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イイね!
2024年09月04日

【完成したので】3Dスキャンと設計PDCAサイクルのLabyrinth《迷宮》へ【内容精査していく】

当初の予定では、
●3Dスキャナーの限界点を感じたので新スキャナ投入
●設計に迷いながら取付方法の決定、テストピース作り開始が3Dプリンターがまたトラブル
●テストピースによる取付実験から見えた問題点の精査
●本製作開始と迫るタイムリミット
●取付完成と河口湖遠征実験

といった感じの流れで後5話ぐらいの予定でしたが、

完成してるし、時間を延ばしたくない。
ということで、一気に2話ぐらいに圧縮することにしました。それも結構地獄な話です。

( ´_ゝ`)「とはいえ、本当は時間制約からの仮対応だし、実際は修正箇所は多いのでしょう?」

( ^ω^)「…………」

(#´_ゝ`)「何か言えよ」

というわけでレッツゴー。

3Dデータの作成が始まったのは2月も後半ぐらいの頃。

コンソールやとりつける天井や、天井はがしてパネル鉄板等の立体物をスキャンニングして形を起こしていきます。まぁ、前回の経験はあるので取り込みを頑張りましょう。



たくさんのマーカーを貼っていますが、これが現実みたいな物です。コンソールのようなのっぺらな物に関しては距離感は広さによってスキャンニングが難しいので、こういったマーカーを付けることで距離感と位置を逃さないようにします。後は光沢と黒色も苦手なので必要なら専用のマーキングスプレーなどを使っていますが使用せず、内装の場合は養生テープと白マスキングテープ+マーカーにて対応。


そこまでやって図面化していましたが……、

(;^ω^)「スキャナーの性能上、この大きさは難しい。」

手持ちのREVOPOINT POPは元々25センチ以内程度を読み込むことに長けた中型スキャナ。今回の様なメーター級の物に対しては弱い。特に対象物との測定はずらしてスキャンしていくのだが、通り込み環境の問題から同じ平面でもひずみが発生するようになっていた。何度か条件を変えても露骨に上手くいかないこともあり、図面を引きながら、再度スキャンを繰り返して、妥協点を探していたが、

結局広範囲スキャナが可能である新しい3DスキャナREVOPOINT MIRACOを導入。
これで取り込むことで、歪みの悩みはだいぶ解消した。あとは努力次第…。

問題は固定方法にもあった。いくら開発車両にレガシィがいるからと言って全く互換のない車のパーツだから問題点は必ず存在する。取り付け部分の設計については、そもそも存在しない車体取り付け部分を考えないといけないという点から始まっているが、これに関しては考えがあった。

前後どちらとも車体ルーフにおける左右方向のボディ骨格が天井を通っているのでこの部分を用いることは必須条件、あとはコンソールに必要な取付位置にネジ穴を用意すればよい。マップライト部分の取り付けはネジではなく天井内装に固定用のプラ土台があるだけの非常に単純な構造なのでネジ山等は皆無だ。

リア部分には12mmの肉抜き穴があるので、この部分に以前使ったナットリベットを使えば確保はできる。

一方でフロントにはナットリベットが通る穴がない。肉抜き穴は24mm。前に使った小判穴にネジを受ける方法は真円には使えない。挟み込む土台を入れることが難しいのだ。

その件と重なって問題になるのは、車体側・コンソール側双方の取り付け角度の問題。
前後ともにボルトを立てる角度は、コンソール側に対して、車両側も異なる。レガシィの場合は取付用の金具の曲げ角度でうまく吸収しており、少ないパーツで確保している事と、前後方向の取付位置はほぼ変動がなかったことも影響している。初期の設計ではその部分の角度差が6度ほどあった。これは結構きつい。

BRZに戻すと、この角度を吸収するパーツを作ることが必須になるが、こちらは素人DIY、金属加工は切断と穴開けが得意であって曲げや溶接は専門外だ。
金属パーツのみでどうにかしようとは考えていたが、結果は意外な方向へ。

樹脂と金属を組み合わせて土台を作る。
車体側の固定に樹脂を活用して保持性を高めて、コンソール取り付けに必要な角度と金属プレートは樹脂部分を必要な角度でカットしてサンドイッチすることで、剛性アップを図りつつ、樹脂部分にはネジ固定時のスペーサーにも対応できる。樹脂部分のカット計算は完全にFusion360で切り出せば簡単になる。

挟み込む金属板は2mmのアルミ板。曲げ加工の必要がなく、切断と穴あけとナットリベットだけで収められたので、大分作りやすくなったとはいえ、実際のところ、ここまでがっつりと3Dソフトで作っているものの、感覚で作っている部分もあるのであまり具体的な数値を用いているわけではない。なので出来上がった図面の数値がかなり細かいのは結果論で出来上がった部分が多いので、これを金属板で寸法を出すんだよね……再現できるのかは心配だ。

そんな感じでどんどん図面を書きながら、テストピースの造形も始めて行く。
と思ったら3Dプリンタが少し不調になった。

(^ω^;)「工作前にヘッドや加熱ノズルのオーバーホールやったら、部品の組み方間違えた。」

(#´_ゝ`)「おい」


取り付け部分よりも先に手を出したのは隙間埋めのボディパーツ。

隙間埋めのボディパーツの設計は造形的にコンソールの延長線上になるような造形も考えたが、そのあたりの立体造形が難しかったので、今回は取り込んだ3Dデータをもとに足場を作る。コンソールの形状を囲むデザインを作り、デザインをオフセット幅で複数の枠を作ると、そこから上下に図面を押し出してソリッドパーツを作る。ソリッドパーツはコンソールの下部の形状と、天井の平面形状に沿って切り出される。そこからコンソールの素材の太さを考慮した凹型にしてくぼみにコンソールを挟み込めば、隙間を埋められる。

デカいので分割して造形して、繋いでいきます。テストピースが出来たので実際に車に置いたらどうなるかをみます。



あ、これダメだな。


仮置きの時のイメージと比べて気になったのはバックミラー視界。コンソールによる死角は少ないと思ったが、やはり設置位置が悪く、丁寧にしすぎた。
設計をやり直す。

前部分は干渉域がギリギリだったので比較的余裕のある後ろ部分を持ち上げる。後ろを持ち上げるということは、コンソール自体が傾くのと、コンソール後部の加工が必要になる。周辺の図面も自動的に変化していくのはデジタル設計の良いところだが計算処理が重い。

コンソールの加工箇所は、隙間埋めのボディパーツの設計から弾き出せた。天井の形とコンソールの下部の形状の位置関係はある一定の場所から逆転するのでその部分に出来る形状はコンソールにとって不要な部分となる。それを3Dプリンタで造形して型を作ったら、



その方をあてがって、切る。寸法とか計ってないけど、なんとか上手くいくと思えるのは完全に3Dスキャンによる絶対的精度を根拠もないのに信じているからだろうな。普通に考えたら変な話だ。

更に計算をやり直していきながら隙間埋めのボディパーツの造形も完了。更に運用に必要なパーツもそろい始めてきた。必要なリア部分の再設計も目処が出来たが、しかしまだ鬼門となっている部分が決まらずにいた。

(;´_ゝ`)「フロントの固定方法ですね……」

(^ω^;)「そうね」

次回はその辺りの話と固定までを一気にお話します。

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Raybarneさん

この記事へのコメント

2024年9月5日 19:01
見事なセッティングですね😆

さすがは職人といった作業ですね♪

続きも楽しみにしてます😁
コメントへの返答
2024年10月7日 22:58
大体こうなる……的な感覚でやって、詳しい計算は全て3DCADにお任せしている感じです。
昔ほど定規持ってあれこれしなくても出来るので職人っぽく見えてしまいます。
次回で一巻の終わりの筈なんですがねぇ。

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「【生存報告】おまけネタ投稿延長と3Dプリンタ整備に伴う投稿遅延のお詫び【カオスメモではない】 http://cvw.jp/b/168386/48368144/
何シテル?   04/13 01:41
 鳥取県の片田舎でレガシィという目立ちづらい車に乗っていましたが、次の車はBRZという解りやすく激しそうな車になりました。 「おもしろいと思えばやってみる...

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