
■6日目 10/24(木) 天気:晴れ
走行距離:272.9km
岩手県矢巾町から岩手県内陸部を走り、宮城県に入った。そこから宮城県登米まで走った。
6:00頃起床。早速テントから出ると、晴れ予報だったが空は霞んで霧が出ているような感じだった。でも、そこまで厚くは無さそうなので、日の出とともに気温が上昇すれば消えるタイプの物だろう。
早速朝食を準備して食べる。今日は、昨日盛岡冷麺を食べに行ったので、米が無いから炊飯からスタート。昨日米を水に浸けて寝たので、すぐ始める。
今回の旅から秘密兵器、という程でも無いがアウトドア用の卵ケースを導入した。スーパーとかでは卵の最低販売数は大体少なくても4個ずつだ。そして当然割れる恐れがあるので、そのまま収める訳にはいかない。私は調味料ケースとして100均のプラケースを使っているが、こちらにも2個入れるのが限界だ。それで、今回購入した卵ケースは2個入りなので、うまく運用出来るのでは?と思い購入してみた。
ロングツーリング中は、時間削減のため朝食で炊飯することはあまり無いのだが、今日は炊飯したので卵ご飯にして食べてみた。美味しいのは美味しいが、珍しく家で食べるより美味しくないような気がする。
後日考察してみたが、キャンプ場ではアルミクッカーで炊飯してそのまま食べる。アルミは当然一般的な茶碗より熱伝導率が良いので冷めやすい。蒸らし等もする関係で、ご飯が炊飯器で炊くものより当然冷めてしまう。その中に冷たい生卵を入れるので、更に冷めてしまうから美味しくなくなってしまうのだろう。後日談だが友人M氏とキャンプした時にその話をしたところ、それもあってM氏は生卵はキャンプでは食べず、目玉焼き等にするらしい。今回は、あまり考えずにやはり炊き立てご飯に卵ご飯。との思い込みから続けたが、今後は目玉焼きも候補に入れて考えてみよう。

気を取り直して朝食を食べて、折角キャンプをしたので周囲の写真を撮る。

屋根付き休憩所にバイクが2台あったが、結局この日もライダーを殆ど見ていない。

周囲は畑が広がっていて牧歌的な光景で良いのだが、そうなると音楽が鬱陶しいかもしれない。
撮影を楽しんでいると、7:00くらいからだっただろうか。昨日の情報通り破裂音が鳴り出した。その後10分?15分?間隔くらいで定期的に鳴り響いていたので、これは結構やかましい。流石に夜中に鳴る訳ではないのでまだ良いが、雰囲気は良いのにこれが最悪。という口コミも見た。相変わらずキャンプ場には音楽が鳴り響いている。そんなこともあってキャンプムードは若干萎えてしまうので、このキャンプ場を利用する際は割り切って使用したい。無料じゃなかったら文句の1つも言いたいところだが、無料なので必要充分以上については割り切るべきだろう。
撮影を楽しみ片付けを始めようとしたら、急に催してきた。ここは設備があまり良くないので、コンビニ等で済ませたかったのだがちょっと我慢出来そうになかったので、トイレに駆け込んだ。幸い紙はちゃんとあったが、昨日も書いたように貧弱なボットン便所で、本当に下が見えるタイプだ。これで用を足すのは初めてかもしれない。
仕方ないので済ませたところ、尻周りに何かしらの水分の跳ね返りを感じた。これがよく聞くオツリ、というヤツか・・・と初体験だったので身震いをしてしまったが、生理現象には人間逆らえないのでされるがままだ。紙でしっかり周辺を拭いてさっさとトイレから出て行く。
初めての嫌な体験をしてしまったが、こんなことでめげていてはならない。次に、昨日作動しなくなってしまったグリップヒーターをチェックする。Ninja650は、外装を取り付けているネジが全部同じ径のヘキサゴンなので、早回しもトルクも考慮してヘキサゴンドライバーを準備していた。まずスクリーンを外す。そしてスクリーン取付ブラケットを外す。
しかし、グリップヒーターを取り付けた際に、このブラケットは金属かつ、相手側がフレームなので強めに締めていたから、ドライバーじゃ緩められなかった。仕方ないので、タンデムシートを開けて車載工具を取り出す。旅先でバイクをイジるのは、6年前に北海道上富良野町日の出公園キャンプ場でバイクを倒してステップが折れた時以来だ。
スクリーンとブラケットを外して、メータ上部の樹脂部品を外すと、メータの配線周りにアクセス出来る。ここにアクセサリー電源が来ているので、USB給電やグリップヒーターはここから電源を取っている。まずヒューズを確認したが、切れてはいなかった。容量を見ると4Aで、店には売っていなかったから同容量のヒューズを用意するのは通販で買うしかないかもしれない。
ヒューズじゃなければ何だろうか、と配線を確認してみると、何とコネクタが1個外れていた。ちゃんとカチっとロックが掛かっているのを確認したはずなのだが。しかもここへはスクリーン等を外さなくてもアクセス出来た所なのに・・・ まぁ色々外したお陰で、すぐ外れていたのに気付けた。というのもあるので、全く無駄という訳ではないのが幸いだ。
どうも、なるべく配線が見えないようにしたいので、タイラップで配線を止めていたのだが、ハンドルを左右一杯に切るとテンションが掛かってしまうようになっていた。今回は幸いコネクタが抜けるだけで済んだが、端子の根元から断線や切断してしまうと色々面倒なので、それに気付けて良かった、と言ったところだろう。今度は、ちゃんとたるみを持たせて、ハンドルを切ってもテンションが掛からない位置に直しておく。
元に戻す前に作動確認をしたら、無事に作動した。ちゃんと温かくなり始めるのも確認したところで、スクリーン等を元に戻す。出先で動かなくなった時は焦ったが、無事に直って何よりだ。
グリップヒーターが直ったところで、洗い物を済ませて撤収を始める。ここで少しだけだが、原付日本一周らしき人が見えた。驚くことに、それなりに年がいったおばさんのように見えた。てっきり学生か、会社を辞めた若い男性かと思っていたが、おばさんも原付で日本一周とかするんだな、と思った。しかし、結局最後まで大きい方のバイクのライダーは全く分からなかった。マシントラブルか何かで置きっぱなしで、本人は宿にでも行っているのか?でもこんなところに公共交通機関があるようには思えないのだが。結局謎は解けないままとなってしまった。
撤収も落ち着いたところで、気になる最新の天気予報を確認してみた。昨日の予報からは全く変わっておらず、今日は大丈夫そうだが25日(金)午後から雨が降り始めるみたいだ。そこからはそれなりの雨が降りそう。仙台より南はかなり強い雨が降る予報のようだ。
これは立ち回りをどのようにするか悩ましい。一応事前にキャンプ場は調べてきているが、この天気予報なら仙台より南に行くのは愚策と言ったところだろう。それなら今日明日でなるべく岩手中部南部宮城県北部を攻めておきたい。理想を言うなら、範囲が狭いのでタープを張ってテントを張りっぱなしにし、連泊するのが望ましい。
しかし、岩手県南部にはあまり良いキャンプ場は無い。ここで言う良いキャンプ場というのは、温泉が徒歩圏というのが絶対条件だ。雨の中のキャンプでは温泉に行くのにバイクに乗りたくないので、そこは譲れない。色々見て行くと、宮城県登米に無料で温泉隣のキャンプ場があるみたいだ。平坦な所が少ないのが難点のようだが、逆に盛り上がっている所があれば雨には強いはずなので、それも良さそうだ。東屋もありそうなのでそこが良いように思えた。
拠点が決まれば後はルートを考える。今日は矢巾町から一旦盛岡に北上して、先日東北道沿線を攻めたから今度は岩手県内陸を攻めつつ南下してキャンプ場に向かう。そして、翌日はテントを張りっぱなしにして、宮城県大崎・栗原を巡りながら、秋田・岩手県境の須川高原に行く。そこから岩手県に戻ってきて、中尊寺でも観光しよう。観光なら多少雨が降りだしたとしても、楽しめるだろうし。
大体の検討が出来た。そんなことを色々考えていたら、出発が遅くなり9:00頃になってしまった。流石に雨が降るとなると、立ち回りをよく考えるので、色々調べる必要があるから仕方ないだろう。逆に盛岡方面に行こうと思っていたので、通勤ラッシュが片付いた頃だろう、と前向きに捉える。
今日から高速乗り放題は終わったので、当然下道で向かう。盛岡市の北東に位置する、動物園CP「盛岡市動物公園」遊園地CP「岩山パークランド」に近づきCPをGetした。この近くにある公園から、盛岡市街の眺めと岩手山がキレイ、とツーリングマップルにあったが、時間もあまり無いため、今回はPASSする。
以降はどんどん北上川左岸を中心に南下していく。道の駅「紫波」を通過し、道の駅「はやちね」が大分内陸に入った場所にあったので、そこに寄るべく狭い県道を突き進む。

クルマ通しの離合は厳しい道を進むと、道の駅手前に駐車場があったので寄ってみた。この辺まで来ると空は晴れ渡りとても気持ちが良い。

紅葉が中々キレイだったので、カメラを取り出してみる。

全てが真っ赤になるのは、意外と珍しかったりするので撮影が楽しい。

ダム湖に掛かる橋と山並みがとてもキレイだった。
道の駅「はやちね」には寄らずに先を急ぐ。遠野市宮守に一瞬入りつつ、田瀬湖畔を気持ちよく走りながら、北上に出た。
そろそろ昼食の時間だが、近辺で特に食べたい物も無いし、道の駅も無かった。なので、近くに「北上展勝地」という桜で有名な公園があるので、コンビニ弁当でも買ってそこで食べようかと考えた。
コンビニに立ち寄り弁当を仕入れて、北上展勝地に到着。何か思ってた感じと大分違ったが、北上川を見渡せる所にベンチがあったので、そこでコンビニ弁当を美味しくいただいた。
お腹も膨れたところでツーリング再開。引き続き南下を続け、少し戻ることになるが道の駅「みずさわ」を通過しつつ、Uターンして南下する。
そろそろ本日の宿を模索する。今朝立てた予定では、宮城県登米のキャンプ場で連泊をすることだった。改めて最新の天気予報を見たが、全く変わっていなかったので、予定通りに進めることにしよう。となると、タープを立てる必要があるので、絶対明るい内に到着しておきたい。遅くとも16:00には到着する必要があるだろう。寄り道をしなければ何とかなりそうな時間だった。
宿も決まったところで出発する。猊鼻渓等の国盗りを取りつつ、一関駅前の道100選CP「一関市道金沢線・岩ヶ崎線」を通る。猊鼻渓は紅葉を見て行きたかった所だが、前述通りあまり寄り道をしていられないので、スルーしてしまった。
しかし寄れそうな所へは寄るべく、動物園CP「岩手サファリパ-ク」を通過して、宮城県に入った。キャンプ場まで後10分程度、という所まで来たが、ここで急に雨が降り出した。空は明るい部分も多く、あまり降りそうな感じはしなかったので通り雨だろうか。最初は霧雨程度だったが、次第に段々強くなってきた。しばらく走ったところで、木陰になる場所があったので雨宿りのため停まった。
雨雲レーダーを見たが、やはり通り雨で15分程度で止みそうな予報だった。それなら、ということでしばらく待つ。屋根は無くてただの木陰だったから、段々雨が貯まってきて落ちてくる。なので、傘を差してスマホを眺めながら時間を潰す。
ようやく気にならないレベルまで雨が弱くなってきたから出発した。長沼温泉を目指して進み、県道沿いに幟があったから曲がった。少し走ると、長沼温泉の駐車場らしき所に出て、そこに隣接された長沼を見下ろす高台に芝生が広がっていた。展望も良くて一発で気に入った。
事前情報通り東屋があったので、そこを有効利用するべくそこに至るまでに細い舗装路があったので、まずバイクを乗り付けた。東屋向きに入口をすれば使いやすいが、確かに口コミ通り平坦な場所は殆ど無い。ここら辺ならマシかな?と言った場所を何とか見つけ、まずはタープを張ってからテントを張る。東屋にはテーブルは無かったが、コンクリのイスがあったのでそこに荷物を置けるから、こういうのがあると非常に捗るのでありがたい。

宮城県登米市兵粮山公園キャンプ場をキャンプ地とする!ちょっと離れたところに、シンクの炊事場があったが、遠いのでちょっと使いにくい。でも、東屋横に水道栓があるので、普通にソロの炊事をするくらいには問題無いだろう。

前述通り、長沼を見下ろす高台に位置するので展望は中々良い。桜らしいのだが、紅葉していた。一番良いのが、長沼温泉に隣接しているので、歩いて温泉に行けるのがありがたい。登米市街も、バイクで10分程度なので買い出しも問題無いだろう。
難点は、サイトに平坦な場所があまり無く、結局テントに入ってみたがやはり若干傾斜を感じた。良いマットを持っていないと快適に眠ることは難しいかもしれない。

それと、長沼温泉の駐車場から丸見えなので、温泉に来る客の視線に晒されることだ。私はその辺は殆ど気にならないが、初心者には厳しい所かもしれない。どっちの難点も、私は何とかなると思われるので、このキャンプ場は良い部類に入ると判断している。
しばらくゆったりしたところで、米を水に浸けて買い出しに向かう。そう言えばそろそろ洗濯をしたいところだ。Googleで検索してみると、イオンの近くにあるみたいなので、そこで洗濯を仕掛けて買い出しに行けば、時間を有効利用出来そうだ。Googleだとコインランドリーがうまく見つからないことが多いのだが、登米市ではすぐ見つかったのでありがたい。
早速キャンプ場を出発する。コインランドリーはあっさりと見つかり、早速洗濯を仕掛ける。そして、すぐそこのイオンで買い出しをする。翌日も連泊の予定で、雨が降っている可能性が高いので、2日分の買い出しをした。
買い出しも終わってコインランドリーに戻ると、後数分で洗濯が終わりそうだ。しばらく待って乾燥機に移す。
そのまま待ってるのももったいないので、近くにある道の駅「みなみかた」へ行くことにした。CPを無事に取得し、コインランドリーに戻ったら乾燥も終わっていたので畳んで取り込む。洗濯の時間も有効利用出来たので、ありがたい。
キャンプ場に戻ってきて、炊飯を始める。そして買ってきた豚肉を焼いて食べる。美味しく・・・と言いたいところだが、何故か全く美味しくない。安い肉にしたせいか分からないが、どうにも箸が進まなかった。
今まで私は、基本的には明るい内に夕食を済ませるスタイルを続けてきた。暗くなってからの食事は、殆どが友人とキャンプする時だけだったが、やはり景色が見えない食事が続いたからだろうか。あまりキャンプが楽しくなかった。
もちろん、格安キャンプ場に泊まり続ければ費用面のメリットは非常に大きい。でもそれだけではなくキャンプも楽しみたいと私は思っているので、暗い中の食事はキャンプの雰囲気があまり感じることが出来ず、何とも言えない思いを今まで持っていた。今後秋にロングツーリングをする機会はあまり無いだろうが、次の機会があったらこの点は少し考えなくてはならないかもしれない。キャンプはしても、食事はどこかに食べに行くか、コンビニ弁当辺りの方が楽で良いかもしれない。
そういうことを考えていたが、どうやら体調もあまり良くないようだ。具体的には首こりが非常にキツく、吐き気がするくらいだった。前述の気分もあるだろうが、体調面の方が大きかったのかもしれない。こんな状態なので、食欲も全く無かったが残して捨てるのは私の信念に反するので、無理矢理全て食べる。食欲の無い食事は中々苦痛を伴う、というのは初に近い体験だった。

しばらく食後の一服をしてゆったりする。そして長沼温泉に行くことにした。露天風呂が無いのが残念だが、ヌルスベの温泉でサウナ・水風呂もあって中々良い。首こりが酷かったので、いつも以上にセルフケアをしっかりする。温泉から上がって、休憩室でジュースを飲んでいたら、ケアしたお蔭か段々楽になってきた。やはりこういう時は、きちんと温泉に入って疲れを取るようにしないと。
キャンプ場に戻って翌日の天気予報を見ると、朝と殆ど変っていない。25日(金)の午後辺りから関東~東北南部に掛けて、そこそこの大雨が降る予報になっていた。一応私が居る宮城県北部はそこまででも無かったので、連泊はタープも張ったし何とかなる見込みだ。明日のルートは今朝考えていたが、とりあえず翌朝の天気予報を見てまた考えることにしよう。
そんなことを考えながら、テントに入る。傾斜は感じるが、この程度ならモンベルのマットを持ってすれば充分寝れることだろう。
宿泊地:宮城県登米市 兵粮山公園キャンプ場 無料
温泉:長沼温泉ヴィーナス 500円
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