御無沙汰ブログの割に濃くてながーい話です。
車載用メディアプレーヤー辺りの話。
このブログではNEXUS7から
NEC LAVIE Tab W(TW708/T1S)を繋いでいましたが、
2016年10月には、
Diginnos DG-D09IW2に替えています。あんまり書いてなかったんで、さっきのっけましたけど。
この変更の最大の理由はH.265ハードウェアデコードに対応した事。1世代後のCPUになって、
( ^Д^)「Atom?そんなに性能変わらんじゃんか(ウケケ」
等と思っている人もいるでしょうが、MRV的にはコレ、CPUよりもGPUの世代変更が大きいんですよね。世代変更によってハードウェア動画再生支援機能が増強されて、H.265デコードを初めてサポート。
いままでTW708でH.265を再生するとほぼCPUでの再生でこれが100%近い状態で再生していても一部の画質ではカクついていたりしていたのが、D09IW2に変えたとたんにあっさりと解決したわけで。CPUも40%前後で安定している。バッテリーも十分充電されるし至れり尽くせり。
こうなると、H.265で動画ファイルを用意しても問題なく再生できるので、移動用で別途H.264にする必要もなくなるのでだいぶ便利になった。
メディア管理はKodiを入れておけばいいので、あとはWi-Fi化したHDDを繋げれば、動画も再生できるし、ハイレゾ音源も普通に再生できるわけで。
( ^ω^)「エンコード環境も2018年に第8世代のCoffee Lakeに更新したので楽になる。」
という感じで使っていたんですけどね…。
→2017年8月
(;^ω^)「何か中心にシミみたいなのができたりできなかったり…」
何だろうな…、多分バッテリーか何かか?とも思っていたんですが、それが急にひどくなったのが、
→2018年8月
(ヽ'ω`)「アーッ!」
中心部分が一気に膨れて、ボディが変形、液晶は圧迫。
まぁ、原因はほぼほぼ常設だったため、バッテリーが連日の高温にさらされたこと。更に毎日エンジンをかけているときだけ充電していたので、更に電池劣化を加速させたようです。結局購入2年足らずでバッテリーが膨張→本体変形になったわけです。
(;^ω^)「うーん、どうするものか…。」
一昔前だと
自作PCを車載したりしていたんですけど、前のランエボの様にセダンでもなければ、さらに言えば車載PCは色々あってCPUやM/Bは他の端末にごっそり移設して今はケースだけが家に鎮座している状態なので、これを復帰させようとする気は毛頭ない。
更に難儀なのは、タブレットPCはタッチパネル操作が便利すぎて、このインターフェースを犠牲にしたくない。かといって近年タッチパネルの車載出来るディスプレイも少ない。ここでNICの様な小型PCで行うのも何か違うような気もする
(個人の意見やで)。
そんな中、Diginnosを発売するサードウェーブ社が法人向けにバッテリーレスタブレットPCを発表。
常識を覆す「バッテリーがないタブレット」が業務改善になる理由
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1805/09/news001.html
よくよく読んでいくと似てるんですよね。あたくしの状況と。
便利で採用→劣化始めて変形の流れなんて解りやすいわけで。
そのために考え出した結論はバッテリーレスの考え方。
充電を繰り返すような状況よりも、素直にエンジンかかっている間だけ運用できる端末だったら良いわけなんですよね、別に。でもね、
(;^ω^)「これ、個人に販売してくれないよね…。」
物がモノなのでね、確実に難しいわけで。
(;^ω^)「まぁ、OSも企業向けのWin10 LTSBだから、個人扱いだとめんどくさいだろうし…」
そんなわけで、とりあえずこの膨れた端末は修理に出そうと買ったお店のある某神戸三宮辺りの某ドスパラさんへ。
( ^ω^)「あのー修理依頼出したいんだけど」
( 店・∀・)「どの端末でしょうか?」
(;^ω^)「これなんですけどね」タブレットをスッ...
(;・∀・)「何ですかこれ?こんな変形の仕方、初めてみたんですけど」
(;^ω^)「え?単なるバッテリー劣化ですよ…」
といった感じで話が始まり、修理依頼を頼もうとしたところ、
( 店・∀・)「これ…、修理高いですよ」
(;^ω^)「でしょうね。何となくわかりますけど」
( 店・∀・)「これだと、購入金額よりも高い修理費になるので、それなら単純に新しい端末にする方が良いですね…。」
(;^ω^)「新しい端末ねぇ…」
( 店・∀・)「この8.9インチの端末も、
この間販売終了したんですよね。今だと10インチのモデルですけど…」
(;^ω^)「えー、中古品は無いのかな?」
( 店・∀・)「あそこにありますよ。これ同型機ですね…、中身もほぼそろってるな…、メンテも受けているので、これで12k円ぐらいですよ」
(;^ω^)「安いな、ケースもそのまま使えるし…」
結果、同型だけどCPUは型番上がってメモリも増えた中古品のDG-D09IW2”S”が追加になる。
(;^ω^)「バッテリーレスタブレットは個人販売は…」
( 店・∀・)
「してませんね」
結局、膨れたままのD09IW2は修理に出さずに持ち帰ることにした。
( ^ω^)「環境移行は知れてるな…」
ふと脳内ではバッテリーレスのことを考えていた。実際、修理に出す前にバッテリーレス化の実例は無いか調べていて、電池を外して外部電源を繋ぐ方法というのは数少ない。特に星の数ほど端末の種類があるので全て適用できるとは限らない。
そんなわけで、この膨れたD09IW2を
『バッテリーレス化して12V車載化してしまおう計画』を実行した訳です。
( ^ω^)「まぁ、どうせ捨てるタブレット端末だし、うまくいったらD09IW2Sは普通にWindowsパソコンになるし。」相変わらずのトライ&エラーで始まったわけです。
~~~~~~~~~~~~ここまでが前置き~~~~~~~~~~~~
( 神・∀・)「長いね前置き。」
( ^ω^)「このままいくよ。」
検証:D09IW2はUSB電源だけで動くか?
現状確認のために、本体を殻割してみた。写真は無い。膨れた端末は分解しやすくなっているので分解はたやすい。とりあえず膨れたバッテリーに遭遇して、バッテリーケーブルを抜いた状態でUSB電源に繋いでみた。
( ^ω^)「動きませんな」
( 神・∀・)「動きませんな」
簡単にはいかない。
( 神・∀・)「ということは…」
( ^ω^)「ほぼ決定だな。」
方法:疑似電池を考える。
さらに安直に考える。電池入力に、電池と同じ電圧・電流を与えて駆動させればと考えた。バッテリーレス化の情報を探していた時に、別のタブレット端末で、DC-DCコンバータを用いた直電駆動を行ったサイトがあったのでほぼほぼこれが参考になった。
個人的にはあんまり自作回路は好きではない。
以前、自作に近い素の回路でノイズに悩まされるというめんどくさい経験もあったが、今回は色々と試してから対策を取ろうと考えた。
必要になる高効率タイプのDC-DCコンバータを、

秋月電子の「OKL-T/6-W12N-C使用 小型高効率可変電源キット(降圧)」で用意して、
とりあえずバッテリーをまた弄らずに、本体のバッテリーコネクタに直接配線を付ける。
( ^ω^)「電源線は5本あるけど、赤2本は+、黒2本は-、白はバッテリー用のサーモスタットか。」
DC-DCコンバータには入力出力に平滑回路としての電解コンデンサを追加。

メイン電源はDC12VのAC電源、とりあえずコンバータ電源は4.0Vにセットして電源を加えてみるが…。
( ^ω^)「動きませんな」
( 神・∀・)「動きませんな」
簡単にはいかない。
( 神・∀・)「原理は合ってそうだけど…、この電源線、テストリードだけど、恐らく4A近く要る電源には細すぎるんじゃね?」
( ^ω^)「やっぱそうかな…、ちょうどいい線後で買ってくるわ。」
方法:疑似電池を考える。 Take 2
とりあえずみんな大好きAmonさんちのダブルケーブル0.50sqを用意して繋ぎ直す。
で、電源を繋いでやってみたところ…。
無事起動
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!

再生も問題なし。
( 神・∀・)「4.0Vだと若干電池ゲージも低いね。」
( ^ω^)「満充電時の電圧4.2Vにして電圧・電流を見ると12.0Vに対して最大でも0.85A程度なら10.2Wだから、4.2Vに対して約2.4A程度か…」

バッテリー用サーモスタットは30度前後で8.2kΩ程度あれば問題は無さげでしたが、特につながなくてもいい感じで。
作業:DC-DCコンバータを本体に収め…
(;神・∀・)(;^ω^)「無理だろ」
薄すぎて、基板は本体に入りません…。
とりあえずバッテリーからコネクタを取り出して、新しい電源ケーブルを接続して、コネクタ化。
DC-DCコンバータは本体には収納ができないので、

白ケースに収めて、背面にペタ。
常設したのがわかるくらいに日に焼けまくっている背面パネルに設置したのはエアコンの風でDC-DCコンバータを冷やす目的も含む。
で、テストも行う。

(*^ω^)「バッテリーの制約がなくなったから今後充電劣化の心配もないし、本体の設定もそのまま」
ただ、電池を電源に差替えているので動作としては電池駆動で使っているため、バッテリーゲージはそのまま動いているが、バッテリー設定を的確にしておけば、スリープには入らないようだ。
そんな感じでタブレットのバッテリーレス化は成功した訳で、
( ^ω^)「あとは配線の適正化とかあるけどね、ではいつもの」
毎度のことながら作業は自己責任です。今回の方法がどの機械でも行えるわけではなく、偶然と、トライ&エラーにより成り立っていることを前提とした内容です。
一部の機械には自作などの内容も含まれており、それによるケガや事故は各自の自己責任です。「この機械ならできますか?」という質問もお答えできません。
また今回の内容には一部メーカー名が表記されていますが、
メーカーを蔑むのではなく、ユーザーであるMRVが本来の使い方とは異なる、高温車内での放置などの環境にてバッテリー劣化へのトラブルに持ち込んだ自己責任による内容です。そのため、バッテリーレス化の作業によって生じる故障や破損はメーカーの保証の範囲外であり、修理保証もないものだということをお断りしておきます。本来の正しい使い方をすればここまでの状況に持ち込まれることは少ないということもお断りしておきます。
( ´_ゝ`)「こうも書かないといけない時代ですかね?」
(;^ω^)「そういうもんなんですよね。」