
■9日目 8/17(土) 天気:雨後晴れ
走行距離:271.2km
大空町から十勝オホーツク道を進んで陸別町に向かった。そして、足寄を経由しナイタイ高原で観光し、士幌町の士幌高原まで走った。
予報通り夜中から雨が降り出したようで、2:00頃若干強くなったみたいだから1回起きてしまった。それでも、そんなに危険を感じる程の雨では無かったので、相変わらず横になっていたらまた寝てしまった。
そんなことがありながら5:00頃起床。途中で起きたためか、少し寝坊してしまった。今朝は雨との闘いなので、長丁場になりそうな気がするから早く起きる必要は無いのだが、やはり明るくなると起きてしまう。

テントから出ると、意外と明るくてそこまで強い雨では無かった。早速最新の天気予報を確認する。前日とは大きく変わっておらず、午前中は降水確率は高かったが午後から雨は止む予報となっていた。次に大事なのはこの雨がいつ止むかだが、そこはYahooとウェザーニュースは違っていて、片方は9:00頃。もう一方は11:00頃止む予報となっていた。9:00に止めば動けるが、11:00だと流石に連泊になるだろう。
M氏は朝食をあまり自炊しないらしく、また起きてるのかもしれないがテントから出てくる素振りも無かったので、先に朝食の準備をした。朝食を美味しくいただき、食後のコーヒーを飲み、一服しながら湖畔を眺める。雨は降っているが、風も殆ど無かったこともありタープの下に居れば、充分キャンプを楽しめる。
タープの下でゆったりしていたが、トイレが我慢出来なくなったのもあり、傘を差して炊事場にコッヘル等を置き、トイレで用を足す。そして洗い物をして、洗顔等を済ませてテントに戻った。
次第に雨は激しくなってきた。それでも風が無かったので、濡れることも無くタープの下でツーリングマップル等を眺めながらのんびりしていた。ハッキリ見えていた湖畔も、ガスってしまいあまり見えなくなってしまったのが残念。
ここで、突然バケツで水をひっくり返したような音したのでビックリした。よく見ると、バイクにカバーを掛けていたが、トップケースがある関係で中央部分が凹んでいる。そこに雨が溜まり、耐えられなくなって零れたみたいだ。中々良い音がしたので本当に驚いたが、すぐ原因が分かったので安堵する。
そんな感じでのんびり過ごしていたら、ようやくM氏が起きてきた。挨拶を交わし、天気について話をする。
M氏は朝食にラーメンを作り出したが、セコマの生ラーメンを買ったみたいで失敗したと言っていた。確かに、家庭だったら生ラーメンの方が絶対美味いが、ざるとかが無いと作るのは中々難しい。生ラーメンの場合、麺を茹でたお湯はスープに使うと美味しくないので、2回も湯を沸かす必要があるからガスの消費も激しくなるので、やはりキャンプには向いてないと思った。
朝食を食べた後に、コインランドリーに向かって行った。しばらくすると戻ってきて、やっと空いててくれた、と喜んでいた。
そうこうしていると、段々雨が弱くなってきた。もう一度トイレに行くと、南の空は青空が出てきていた。これだったら、もう1時間もすれば止みそうな気がした。止んですぐ出ていったのでは、路面も濡れてて汚れてしまうから、止んで1時間は経過してから出発したい。天気予報も確認したが、網走は午後小雨が降り、道東はこの先も曇り。十勝だけ何故か晴れの予報が出ていた。
この予報であれば、何となく行動が決まってきた。まずは、美幌峠を越えて、実際の道東の天気を確認する。そして、そんなに悪くなければ霧多布まで行き、悪ければ十勝に向かえば良いだろう。
但し、このルートで十勝に向かうとなると、私の大嫌いな国道241号を通ることになる。弟子屈~足寄へ向かう国道で、私の中では大動脈なのだが単調で走っていて楽しくない。毎年のように通っているので、たまには走らない年も作ってみたいと思うが、弟子屈に出てしまうと通らざるを得ないだろう。
そんな感じで予定を考えていたが、大体こういう時は完全に雨が止むまで待つ。そこから撤収を開始すれば、月形でも述べたように大体1時間で撤収完了するのでちょうど良い塩梅となる。ただ今回は、タープもあるし全てのペグを使っているので、撤収には時間が掛かることだろう。
9:00頃にはもう雨は殆ど止んでしまった。これだったら充分出発出来ることだろう。まずは、タープやフライシート・バイクカバーに付いた雨を拭き取る。そうして放置しておけば多少乾いてくれることだろう。雨は降ってないのに、たまに水滴の音がするのだが、このサイトは林間なので木から落ちてきたものであろう。この程度の水滴なら、少々付いたところでたかが知れている。
M氏も撤収準備を始めたようだ。撤収に時間が掛かるのなら連泊すれば良いと思うのだが、生憎今日も泊まってしまうと3連泊になってしまうので、それは避けたのだろう。順調に撤収していたのだが、時間はもう10:00になろうとしていた。考えてみれば、たった5時間後にまた張る、と考えると若干バカらしいと思えなくもない。それでも、北海道も残り2泊しか残されていないので、少しでも移動しておきたい方の気持ちが強かった。流石にペグ全使いだったので、片づけも大変なので時間が掛かってしまった。
ようやく撤収準備が完了した。M氏はまだ手間取っていたが、先に行っていいよ、と言われたので待たずにそれではまた、と伝えて10:30に出発した。
まずは国道39号を北見方面へ進む。天気はすっかり良くなり、所々青空が出ていた。路面もすっかり乾いており、充分楽しく走れそう。女満別空港から美幌バイパスに入り、1区間で降りて弟子屈方面に向かう。
国道243号に入ってしばらく走ると、電光掲示板に「美幌峠視界不良走行注意」と出ていた。山の向こうに重たい雲も無さそうだったので美幌峠に向かったが、やっぱり天気は良くないようだ。それとは逆に、西側は晴れていたのでやっぱり美幌峠に行くのを止めた。国道241号を走りたくなかったのもある。Uターンせずに適当に右折しグルっと周って、美幌のホクレンで給油する。西に向かったところでそこから北見・端野と標識に出ていたから、国道39号まで戻らずに道道217と122号を走っていくことにした。
これが信号も交通量も少なめの道路だったので、楽しく走る。と言っても、大空町~北見まで国道39号も割と良い景色なので悪くない道ではある。順調に走っていくと、十勝オホーツク道の北見東ICに出た。とりあえず、北見市街を無料でPASS出来るので乗り込んだが、この後どうするか考える。
十勝は晴れている予報なので、それだったら是非上士幌町のナイタイ高原牧場に行きたい。北見からだとどう行くか悩んだ。1つは、このまま国道39号を突き進み、石北峠を越えて大雪ダムの横を通り、再度国道273号で三国峠を越えれば上士幌町だ。
もう1つは、このまま十勝オホーツク道を終点まで行くと、陸別町に出る。そこを通過すると足寄町なので、そこから国道241号に入れば上士幌町に出る。走って楽しそうなのは、石北峠と三国峠を越えるルートだ。標高1,000mオーバーの峠を2つも越える、ダイナミックなルートだ。
ただ、これだと少し回り道になりそうだった。時間に余裕があれば当然問題無いが、何せ出発が10:30なので時間があまり無い。陸別町経由の方が、途中まで無料高速で行けるし、峠越えもあまり無いので早くは着けそうだと思う。
今日泊まる候補は士幌高原ヌプカの里キャンプ場なのだが、ここには近隣に温泉が無い。なので、是非15:00には着いてテントを張りたい。となると、時間優先ということで、このまま十勝オホーツク道を進むことにした。もう一つの理由として、この高速は新しいので、2019年にハイドラCPが追加されたから、というのも大きい。
高速を走りながらそんなことを考えていた。ハイドラを見ていると、訓子府IC CPがランプ部にあった。このまま本線を通ると取れそうに無かったので、一旦降りて再度入る。大体本線にCPがあることが多いのだが、何故かここだけ変な所にあったから面倒だ。
終点の、陸別小利別ICを降りて国道242号で足寄方面へ向かう。そろそろ良い時間になってきたので、昼食を食べたい。陸別だと道の駅にはまともなレストランが無かった記憶があるので、ちょっとGoogle先生に聞いてみた。すると、陸別町にはそば屋がたくさん出ていた。なるほど、日本一寒い街を謳っているだけあって、寒暖差が厳しいだろうから、そばの産地に適しているのかもしれない。
とりあえず検索でHitした店に行って、もし空きが無いとかだったら、セコマがあった記憶があるのでホットシェフ弁当で済ませよう。
この頃には完全に青空が出ていた。前述通り、陸別町は内陸に位置するのもあって日本一寒い街を観光資源にしている。だから、夏は涼しい。という訳では無く、内陸なのでとても暑かった。1年の寒暖差は60℃以上となるので、この街で暮らすには色々大変だろう。私は静岡沿岸地域に住んでいるが、夏は猛暑日(35℃以上)。冬は氷点下以下になることは殆ど無いから、1年の寒暖差は30℃強程度だろう。なので、寒暖差が倍くらいになる。
何故か写真を撮り忘れてしまったが、「正巳 秦食堂」に到着した。駐車場もそこそこ入っていて人も多かった。カウンターは無かったが、1人でも入りやすいテーブルがあったのでそこに案内される。ざるそばの大盛にしたが、暑かったのもあってとても美味しくいただく。蕎麦湯もとろみがあって中々良い。
お腹も膨れたところでツーリング再開。引き続き国道242号をひた走る。前に走った時に国道242号も楽しくない道だと思っていたが、晴れているせいか意外と気持ち良く走れた。足寄町に出てきて、国道241号を右折し上士幌町方面に向かう。足寄湖へ向かう登りは登坂車線も完備されており、道の駅を越えると上士幌町に入った。
ここからの直線道路は結構先まで見渡すことが出来て、北海道らしさを感じる。上士幌町市街に出て、ナイタイ高原に向かった。とても良い天気だったが、ナイタイ高原方面の山の上で雲が掛かっているが、恐らく展望には問題無いだろう。
標識に従い道道806号を進んで行くと、ナイタイ高原への分岐があったので左折する。高度を上げながら進むと視界が開けてきて、とてもキレイだ。青い空・白い雲・緑の草原を見渡せて、ナイタイ高原へ登っていく。頂上の駐車場に到着したが、エライ変わっていてビックリした。

前まであったログハウス風レストハウスは基礎土台だけに解体されている。

そしてナイタイテラスとか言う、オシャレな建物がいつの間にか出来ていた。
ここで前ナイタイ高原へ行ったのはいつか調べてみたら、何と2014年でもう5年も経っていた。近くは毎年のように通るので、絶対どこかで寄っているだろうと思っていたが、何と5年も経っていたとは。
こういう展望を売りにしている所は、天気が悪い日に行ってもあまり意味は無い。それでも通り道であれば天気が悪かったとしても寄ることが多いのだが、ナイタイ高原は袋小路なので、上士幌町からそこそこ登ったら同じ道を戻らなければならない。なので、晴れの時しか絶対行かないから5年も経っていたということだろう。

トイレに行ってみたが何とガラス張りになっていて、絶景を見ながら用が足せる。誰も居なかった時間があったので、慌てて写真を撮ってみた。
高原と言えばソフトクリームである。早速買おうとするが、券売機らしき所に長蛇の列が出来ていた。どうやらテラスだけあって、食事も取れるようになっており、それらの客と一緒に並ぶので列になっている感じだった。
しかもその券売機がハイテクのタッチパネル式だったので、ハイテク過ぎて慣れてない客も多いせいかやたら処理が遅い。そのお陰で、たかがソフトクリームを買うために10分弱も並ぶ羽目になってしまった。
最近の高速SAPAも同じ傾向だが、建物や見た目がオシャレになり過ぎてる傾向がある。その方が一般客には受けが良いからだろうが、私みたいなソロにとっては居心地が正直悪い。ナイタイテラスは観光地化させたい、という思いがありそうだから仕方ないが、高速のSAPAはメインは休憩のはずなのに、今は目的地になっている、とかの風潮は私はあまり好きではない。なので、最近は殆どSAには行かなくなってきている。PAの方が、他の客も少なくてゆっくり休めるからだ。
話は逸れたが、そんなことを思いながらようやくソフトクリームをGet出来たので食べる。バニラの「しろ」。ショコラの「くろ」。ミックスの「うし」。とあったが、「うし」にしてみた。普段私はミックスをあまり食べない。基本はバニラで、その土地の名産みたいなものがあればそれにすることもあるが、ミックスは味がぐちゃぐちゃになってしまいそう、と思っていた。アイスクリームみたいに、ダブルとかが出来ればまだ良いと思うのだが。

でも、これが結構美味しかった。ミックスでも両方の味が楽しめる、というのが良く分かったので今後はミックスも増やしていこうかな、と思った。十勝平野の絶景を眺めながらのソフトクリームは大変美味しかった。

改めて、ナイタイ高原の写真を撮る。最初は山頂付近に雲が掛かっていた影響もあり、麓方面は晴れだが駐車場は若干霧雨が舞っていた。でも、その雲もすぐ晴れてきたので絶景を拝むことが出来た。

広大な十勝平野を望める展望台としては、私はナイタイ高原が一番好きだ。
絶景を楽しんだところで上士幌町へ下る。折角晴れているので、途中で愛車の写真を撮りたい。本当は、駐車場からちょっと登った辺りで良い写真が撮れそうだったが、他のライダーが占拠していたので、待つのも何だし下ることにした。

途中の駐車帯に停まってみた。

十勝平野をバックに愛車撮影。

山頂は雲も多かったが、視界は大変良い。

乳牛も放牧されており、牧場が広がってとても牧歌的な風景で素晴らしい。

望遠圧縮も試してみる。広大な十勝平野を満喫出来て、ナイタイ高原を楽しめた。
この辺で本日の宿を模索する。再度天気予報を確認したが、翌日に掛けて天気の大きな荒れは無さそうだ。天気が悪ければ、航空公園キャンプ場にしようかと思っていた。でも天気が良さそうなので、予定通り士幌高原ヌプカの里キャンプ場にしようと思う。今から向かえばちょうど15:00頃着けそうだから、予定通りだ。ここは、買い出しと温泉が近くに無いので、このくらいの時間に到着すれば充分立ち回れることだろう。
そうと決まれば士幌高原ヌプカの里に向かう。道道806号から337号に入る。途中でヌプカの里の標識があったが、突然現れたので反応出来ずそのまま道道を進んでしまった。少し回り道になるが何とかなるだろう。
結局道道661号の交差点まで走って、士幌高原方面へ右折する。そこからは交通量皆無の道を進んで行く。牧場などの風景を見ながら、どんどん標高を上げていく。しかし、この道は意外と真っ直ぐ出来ていないので交差点も多い。ちゃんと標識はあるので迷うことは無いだろうが、シケインのような感じで減速するのが少しストレスを感じるところだ。

人家が全く無い道を登っていくと、ヌプカの里に着いた。もう夏休みも終わっているので、サイトも混雑はしていないが、バイクは全く無くファミリーキャンプばかりだった。でも殆どがバンガローの利用っぽいので、キャンプをしている人は少ない。
早速受付をして、初めてのキャンプ場なので説明を受ける。とりあえず柵内ならどこに張っても良い。乗入も、荷物搬入時はジャリ部だけ良いが、終わったら駐車場に戻すように、と指示を受けた。どこでも乗入可能だと思っていたので、少し厳しくなったのかもしれない。
受付のため第一駐車場に停めたが、サイトは第二駐車場の方が近いのでそちらに移動する。乗入する前に先にサイトを確認する。サイトの中間にトイレがあり、奥側に炊事棟があった。噂通り、場内は傾斜が多くて中々平坦な場所は少ない。そして肝心の景観だが、管理棟寄りは雄大な十勝平野が望めるが、1/3程進むと、木が邪魔をして展望が得られない。所々に平坦な場所は設けられているが、そこら辺からは殆ど展望は望めないような場所で、折角高原のキレイなキャンプ場なのに惜しい。という印象を受けた。
景観を取るか平坦を取るか、で散々サイトをウロウロする。相当迷った結果、この辺なら傾斜はマシだろうという所を見繕いテントを張った。

士幌町士幌高原ヌプカの里キャンプ場をキャンプ地とする!標高600mクラスの高原に位置し、場所によっては十勝平野の眺めも得られる。トイレも炊事棟もキレイなので、中々良いキャンプ場だ。ただ、前述したとおり買い出しや温泉は近隣に無く、そういう意味では不便だが、それを展望でカバーしたい。但し、展望が良いところには快適にテントを張れる場所が少ないのが、惜しいと感じる。
テントを張った後にマットの準備等をするが、この時点でテントに入ったりすると中々の傾斜を感じた。この時に失敗を感じておけば良かったが、ここは強風が吹き荒れることがあるらしく、この時点でそこそこの風が吹いていたからペグも張り綱含めて全て打ち込んだ。それもあって、もう移動するのも大変だから、諦めてしまった。
後から考えてみたら、第二駐車場から階段を登った先が、通路沿いではあるが平坦で景色も良かったので、そちらに張れば良かった、と後悔する。階段の荷物運びが面倒だったので止めてしまったが、このような傾斜がある所に張るくらいなら、景観を重視するならその選択の方が良かった。
まぁ、もう仕方ないので諦める。場所の選定に手間取ったせいか、設営完了した頃には16:00になっていた。温泉に行かなければならないのでキャンプ場を急いで出発する。どこに行こうか調べてみたら、上士幌町内か士幌温泉のどちらかが近そうだ。士幌温泉は道の駅になっており、温泉には寄ったことが無かったので今回は士幌温泉にしようと思う。
そうと決まれば、キャンプ場を出発して来た道を戻る。道道661号を真っ直ぐ進むと道道134号へ出たので、その道をひたすら進む。国道241号との交差点にセコマがあったので、帰りはここで買い出しをして戻ろう。そのまま北海道の十勝らしい光景を見ながら走ると、道の駅「しほろ温泉」に到着した。ここで温泉までの到達時間を計測してみたが、そこそこ出して24分掛かった。私の温泉採点は、「徒歩圏:10、10分以内:7、20分以内:3、20分以上:1」という採点なので、残念ながら最低点となる。セコマがギリギリ20分以内と言ったところだろう。
ここに温泉があるのは知っていたが、入ったことは無いので楽しみだ。入ってみると清潔感のあるモール温泉で、サウナ・水風呂・露天風呂も完備されていて、とても素晴らしい。モール温泉なので、肌はツルツルになっていかにも効きそうだ。露天風呂も緑に囲まれて、中々雰囲気が良い。
こういう不便なキャンプ場に泊まる時は明るい内に温泉に入るから、それはそれで贅沢な気分を味わうことが出来て、たまには良いだろう。基本的にバイクは明るい間しか走れないので、昼間は走り重視にしてしまうが明るい温泉もまた良い。
お風呂に入ってサッパリしたところで休憩室でジュースを飲みながら寛ぐ。ここは、夜22:00か23:00くらいまでの営業だったので、そんな遅くまでやっててお客さんは来るのだろうか。なんて要らない心配をしてしまう。休憩室すぐ横に喫煙室があるのも素晴らしい。
しばらくゆっくりして温泉を出発。先ほど見つけたセコマで買い出しをしてキャンプ場に戻る。その前に、ヌプカの里から少し登った所に展望台があるので、そちらに行ってみた。

もう夕暮れになっていて、素晴らしい十勝平野の展望が得られた。

柵等も無いので、十勝平野を背景に愛車の写真も存分に撮れる。

角度を変えながら、愛車の撮影を楽しむ。

望遠圧縮でも撮影。

そこまで高くは無いが、雲と高さが同じようにも見える。

この展望台は素晴らしい。口コミによると、ここからの朝陽が素晴らしいらしい。ちょっとキャンプ場から歩いてくるのは標高差があるのでしんどいが、気が向いたら早起きしてココまで来てみたいな、と思った。ちょっとジャリが多い駐車場なので、バイクだと少し怖いが何とかなると思われる。

立派なトイレも設置されていて、クルマならここで車中泊も面白いかもしれない。
展望台からの撮影を楽しみキャンプ場に戻ってきたら、ファミリー用のテントが増えていた。そして、特等席にスノピのテントを張っていたソロの人も戻って食事を取っていた。この人が張っている所が、唯一入口近くで展望の良いかつ平坦な所だと思う。ここしか無い、という所に張っていたので、只者じゃないな、と思えた。そういえば、クルマは結構芝生まで乗り入れている人が多かった。バイクはダメでクルマはOK、って普通逆なのだが?と思ったが、傾斜が結構あるのでバイクだと転倒のリスクがあるからかもしれない。確かに、正直ジャリ以外の所には乗り入れる気になれなかったのは確かだ。
買ってきた食材を使って夕食を自炊する。山方向からの風が強かったので、テントを風除けにしようと思ったが、ここで驚愕の事実が判明した。いつもはガスバーナーをアルミテーブルの上で使うのだが、傾斜があるのでアルミテーブルに置くと滑ってしまう。普通はちょっと場所を変えれば安定する場所があるのだが、どこに置いても同じ方向に滑ってしまうのでよっぽど傾斜しているのだろう。
少しは平坦な場所もあるが、そちらに移動するとテントを風除けに使えないので、仕方なくガスバーナーを地べたに置くことにした。傾斜があると水も傾くので、ご飯をうまく炊けるか心配だったが、何とか美味しいご飯が炊けた。
しかし、相変わらず風が強い。ランタンスタンドとして三脚を広げていたのだが、何度か倒れてしまった。もちろん傾斜があるのも理由の1つだろうが、それくらい風が強かった。十勝平野・帯広の夜景を眺めていたが、強風が吹くのでさすがに寒くなり、今回の北海道初のダウンジャケットを取り出すことにした。標高が600mある割にはそこまで気温が低くなかったが、風があると体感はかなり寒くなる。
後片付けをしてテントに戻り、しばらく寛いでいると風が更に強くなってきた。流石にテントの外に居られないくらいの風になってきたので、テントの中に避難しようかと思った。その前に全てのペグの最終確認をする。張り綱のテンションを更に強くし、フライシート・インナーテントのペグ等全て確認。これ以上は打ち込めないレベルまで入っていたので、これで潰れたらファミリーテントやタープ等は全滅するだろう。隣のスノピソロキャンパーも張り綱の確認をしていたので、皆考えることは同じである。
テント内に避難したが、そこから更に風が強くなった。もうそれはかなり過酷な環境だった。まず傾斜が酷いので、少し油断するとマットから滑り落ちそうになってしまう。特にやることも無いのでシュラフに入って横になっていたが、時折インナーテントが凹んで顔面を襲ってくる。これは張り綱が無ければ、確実にポールが何度もグチャっとなり、それを繰り返すとポールが折れてしまうことだろう。
時折家族連れキャンパーから悲鳴のようなものが聞こえてきていた。もしかしたら、ファミキャンの大きなテントやタープが潰れてしまったのかもしれない。そのくらいの強風だった。申し訳ないが、とても外に状況を見に行こうかと思える状態では無かったので、そのままシュラフに入っていた。
ここまでの強風に見舞われたのは、2016年四国での四国カルスト姫鶴平キャンプ場以来だろう。あの時も、撤収のために張り綱を外した直後の強風で、1回テントが潰れかけたことがある。北海道では、2016年の浜頓別町クッチャロ湖畔で台風をやり過ごした時以来か。そう考えると、2016年は強風にたくさん遭遇した年だったようだ。
体感的には、台風よりも酷かった。北海道の浜頓別で台風を受けたので、散々陸地を通った後で弱った台風だったからだろうが、今回の強風は凄まじい。悪天候の要素として、ざっと上げられる2大要素が雨と風だと思う。何となくの感覚だと、雨の方が嫌がられるような気がするが、私の経験だと快適なキャンプを阻害する一番の要素は風だと思う。
雨だけなら正直どうでも良い。もちろんゲリラ豪雨的なのが来ると流石に辛いが、1日中降り続く雨程度ならタープを張っておけば恐れるに足りない。例え水没しても、ビニール袋等を駆使すれば物が壊れることは無いだろう。充分快適なキャンプを送ることが出来る。設営・撤収も充分出来る。
だが、風だけは駄目だ。まず設営・撤収が非常に手間取る。軽い物はすぐ飛んでいくから配慮しなければならない。テント等、特にポールを破壊する可能性がある。ガスが不安定になり、炊飯等がしにくくなる。枯れ草等が飛んでくる。etc・・・
雨だけなら破壊されたり紛失する可能性は低いが、風の場合は両方可能性が高くなってくるので、私の考えとしてはアウトドアにおいて風が一番の大敵だろう。もちろん、両者複合が一番最悪なパターンなのだが。
そんなことを思いながら強風に怯えていたが、モンベル製のテントなので品質は間違いない。そう信じて横になっていたら、いつの間にか21:00頃に眠ってしまっていた。
宿泊地:北海道士幌町 士幌高原ヌプカの里キャンプ場 500円
温泉:しほろ温泉プラザ緑風 500円
■関連ブログ
旅立ちの刻
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 1日目 静岡~敦賀港
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 2日目 苫小牧港~苫小牧
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 3日目 苫小牧~厚沢部町
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 4日目 厚沢部町~奥尻島
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 5日目 奥尻島~月形町
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 6日目 月形町~天売島~焼尻島
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 7日目 焼尻島~浜頓別町
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 8日目 浜頓別町~大空町
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 10日目 士幌町~南富良野町
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 11日目 南富良野町~小樽港
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 12日目 新潟港~静岡
2019年夏休み 北海道ソロキャンプツーリング 番外編