても素晴らしい景色を見ながら走る。島も良いけど、やはり北海道はこれが最高だ。初山別の道の駅の分岐に出た。ここの道の駅には、とても素晴らしい景観のみさき台公園キャンプ場があるが、2019年はここには泊まらないだろう。

 そんなことを思いながら走り続ける。島では無かったライダー同士の挨拶もたくさん出来てとても楽しい。このオロロンラインは晴れの確率が高くて、とても気持ちが良い。

 そうこうしている内に遠別の街にやってきた。殆どのクルマは国道232号をトレースして右折していくが、遠別開拓農道の方が交通量も少なくて好きだから、遠別漁港に向かって左折する。

 北上するのが久しぶりだったから、どこを曲がるんだったかな?と少し記憶を思い出す。漁港っぽい所を曲がれば良かったはずだ、と思っていたら見覚えのある場所に出たので曲がったところ、合っていた。



 風車と海を見ながら楽しく走り、いつも停まっている場所に着いた。ここが一番海に近くて、利尻山も見ることが出来てとてもキレイだ。



 青空と風車がとても良い感じ。

 開拓農道を楽しく走り、天塩の街にやってきた。道の駅近くにもセコマがあるが、そちらは行ったことが無かったので、確実にイートインがあるセコマを選ぶ。

 そのセコマは鏡沼海浜公園キャンプ場の入口近くにあるので、国道232号沿いではない。もう慣れたもので、市街地を通る道に進みしばらくすると、目標のセコマに到着した。

 ふと見ると、そのセコマのイートインにはコンセントが付いていた。天気が良かったので、普通にタンクバッグに入れてスマホを充電していたが、コンセントがあるなら食事中に充電させてもらおう。

 と思い充電器を持ってきたが、何故か充電出来なかった。行きのフェリーでは普通に充電出来ていたのにどうしたのか?ハリボテだけで電気が来てない、とか思ったが出来ないものは仕方ない。

 とりあえず、普通にホットシェフ弁当とフライドチキンを購入。やはりセコマのホットシェフ弁当はとても美味しい。イートインがあるので、テーブルとイスに座って食べられて楽だった。

 お腹も膨れたところでツーリング再開。天塩から稚内に向かうには、当然道道106号を選択する。と言っても、豊富の大規模草地農場も捨てがたい。

 ここは中々難しく、道道106号を通ると流石にまた豊富町に戻ってくるのも面倒だ。確かに晴れてはいるが、澄んだ青空とは言い難く、若干霞んでいるのもそこまでの絶景というのは期待出来ないかもしれない。

 なので、結局このまま道道106号を通って稚内を目指すことにした。

 気持ちが良いオトンルイ風車群や北緯45度のモニュメント。ガードレールも電柱も矢羽根も無い道をひたすら走り続けた。

 ここで話は変わるが、M氏も2018年に北海道に行っていて、宗谷岬から稚内周辺にも行っていた。2018年の北海道帰還後に、バイク仲間のA氏とM氏と食事会をしたのだが、その際に、M氏もオロロンライン道道106号は当然通った、と私もその時に一緒に行ったA氏も思っていた。

 ところが話をしているとどうも話が噛み合わない。それで色々突き詰めていくと、どうやらM氏は稚内から留萌方面に行くのに、道道106号を通らずに、国道40号を通って行ったらしい。

 これを聞いて私もA氏も愕然とした。「いやいやありえないでしょ、何でそっちを通ったの?」と2人からフルボッコにされるM氏。稚内周辺には天気が悪くて行かなかった、もしくは何度も走りまくったので、たまには違う道を通ってみるか、というなら分かる。でも、初めての北海道で稚内周辺から日本海側を通るのに、道道106号を通らない人が居るなんて信じられなかった。

 M氏が言うには、タンクバッグも小さくてツーリングマップルを入れられない。そもそも2018年は一般的なガイドブックだけで、ツーリングマップルは持っていなかった。なので、行先は基本的にナビ任せで旅をしているらしい。ナビが国道40号を指示したので、そちらを通ったようだ。

 確かにいつまで走っても風車は無いし、バイクも全く居なかったと言っていた。私は何度も北海道に行っているので国道40号も通ったことはあるが、確かにバイクはオロロンラインと比べると嘘のように居ない。そりゃそうだ、隣にオロロンラインがあるのだから国道を通る理由が無い。

 これだからナビ任せにするのは、私は嫌いだ。クルマと違って、大きなバイクはただの足ではない、と考えている人が多いと思っている。目的地を単に回るだけではなく、その過程をむしろ楽しむ、というのがバイクの特権だと私は思う。地図を見て、どの道が楽しそうかな。この道はどんな景色かな。と想像して、実際に走って楽しむというのが、バイクなら出来る。もちろんクルマでも出来るが、両方してきた私としては、バイクでの喜び・爽快感はクルマの比ではない。

 それを放棄して、ただ目的地だけ決めてナビ任せで周る、というのは折角の喜びを自ら手放しているようにしか、私には感じられない。もちろん人それぞれの価値観の違いというのは理解しているが、折角バイクに乗ってるんだから少しでも色んなことを楽しんだ方が儲けもん、というのは揺るがない。

 そもそも目的地に着くだけでも、ナビ任せで到着するより、地図を頼りに自力で到着した方が、より喜びが増すと思うのだが・・・ まぁこれは今となればかなりのマイノリティだし、私も何だかんだでハイドラは使っているので、自分の居場所はツールに頼っている。これだけでも相当不安感は無くなるので、まずはその辺からトライしてみるのも良いと思う。ツールは使うものであって、使われてはならない。というのはビジネス・プライベートでも共通の持つべき意識だと私は思う。

 まぁとにかく2018年にそういうことがあったので、この1年A氏と2人で散々それをネタとして使っていた。本人も、また2019年に行くネタが出来た。と前向きに捉えていた。一応念のため、北海道に行く3週間前に、M氏に喝を入れる食事会を開いてこれをネタにして楽しい時を過ごせた。

 そんなことを思いながら、道道106号を走り続ける。話題に出したM氏は、前日道道106号を通って、オトンルイ等に感動したようでよかった。

 いつもならどこかで止まって撮影するところだが、前述通り透き通った青空という訳でも無く、何となく走ってたい気分の方が強くてそのまま走り続けた。恐らく島巡りをしてたからかもしれない。利尻山も遠方に眺めながら、楽しく稚内に到着した。

 稚内に入る頃には完全に曇り空になってしまった。と言っても雨は降りそうにない。道道106号沿いのセコマに入ってコーヒーを飲みながら休憩する。

 稚内市街を抜けて、オホーツク国道238号に入った。ここで楽しみなのは網走までの距離標識で、相変わらず322kmと出ていて北海道の大きさを実感する。322kmと言えば、一般的な都道府県なら軽く2つは跨ぐだろう。

 国道238号をしばらく走ると宗谷岬が近づいてきた。正直宗谷岬には興味無いので、宗谷丘陵に向かうのだが今回も白い貝殻ダートを通りたいと思う。

 宗谷岬郵便局から入っていくのだが、この郵便局が国道沿いに無いため少し分かりにくい。稚内側から来ると標識があったので、少し国道を外れると郵便局があった。良く見ると、宗谷公園への案内があったので、それを目指すと分かりやすいかもしれない。

 白いダートに入って急な登り坂を登る。ダートなので下りだと怖いが、登りならまだ安心だ。



 しばらく走ると駐車帯があったので、停まって撮影。残念ながら曇り空なので、晴れてればサハリンとか利尻山がとてもキレイに見えるのだが、こればっかりは仕方ない。白いダートを走るので、タイヤが白くなるのが面白い。



 ちょっと場所を変えて。風車が大量に立ち並ぶ風景も、宗谷丘陵の代表的な風景だと思う。宗谷丘陵を曇りながらもそこそこ楽しむことが出来た。



 宗谷丘陵の風車を背景に。

 この辺で本日の宿を模索する。珍しく行きたい所の天気が良い日が続いたので、計画通りに来れている。いつもは計画すら立てないのに、大変運が良い。予定では、お気に入りの浜頓別町クッチャロ湖畔キャンプ場にしようかと思っていた。

 但し、宗谷丘陵辺りから雲が増えてきてしまった。雨は降りそうにない感じなのでまだ良いが、天塩等の日本海側はまだ良かったので、どうしようか迷う。

 他にも泊まってみたいキャンプ場をいくつかリストアップしているが、猿払のキャンプ場に一度は泊まってみたいと思っている。開放的な芝生のサイトと、お風呂が隣接しているので便利そうなキャンプ場だ。

 ただし、ここに泊まるのに一番の難関は、私の大好きな上述のクッチャロ湖畔キャンプ場が隣町にあるのだ。キャンプ場の採点でも最高点を付けている。湖畔の景色良し・ヌルスベの泉質が良い温泉徒歩圏。ゴミまで捨てれて、利用料200円。と正に文句の付けようが無い。

 それだけ気に入っているのもあり、2014年から毎年泊まっている。2019年は序盤島巡りをしていたので、残りの日程も少なくあと4泊しか出来ない。まだ道東も全然回ってない状況なので、ここで道北をグルグルする余裕は残念ながら無い。

 ということで、予定通りクッチャロ湖畔キャンプ場に泊まることに決めた。今から向かえば、エサヌカ線を経由してちょうど16:00くらいには到着出来るだろう。

 宗谷丘陵からは道道889号を通るのがお気に入りなのだが、天気があまり良くないので、久しぶりに海側の国道238号を通っていこうと思う。

 それだったら、宗谷岬にでも立ち寄ってみようか、と思い宗谷岬方向へ向かった。牧場を見ながらのんびり走っていると、宗谷岬へ向かう分岐に出た。ふと看板を見ると、左折すると宗谷岬。直進すると、宗谷市街と書いてあった。

 いつもは何となく宗谷岬に行くことが多いので、左折しかしたことない。でも宗谷岬には興味が無いので、直進してみた。後から考えてみたら、Ninja650に乗り替わったので、宗谷岬に訪れておけば良かった、と若干後悔する。

 今となっては後の祭り。直進するとしばらく急勾配の下り道を進んだところで、国道238号に出た。浜頓別町方面に右折すると、しばらくオホーツク海を見ながら走る。宗谷丘陵の道道889号も良いが、この国道238号も中々良い。

 猿払村に入ったところで、道の駅「さるふつ公園」があったので入ることにした。15:00のオヤツにソフトクリームを食べる。ここのソフトクリームも中々お気に入りだ。宗谷丘陵から雲が出てきたので気温が下がっており、ソフトクリームを食べると若干冷えてしまった。

 前述した通り、ここのキャンプ場には泊まってみたいと思っているので、一応寄るたびにキャンプ場は覗いてみる。北海道の夏休みは今日までだからか、キャンプ場はガラガラだった。ここは風を遮るものが無いので、強風が吹いておりこの中でキャンプをするのは少し大変そうだ。

 でも相変わらず芝生の雰囲気は非常に良くて、ここでのキャンプも楽しそうだ。隣の風呂が温泉なら良いのだが、沸かし湯らしいのでそこはあまり魅力を感じられない。

 そんなことを思いながら、道の駅「さるふつ公園」を出発する。前来た時も思ったが、通称エサヌカ線の案内があったので案内に従う。すると、同じTシャツを着た大量のチャリダーが走っていた。一部は挨拶してくれたりして、返したりすると楽しくなる。



 天気の良かった道道106号では写真を撮らなかったが、曇りのエサヌカ線では写真を撮る。私の青空好きからすれば意外な行動を取ってしまう。でも、エサヌカ線は結構好きな道なので何となく停まってみたくなる。



 ライダーに人気の道なので、バイクが通った瞬間を捉える。



 西の空にほんの僅かながら青空が見えた。雲は多いが、もしかしたら夕暮れが見れるかもしれない。

 エサヌカ線を充分楽しみ、浜頓別市街のENEOSで給油する。そしてセコマに向かおうとしたが、浜頓別バスターミナル前に道の駅「北オホーツク はまとんべつ」が出来ていた。そう言えば、2018年にクッチャロ湖畔に来た時に、工事をしていたような気がする。ハイドラCPも夏休み前に増やしてくれていたので、取得することが出来た。

 そしてセコマで買い出しをして、キャンプ場に向かう。私の人生で一番泊まっているキャンプ場なので、もう慣れたものだ。キャンプ場に無事到着して、早速受付。

 受付した時に毎年聞かれるのだが、「来たことはありますか?」と言われる。いつもは「あります」くらいしか言わないのだが、何だか気分が良かったので、「はい、毎年来ています」と笑顔で答えると、受付の方も笑っていた。

 受付も済ませて、早速どこにテントを張るか考える。広大なキャンプ場だし、今日で北海道夏休み最終日だからそこまで混んでいない。単純に利便性だけ考えるなら、管理棟すぐ横のサイトが一番だ。屋根付きでコインランドリーまである広い炊事場。ウォシュレットまで付いている立派なトイレ。そして温泉も近い。

 でもやはりこっちはそこそこ混んでいて、ライダーの集団。ファミキャンと半分くらい埋まっていた。張ろうと思えば張れるが、わざわざ混んでいる場所を選ばなくても良いだろう。

 ここのキャンプ場の特徴は、木製のイスとテーブルが各地に配置されている。それが確保出来ると、自前のを出さなくて良いし、設営と撤収が非常に捗るのでその近くを私は好んでいる。奥側のサイトは、通路沿いの湖が一番見える最前列は殆ど埋まっていたが、テーブル横のスペースが空いていたので、そこにテントを張ることにする。ちなみに、奥側にも屋根は無いが炊事場と小さなトイレがあるので、そこまで不便でも無い。

 テーブルにバッグを置いて、早速テントを張り始める。何となくの傾向だが、管理棟近くはファミリーが。奥側にライダーが陣取ることが多い気がする。私の周りのテントは殆どライダー向けのテントばかりだったので、安心して挨拶をしながらテントを張る。



 浜頓別町クッチャロ湖畔キャンプ場をキャンプ地とする!私の旅の記録でも毎回出てきているのでもう説明は不要だろうが、前述通り最高のキャンプ場だ。私の採点ポイントでは乗入が出来ないのが唯一の減点ポイントなのだが、正直湖畔を見れる最前列が一番良い。超混雑期を除けば、あまり湖畔から離れた所に張る気も起きないので、このキャンプ場では乗入が出来ないのはそこまで減点ポイントでは無い。

 唯一と言っていい残念ポイントは、隣接温泉に露天風呂が無いことだ。泉質も最高だし、サウナ・水風呂まであるのに、露天が無いから浴場にくつろぐ所が無いのが痛い。まぁ、キャンプ場から歩いて温泉に行ける時点で、それ以上を求めるのは贅沢というものだろう。

 テントを張り終えたので、そろそろ洗濯をするタイミングだ。洗濯物を持って炊事場に行ってみた。意外とキャンプ客が多かったので空いているか不安だったが、空いていたので早速始める。ここは、洗濯機と乾燥機が2つずつあるのでとても助かる。でも、乾燥機が30分200円は少し高いのが難点だ。

 

 洗濯待ちをしている間に、米を水に浸けて夕食の準備をする。その間はヒマなので写真を撮った。先ほどまで青空が少し見えていたが、雲が増えてきたので夕暮れは厳しそうだ。ここの夕陽は素晴らしいのだが、こればっかりは仕方がない。でも、何だかんだで湖面一面が真っ赤に染まる景観を、まだ見たことが無い。雲が全く無い状態での夕暮れならがあるが、それだと真っ赤にならなかったので、やはりある程度の雲が無いと反射が無いのであろう。

 そうこうしていたら洗濯も終わり乾燥機に掛ける。

 ちなみにGWから、インナーを全てモンベルに変えた。GWは昼間はジオラインLW。キャンプ場ではスーパーメリノウールMWで過ごし、ソックスはメリノウールのトレッキングソックスを2足用意した。

 その結果GWは途中で一切洗濯をしなかった。汗があまり出るシーズンでは無いのもあり、ちょっと汚い話になるがインナーを毎日着続けたからである。モンベルのインナーは、登山を前提で作られているので防臭効果が半端じゃない。確かに本格的な登山だと、2~3日風呂に入れないことくらいあるだろうし、インナーをたくさん持ち歩いていたら、荷物が増えて仕方がない。

 日頃はちゃんと毎日インナーは替えているので、着続けることに最初は抵抗があったが、速乾で全くベタつかないから意外とイケてしまった。これが出来れば荷物を結構減らすことが出来るのでありがたい。

 しかし、流石にジオラインと言えど、パンツをはき続けると臭くなってしまったので、GWでの反省を生かし今回パンツだけは5枚持ってきた。パンツは流石に全部をモンベルに変えるのはコスト的に厳しいので、普段履いているユニクロのエアリズムを持ってきた。それが無くなってきたので、今回洗濯する。これでもう帰るまで洗濯する必要は無いだろう。ちなみに何となく、どのようなレイヤーで過ごしているかを記載してみる。

■昼間(走行中)


アウター:ROUGH&ROAD SSFゴアテックスアウトバックジャケット
ミドル:モンベル ウイックロンクール クールパーカ
アンダー:モンベル ジオラインLW ハイネックシャツ
 or モンベル ジオラインクールメッシュ Tシャツ

※アンダーは温度予想で調整


アウター:ROUGH&ROAD ゴアテックスライディングパンツ ルーズフィット
ミドル:モンベル ジオラインLW タイツ
 or モンベル ジオラインクールメッシュ ニーロングタイツ
アンダー:モンベル ジオラインLW or ユニクロ エアリズム

■夜間(キャンプ場)

アウター:モンベル ライトシェルジャケット
アンダー:モンベル ウイックロン Tシャツ


アウター:モンベル ライトシェルパンツ
アンダーは昼間と同じ 

※寒いときはダウンジャケットを着用

 走行中のミドル上着は無くても良いのだが、食事の時とか展望台への散策等は、アウターを脱ぎたくなる。でもインナーだけで出歩くのは流石に恥ずかしいから、暑くないミドルを探していた。ウイックロンクールが最適解だと考えて、ポケットも付いているクールパーカを今回から導入した。これも中々の消臭効果があり、着ても暑くないので良かったと思う。

 いくらモンベル製のインナーでも、24時間着ていると臭くなるのが早い傾向があったので、昼と夜でインナーを変えることで、防臭の時間を設けた方が良いのだと思う。

■2018年までのインナー持参

・ユニクロ エアリズムTシャツ 3枚
・ユニクロ エアリズムパンツ 5枚
・速乾クールロングスリーブシャツ 3枚
・速乾クールタイツ 3枚
・ユニクロ ヒートテックロングスリーブ 1枚
・ユニクロ ヒートテックタイツ 1枚
・クールマックスソックス 5足

■2019年のインナー持参

・モンベル ウイックロンTシャツ 2枚
・ユニクロ エアリズムパンツ 3枚、モンベル ジオラインLWパンツ 2枚
・モンベル ジオラインLWハイネックシャツ、ジオラインクールメッシュTシャツ 各1枚
・モンベル ジオラインLWタイツ、ジオラインクールメッシュニーロングタイツ 各1枚
・モンベル ウイックロンウォーキングソックス 2足、メリノウールトラベルソックス 1足

 これだけインナーが減ったから大分容積も減ってくれたので、パッキングもしやすくなった。ただ、2019年の北海道は寒くないのでダウンもまだ着てないし、流石にジオラインLWを着ていると暑くて汗を大量にかいてしまうことが多かった。2017・2018年並みに寒ければ快適だったろうが、こればっかりは気候次第なので仕方がない。

 来年も来ることが出来たら、次はジオラインLWを止めて、クールメッシュのロングスリーブを増やしてそっちにした方が良いかと感じた。寒かったとしたら、ダウンもライトシェルもあるのでどうにかなるだろうし、下半身はフルカウルのバイクなので風はあまり当たらないから、意外と何とかなる。

 かなり話は逸れたが、これの利点がもう一つあり、全て速乾性が高いので乾燥機も30分で全て完璧に乾いてくれた。2018年までは、4日分くらい洗濯すると30分じゃとても無理で、60分は乾燥する必要があった。普通のインナーの軽く2~3倍の値段がするが、荷物は減らせるし、洗濯回数も減らすことが出来るので、私としては投資した甲斐があったと思う。

 乾燥も終わってテントに戻り、洗濯物を畳んでまとめておく。明るい間に終わらせることが出来て良かった。



 やはり夕暮れは見れそうに無い。まぁこればっかりは仕方ないので諦める。



 一通りやるべきことも終わったので、炊飯しセコマで買った豚の生姜焼きを焼く。大変美味しくいただいた。

 ここら辺で、先ほど見た同じTシャツを着たチャリダーの集団が奥側の空いた部分に大集結していた。どこかのサークルか何かだろうか?バカでかい鍋を括り付けている人も居て、見てて楽しかった。

 結局夕暮れは全く見れずに暗くなってしまった。食後一服しながら寛いで、後片付けをしてから温泉へ行く。前述通り舐めるとしょっぱい、ヌルスベの温泉で最高だ。サウナ・水風呂もこなす。やはり露天風呂が無いのが非常に惜しいが仕方がない。

 風呂上りに休憩室でしばらく寛いでテントに戻った。添え付けのテーブルとイスで、しばらく夜風に吹かれながらボーっとする。この時間もたまらない。やはり2019年の北海道は寒くない。このキャンプ場は湖畔なので蚊が多い、とよく見るのだが寒くないのに全く居ないのは管理が良いのだろうか。

 周囲を見渡すと、モンベルムーンライトテントのライダーとネイチャーハイクテントのチャリダーが話していた。少し混じろうかとも思ったが、ボケっとするのも悪くないのでそのまま何もせずにしばらく過ごす。

 そんなことをしていると、時刻は21:00過ぎになっていたのでテントに入る。途中までチャリダーの大集団が大騒ぎしていたが、21:00を過ぎると少しトーンダウンしてくれたので助かる。

 LINEを見ていると、友人M氏は大空町の女満別湖畔キャンプ場に居るようだ。夕陽が見れてとてもキレイだったと言っていた。手のひら返しで、台風ありがとう。みたいなことを言っていたのには笑わせてもらった。本当は翌日帰る予定だったから、女満別に居たのでは少し厳しいからね。

 天気予報を寝る前に確認する。M氏のフェリーを欠航にさせた台風が北海道に近づいてくるので、道央方面は16日(金)は雨が降るようだ。道東方面に行きたいのだが、そちらもあまり天気が良くない。台風の東側の天気が悪くなるので、道東も悪いみたい。

 でも、オホーツク海側はそこまで悪い予報は出ていない。恐らく台風による南からの湿った空気の影響で道東が悪いのだろうが、オホーツク海側の間に山があるのでそこで食い止めてくれるのだろう。ただし、17日(土)は全道的に天気が崩れるようだ。

 当初立てた計画では、翌日は羅臼温泉野営場へ行きたいと考えていた。そこは大変人気のキャンプ場で混雑するらしいから、行くなら16日以降に行きたいと思っていた。でも、天気が良くないなら連泊も考慮して、温泉・買い出しが至近で便利なキャンプ場にしたいところだ。

 それだったら、私も明日は女満別湖畔キャンプ場まで行こうかと考えた。タープも張って、17日(土)は最悪オフ日にしても良いだろう。女満別湖畔キャンプ場なら、温泉も徒歩圏だし風景も良いし、セコマも歩いて行けなくもない。林間だから風も多少は防げそうに思えるし。

 オフ日を作るのは最近はクッチャロ湖畔が多かったのだが、女満別湖畔キャンプ場の方がオフ日にするには適していると考えられる。その理由としては、女満別湖畔キャンプ場は女満別駅が目の前なのだ。バイクで旅してて駅は基本必要無いのだが、状況によっては旭川まで特急で行って旭山動物園に行ったり、網走監獄に行ったりバイクに乗らずに移動して、オフ日を満喫することも出来るのではないか、と考えていた。

 ついにそれを実行する日が来るかもしれない。最悪は、ハイドラ駅巡りで釧網本線まで行くのも面白いだろう。まぁ翌日の天気予報や、当日の天気次第なのでどうなるか分からない。でも女満別湖畔キャンプ場も大好きなので、問題無いだろう。

 そんなことを考えながら、21:30頃寝ることにする。


宿泊地:北海道浜頓別町 クッチャロ湖畔キャンプ場 200円
温泉:はまとんべつ温泉ウイング 550円

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旅立ちの刻
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2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 番外編
Posted at 2019/09/22 22:20:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 北海道2019 | 日記
2019年08月14日 イイね!

2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 6日目 月形町~天売島~焼尻島


■6日目 8/14(水) 天気:曇り後晴れ
走行距離:197.1km

 月形町から日本海側に出て、日本海オロロンラインを北上した。留萌を経由して、羽幌町からフェリーで天売島に渡って観光して、再度フェリーに乗り込み焼尻島へ渡った。

 4:40頃起床。テントから出ると、一面曇り空だった。トイレに行くが、明らかに見た目は工事現場の仮設トイレ風だが、ちゃんと水洗でまぁまぁキレイだったのはありがたい。テントに戻ってしばらく寛いでいると、M氏が起きてきたので挨拶を交わし、朝食の準備を始める。

 ここで天気予報を確認すると、内陸は相変わらず雲が多い予報だったが、海沿いは晴れ予報が出ていた。これなら焼尻・天売島に行く価値がある。一応、M氏にも島キャンプを勧めてみたが、まだ北海道の有名所も周りきれてないから、ということで断られた。それに加えて、彼は瀬戸内海のフェリーでも気持ち悪くなるくらい船には激弱だそうだ。新日本海フェリーは超巨大船なので何とかなるが、離島航路に使うフェリーには怖くて乗れないらしい。

 それなら仕方がないので、とりあえず今日でお別れとなる。焼尻・天売島に行くとなれば、ダイヤは羽幌港発11:30なので、11:00に到着すれば充分だろう。

 Google先生で時間を調べてみたら、海沿いの道だと3時間169kmと出た。これが本州だったら難しいが、北海道はきっちり平均移動距離60km/hを達成出来るので、8:00に出れば何とかなるだろう。

 何となくの計画も決まったし、M氏も道北に向かう予定だったので、途中まで一緒に走ることにした。M氏は私のより複雑なテントを使っているので、少し撤収が大変とのことで早めに撤収準備を始める。私は1時間で撤収出来るが、M氏は1.5時間掛かるということで、6:00過ぎから撤収を開始した。

 M氏はシートバッグの脱着が大変だから、ということでバッグを取り付けたまま撤収していた。最近どうにもシートバッグが安定しないので、5mmくらいのパンチングメタル板を下敷きにしたらしい。中々良くはなったが、ずっと付けて走っているせいか、板が曲がってきたらしい。5mmもあって曲がる訳ないでしょ、と言ってみたが現物を見ると確かに曲がっている。当たり前だが、パンチングが入っていると曲げ強度は弱くなるんだなって思った。

 私も昔は同じことを思って、バッグをバイクに付けたままで運用していたことがある。確かに、バッグを脱着するのは面倒だ。しかし、正直これが通用するのはバイクからすぐの場所にテントが張れる時しか出来ない。

 更に、バッグをバイクに積みながらだとうまく収納出来ない。それで形が崩れたりすると、結局シート幅が狭くなったりして、ライディングにも影響が出てくる。結局毎回降ろして再度荷物をちゃんと入れて、キッチリした方が総合的には楽だ、というのが私なりの結論だ。M氏もちゃんと収納出来ないことは把握済みで、とりあえず今回試験的に運用しているらしい。

 そんなことを話しながら撤収していたら、順調に進んでM氏と撤収が完了したのは7:30だった。思ったより早く完了出来たのでありがたい。時間には余裕を持ちたいので、早速7:40に月形皆楽公園キャンプ場を出発した。

 国道275号を少しだけ札幌方面へ向かうと、すぐ道道11号の分岐があったのでそちらに曲がる。しばらく走っていると中々のワインディングになってきた。キャンプ道具満載だが楽しく走る。

 すると、地元SSライダーがかっ飛んできたので素直に端に寄って譲る。しばらく走っていると、同じ人物と思われるバイクと対向ですれ違った。きっと何往復かしているのだろう。しかし、北海道。というか雪国の人達は、1年の半分しかバイクに乗れないので、走れる内に走っておかないと、ということだろう。静岡なんかは、真冬でも昼間だけなら普通に乗れるので、その辺は暖かい地域なのがありがたい。

 そんなことを思っていると、国道231号の厚田に出てきた。交差点すぐにセコマがあったので、そこに入って休憩する。

 日本海オロロンラインは大きく留萌で別れて、北側の国道232号+道道106号と南側の国道231号に分類出来る。M氏は北側は通ったが、南側は通ってないということでこちらも楽しみにしていた。

 北海道らしい景色が存分に見渡せる北側と、断崖絶壁が堪能出来る南側とそれぞれに特色があるが、一般受けが良いのは北側だろう。特に道道106号は、どのツーリング雑誌を見ても確実に載っていて、ライダー憧れの道とまで記載されている。私も何だかんだ毎年のように訪れている道だ。

 M氏は島には行かないから、今日オロロンラインを通る。その後だが、宿をどうしようかと言っていた。稚内周辺は良いキャンプ場があまり無いので、稚内近郊にはまれば稚内公園。もしくはクッチャロ湖畔まで走っても良いんじゃない、と伝えておいた。道北は道東とは違い、グルグル周るにはあまり適さないので、走りたいとこ走って南下する方が良いだろう。

 そんなことを話しながらセコマを出発。しばらく走ると、道の駅「あいろーど厚田」を通過して、ハイドラCPをGetした。ここは、日本海側を見渡せる駐車場があるのは記憶にあったが、その反対側に道の駅が出来ていた。 

 CPを取れたのでスルーして進む。しかし、いつもは大体交通量も少ないのだが、流石に連休中のためか流れはかなり悪かった。結局増毛までダラダラと流れて到着した。折角予定の20分前に出発したのに、結局11:00くらいに羽幌に到着しそうだ。早めに出ておいて助かった。増毛のセコマに入ったところで休憩と、島に渡るのでキャンプの買い出しをしておく。

 羽幌で買った方がより保存が短くなるが、どうせ1時間程度しか変わらないし、またセコマに寄るのも面倒なので、もう買い出しを済ませておく。肉と野菜と氷を買って、保冷バッグに詰めておいた。セコマの氷は京極の名水なので、溶けた氷はコーヒーにでもすれば美味しく飲めることだろう。保冷剤代わりに買ってみた。

 ここでM氏とじゃあ、また気が向いたら合流しよう、と言い適当に別れることとする。羽幌で天売に渡る前に給油して、ついでに青のフラッグを購入するつもりだったからその辺りかな、と話しておいた。冒頭でも話したように、M氏は16日(金)のフェリーに乗る予定だったので、あと2泊しか出来ない見込みだ。しかし、相変わらずその周辺で台風が日本海を横断する予報になっていたので、大丈夫なのだろうか。

 2日後のことを今心配してもしょうがないので、なるようになるさ、と話しておく。増毛町のセコマを出発して、留萌を通過し国道232号に入った。

 ここからは更に見通しが良くなり、景色も良い道が続く。なのに、非常に交通量が多いせいか、クルマが数珠つなぎになっていて流れが非常に悪かった。ちょっと急いでいたのもあり、M氏が居る中だったが少しずつ追い越して前に出て行くようにした。考えてみれば、今のNinja650になってからは初めての北海道だが、やはり大型なだけあってパワーに余裕があり、6速のままでも普通に加速出来るので非常に楽だ。

 しかし、途中からM氏が付いてこなくなった。途中に信号待ちがあったので、左をすり抜けてくるかな?と思っていたが、全く来なかったので完全にはぐれてしまったらしい。まぁどうせ羽幌で別れるつもりだったので、解散が少し早くなったくらいだから良いだろう。後から聞いた話だと、やはり250ccなので加速では付いていけず、途中に小平の道の駅に寄っていたようだ。

 ソロになってからは、後ろと相方をさほど気にせず自分のペースで走る。小平・苫前の市街を抜けて、羽幌に入った。ホクレンで給油をして、無事にブルーのライダーフラッグもGet出来たので、早速取り付ける。そこから羽幌港はすぐなので、ちょうど11:00過ぎに羽幌港に到着した。

 一応羽幌⇔焼尻・天売島のフェリーを運営している羽幌沿海フェリーのHPでは、車両は予約が必要とあった。クルマならとにかく、バイクで小さな離島に訪れる客があまり居るとは思えなかったので、特に予約はしていなかった。それが若干の不安ではあったが、何とかなるだろう。

 まず窓口に行き、「予約してないんですが、650ccのバイクを載せたいです」と言ったところ、「混雑しているので確認します」と言われてしまった。確かに、今が一番の儲け時ではあるが、即答してもらえなかったことに驚いた。

 5分くらい待って、ようやく係員さんからOKを貰えたので一安心。羽幌沿海フェリーでは若干変わっていて、行きの時点で既に帰りの予定まで予約させられた。多分今回はそんなことは無いだろうが、もう少し居たいな、ってなった場合は柔軟な対応はしてもらえるのだろうか?と思ってしまった。

 とりあえず今回の予定は、

8/14(水)
 11:30羽幌港発 ⇒ 13:05天売島着 ⇒ 天売島周遊
 17:25天売島発 ⇒ 17:50焼尻島着 ⇒ キャンプ

8/15(木)
 焼尻島周遊 ⇒ 10:05焼尻島発 ⇒ 11:05羽幌港着

 だったので、その予定を係員に伝えると、全ての航路で予約を確保出来た。これで一安心だ。すると、前払いでバイク分だけ請求されたので払う。小さなフェリー会社だったからカードが使えなかったのが残念。その後、羽幌~天売の旅客運賃を支払った。



 フェリーに乗り込みバイクを固定してもらう。どんなフェリーか楽しみにしてたが、普通乗用車が6~8台入れば一杯になるような小さなフェリーだった。HPの船舶紹介を見ると489tしか無い。それでも離島航路らしく、パレットに段ボールがたくさん載っていたので、離島物流を立派に担っていただいているのだろう。



 いざ羽幌港を出港して、焼尻・天売島へ向かう。羽幌港の方が手を振ってくれていた。



 航路案内がちゃんと書いてある。このフェリーも結構年季が入っていて、昔ながらのフェリーだと思った。




 北海道本土側の日本海側は、初山別の辺りはかなりキレイな景観なので、それを海から見るのは新鮮だ。

 船室に戻ってしばらくくつろぐ。今日は天気も良くて風もそんなに無く荒れないように思えたが、やはり小さなフェリーでかつ外海なので結構揺れた。これは、激弱なM氏は中々キツイかもしれない。私はそこまでなので、横になっていれば全く問題無かった。



 そうこうしているとフェリーは焼尻島に到着した。そこそこの人が降りていったが、それと同じくらいの人数がまた乗船してきた。オンコとは、イチイの木のことで焼尻島では原生林があるらしく、その散策路が人気のようだ。

 とりあえず、今回の離島最大の目的である国盗りを実施し、見事焼尻島の空をGetした。これで後は天売島のみで、もう30分もあれば制覇出来ることだろう。

 ちなみに羽幌沿海フェリーでは、料金体系が若干変わっている。旅客に関しては距離に比例し、

焼尻⇔天売 < 羽幌⇔焼尻 < 羽幌⇔天売

 という順序になっている。自動車航送運賃も同じで、考えるまでも無く当たり前の基準だ。

 ところがバイクや自転車。フェリー業界で、所謂特殊手荷物と呼ばれる運賃は、全区間一律料金なのだ。つまり、30分しか載せない「焼尻⇔天売」と1.5時間載せる「羽幌⇔天売」が同じ料金となる。料金は750cc以下で2,630円だ。ちなみに、焼尻⇔天売の旅客運賃は780円で、バイクは人間の3倍も費用が掛かる。

 全てのフェリーは、羽幌⇒焼尻⇒天売と寄っていき、帰りは真逆の運行だ。当初はそれだったら、焼尻⇔天売のバイク航送料金がもったいないな、と思っていた。調べると、焼尻・天売島共に1個ずつキャンプ場があるが、調べた感じだとどう考えても焼尻島の方に泊まりたい雰囲気だ。焼尻島が無料に対し、天売島は500円。景観も確実に焼尻島に軍配が上がる。唯一の利点は、天売島にはシャワーがあるが、焼尻島には風呂が無いことか。

 風呂が無いのは辛いが、1日なら何とか耐えられる。それより景観・雰囲気を重視したいので、焼尻島の選択しか無いと思われた。

 ならば、1回焼尻島に渡ってバイクを港に置き、すぐさま天売島に人だけ渡ってレンタサイクルでも借りれば、というのを考えた。こうすれば、バイクの航送料金を1回減らすことが出来る。ちなみに、焼尻・天売島共に周囲12km程度と大きな島ではない。ぶっちゃけバイクで行ったら、周るだけなら一瞬で周れてしまうことだろう。なので、自転車でも充分周れると思われる。

 しかし、色々調べながら検討した結果、行くとしたら予定通りバイクを持込むことを決めた。まず結局レンタサイクル料金が800円くらい掛かるみたいだ。そうなると差額は1,800円程度となる。しかも、特に天売島はそこそこアップダウンがあるみたいなので、自転車で周るのは普段運動不足の身からすると中々堪えそう。

 それ以上にこういう辺鄙な離島に渡って、看板や景色を背景に愛車と記念撮影をする、というのはプライスレスの価値がある、と考えた。どちらかというと、そっちの意味の方が強いと思う。

 そんなことを考えていたことを思い出しながら焼尻島を見ていると、フェリーは天売島に向けて出発した。



 しばらく待つと、焼尻島全景を50mmレンズで撮影することが出来た。焼尻⇒天売は25分なのであっという間に到着した。フェリーから降りて、まずは天売島に降り立ったことに感激する。そして最大の目的でもあった国盗りを実施した。



 遂に北海道の空を制覇出来た。2014年から初めて6年掛かったがようやく制覇出来て感無量である。水どうでもあるが、合併前で212市町村あって、大きな街だと更に分かれているから、419空ほどに設定されている。

 毎年北海道には夏と冬に訪れているので、本気でやろうと思えばもっと早く制覇出来たであろう。但し、道北・道東なら良いが、道央・道南は晴れている時ならもったいなかったり、そもそも行く機会が少なかったりしたので、冬の空いた時間を使ったり、曇りの日を使ったりした結果になった。やはり、一番の目的は北海道の走りたい・撮影したい所を訪れる、なのでこれだけの時間が掛かったのだろう。

 最後の方に残ったのはあまり行かないところで、特に道央・道北内陸(空知・上川)は市街も多くて大変だった。海岸線は北海道ツーリングの基本なのですぐ出来たが、中々内陸に訪れる機会が少なかったので、残ってしまった。

 これで、本当に行きたい所。というのは殆ど無くなった。2020年からのモチベーション維持に不安があるが、何だかんだで残り僅かとなってからも楽しんでいるので、今度こそずっと道東に滞在したりしてみようか。2泊ずつくらいしながら、周辺を散策したりするのも悪くないだろう。

 そんなことを考えながら制覇の余韻に浸っていたが、お腹が空いてきた。早速昼食を食べるべく、港の食堂に向かった。

 天売島もウニが有名らしい。奥尻島では時価に困惑されて食べられなかったが、ここでは3,000円となっていたのでウニ丼を注文しようとした。ところが、午前中から盛況だったから品切れと言われてしまった。用意出来るのは海鮮丼とヅケ丼程度らしい。ウニが食べられなかったのは残念だが、折角の島なので魚介が食べられれば良い。海鮮丼にしたが、後からよく見ると、ヅケ丼の方が天売で獲れた魚を使っているらしいので、少し後悔する。



 結構時間が掛かりますよ、と言われていたのでそれなりに覚悟していたが、30分弱掛かった。でも、次のフェリーまで4時間あるが、正直この小さな島で4時間潰せるか不安だったので、全く問題無い。普段だったら飯で時間を潰すなんてとんでもない!と考える方だが、のんびり島時間を満喫するのも悪くないだろう。海鮮丼を美味しくいただき満足する。



 早速港の岸壁に「天売ようこそ」と大きくあったから記念撮影。愛車と一緒に撮影出来るのはこの上ない喜びだ。

 食事も済ませたところで天売島を周遊すべく天売港を出発した。とりあえず時計周りで走る。ちょっとした集落を見つつ、かなりゆっくりした速度で走って島の雰囲気を味わう。



 しばらく走ったところで集落も終わり、海が近くなってきた。未舗装だが広い場所があったので停まって撮影開始。



 黒崎海岸と言うらしい。焼尻島を背景に。



 すぐ真裏は何も無い海。意外とこういう写真が撮れる場所は少ない。普通だと大体岸壁があったりするのでどうしても人工物が映り込んでしまう。これも島ならではかもしれない。

 この後かなりの急勾配が始まった。確かにこれを普通の自転車で走るのは不可能で押して歩くしかないだろう。



 坂の途中で停まって撮影。この路肩のアスファルトがしょぼくてスタンドが埋もれそうになった。仕方ないのでスタンドパッドを敷いておく。



 登ってきた坂道とキレイな島の風景と共に焼尻島もハッキリと見える。天気も良いのでとても素晴らしい。

 時間もたっぷりあるし、ゆっくりキョロキョロ絶景を探しながら走るのも悪くない。しかし、物凄くピーカンだったのでバイクジャケットを着ていると暑くてしょうがない。あまり良くはないが、スピードも殆ど出さないので、もうジャケットは防水バッグ取付ネットに洗濯バサミでくっつけておくことにした。脱いだり着たりするのも面倒だからこうしたが、これが中々涼しいし良かった。

 ちなみにだが、バイクジャケットの下にはモンベルのウイックロンクールパーカを着ているので、ちゃんと長袖ではある。これに加えて、カメラも何度もタンクバッグに仕舞うのも面倒になってきたので、肩に掛けて走ることにした。



 先ほど撮影した場所からすぐの、赤岩展望台に到着。ここはウトウの巣がたくさんあり、7月頃の夕暮れ、物凄い数のウトウが見られるらしい。




 灯台もあり展望台に向かう。赤土に空く、無数の穴がウトウの巣らしい。



 断崖絶壁にポツンと立つ展望台に到着。中々ここまでギリギリの展望台は殆ど無いので驚いた。



 先ほどの写真は先客が帰った後撮影したが、この水平線を見ている家族連れが絵になると思ったので撮影。顔は写ってないので許してください。



 この岩が赤岩だそうだ。それより、海の透き通った青さに感激する。



 これは中々素晴らしい断崖絶壁の景色だ。まだ半分も周っていないが、天売島がかなり気に入った。この断崖絶壁に海鳥が巣を作るので、天売島は海鳥の楽園とも呼ばれているらしい。

 赤岩展望台を楽しみ出発する、中々の急勾配を登っていく。



 途中で見晴らしが良くなったので停まってみた。クルマだと停まるのに気が引ける道幅だが、先ほどの赤岩展望台駐車場からこの区間は、夏季(6~8月)一方通行の規制が入っている。なので、後ろから来さえしなければクルマでも途中で停まって問題無いだろう。そもそも交通量が皆無に近い。



 狭い道を登っていく。これは確かに普通の自転車で巡るのは少し辛い。原付を借りたら、バイク航送料金より1,000円くらいしか変わらなくなるので、やはり愛車を持ってきたのは正解だろう。アシスト付自転車が一番良いかもしれない。



 次に千鳥ヶ浦園地に到着。看板と記念撮影。



 駐車場からテクテク歩いて行くと、断崖の風景も見られた。



 展望出来る建屋もあった。無料で双眼鏡が使えたが、この時間だとあまり野鳥は見ることが出来なかった。巣までは無かったが、建屋の中にハチが住み着いていて、羽音が怖いのでさっさと出てしまった。

 この建屋の横から一番断崖の風景が撮影出来そうだったが、望遠レンズを持った人が長いこと居座っていたので、結局撮れなかった。まぁ仕方ないだろう。



 駐車場に戻ってきたが、この近辺は高い木が無くとても見晴らしが良い。伸びて行く道がとても気に入ったのでしばらく撮影を続ける。



 望遠圧縮で愛車を撮影。



 焼尻島を背景に。

 撮影を非常に楽しみながら、千鳥ヶ浦園地を出発した。ゆっくり走って、次に観音崎展望台に到着した。




 しかし、ここは今までの展望と比べると少し劣ったのが残念。何となく一応撮影する。



 天売島灯台が良く見えた。



 展望台を後にすると、遊歩道の向こう側に焼尻島が見えた。



 駐車場で愛車も撮影。




 焼尻島の向こうに本土が微かに見えていた。

 これで天売島で最低見るべき所だろう、というのは見終わってしまった。港に着いてから2時間強。食事を抜いたら、1.5時間で周れてしまった。かなりゆっくり走り、かつ撮影もたっぷりしたつもりなのに、まだフェリー出港まで2時間ある。

 とりあえず海の宇宙館というのがありそうなので、そこへ向かうことにしよう。



 途中に展望台らしき所があったので、折角だから寄ってみた。



 天売港が上から良く見えた。あの空間は、以前はロンハバ海水浴場としてキャンプ場とされていたらしいが、今は他にあるので閉鎖されているのだろうか。



 気を取り直して海の宇宙館に到着。この建物の裏にキャンプ場があるのだが、3~4組くらいのキャンプ客が居た。しかも1組はCBR125辺りのバイク乗りだったので驚いた。場内を簡単に見てみたら、各地にテーブル・イスが配備されていて使い勝手は中々良さそうだ。事前情報通りシャワー室もあった。

 しかし、やはりこのキャンプ場に泊まってみたい。とはあまり思わなかった。まず有料であるというのと集落の中にあるので孤島感は感じない。前述通り建物裏にサイトがあり、裏手は高台になっているので、場所によっては見えるかもしれないが海はあまり見えないし、景観も良くない。シャワー付きというのが唯一の利点だろうか。
 
 この辺で本日の宿を模索する。といつもはなるが、島に来ているしフェリーも予約しているので選択肢はほぼ無い。前述通りやはり天売島のキャンプ場に魅力を感じなかったので、焼尻島の白浜野営場に泊まろうと思う。ここは無料で展望も大変良く、乗入も出来て炊事場・トイレも立派な物があるようだ。そんな良いところで混雑が気になるが、いくらキャンプブームでハイシーズンとは言え、離島にわんさか集結はしないだろう。焼尻島では入浴できる所が無いので、それだけが難点だが1日くらいなら濡れタオルと水洗髪で何とか乗り切ろう。

 という訳で、後の問題はフェリー出港までどう過ごすかだ。とりあえず海の宇宙館を見学する。色んな海鳥の写真が展示してあったり、ちょっとしたショップがあって天売島グッズを売っていた。私も何かしら買ってお金を落としたいとは思ってはいるが、いかんせんバイクだと積載に限りがあるので諦める。

 天売島は海鳥の楽園、ということで野良猫が増えると鳥を襲うみたいなので、お互いが良く生きられるような環境整備を人間が手助けするようなことを取り組んでいるらしい。

 海の宇宙館も見終わって、もう一度赤岩展望台方面に向かって走り出す。反時計回りには一方通行のため周れないが、赤岩展望台からなら反時計回りに走れるので、それでほぼ天売島の車道は走り切ったことになるだろう。



 途中に神社があったのでお参りしていこうかと思った。広島と関係あるか分からないが、厳島神社と書いてあった。賽銭でも入れようかと思ったが、賽銭箱が無かったので二礼二拍手一礼だけして祈念する。バイクに戻り赤岩展望台まで行って駐車場でUターンする。



 序盤に通った急な坂道に途中で停まってみた。このまま海に飛び込んでいきそうな写真が撮れた。これで充分天売島を楽しめたであろう。天売港に戻る。



 反対方向に走って16:30頃天売港に戻ってきた。出港の1時間前なのでまぁ良いだろう。そういえば着いた時にターミナルの写真を撮るのを忘れていたので、改めて写真を撮る。駐車場に停めると、係員さんに名前を呼ばれて札を貰った。



 早速バイクに取り付ける。名前も書いてあって記念になる。フェリーが来るまで30分くらいあったから、ターミナル近くに土産物屋があったので覗いてみた。色々海産物の乾物が置いてあったが、あまり天売島自体で獲れたらしきものが無かったので、結局何も買わずに立ち去ってしまった。しかたないので、窓口で焼尻島までの旅客券を購入した。さらにコーヒーを買って一服しながらフェリーを待つ。

 しかし、今日は夏休み期間で増便中なので良かったが、2便ダイヤだと5時間も天売島に居なければならなかった。もう1時間あったと思うとどうしていただろうか。歩きや自転車なら良いが、流石にバイクで周るには狭すぎるようだ。



 定刻通り17:00頃フェリーがやってきたので写真を撮る。



 可愛らしい太陽のシンボルが目立つ。

 フェリーに乗り込みバイクを積んで、また固定してもらう。客室に行き、この時間だと空の色が青くなくなってきているので、甲板にはあまり出ずに2等船室でゴロゴロして寛いでいた。

 すると突然電話が鳴った。今時のアプリは便利で、携帯は無理だろうがある程度登録されている業者等からなら、自分のスマホ電話帳に入ってなくてもどこから掛かったか表示してくれる。スマホを見ると、何と新日本海フェリー小樽営業所からの電話だった。

 とりあえず出てみると、何と友人M氏が乗る予定だった16日(金)のフェリーが欠航になったとのこと。初日の旅の記録でも書いたように、M氏の帰りの便は私が確保したので私に電話が掛かったのだろう。ちゃんとM氏の携帯番号も書いておいたのだが。

 とりあえず「本人に電話させるように伝えてくれ」と言われた。とりあえずLINEを入れて様子を見る。しばらく待つと返信があり、かなり焦っているようだ。それもそのはず、今の段階で当然土日出発のフェリーに空き等無い。私が乗る予定の月曜出発の新潟便すら空いていなかった。

 空いているのは、月曜発の敦賀行きしか無いみたいだ。M氏は1日前倒しで夏休みに入っており、仮にこの便で帰るとすると夏休み+3日有休を付けることになってしまう。しかも、私はあまり必要としていないが、休み復帰のためのオフ日を1日欲しいと言っていたので、それも無くなってしまう。敦賀便だと静岡着が0:30頃になってしまうため、私もやっていたので気合で何とかはなるが翌日の仕事はそこそこしんどい。

 仕事が忙しくなければ何とかなるが、M氏は現状かなり忙しいらしく、それもあって焦っているみたいだ。出る前に確かに台風は発生していたが、それが東に行くか西に行くか分からなかった。それが既に進路がほぼ確定して、西に向かって中国地方を縦断後日本海に出て、北海道目指して来るような予報だった。

 流石の新日本海フェリーが誇る巨大フェリーを持ってしても、この稼ぎ時にも関わらず欠航を決断したのだろう。でもこればっかりは、天災なので仕方がない。むしろ、堂々と会社を休むチャンスじゃん、と前向きに捉えるよう促しておく。LINEグループに入っているA氏なんかは、函館でキャンセル待ちして陸路で帰るチャーンス、とか言い出すし、それはそれで面白かった(他人事なので・・・)

 A氏は過去に、青森まで陸路で走って北海道に行ったことがあるらしく、冗談だと思うがやたら推奨してくる。昔みたいに、高速1,000円の時代ならまだ分からんでも無いが、陸路で行ったって時間と金は大して変わらないだろうし、青森まで行ったところで到着するのが道南の函館だから、そこから道北・道東に移動するのも大変なので、全くと言ってメリットは無いだろう。唯一あるとすれば、青森⇔函館航路は便数が多いので乗りやすいということと、走破した満足感だろう。平たく言えば、長距離フェリーを逃した敗者が行きつく所が陸路だとは思う。

 そんなことをLINEでやり取りしてたら、フェリーは30分で再度焼尻島に到着した。もう18:00近いので、さっさとテントを張って寛ぎたい。天売島とは違い、感慨に浸る余裕も無く、バイクを走らせキャンプ場に向かう。この辺りかな?と思われるところで分岐があったので、そこに入るとサイトに出た。

 孤島の割には案外テントが立っている。家族連れや原付・チャリダー等が居た。挨拶もそこそこに、真っ暗になる前にテントを張りたかったので始める。



 焼尻島白浜野営場をキャンプ地とする!サイトは大きく分けて4つに分かれている。その内の1つ、上段のサイトに陣取ったが、若干炊事場とトイレに高低差が出来るので不便になる。でも、乗入も出来るし何より展望が素晴らしい。下段は炊事場等が近いが乗入も出来ず景観も劣るので、可能なら上段を確保出来た方が良いだろう。強風の日は大変だと思うので、その辺は臨機応変に立ち回りたい。

 テントを建てている途中に、上段の傾斜があるところにポツンとテントを張っている兵(つわもの)が話しかけてきた。岐阜から来ているという彼は、バイク乗りではあるがフェリー代が良い値段するので、羽幌港に置いてきているらしい。それでママチャリを借りて、天売島・焼尻島一周を達成したと言っていた。「天売島はかなりの登り坂がありましたけど、よく周れましたね」と言うと「頑張りました」と笑顔で話していたので感心する。キャンプ道具は港のコインロッカーにでも預けていたのだろうか。

 ムーンライト2型なのでコンパクトでも軽くも無いし、それをママチャリで運ぶかコインロッカーを使うくらいだったら、折角の記念に愛車を持ってきた方が良い、というのが私の見解だったが、それは色々個人の事情があるし、価値観も違うだろうから何も言うまい。もしかしたら、自転車で走りたかったのかもしれないし。



 そんなことを話していたら、もう夕暮れになっていた。夕陽は雲も多かったし、どうもここからだと天売島に沈んでいくので見られなかったが、素晴らしい夕暮れが見れた。



 反対側を見ると、満月が登っていた。

 流石に18:00キャンプ場入りすると慌しくなってしまった。でも温泉に行く訳でもないので夜はヒマだろうから、別に良いだろう。早速米を水に浸ける。そして、炊事場で洗顔と水で頭を洗う。タオルを水で濡らして、テントに戻り体を拭いた。当然サッパリはしないが多少はマシになったので、ジャージに着替えて寛ぐ。

 隣は自転車のカップルだったが、「焚火をしますけど大丈夫ですか?」とわざわざ断りを入れてくれたが、当然問題無い。どこからかかき集めてきた枝を燃やすようだが、自転車でよく焚火台まで持ってこれるものだ。

 改めて落ち着いて上段サイトを確認すると、道内ナンバーの車両乗入が2台。クロスカブのライダーが1名。そして先ほどの自転車カップルと岐阜のライダーで計6組が野営していた。車両とファミキャンが中々の面積を占めていたので、もうこれ以上快適なテント設営は出来ないくらいだろうか。最後の1枠を取れたのでありがたい。

 またもや三脚をランタンスタンドにして夕食を自炊する。セコマから買ってきた氷は完全に溶けて水になっていたが、保冷バッグの中はまぁまぁ冷たかったので効いていたのだろう。塩ホルモンを焼いて美味しくいただいた。ちょっとテント間の距離が近かったので、食後の一服をするのに若干気を遣う。ちょうど風上に居たので煙がカップルの方へ向かっていたから、位置を変えて煙が行かないようにして一服を楽しむ。予想以上にキャンプ客が多くて絶海の孤島感は皆無だが、折角の島キャンプはやはり最高だ。

 どうもこのキャンプ場はauの電波が悪いように思える。ちょうど私の居る位置がちょっと悪いようだ。どこに基地局があるのか分からないが、ちょうど北海道本土側に丘があるからかもしれない。なので、LINEが遅れて入ったり、情報検索がしにくかった。羽幌沿海フェリーはコンセントも無かったので、あまり充電できそうにないから電波が悪いと電池の消耗も激しくなるのであまりありがたくないのだが、こればっかりは仕方がない。

 M氏はとりあえず温泉に行って少し落ち着いたようだが、どうしようか悩んでいた。電話したが、結局精算払戻の件だけで、予約が取りなおせる訳でもなかったらしい。私が支払っているので私が払戻するしか無いだろうが、ここは電波が悪いのでまた明日にでも処理しておこう。

 こうなったからにはもし会社のカレンダー通りに出勤しようと思ったら、函館でキャンセル待ちするしか無いだろう。既に殆どのライダーが北海道に上陸してるだろうから、行く前ならとにかく今この段階で長距離フェリーにキャンセルを期待するには厳しすぎる。函館ならまだ可能性があるかもしれない。

 だがA氏も言っていたが、夏季の函館便では物凄いキャンセル待ちのライダーが並ぶらしい。中にはフェリーターミナルにテントを張っての長丁場に対応する人も居るようだ。1日くらい待てば少しずつはけてきて、どこかで乗れる可能性はあるだろうが、中々に苦行を強いられると思われる。 結局その日の内に結論は出ずに、私も電波が悪くて返信通知が来なかったので情報が入らなかった。



 気を取り直して三脚を出していたこともあり、折角なのでキャンプ場の夜景を撮影する。



 ここ焼尻島は星がキレイらしいが、あいにく満月なので星空には全く期待出来ない。7月中~下旬頃満月で、28日後がちょうど夏休みだったから、今回の北海道では最初から星空は諦めていた。天売島の集落が僅かに光がある程度なので、新月で雲が無ければ星がキレイだろうな。でも雲が多いからどうせ見えなかったかな。まぁこればっかりは仕方ない。

 そんなことを思っていると、時刻は21:00過ぎになっていたのでテントに入る。人はそこそこ居るが、島までキャンプをしに来るくらいの人達なのでマナーも良く、大騒ぎしている人は居なかったので、あっさり寝ることが出来た。


宿泊地:北海道羽幌町焼尻島 白浜野営場 無料
温泉:無し

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Posted at 2019/09/21 22:51:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | 北海道2019 | 日記
2019年08月13日 イイね!

2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 5日目 奥尻島~月形町


■5日目 8/13(火) 天気:晴れ
走行距離:356.9km

 奥尻島から朝一のフェリーで江差港へ戻ってきた。そこから日本海側の道を北上して、月形町まで走った。

 昨晩若干雨が降ったようで、雨の音で何度か目覚めてしまった。なので、4:30にアラームを掛けていたが若干寝坊して4:40にテントから出る。



 トイレに行って洗顔等を済まると、周囲は朝焼けに包まれていた。北海道実質3日目にして朝陽を見られるとはありがたい。



 この朝のキャンプ場の夜明けな感じが結構好きだ。



 バイクとも一緒に撮影。



 山の向こうから朝陽が出てきた。思いがけぬ好天で思わず撮影に夢中になってしまったが、今日は早く出発しないといけないので、まずは前日調達したセコマのホットシェフおにぎりとパンを食べる。自炊出来ないのが残念だが仕方がない。このキャンプ場は自販機があったので、缶コーヒーを買って飲みながらパンを食べる。

 そうこうしてたら5:00になったので撤収を開始する。私の経験だと、完全にお店を広げた状態から撤収が完了するまで、正味1時間だ。まずは前日の雨で濡れてしまったフライシートとバイクを拭く。そして、テキパキとやっていったら、完了したのがジャスト6:00だった。素晴らしい時間配分と予測だ、と自画自賛する。

 6:03にキャンプ場を出発した。朝早いので交通量も皆無であり、朝の風景を眺めながら楽しく走る。



 順調に奥尻港に到着した。面倒だったのでスマホで撮影したら、逆光だったのでフレアが出てしまった。窓口で受付をしたが、流石にこんなに朝早くから奥尻島を出る人はあまり居なかったので、帰りは指定席を取る必要は無いだろう。自由席で購入して、バイクに戻る。

 しばらく待つと、バイクが先入れなので係員の誘導が始まった。どうやら、今回乗るのは私と、カブのおじさんだけだった。第一号だったので、窓際のコンセント席を確保する。このフェリーのコンセントは、普通のACプラグとUSBコネクタが2つ付いているタイプだった。今時はそれが主流なので、最初からUSBコネクタになっているのは使いやすくてありがたい。



 定刻通り、フェリーは奥尻島を出港した。短い滞在だったが、目的の奥尻空港CPも取れたし、温泉も入って良い島キャンプが出来た。もう少し道央に近ければまた訪れても良いが、せたな航路が復活しない限り再訪は厳しいだろう。

 フェリーの席に戻り、ノートPCを電源に繋いで出費管理等を行った。一通り終わった所で、朝早かったから横になったらいつの間にか少し眠っていた。

 すると、ちょうど江差港が見えてくる頃だった。天気はとても良く、前日この天気だったら嬉しかったが、こればっかりは仕方がない。奥尻島に行ったので、もう道南には用事は無い。天気予報を確認すると、道東は相変わらず良くない予報だったが、道北は良さそうだったので予定通りに月形町を目指すことにしよう。

 定刻通り9:00に江差港に到着し、国道229号で北上した。2日前に検討したように、大成町から国道ではなく道道740号で走るべく交差点を左に曲がる。ここを曲がってすぐセコマがあった気がしたが、記憶通りだったので立ち寄り休憩した。朝早かったせいか、小腹が空いたのでホットシェフのフライドポテトを購入して食べる。

 ここからの道道740号は初めて走る。北海道最西端の尾花岬を通るはずだが、どうなっているのだろうか?セコマから出てしばらく走ると、鄙びた漁村のような光景になってきて、道幅も1.5車線程度と狭くなってしまった。

 日本海を眺めながらしばらく走ると、集落を越えたくらいから北海道らしい広い道になったので楽しく走る。途中太田神社を見かけた。それなりのクルマやバイクが停まっており、中々雰囲気の良さそうな神社だったが、先を急ぐ必要があったのでスルーした。後からツーリングマップルを見ると、本殿は鎖があるような本格的な登山を30分しなければならないが、景色は良いらしい。ただ、往復1時間はこの段階では厳しかったので、スルーして良かった。

 尾花岬を楽しみにしていたが、何も標識が無かったのでスルーしてしまった。どうやらトンネルで横を通っただけらしい。断崖だからそうしたのだろうが、もう少し最西端をアピールして欲しかったな、と何となく思ってしまった。

 向かう道が無かったので仕方がないが、これで北海道の最東西南北端を訪れることが出来た。正直、西は通過しただけなので何の感慨も無いが、まぁ良いだろう。この辺りから、また幅員が狭くなってしまった。しかも、今まで殆ど無かった対向車が頻繁に現れるようになってきて、若干神経を使いながら進む。

 せたなの町に着いたところで、山の上に展望台が見えた。ここに「せたな青少年旅行村」というキャンプ場が高台にあり、展望も良いと聞いていたので、展望台ついでに見に行くことにした。道道447号の分岐点に案内があったので国道を右折し、しばらく進むと旅行村の看板があったので左折する。次に旅行村の看板があったので左折した。

 すると、管理棟前に出てきた。流石に良く分からなかったのでハイドラ地図を確認したら、私は何故かここでは無いと判断してしまった。先ほどの分岐に戻り、しばらく進むと「この先一般車通過禁止」との看板があり、展望台なら行けるのか?と思っていたら、あっさり通行止めになってしまった。どうやら風車の工事中で通行止めにしてるらしく、作業車は対向からバンバン来ていた。

 とは言え、私は一般車だからおとなしくUターンする。やはり先ほどのキャンプ場の奥なのだろうか?と思い、再度戻って案内を確認すると、本当にキャンプ場を突っ切った先に展望台があるようだ。キャンプ場の駐車場にバイクを置いて、歩いて向かう。



 ようやく辿り着いた立象山展望台。駐車場からここまでそこそこ歩いたが、展望台周りにも駐車スペースが確保されていたのでどうやらバイクで来れていたらしい。



 今日はとても澄んだ青空でとても景色が良い。せたなの街が良く見えた。



 せたなのシンボルでもある三本杉岩。2本しか見えないのでは?と思われるかもしれないが、この右側に3本目があるらしく、展望台からでは見えないようだ。



 もう1つのせたなのシンボル、ローソク岩と呼ばれる岩もある。



 しかし、風車も見渡せて展望はとても良い。キャンプ場も併設されている。しかし、いかんせんこのキャンプ場は北海道基準では高規格で、1泊1,260円もするのだ。展望が良いのが素晴らしいが、この値段ではあまり泊まろうという気が起こらない。この付近に着いたのが夕方で、天気が良ければ泊まっても良いが、それ以外なら少し厳しいと感じる。

 そんなことを思いながら展望を楽しみ、せたなの街を出発する。三本杉岩には海水浴場があり、非常に多くの家族連れで賑わっていた。それを横目に走り続ける。

 これ以降は、日本海沿いの国道229号追分ソーランラインをひた走る。海が真っ青で天気も良く、とても気持ちが良い。しかし、やはり道北・道東に比べると交通量・追い越し禁止・50km/h制限区間も多くて、蓋されることが多かったのが残念だ。

 そろそろどこかで昼食を取ろうかと思うが、手頃なのが島牧か寿都の道の駅かと思う。何となくのイメージで、島牧の道の駅はパっとした記憶が無かったから、寿都の道の駅にしてみよう。前寄ったこともある弁慶岬を横目に走り、道の駅に到着した。

 ちょうど昼食時の割にはそこまで混雑していなかったので、予定通りここで昼食にしよう。



 アピールしていた、寿都ホッケめしにしてみたが、中々美味しかった。これから少し市街地を通るので、道の駅もあまり無いからここで食後にソフトクリームも食べる。北海道に上陸して初ソフトだが、やはり北海道のソフトクリームはすごく美味しい。

 お腹も膨れたところでツーリング再開。引き続き国道229号を北上して、岩内町までやってきた。

 この辺で本日の宿を模索する。当初の予定は、積丹半島をグルっと周るかニセコを通る予定だったが、それをやると流石に計画であった、月形町まで行くのは難しそうだ。積丹半島やニセコを巡って、ニセコ近辺のキャンプ場に泊まる、という選択肢もある。

 しかし、やはり道北に抜けるには少なくとも札幌は越えておきたい。元々の計画では、翌日天売島に渡るため11:00頃までに羽幌まで行かなければならない。今の所天気予報も良さそうなので、計画通りに進めることが出来そうではあるが、流石にニセコスタートならかなり厳しいだろう。

 札幌近辺には旅人向けのキャンプ場もあまり無い。健康ランドに泊まる、と言う手もあるが雨も降ってないのにキャンプを避ける理由も無い。やはり、元々の計画通り、月形町の皆楽公園キャンプ場まで行くことにしよう。

 そうと決まれば、ニセコと積丹半島の山々を横目に岩内町から、国道276号に曲がって内陸へ向かう。積丹半島は天気が良さそうだが、ニセコの山には雲が掛かっていたので視界は良くないのかもしれない。

 そんなことを思いながら、国道5号に入り小樽方面へ向かう。ちょっとコーヒーが飲みたくなったので、セコマではなく久しぶりのセブンイレブンに入った。ホットコーヒーを注文したが、108円だったので驚いた。本州では100円のはずだが?いつの間にか値上げしたのか?と不思議だったが、請求されたのだから仕方がない。後日本州でセブンイレブンに行ったらちゃんと100円だったので、北海道だけの特別価格なのだろう。

 コーヒーを飲んで一服休憩し、再度出発する。この辺まで来ると北海道らしさは皆無であり、交通量も多くてかったるいが市街を抜けるためだから仕方がない。さっさとフルーツ街道に入れば少しはPASS出来るが、余市駅に近いところにコロプラ土産があったので、そこまで行って無事にGetした。

 ここで案内を見ると、余市から札樽道へ繋がる後志道というのが出来ていた。私が持っているツーリングマップルには載っていないので、新しい高速道路だろう。これに乗れば余市・小樽の市街をPASS出来るので、利用価値はあるように思えた。

 後志道は地方高速でありがちな、無料の高速ではないか?と調べたが、残念ながら有料のようだ。どうせ対面通行だろうし、あいにく前日までなら休日だったが今日は平日なので、高速料金が高い。何とか下道だけで行けそうな時間だったので、後志道には入らずにフルーツ街道で小樽へ向かう。

 フルーツ街道の終点まで走ると、国道5号と天狗山への分岐があった。天狗山方面に行けば、小樽市街をPASS出来るのでは?と思いそっちへ行ったら、見事にPASS出来た。小樽市街を抜けた辺りで国道5号に戻ってきた。朝里から銭函までは、2車線で海を見ながらのワインディングだったから、交通量は多いものの楽しく走る。

 銭函からは国道337号に分岐したが、この道は2車線あるがすぐ信号に引っ掛かって中々進まない。途中から法定速度を守ったらうまく進める道では?と思ったが、その辺りになると信号が少なくなってきたので、今度ここを通ることがあれば試してみよう。

 しばらく走り、国道337号沿いの道の駅「北欧の風 道の駅とうべつ」に寄って、道の駅CP取得と休憩をする。この道の駅は、幹線道路沿いのせいかかなり大きな建物で、中身もオシャレでカフェみたいなのもあったり、スイーツも売っていた。

 SAPAも似たような感じになってきているので、最近のトレンドではあると思うが、私は正直あまり好きではない。道の駅やSAPAは、トイレとちょっとした売店とレストランがあれば充分なんだけどな。まぁそっちの考えはマイノリティだと思うので、仕方ない。

 ここまで来れば、月形は隣町だ。早速買い出しのセコマを検索すると、どうやら珍しく月形市街にはセコマが無いらしい。なので、月形へ向かう通り道で探すと、当別町の北海道医療大学駅近辺にあるみたいだ。国道275号からは少し外れた所を指しているので、若干疑問だったが特に何も思わずに向かった。

 すると、駅前にセコマは見つからなかった。確かに場所としては少し怪しい場所だったのだが、恐らく大学内に併設されているのがヒットしてしまったのだろう。これからセコマに行こうと思うと逆戻りしなければならなかったので、それは面倒だ。キャンプ場近くにもコンビニはありそうだが、セコマ以外のコンビニには行くつもりは無い。

 幸い市街が近いから、Aコープがあるという情報を知っていたのでそちらに切り替えて向かう。



 その途中で、走行距離が7,777kmになったので撮影。縁起の良い数字で何だか嬉しい。

 月形のAコープは駅前近くにあった。折角のまともなスーパーだったから、味付きの焼き肉用の肉を調達した。タバコも売っていたし、カードも使えたので非常に助かる。

 ここからキャンプ場はすぐなので、案内に従って進んだ。迷いなく着いたらすぐ受付があったので、早速手続きをする。

 名簿に住所と名前の記入をしていたら、受付のおばさんが

「あそこで手を振っている人が居るけどお連れさん?」
と聞かれたが、

「いやそんなはずは無いですよ、人違いでは?」
と回答した。

 ふと名簿を見たら、静岡から来ている人が居る。名前を見ると何と友人M氏だった。確かに私はここに来るとは伝えていて、翌日道北のどこかで合流しようか、という話をしていたけど、まさか今日合流するとは思わなかった。

 連れが居ると分かったので、受付のおばさんも「細かい説明は彼にしたから」ということで、ゴミ袋だけ貰って説明を省略された。早速、M氏と合流してまずは再会をお互い喜ぶ。よくあんな距離から私が分かったね、と言うと青いバイクで上下黒のライジャケだから間違い無いと思った、とのこと。M氏はLINEを入れてくれたが、私が買い出し中だったようでそれに気づかなかった。彼は日の出公園を撤収して、富良野・美瑛を巡ってから、どうしようか考えたら、私がココに来るということで合流することにしたらしい。

 早速どこに張るか模索する。私もここは初めてのキャンプ場で勝手が分からない。M氏は先に着いたので、場内を一周したみたいだが、どこもファミキャンで一杯だ。と言っていた。とりあえず今居るところは、池の南西側でまだ張るスペースが残っているが、炊事場とトイレが近くにない。

 とりあえず南側の炊事場・トイレの近くまで行ってみよう、と行ってみた。すると、割と良いスペースが池沿いにあったのでここにしようよ、と提案する。周囲はファミキャンばかりでソロなら敬遠する場所だが、連れが居るならファミキャンの中でも構わない。早速バイクを停めて、お互いがテントを張り始める。



 月形町月形皆楽公園キャンプ場をキャンプ地とする!サイトはかなり広くて、バイク・クルマ共に乗入可能。温泉も徒歩圏で、市街も近いので買い出しも容易。コンビニで良ければ徒歩圏にある。



 景観も池があるので中々良い。ちょうど夕暮れの時間だったので、夕暮れと一緒にテントを撮影する。



 ちょっと雲が多かったが、大変良い夕暮れだった。

 このキャンプ場は、サイトの広さの割に炊事場やトイレが少なく、横長のサイトで南北に1個ずつしかないのは足りない。しかも、南側のトイレに至っては便器が1つしかないのはキャパ不足になるだろう。でも、乗入も可能で温泉も近くてゴミも捨てられて、これで200円は流石北海道プライス。だからファミキャンばかりになってしまうが、仕方がない。

 但し、いかんせんこの近辺はツーリングに適さないので、このレベルが道北・道東にあればもっと素晴らしいのだが・・・ 2018年も日高町の沙流川オートキャンプ場でも同じことを思ったのが蘇った。このキャンプ場は、よく見ている自転車ツーリングの方が使っている所で、一度泊まってみたいと思っていた。ただ、前述通り月形町は札幌にも近いので、中々寄る機会が無い。道南からの移動くらいかな?って思っていたので、今回正にそのシチュエーションでの利用となった。

 テントをお互い張り終えたところで、M氏から買い出しはしてきた?と言われた。私は、徒歩圏温泉のキャンプ場に泊まる時は、テントを張った後はバイクに乗りたくないので、既に済ませている。今回M氏が私と合流したのは、ちょうど良かったのもあるが、富良野で焼き肉用の肉を誤って500g買ってしまったため、片づけるのに多いから、一緒に食べてもらおうと思ったらしい。

 前述したように私もAコープで肉を調達したからかなり多くなってしまうが、200gだったので2人で700gだったら消化出来ることだろう。しかし、合流するとは思ってなかったのでビールを買ってきていない。温泉にあるといいな、くらいに思う。

 徒歩圏温泉のキャンプ場で1人なら、まず夕食を食べてから温泉に向かうが、2人なら夜も楽しいので先に温泉に行くことにした。米を水に浸けて歩いて向かう。南側からなら普通に行けばかなり大回りになるが、池の途中に橋があるのでショートカット出来る。M氏とテクテク歩きながら話していたが、1人だったら温泉まで歩いて行かなかった、とか言い出した。日の出公園でも徒歩7分くらいに温泉があるのだが、行かずにシャワーで済ませてしまったらしい。

 私の中でこれは中々の衝撃発言だった。風呂上りにバイクに乗るのが問題無ければ、確かに7~8分歩くのでバイクで行っても良いだろう。ただ、私は風呂上りにバイクに乗るのは毛嫌いしてしまう。ブーツを履くのも嫌だし、メットを被るのも嫌なので徒歩圏温泉のキャンプ場はかなりポイントが高い。それでも彼にとってはそこまで優先順位は高くないのだろう。最悪ボディーシートで拭けば良い、とまで言っていた。

 私も多和平とかで風呂難民になったことは多々あるから、最悪1日くらいなら濡れタオルで体を拭いて済ますことはある。でもそれは最終手段で、最近は立ち回りを余裕にしていて、お風呂が近くにないのであれば早めにキャンプ場に入って温泉に行くようにしているくらいだ。まぁそれは人それぞれ価値観と優先順位は違うのだろうが、ここまで意識に差があるのは驚いた。



 とまぁそんなことを話しながら歩いていると、あっという間に「月形温泉ゆりかご」に到着。若干のヌルスベ温泉で、サウナ・水風呂・露天風呂まで完備されていて、とても素晴らしい。

 最近、今回は来ていないA氏とM氏でツーリングをすることが多くなってきているが、M氏は元々水風呂は苦手だったらしい。サウナも長くは入れないと言っていた。

 私とA氏はサウナ大好きで、水風呂も難なくこなす。水風呂に入った瞬間、全身の毛穴が収縮するのが分かるくらいの爽快感と気持ち良さがあるので、ちょこちょことM氏を洗脳教育していたら、大分慣れてきたらしい。水風呂なんて入れない、と言っていたが、今でも長くは入れないが、水風呂の後イスに座ってボーっとするのが良くなってきた、と言っていた。

 これは我々の教育が行き届いてきたな、と1人でほくそ笑む。一緒にサウナ・水風呂を2setこなす。普段は3setこなすが、こういう旅先だと毎日入る可能性が高いので、サウナは2setまでにしている。何事もやりすぎは体に毒だろう、とも思うし。

 その後露天風呂でダラダラして、大分暗くなってきたところで温泉から出た。ビールの自販機があるか探してみたが、残念ながら売っていなかった。ジュースはあるので仕方ないが、まぁ良いだろう。すっかり暗くなってしまったので、池の橋を通るショートカット路は街灯も無くて真っ暗だったから、ヘッドライトを照らしながら進む。

 テントまで戻ってきて、早速宴会の開始だ。M氏が酒を2本買っていたので、コップ一杯だけビールを貰って、2019年初北海道の夜に乾杯する。早速米を炊いた。この2日ほど珍しく失敗続きだったので、しっかり観察したらようやく上手く炊けた。ちゃんと気を付ければやっぱり大丈夫だ。

 そして、M氏の買ってきた肉と私が買った肉で比べると、やはりM氏の肉の方が、歯ごたえもありとても美味しかった。肉屋の肉、と言っていたので流石だと思った。

 美味しく夕食を済ませて早速話に花が咲く。M氏は私の記録にも書いたように、初日はナイタイ高原と三国峠を越えて日の出公園に入った。翌日は雨模様だったらしく、南がまだマシという予報を信じて苫小牧で海鮮を食べようとした。しかし、道中はずっと雨で目当ての店も閉まっていたらしく、セコマホットシェフを食べて戻る、という謎の行動をしたらしい。

 今日は、前述通り富良野・美瑛を周って、美瑛北西エリア。十勝岳周辺。青い池や就実の丘に行ったと言っていた。私も美瑛は何度も行ったが、何故か就実の丘には行ったことが無い。とても良かったらしいので、是非私も行ってみたいと思った。青い池は相変わらず激混みで、クルマは駐車場待ちが発生していたらしい。

 美瑛は良かったでしょ?と聞いてみた。ケンメリやセブンスターの木も行ったらしいが、「ふ~ん、木だね」程度の感想しか無かったようだ。う~ん、あれだけ絵になるポツンと生えた木は中々見られないと思うのだが、これも写真を趣味にしているか否か、の差なのだろうか。

 他にもこんな所が良かった、みたいな会話を楽しく行う。しかし、2018年も思ったが、普段静岡の同じフロアで仕事をしている友人と、遠い北海道の地でキャンプを一緒にしているのは、何となく新鮮だ。2017年まではずっとソロの旅で、2013、14年はキャンプ場の一期一会の出会いが多かったが、それ以降はあまり無くなっていた。ソロがつまらない訳ではないが、やはりキャンプ場の夜は相方が居るとより楽しいと思う。

 そんなことを話しながら思っているとあっという間に時間も経ち、22:00を過ぎたのでそろそろ、とお開きにして寝ることにする。ファミキャンだらけなので騒がしいのを覚悟していたが、北海道のキャンパーは相対的にマナーが良いと思う。今日もそんなに騒がしくなかったので、あっさり寝ることが出来た。


宿泊地:北海道月形町 月形皆楽公園キャンプ場 200円
温泉:月形温泉ゆりかご 500円

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Posted at 2019/09/21 00:41:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 北海道2019 | 日記
2019年08月12日 イイね!

2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 4日目 厚沢部町~奥尻島


■4日目 8/12(月) 天気:曇り時々晴れ
走行距離:107.6km

 厚沢部町から江差港へ向かい、奥尻島へ渡った。そして奥尻島を一周した。

 5:00頃起床。流石北海道は東に位置するので、明るくなるのも早い。なので、自然と目も早く覚めてしまう。

 洗顔等を済ませて早速天気予報を確認すると、相変わらず道南方面は薄曇りで、他の地域は雲が多い予報になっていた。普段雨男なので、私が居る地域だけ予報が良いのはあまり無いから、少し嬉しく思ってしまう。

 朝食を自炊して、食後のコーヒーを飲んで一服する。この時間も至福の時だ。

 さて、今日は江差港9:30発奥尻島行きのフェリーに乗る。30分前くらいに着くと仮定すると、厚沢部町から江差町までが16km程度だから8:30に出れば余裕だろう。なので、ボチボチ撤収準備を進める。

 大体進んだところで、再度バイクを一番近い所まで持って行き、方向転換まで済ませておく。もう乗り始めて長いので、よっぽどの状況じゃない限り取り回せるとは思うが、転倒のリスクは可能な限り排除していかないと、何かあってからでは遅い。と思うようにしている。

 バイクに荷物を固定して、予定通り8:30にキャンプ場を出発する。国道227号から229号に入るあたりで、ラッキーピエロの看板が見えた。函館周辺にしかないハンバーガーチェーンなのだが、かなり美味しいのでちょっと惹かれる。江差にもあるんだ、と驚いた。しかし、今回はちょっと食事の時間に通ることは無さそうなので、諦める。

 国道229号に入ってからは海沿いのキレイな景色を見ながら走る。道の駅「江差」の裏手の浜ではいくつかのテントが張ってあった。道の駅裏ならトイレは確保できるので、中々良いところかもしれない。

 江差にはハイドラCP追分会館があったので、どこにあるかと思い走っていたら、国道沿いだったので難なくGet。すると、すぐフェリーターミナルの標識が見えたので曲がるとフェリーと建物が見えてきた。

 奥尻島への乗客は、せたな航路が無くなったくらいなので大して人は居ないだろう、と思っていたが以外と多くの人とクルマが乗船待機していた。バイクも大きな物から小さい物まで5台くらい待っていた。奥尻島にバイクで渡る人もそこそこ居るみたいだ。

 早速窓口に行くと、まぁまぁの人が並んでいた。その後ろに並んでいると、「バイクの方は居ますか?」と言われたので手を挙げると、バイクは先積みしなければならないので早く受付してください。と言われたので、既に受付している人の後ろに優先的に行かせてもらった。

 これは並ぶ時間が減ってラッキー、と思った。ところが、この前の人がやたら長くて、5分以上は待たされた気がする。結局最初に並んでいた列の方が早かったようにも見えてしまった。

 ようやく受付が出来た。2等自由席で良いかと思ったが、混雑しているので指定席を推奨します。と窓口に書いてあった。指定席は空いているか聞いてみると、大丈夫そう。+700円程度だったので2時間10分のフェリーを快適に過ごすために、指定席にした。

 するとどこから来たか?と言われた。ぶっちゃけこの質問は割と困って、住んでいる所なのか、朝どこから来たのか。で迷うことがある。道内ですか?と更に聞かれたので、道外ですと答えると、ハートランドフェリーオリジナルのフラッグを貰えた。まだホクレンフラッグが少ないので、是非付けて走ることにしよう。



 バイクに戻ってフェリーと記念撮影。先に並んでいたバイクはもう入ってしまい、クルマの搬入が始まっていたので、係員さんから最後になります。と言われてしまった。



 クルマの搬入も終わった所で、係員から来るようジェスチャーがあったのでようやくフェリーに入ることが出来た。新しい船のようで、内装はとてもキレイで非常に快適だ。

 2等指定席の窓側が取れたから、ちょっとした荷物スペースもありとても快適だ。意外と指定席にも空きが見えたが、2等自由席は中々の野戦病院っぷりだった。これだったら、700円くらい払えば良いのに、と思ってしまう。



 そうこうしてたら出港の時間になったので奥尻島目指して出港!見えているのは鴎島だろうか。北海道の日本海側の景色を眺めながらフェリーは進む。景色が落ち着いたところで席に戻り、PCを取り出し出費管理をする。



 しばらくすると奥尻島が大きく見えてきた。ピーカンとは言えないが、少しは青空も見えて雲も分厚くなくこれなら充分島に来た甲斐がある。

 フェリーは定刻通り、11:40に奥尻港に到着した。クルマから出ていくのでしばらく待ち、OKの合図が出たので奥尻島の地を踏む。少し早いが食事時ということで、ターミナルに入るクルマで渋滞していた。

 なのでフェリーターミナルでの食事は諦め、さっさと出かける。どうするか考えたところ、どうせ島なので1泊は確定しているから、さっさとテントを張って身軽で島を巡る方が良いと考えた。

 なので本日の宿を模索する。と言っても計画通りに進めてきているので、候補はあった。奥尻島で野営出来る場所は3か所。西部の北追浜キャンプ場。中部の東風泊海水浴場。北部の稲穂岬にある賽の河原公園キャンプ場、となる。素晴らしいのはいずれも無料であることだ。

 北追浜キャンプ場は小振りながらも展望が良く、夕陽がとてもキレイで温泉も近い高台のキャンプ場らしい。ただし、翌朝6:50のフェリーに乗らなければならないため、ここだとちょうど港の反対側に位置するから少し遠く、バイクでも30分近く掛かってしまうことだろう。

 東風泊海水浴場は、正式なキャンプ場ではなく適地ということらしい。ここは港から一番近い、というのが今回では一番ありがたいのだが、いかんせん適地なので、夕方張って朝出るには良いが、昼間からずっと張っておくのも気が引ける。ハイシーズンは乗入も出来ないらしいので、ちょっと荷運びも面倒そうだ。

 最後の賽の河原公園キャンプ場は、二輪なら通路まで乗入出来て、北の岬なので朝陽・夕陽共に楽しめそうだ。港からも10km強なので、10分少々で行けることだろう。

 という訳で、賽の河原公園キャンプ場を候補として考えた。混雑するターミナルを尻目に、北部の賽の河原公園キャンプ場を目指して進む。

 途中、東風泊海水浴場も見えたが、家族連れが張っているテントがいくつか見えた。やはりここに、テントを張って出掛けるというのはあまり好ましくない。そのまま走り続けて稲穂岬へ向かった。

 予想通り、港から10分強で到着。岬に入る時に両サイド海が見えて、とても素晴らしい。事前情報では、乗入出来るのは二輪だけ、となっていたがクルマも2台ほど入っている。正面にはちゃんと車止めがあったが、どうやら商店の駐車場を経由すると車止めを越えることが出来るらしい。

 なので、一番展望が良さそうな所は、家族連れがテントを張ろうとしていた。どこに張ろうかウロついたところ、1つ東屋があり誰も使ってなさそうなので、その近くに張ることにした。

 その前にお腹が空いているので、このキャンプ場には土産物屋兼食事処があり、昼食にしようと思い行ってみた。しかし、店内には空きがあまり無く、しばらく突っ立ってても呼ばれもしなかった。1人で食べるのにはあまり適してなさそうなので、先にテントを張って時間稼ぎをしようかと思い、バイクに戻る。岬のキャンプ場なので、風が強い日が多いらしい。この時はそうでも無かったが、一応張り綱もペグ打ちしておく。



 奥尻島賽の河原公園キャンプ場をキャンプ地とする!サイトはかなり広くて、通路にバイク・クルマを停めればほぼ乗入状態で使うことが出来る。



 北の岬なので、東西の見晴らしも良い。炊事場が中央に1個。水洗トイレが両端にあり、これが無料とは思えないくらい充実している。温泉は西側にあるので遠く、買い出しも奥尻港周辺が良いので少し遠いが、今回のような立ち回りをするには問題とならないだろう。

 展望が一番良い、と思っていた所に居た家族連れは、いつの間にか居なくなっていた。それだったらそちらに張ったんだけどな、と少し残念。でも東屋横を確保出来たので、それはそれで便利だからまぁ良いだろう。

 食事処に戻ってみた。軽く30分は掛かったはずだが、相変わらず盛況なままだった。いくら離島でも観光シーズン中の昼時は、やはりダメなんだと認識する。今から港周辺に戻っても、まだ12時台だから近くにあるオススメスポット、球島山展望台へ向かうことにした。

 道道39号奥尻島線に戻って向かった。ツーリングマップルによると、この先ダートが残るとあった。2013年のツーリングマップルなので、舗装されていないかな?って思っていたが、改良されておらずダートが始まった。と言っても、荷物は降ろしているし、そこまでの急勾配・カーブも無かったし、たかが700m程度だったので一瞬で通過。道幅は少し狭いが、木々に囲まれた雰囲気は中々良かった。

 道道より立派な町道?に入ってしばらく走ると、球島山の案内が見えたので曲がる。



 球島山の駐車場に到着。



 中々の階段を登らなくてはならないが、展望のために頑張ろう。



 意外とあっさりと山頂に到着。



 奥尻島のシンボル、鍋釣岩も遠望することが出来た。



 最初は少し青空も見えていたが、完全な曇りになってしまったのが残念。でも視界も悪くないので問題無し。北海道もよく見えた。



 アジサイも咲いており、背景ぼかしで撮影。

 球島山を楽しみ奥尻港周辺に戻る。まずは奥尻島唯一のセコマの場所を確認。道道沿いかと思っていたが、ちょっと入ったところだったので最初は分からなかった。その近くに食堂があったので、入ってみた。

 奥尻島はウニ・アワビが有名らしい。パァーっとウニ丼でも注文しようかと思っていたが、メニューを見ると必殺の「時価」と書いてあったので尻込みする。値段を聞くと半端じゃない値段を言われようが、「じゃあいいです」と言う勇気は無い。他に海鮮系はあまり良いものが無さそうだったから、奥尻島まで来てなんだが塩ラーメンセットにした。どうやら、この店はラーメンを売りにしているみたいで、色紙もいくつか飾ってあった。




 ラーメンチャーハンセットが到着。この塩ラーメンが確かにスープがとても美味かった。チャーハンもパラりとしてて満足。ウニが食べられなかったのが残念だが、まぁ良いだろう。

 食後に、セコマに寄って今晩の買い出しをしておく。これから奥尻島を時計回りで周ろうと思っている。温泉は西岸にあるので、温泉に入ってまた奥尻港周辺まで戻ってくるのが面倒のため、もう済ませておこうという訳だ。それと、翌朝6:00にはキャンプ場を出なければならないため、自炊をする時間が取れないと思われる。よって、パン等を朝食として購入しておいた。離島のセコマながら、品揃えは本土とあまり変わらず、ホットシェフまであるのは驚いた。



 セコマでの買い出しも済ませて、ようやく奥尻島ツーリングの開始だ。まずは港からすぐ近くの鍋釣岩に寄る。バイク共撮影。ここは港から近いこともあり、奥尻島のシンボルとして愛されているみたいだ。



 海では泳いでいる人も居た。透明度も高くてとても海がキレイだ。

 次にうにまる公園に行ってみる。案内に従って進んでいくと、目的の公園をスルーしてしまい、奥尻高校に出てきた。更に進んで行くと、道がダートになったので流石に違うだろう、と思い引き返す。

 やはり途中にあった、芝生の広い所が目的の公園のようだ。モニュメントがあるはずが、見当たらなかったのでスルーしてしまった。



 何とかうにまる公園に到着。



 うにまる公園のモニュメントがあったので、海が見渡せて中々雰囲気の良い公園だった。ここや鍋釣岩はライトアップされるらしいのでちょっと見てみたいが、夜キャンプ場からわざわざこの辺りまで来るのも面倒なので、見れないだろう。



 奥尻島のマスコットでもある「うにまる」がタイムカプセル?と共に碑があった。どうやらここは、平成になったときのふるさと創生金?で奥尻町が建てたらしい。奥尻島出身の唯一と言っていいらしい有名人である、野球選手の博物館もあったが、休館しているらしく見ることは出来なかった。

 うにまる公園を出発した。これから先は所々道が狭い部分がある。利尻島の周遊道路は全て2車線が確保されていたが、奥尻島は東岸・西岸共に狭い場所も一部残されているみたいだ。バイクなら余裕で離合出来る幅員なので問題無い。しばらく走ると、青苗の集落に出た。私の見た旅行記だと、ここは1993年の北海道南西沖地震による津波で甚大な被害を受けたところのようで、不自然なくらい新しい街並みが見られる、とあった。だが、流石に26年も経っているからか、特に違和感の無い街並みのようにも見えた。



 徳洋記念緑地公園に到着。



 時空翔と呼ばれるモニュメントがあり、この凹み部分に震災発生の7/12にちょうど夕陽が落ちるよう、角度を設計されて作られているらしい。



 モニュメントからは雰囲気の良い公園が見渡せる。



 奥尻島津波館があり、500円と有料だが多少は地元に金を落とさないと、ということで入ることにした。



 入口にガレキの写真が大きく引き伸ばされていて、津波の悲惨さが感じられる。

 館内は特に撮影禁止とは出ていなかったが、あまり撮影するのも何なので止めておいた。平たく言うと、各地の被害写真やら小中学生の手記。奥尻島の生い立ちから繁栄・震災・復興をジオラマで表現されており、中々良く出来ていると思う。

 映像もあったが、本震災は夜中に起こったこともあり、津波の映像等は残っていないらしい。朝になって、被害の様子が明らかになっていき、フェリーでボランティアを運んでくる映像等、こちらも良く出来ていると思う。

 私はこの当時11歳だったので小学校5年だろうか、何となくあったこと自体は覚えているが、あまり記憶に残っていない。その2年後の阪神大震災は実家の広島も多少揺れたこともあり、よく覚えている。やはり天災はいつ起きるか分からないので、備えはきちんとしておくべきだ、と再認識した。



 奥尻島津波館を見学した後は、青苗岬徳洋記念碑と記念撮影。同じ公園内に、大きな記念碑があった。過去の写真が資料館に残っていたが、震災前はこの岬周辺は集落で家がたくさん建っていた。すっかり流されてしまい、今は公園として整備されている。

 余談だが、会社の同僚と話をしたことを少し述べてみたいと思う。世の中には色んな人が居て、旅行中はこういう負の遺産的な物は見に行かない。旅行中は楽しい気分で居たいので、-イメージの付くことはしたくない。という人が居た。

 私はその辺、結構切り替えられる方で、九州へ行った時に知覧の特攻平和会館に行ったが、中々すさまじいインパクトがあった。私は広島出身なので、原爆資料館等には何度か訪れているが、それとはまた違うベクトルでのインパクトだった。

 原爆は、まだ来るかどうかが分からない状態での被害だが、特攻は自ら玉砕することが分かっている。その精神状態での遺書がいくつも展示されており、映像ではいくつかの遺書の解説が本人の写真と共に流されて、それを見てた人達からすすり泣く声も聞こえたりして、私ももう少しで号泣するところだった。

 やはり戦争というのは避けていかなければならないな、と強く思った。そして、生きているだけで。何の変哲も無い日常がいかに幸せなのか、というのが再認識させてくれる。過去犠牲になった人達がいるので、今平和で暮らすことが出来る。その教訓を残された者が生かしていかなければならない、と強く認識できるので、私はこういう博物館は割と好きだ。

 確かに少し泣きそうになったりすることもあるが、館外に出たら「次の観光」と気分を切り替えることが出来る。その友人が言うには、そんなのを見たら、その旅行中ずっとブルーになるから嫌だ。みたいなことを言っていた。それも1つの意見。及び耐性なのだろうが、私としては時間が許せば尊い犠牲を活用するため、負の遺産的な所も見て行って貰いたいな、と思う。

 話は逸れたが、上述通り若干感慨深い気持ちになりつつも、外へ出れば切り替えて旅を楽しみたい。どうやら津波館を見学している間に若干雨が降ったようで、バイクと掛けていたジャケットに水滴が付いていた。でもこのくらいなら大したことないので気にせずに進む。



 青苗の集落を少し進むと、奥尻空港があった。今回奥尻島に訪れたのは、国盗りはもう終わっているのでここのCPのため、と言っても過言ではない。既に営業が終わっているのか、クルマ通りも人影も全く見えない。無事に奥尻空港のCPをGet出来た。これで北海道のハイドラCPは、駅・ダム・高速関連を除くと道の駅だけになった。それも今回で制覇予定なので楽しみだ。

 良い気分で奥尻空港を出発し、西岸を北上する。左側に海を見ながら気持ち良く走り、北追浜公園に到着した。ここはすごく迷いやすい所みたいなので、入口の園内案内図をよく見て入る。しかしよく見たつもりだが、バイクでなければ通れないくらいの幅の道に入ってしまった。



 不安になりながら進んでいくと、北追浜公園のモニュメントが現れた。これがこの公園のシンボルらしい。ここにライダーが居たので声を掛けられたら、何と女の人だった。女性のソロライダーは中々レアなので、ちょっと嬉しくなる。



 奥尻島の山を望む。



 冒頭でも述べたが、この公園にキャンプ場が整備されており、温泉も近くだ。ただ、恐らく道の駅とかが新しく出来ない限り、奥尻島にはもう2度と来ることは無いと思われる。景色等は良いが、いかんせん道南に位置するため来る気があまりしない。それに加えてフェリー代が高価のため、どうせ離島に行くなら利尻・礼文とかの方が進んで行きたい。と思うので、特にキャンプ場の視察はしなかった。

 中々良い時間になってきたので、温泉に入ってキャンプ場に戻りたいと思う。途中にゲストハウスがあったが、先ほどの女性ライダーが居たので彼女はここに泊まるのだろうか。



 神居脇温泉は、見た目通りかなりの年季が入った建物だった。中も、昭和の香りがプンプンする造りで、脱衣所にロッカーが無い、ということで貴重品は受付前のロッカーに入れて向かった。驚いたのは、今時灰皿が至るところに置いてあったので、愛煙家にはありがたいが嫌煙家には煙たがれるだろう。

 進んで行くと案内では1Fと2Fに温泉があり、2Fが展望浴場ということで当然2Fに向かう。浴室に着いてみたが、ガラスがあまりキレイではなかったのであまり海の展望は良くなかった。でも、お湯は茶褐色で舐めるとしょっぱいとても効きそうな温泉だった。ゆっくり浸かって汗を流す。

 お風呂上りに休憩室があったのでジュースを買おうと思ったが、貴重品をロッカーに入れていたので受付まで戻る。受付の自販機はあまり欲しいジュースが売ってなかったので、また休憩室まで戻ってジュースを買い、折角なので一服させてもらう。風呂上りの一杯と一服も、また至福の時だ。

 奥尻島の神居脇温泉を堪能し、キャンプ場まで戻る。ちなみに私は前にも述べたことがあるが、泊まったキャンプ場の採点をしている。温泉からの時間で点数を変えているので、しっかり温泉からの出発時刻を記憶しておく。

 神居脇温泉から稲穂岬のキャンプ場に向けて北上したが、ここからは2車線交通量皆無のワインディングでとても楽しかった。荷物も降ろしているので、軽快で最高に気持ちが良い。本当に、キャンプ場までの間1台もクルマとすれ違わなかった。

 球島山へ通じる町道の交差点までやってきたので、奥尻島を一周することが出来てご満悦。先ほども走ったダートを越えると、稲穂岬のキャンプ場に戻ってきた。早速重たいライジャケからジャージに着替えて、米を水に浸ける。その間待たなければならないので、周辺をカメラを持って散歩しにいく。



 昼出ていく前と比べてテントが少し増えていたが、それでもまだまだ余裕がある。あの丘の上にテントを張るとは中々の強者だ。風さえ問題無ければ展望は最高だろう。



 何故かこの公園には立派な土俵があった。相撲大会でも開催されるのだろうか。



 プラプラしていたら30分経ったので、東屋に陣取り炊飯を開始する。ところが、30分ぴったりで炊き始めたからか、少し芯が残った固いご飯になってしまった。やはり可能ならもう少し水に浸けておきたい。それでも食べられないレベルではなかったので、カレーにして美味しくいただいた。



 片づけをして、夕暮れの時間になってきた。岬なので夕陽を楽しみにしていたが、どうも雲が多くて夕暮れを満足に見れそうにない。前日も少し微妙な夕焼けしか見ていないので、キレイな夕暮れを見たいものだ。

 片づけを済ませると暗くなってきたが、ここでライダーがやってきてテントを張り始めた。この時間と言うことは第2便で来たのだろうか。食事や買い出しをしてくると、やはり暗くなってからの設営になってしまうので、第1便で来るのが望ましいだろう。張り終わったくらいで、彼がトイレはどこか聞いてきたのでそこの建物だと教えておく。



 夜になっても曇っていたので、星も見えそうにない。三脚にランタンを吊るしてランタンスタンド代わりにする。ツールの使い方としては間違っているが、バイクキャンプという有るものでどうにかする、という精神から言えば最適解の使い方だろう。2018年秋に、ドッペルギャンガーのアンコウスタンドというランタンスタンドを購入したが、これはコンパクトだがペグのように地面に刺さないといけないので、若干面倒くさい。その意味では、このトラベル三脚の方が開閉が早くて設営・撤収も楽チンなので助かる。

 また先ほどの遅く来たライダーが、「予備のライターはありませんか」と聞かれた。流石に「持っていない」と丁重に断っておく。例え持っていたとしても、何かあったときのための予備なので、まだ旅の前半だから渡すことは出来なかっただろうが。

 2018年まではライターの予備を持ち歩いていたが、丁度2019年に流行りにのっかって加熱式タバコに変えた。しかし、ロンツーだと必ず充電出来る保証が無いので、とりあえず昼間は従来の紙タバコを吸い、歯磨き後やテント内では加熱式にという使い分けをしようと思っている。だから、流石に予備のライターまでは持ってこなかった。

 ヒマだったので、スマホで野球を見ることにした。のんびり見ていると、時折フライシートを雨が叩く音が聞こえる。幸い東屋の中にいるので、少しくらいの雨なら全く気付かなかった。やはり天気が安定していないときは、屋根があるとありがたい。LINEを見ると、友人M氏は日の出公園で連泊して、翌日出発するらしい。私は翌々日くらいに道北に行きそうなので、また最新の天気予報を決めてどこかで合流しようか。という話をしておいた。



 夜風に吹かれていたら、灯台からの光がカッコよかったので、折角三脚を広げたのもあって夜景の撮影をすることにした。灯台の光がレーザーのように出ているのが素晴らしい。



 対岸の江差だろうか、そこまで大きな街ではないが光が浮かび上がっているのがキレイだ。



 テントとバイクを撮影。

 夜景の撮影を満喫したところで、翌日は出発が早いのでコッヘル等の片づけ作業を進めておく。暗いので集めるくらいにしておき、翌朝収めるだけに出来る状況にしておき、4:30にアラームを掛けて21:00頃寝ることにする。


宿泊地:北海道奥尻町 賽の河原公園キャンプ場 無料
温泉:神居脇温泉 420円

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