■1日目 8/20(金)
夏休みの東北ツーリングから帰ってきた、その翌週末に位置ゲー最大の難関と言ってよい小笠原諸島へ行ってきた。島旅となるのでその記録を綴る。
JRを乗継ぎ静岡~品川は新幹線に乗る。その後山手線に乗り浜松町駅で降りて、竹芝桟橋まで向かった。
ひょんなことから、2021年中に国盗りの全国制覇を達成する目標を立てた。夏休みに東北へツーリングへ行ってきたが、この時点で残るポイントの主な所は以下の通り。
・山形県飛島、山形内陸CP・新潟下越地方道の駅1件
・関東一部
・伊豆諸島/小笠原諸島
・富山一部
・山陰/隠岐
・山陽島嶼部
・四国(主に愛媛南予地域)
残り地域の中でも最大の難関、と言って良いだろう小笠原諸島をどう行くか、を3月からずっと考えていた。3月は全国制覇を今年中に達成する、と決意した時である。
早速情報収集に入る。ちなみに小笠原諸島とはどこにあるか、を簡単に紹介する。

東京から南になんと1000km。周囲を海に囲まれて、ほぼ沖縄と同等の緯度に位置する絶海の孤島だ。自治体としては、東京都小笠原村となる。
小笠原諸島の場所を紹介したところで、アクセスとしては飛行機は無く船しか無い。小笠原海運が運航するおがさわら丸で、東京から24時間掛けて行くしか現状無い。
それはまぁ空港が無いのだから仕方がない。それでも新日本海フェリー等のように、毎日/週6運行してくれればまだ良い。ところが何と、おがさわら丸は通常週1便しか運航していないのだ。さらに小笠原停泊日というのがあって、それが大体3日間ある。
という訳で、行きに24時間。小笠原停泊が3日。帰りに24時間と、通常小笠原に行くには1週間日程を確保する必要がある。幸い私の会社では長期休暇が確保出来るので、行こうと思えば行けないこともない。ただ今年中、という縛りを設けたからには、GW・夏休み・秋リフレッシュ休暇・冬休みを全て使う必要があったので、長期休暇を小笠原諸島に使う訳にはいかなかった。
ならばどうするのか。その答えは1つだった。時間が無い人向け、という訳では無いだろうが、1年の中で夏の繁忙期(7月下旬~8月下旬)のみ、週2便ピストン運航されるのでそれを使うしかないだろう。それを使えば、週末に1日休みを付ければ何とか行くことが出来る。
本音で言えば、折角中々行けない島に行くのだから、満喫して帰りたい。個人的には1日あれば良いのだが、それは実現不可能なので叶わぬ願いだ。残念だが、長期休暇を使うのは止めて週末弾丸で行くことを決意した。
そうと決まれば、まずはおがさわら丸の乗船券を確保しなければならない。他に競争が無いからだろう、正直小笠原海運の渡航費用は中々高額だ。一般的なフェリーと同様、2等和室(雑魚寝)・2等寝台・1等個室などに分かれているが、2等和室で30,000円弱もするのだ。これはおがさわら丸は旅客だけなのに、北海道行き新日本海フェリー敦賀~苫小牧をバイクで行った場合と同じくらいになる。
小笠原海運はネット予約が出来るが、予約開始日にアクセスしたがサーバーがダウンしているのか全く繋がらなかった。結局。夜遅くまで回復しなかった上にメンテナンスまで入ってしまったので、翌日トライした。
上述通り渡航費用が高額なためか、普通上の等級から売れていくのだが、2等和室から埋まってしまっていた。
私も出来れば寝台は確保したいと思うタチだが、この金額なら流石に2等和室で行きたいと思っていた。日程は7月中旬に奄美へ行ったし、夏休みがある関係で8/20(金)~22日(日)の一択だ。行きは何とか2等和室を確保出来たが、帰りは2等寝台のさらに上、特2等寝台しか空いてなかった。仕方がないので、特2等寝台を予約した。
希望の席は確保出来なかったが、これで何とか小笠原諸島に行くことが出来そうだ。後は、台風などが来ないことを祈るのみである。
いよいよ当日。夏休み東北ソロツーリングから無事に戻り、火水木と仕事をこなして前日を迎えた。おがさわら丸の出航は、東京竹芝桟橋11:00発である。最低30分前くらいには着きたいところだ。
本当は、前日仕事を終わらせて高速バスで東京まで行き、東横INNのポイントを使って優雅に前泊しようかと思っていた。ところがコロナの影響で、静岡駅発東京行き高速バスのダイヤがかなり少なくなっていて、仕事が終わってからでは乗れなかった。となると、10:30までに竹芝桟橋に着けば良いので、新幹線を使えば朝出れば間に合う。なので前泊は止めることにした。
当日は5:00頃起床して、朝食・洗濯を済ませる。前日までにまとめておいた荷物を抱え、時間になったので、最寄りの駅まで行き静岡駅へ在来線で行った。そこから新幹線に乗る。

途中富士山が良く見えたが、笠雲が掛かっていた。笠雲は天候悪化のサインなのだが、何とか持ってくれることを祈るばかりだ。景色を見ていると流石新幹線、1時間で品川駅に到着した。
コロナが始まってから、東京をクルマ・バイクで通過したことは何度かあったが、東京で電車に乗るのは初めてだ。座れれば良いが、出来る限り吊り革等には触りたくないので立つ場合には必死で電車の揺れに耐える。
東京に来たのも久しぶりだから、目黒駅に増えていたコロプラ土産をGetするため、少し山手線を外回り逆方向に向かう。無事取得したので、内回りに乗り換えて浜松町駅に到着した。
電車から降りたらすぐ手指消毒をしたかったが、意外と駅構内には消毒液が置いてなかった。仕方ないのでトイレに入り手をしっかり洗う。これから24時間船に乗るため、コンビニに立ち寄り食料と水分を確保しておく。そこから竹芝桟橋に向かったが、歩道に伊豆諸島の絵が書いてあったりして面白かった。

竹芝客船ターミナルに9:50頃到着。思ったより早く着いた。早速受付をして、乗船券を貰う。もう少ししたら乗船開始らしいが、私の席はそこそこ後ろでの案内らしく、しばらく待つように伝えられた。

待ち時間を利用して竹芝桟橋周辺を散策してみる。

おがさわら丸の表記がある乗船タラップ。

父島も東京なんだけどな、とか穿った自分は思ってしまうが、一般的にはこれで通じるでしょう。

写真を撮っていたら良い時間になったので、乗船口に向かう。

「行先 小笠原父島」と見ると、今からそこに行くんだ、と年甲斐も無くワクワクする。

乗船のため、おがさわら丸の下に着いた。他の人が居ない時を見計らって撮影。

2等船室に着いた。場所は指定制なので、早い物勝ちとかではなかった。おがさわら丸最深階だったから、展望なんかは全く無かった。コロナ渦だからか、間隔が空いていて中々快適に使えた。

荷物を置いて、甲板に出てみた。レインボーブリッジが良く見える。

小笠原諸島の物流を担っているおがさわら丸にコンテナがたくさん積まれていた。出港時間が近付いてきたところで、出港のアナウンスが流れた。

甲板で出発を見届ける。係員さんがタオルを広げて、見送ってくれていた。

こちらでもたくさんの方に見送ってもらう。

先ほどまで居た竹芝桟橋方面を撮影。こちらは一般人だろうが、手を振っていた。何だか出発するのに高揚感が湧く。
しかし、これだけビルが背景にある港は中々無い。流石東京だ。

素晴らしい夏空を背景に、大好きな排気塔。さらば本州、また帰ってくる日まで!と言ったところだろう。

しばらく東京湾を進むので大都会の展望を楽しめる。まずはレインボーブリッジが良く見える。

高層ビルが立ち並び、地方在住の私としては眩しい限り。

おがさわら丸はレインボーブリッジを通過する。

レインボーブリッジは首都高としてしか通ったことがないが、一般の橋としても渡れたと思う。

お台場のフジテレビが良く見える。あの球状の部分は非常に特徴的だろう。

高層ビル群を背景にレインボーブジッジ。

多分、レインボーブリッジの一般道部分のループ橋。

フジテレビの球状は展望台になっていたと思うが、未だに行ったことが無いな。

天気も良くて、東京湾からの展望を楽しみながら快適クルーズが出来た。
見物も無くなってきたところで、船内を散策する。そこそこ人が乗っていたが、パブリックスペースにも割と余裕があった。

コンセントがある席も空いていたので早速確保。船内で時間を持て余すのが分かっていたので、今回はPCを持ち込んでみた。最近サボり癖がついてきたので、この当時は2020年夏休み北海道旅行記すらアップロード出来ていなかったので、粛々と進めることにした。その前に、コンビニで調達した昼食を食べておく。

パブリックスペースには軽食販売もしていたので、少し高めだったが海を見ながらスイーツを美味しく頂く。おがさわら丸は、Suicaが使えるので現金が必要無く大変ありがたい。
お腹を満たしたところで海を見ながら、ひたすらPC作業を進める。房総半島を抜けるまでは、船も殆ど揺れずに電波も良く入ったから、飽きたらスマホを見たり出来た。
房総半島を抜けてから電波が入らなくなってきた。外海に出たから少し揺れが出てきたがそうでもない。気にせずPC作業を進める。ここから伊豆各諸島近くをたまに近づきながらおがさわら丸は進んだ。
島近くだけは電波が入ったので、時折スマホを持って甲板に出てみた。
まずは伊豆大島が良く見えるところで、コロプラ土産をGetした。まだ動物園・空港CPがあるので、この島にもその内行きたいところだ。
次に15:00頃に三宅島に近づいてきたので、対岸取りを試みたが新しいAndroidだとGPSのみなので、陸の上に居ないと判定された。なので、古いスマホにSIMを差し直してトライ。何とか国盗り「三宅島」の対岸取りに成功した。この島にも空港CPがあるので、ここにも訪れよう。
最後に八丈島に近づいてきた。ここでも対岸取りを試みたが、何度やっても上手くいかなかった。そうこうしている内に、遠ざかってしまい電波も無くなってしまったので失敗してしまった。最悪帰りにもチャンスがあるから、そこでトライしてみよう。最悪八丈島は飛行機が飛んでいるので、金さえ掛ければ何とかなると思われる。
夕焼けの写真が全く残っていないので、曇っていたのか何をしていたのか全く覚えていないが、残っていないということは見れなかったのだろう。天気は良かったはずなので、全く暮れないということは無いと思うのだが。。。

気を取り直してPCを片付けて、19:00頃に夕食を食べにレストランに行った。いつも船内の食事はケチるのだが、前述通りおがさわら丸はSuicaが使えるのでレストランを利用した。そんなに高くなく、ローストビーフ丼を美味しくいただいた。
食後に甲板に出てみると、月が出てて中々良い雰囲気だった。やっぱり夕陽を見れた気がするのだが、こういうのは見逃さないはずだが昼寝でもしてたのだろうか。

ブレブレだが、何となく写真を撮る。雰囲気だけは伝わるだろう。おがさわら丸の甲板には、寝そべられるベンチとかあったりして、長い航海を少しでも楽しめるような配慮がされている。周囲は当然真っ暗なのだが、甲板には電灯があるので星はそこまで見れなかった気がする。
それでも夜空を見ながら寝そべるのは中々楽しかった。洋上なので蚊とかも居ないし、快適だった。
船内を楽しんだところでシャワーを浴びる。おがさわら丸には大浴場は無いが、シャワーブースはいくつかある。
明日はいよいよ小笠原諸島父島に上陸する。滞在時間は4時間強だが、それでも精一杯楽しみたい。2等和室の消灯時間が22:00頃だったと思うので、小笠原諸島を楽しみに眠りについた。
宿泊先:おがさわら丸内
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