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OX3832のブログ一覧

2023年04月18日 イイね!

プロとの0.2秒差を紐解く(後編)

プロとの0.2秒差を紐解く(後編)それでは後編です.前編は6コーナーの進入まできてちょうど半分.この時点でプロからは0.1秒の遅れですから,計算的にはピッタリ合う感じですね.

話が少し逸れますが,路面温度40℃のこの状況で,CR-Sがこれだけ周回してもタイムがさほど落ちない(せいぜい0.1~0.2秒)というのは意外でした.TC1000だともっと明確に落ちてきた気がするのですが,サイドウォールの剛性が高い分,横方向に酷使される分にはヘコタレない特性なんですかね・・・?

8~9コーナー



前回述べた通り,私(青)は7コーナーのエイペックス狙いで立ち上がっているので,高いボトムそのままに加速を続けられます.そこから8コーナーに進入する訳なのですが,ここでも2→3速への引っ張りでプロ(緑)の方が車速が伸びてますね.

そこからプロ(緑)は,シフトアップ操作が終わった左手がステアリングに戻る前に,もう切込みを始めています(↓).



当然シフトアップが終了した直後はアクセル全開な訳ですから,プロ(緑)はステアリング→アクセルOFFの順で操作して8コーナーに進入しているという事になります.一方,私(青)の方はアクセルOFFとステアリングが同時くらいです(↓).



なるほど.この操作の違いが8コーナー進入時の見解の違いに繋がっている訳ですね.プロはステアリング→アクセルOFFの順で操作してもフロントが入って行かないので「アンダーと感じる」のに対し,私の方はアクセルOFF→ステアリングの順で操作するのでフロントが入って行くのを感じながらステアリングを切り込むので,「アンダーと感じない」という訳ですか・・・.

これは難しいな.8コーナー進入時のクルマの姿勢がプロと私とでは違うので,解決策としてアドバイス頂いたトーアウトが,私のドライビングスタイルとマッチするかどうかは分かりませんね.実際,プロは切り込んだ後がアンダーなので,アクセルOFFの時間が長いですが,私は逆にアクセルを全OFFする必要がなく,10~20%くらいアクセルを開ける余裕が残っているんですよね(↓).


(↑8コーナー進入でアクセルOFFした後,車速の落ち方が私の方が鈍いのは,微妙にアクセルを開けているから)

言い替えると,全OFFすれば私はもっと曲げられるので,私にとってはココは全然アンダーじゃないんですよ.じゃあ,私のドライビングの仕方が間違っているのか?というとそんな事はなく,9コーナーの立ち上がりは私(青)の方が車速が伸びてます(↓).



車速が伸びた結果,ここでプロからの遅れは0.05秒差まで縮まっているので,私の走らせ方も間違いではない気がします.う~ん・・・これはドライビングスタイルの違いかなぁ~? トーアウトを採用すべきかどうかは悩ましいですね.

ちなみに,8コーナー進入時の車速の落ち方が私の方が大きい(=プロの方が車速が伸びてる)理由は何なのかな?と思い,ライン取りを見てみたところ(↓),


(↑は色が変わって,赤:プロ,青:私です)

最初の切り始めは前述の通りプロ(赤)の方が早いのですが,切り込みの量自体は少なく,逆に私(青)の方が一気に切り込んでいるようです.つまり,操舵抵抗がプロ(赤)の方が小さく,それ故に車速が伸びていたという事のようです.言い換えれば,これは「私は8コーナー進入で速度を落とし過ぎ」という事で,実際,上のライン取りを見ると8コーナー出口は外側の縁石に寄せ切れていませんし,もっとボトムは上げられたようですね・・・(これがこのラップでS2:18秒を切れなかった理由かなぁ~?).


10~11コーナー
さて,ここまででプロとの差は0.05秒.かなりイイ感じなのですが,残る最後のS3でプロに突き放されます.まずは10コーナーのブレーキング(↓).



ここは今回,私は意図的に10コーナーのRに沿ってブレーキングをするのではなく,改修前の直角コーナーだった時代の10コーナーと同じようなアプローチをしてみました.何を言っているか?というと,



右(イン側)に寄せながら緩くブレーキング(青線)をするのではなく,真っ直ぐ行ってドーン!と1発短く・強くブレーキングをして,そこからスパッ!とステアリングを切り込む(赤線)ようにしました.こっちの方がタイヤを縦と横で分けて使えるので,ブレーキング時にタイヤがロックしにくく,車速の落ちも早いので3→2速へのシフトダウンでオーバーレブしにくいと思ったためです(前回は結構ココのダウンシフトでレブに当てていた・・・).

加えて,スパッ!とステアリングを切った後にタイヤに余力が残っているので,アクセルも開ける事ができ(↓),



これによって,6コーナー進入時と同様に,強大なヨーを発生させてリアの破綻を誘う事が出来ると思ったからです.実際,今回は11コーナーの手前でリアを振り回す事が出来るようになり,角度調整(クルマの向き合わせ)が随分と楽になりました.

これがこのクルマの正解でしょ!と内心では思っていたのですが,しかし,プロは全く違う走らせ方をしていたようです.まずコメントにもあった通り,「10コーナーではハードブレーキをしない方が取り分があった」ようで(↓),



プロ(緑)はユルユルと10コーナーのRに沿ってブレーキングをしており,全体的に車速の落ちが鈍く,瞬間的に0.2秒差まで突き放されました.そこからブレーキングを終えた後,10~11コーナー区間は私(青)の方がアクセルを踏んでいるので,旋回速度が高い分,再び0.1秒差まで詰め寄れるのですが,トータルで見ればこのセクションだけでプロから0.05秒遅れてしまう結果となっています.それでも「これら全ては11コーナーを早く駆け抜けるため!」と思っていたのですが,ここでプロの技量を思い知らされます・・・.


11~12コーナー
先に両者のライン取りを示します(↓).


(↑は赤:プロ,青:私です)

これを見ると,私(青)の方がプロ(赤)よりも11コーナーに対して外側からアプローチし,クリッピングポイントをエイペックスの手前に持って来れているのが分かると思います.その結果,切り返しの12コーナーに対して浅い角度で進入する事も出来て,ここのS字をなるべく直線的に立ち上がる事ができ,ホームストレートで車速が伸びそうな気がするじゃないですか?

違うんですよ・・・

プロ(赤)の方がライン的に苦しそうに見えるのに,アクセルをなかなか踏めなそうに見えるのに,プロの方がボトムも高くて,早くアクセルが踏めているんです(↓).


(↑は色が変わって,緑:プロ,青:私です)

これのせいで再び0.2秒まで差を広げられ,この差が40秒台(プロ)と41秒台(私)という大きな違いを生んでいるんです.一体なぜ? プロはココで何をやった??という感じです.

(―‘`―;)ウーン…

ここで再びプロのコメントを読み返してみると,私が「11コーナーのアンダーが気になりませんか?」と聞いているのに対し,「いや,気にならないよ(=出てない)」と仰っています.そして「ステアリングを入れていくタイミングとか,ブレーキのタイミングとか(が間違ってるんじゃない?)」とも仰っています.

一体何が間違っているんだー!?とデータを見返してみると,気になったのがこのポイント(↓).



プロ(緑)はアクセルを開けて加速体勢に移っているのに,私(青)はアクセルを踏もうとしたらガクッと失速しています.このポイントはどこだ?とライン取りを確認してみると,ちょうど11コーナーイン側の縁石を降り始めた辺りから(↓),



完全に縁石を降り切った辺り(↓).



えっ!? ここで何で失速するの・・・?? 理由が分からないので車載を何度も見返してみましたが,車速が落ち切るのを待ってからアクセルを踏んでいるようにしか見えず,おかしな点が見当たりません.

( ˘•ω•˘ ) ウーン…

ここで考え方を変えて,私がミスをしているのではなく,プロが何かしらのワザを使ったと捉えてプロの車載を見返してみると,気になるポイントが2つありました.


1つ目は,11コーナー進入時のカウンター(↓).



コレ,左側のフリクションサークルを見ると,アクセルを開けながら(加速しながら)カウンターを当てているんですよね・・・.FRならばともかく,FFで一体どうやったらこんな事が出来るの??


もう1つは,11コーナーでアクセルを踏み始めるポイント(↓).



手前でカウンターを当てないといけないくらい,向きが変わっているからこそだと思いますが,11コーナーの縁石にのる手前から,もうアクセルを開け始めているんですよね・・・.こんなトコから開け始めれば,そりゃ出口で12コーナーに寄って行くようなライン取りになるのも納得なのですが,どうしてココから踏んで曲がれるんだ!?

_| ̄|○lll ワカラン…

ヒントはプロの右足の動きにあるような気がするのですが,ちょうど手で隠れて見えないんですよね・・・(↓).



ココだけはどうしても解き明かせませんでした(泣).


以上,プロとの0.2秒差を紐解くでした.纏めると0.2秒(厳密には0.22秒)の内訳は以下のようです.

  S1の差(+0.16秒) ・・・ 私の1コーナーの突っ込みが甘い
  S2の差(-0.11秒) ・・・ ドライビングスタイルの違い(好みに対するセットアップの差)
  S3の差(+0.17秒) ・・・ ロガーデータじゃ分からないプロのワザ

S1の突っ込みはもっと腕を上げてからでないと危険がアブないので,ここの遅れは捨てます(S2終了時点で0.05秒遅れなら十分です).一方で,S3の0.17秒は取りにいきたいですね.どうすればそれを取りに行けるのか? 現時点では分かりませんが,引続き車載とデータを分析して,何とかヒントを見つけ出したいと思います.
Posted at 2023/04/18 00:09:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2023年04月17日 イイね!

プロとの0.2秒差を紐解く(前編)

プロとの0.2秒差を紐解く(前編)前回のコメント編に続き,今回はどこでプロが0.2秒を稼ぎ出してきたのかをロガーデータを中心に分析してみたいと思います.

比較対象はプロに乗って頂く30分前に出した自己ベストのデータ.コンディションの違いは,気圧で+0.4hPa,気温で-0.3℃,湿度で+5%とほぼ誤差レベル.厳密に言えば私の方が優位なので全く言い訳の出来ない状況ですね.純粋に腕の差でこの0.2秒が生まれています.


では,1つ1つ細かく見ていきましょう(緑:プロ 青:私).

1コーナー進入



いきなりプロ(緑)に大きく引き離されていますね.プロ(緑)の方が車速が3.6km/hも高いです.この差はスタートライン通過時から生じているので,最終コーナーの立ち上がりから差が生じているのか?と思い,グラフの右側に目を向けるとプロ(緑)は一直線に車速が伸びているのに対し,私(青)は段付きになっていますね(↓).



「ああ,これは・・・」と思い,車載を確認してみると(↓),



やっぱり.プロのシフトアップインジケータは「レッドランプ」になっています.一方の私は(↓),



「グリーンランプ」になっています.つまりプロは+400rpm程度,2速で引っ張っているという事ですね.この差が違いを生んでいるようです.ただ,3.6km/hの速度差が生じた理由はそれだけでなく,ブレーキングの開始ポイントもプロの方が奥のようです.

【プロ】


【私】


電光掲示板との位置関係を見れば一目瞭然ですね.距離にして約9m程度はあるでしょうか.ほぼ2車身分くらいですからかなりの差ですね.つまり私は「1コーナーの突っ込みが甘い!」という事なのですが,コレ,なかなか難しいんですよねぇ・・・.

というのも,1コーナーでこの辺りまで突っ込んでしまうとステアリングを左に切りながら~,ブレーキを踏みながら~,シフトダウンしながら~,ヒール&トゥを決める!という両手・両足の操作を全て同時に行う必要が出てきます.コレ,アマチュアにとっては滅茶苦茶リスキーで,1個でも操作を間違えるとこうなります(↓).



まぁ「間違えなければいい」と言われればそれまでなのですが,私はプロじゃないので自分の技量をそこまで信用出来ません.無理なもんは無理と割り切って,最近は突っ込まなくてもタイムを縮められる方法を探っていたのですが,やっぱり40秒台に入れるにはコレが必要なんですねぇ・・・.

う~ん,あんまり気が進まないのですが,避けては通れなさそうなので,上手くやるためのヒントが何かないかなぁ~?とプロの車載を見返してみると,



うわっ! ヒール&トゥ後のシフトアップインジケータが「グリーンランプ」だよ.これってプロでもシフトダウンで回転数が8000rpmを超えてしまっているって事じゃないですか(=減速時間が足りてない).やっぱりここまで突っ込むと操作に使える時間が短過ぎんだよ・・・と思いつつ,スロー再生をしていて1つ気づきました.







あっ! シフトダウンのために左手を放す直前,プロはステアリングを一度真っ直ぐに戻してる! これによって同時に行う操作を1個削っているんですね(=ヒール&トゥ中はステアリングを切らない).なるほど.これが短い時間で全ての操作を成立させるためのワザなのか.これは1つ勉強になりました.

・・・と,いきなりコーナー1個で情報量過多ですが,このコーナー1個で0.3秒の差がついてしまっているので,今回は詳しく見てみました.


2~4コーナー



1コーナーのアプローチが異なるので,2コーナーの走らせ方も変わります.私(青)の方は1コーナーで強く・短く止めた後,一度アクセルを踏んで2コーナーにアプローチしています.このため,エンブレが良く効くのでフロントタイヤの縦のグリップに余力があるようで,その余力を横のグリップに割り振り,2コーナー通過時点のボトムスピードは私(青)の方がプロ(緑)よりも高くなっています.これによってブレーキを残し続ける必要のあるプロ(緑)に対し,私(青)の方は高いボトムスピードのまま加速体勢に移行出来ているようです.この結果,3~4コーナーの通過速度は私(青)の方が高くなっています(↓).



これでプロからの遅れを0.16秒まで縮めています.これが私なりの「突っ込まなくてもタイムを縮められる方法」なんですが,トータルで見るとプロのやり方の方が速いようですね・・・.


5~7コーナー



車速で見ると,5コーナー~6コーナー進入にかけては両者に差がないように見えるのですが,実は両者のラインは全く異なります.


(色が変わって,赤:プロ 青:私です)

プロ(赤)の方は,5コーナーのエイペックスにつくために若干アクセルを戻しつつ,そのまま最短ルートで6コーナーへと進入していくのですが,私(青)の方は5コーナーのエイペックスは無視して,4コーナーの立ち上がりからアクセル全開! 外側に膨らんでいくのも構わずアクセルを踏み続けています.6コーナーへのアプローチの仕方が全く異なるのに,これで速度は同じというのが非常に面白いですね.

ちなみに,なぜ私(青)は5コーナーを無視しているのかというと,6コーナーに進入する前(ブレーキングを開始する前)にクルマの向きを変えたかったからです.FF車がブレーキを使わずにクルマの向きを変えるためには,強大なヨーを発生させてリアを破綻させるしかありません.そのため,意図的にステアリングを切った状態でアクセルを踏み続けました.


(↑1G以上の横Gを3秒間出続けています)

これによって,6コーナーに対して巻き込むような動きを作る事ができ,ブレーキによるクルマの角度(向き)の調整を「6コーナーでインに寄るため」ではなく,「7コーナーのエイペックスを狙うため」に使えます.結果,プロ(緑)よりも5km/h高い速度で6コーナーを旋回する事が出来ているようです.言わば「距離よりも速度を重視した」走らせ方ですね.

これのおかげで,1コーナーでついたプロとの差を0.1秒まで縮める事が出来ました.


ここまででようやく半分といったところなのですが,既にブログが長くなってしまっているので今回はここまで.
次回に続く)
Posted at 2023/04/17 00:36:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2023年04月16日 イイね!

プロの感想 ~加藤正将プロの場合 その③~

プロの感想 ~加藤正将プロの場合 その③~自己ベストはマークしたものの,プロに更にその上の世界を示された日光でしたが,いつもの通りプロから頂いたコメントを纏めておこうと思います.

コメントに入る前にコンディションの情報を.走行台数はプロを含めて2台(苦笑)なので全周クリアラップが取れてます.気圧は1001.4hPa,気温は17.1℃,湿度は30%,風向きは南南東で3.7m/sという感じでした.

ベストラップは前回示した通り 40.914(S1:9.256 S2:18.185 S3:13.473).



これは全15周の9周目(計測7)にマークされたもので,S1・S3はセクターベストです.S2は4thベストとちょっと落ちますが,それでもセクターベストとの差は僅か0.065秒です.


では,走行後に頂いたコメントを.

 ・足はほとんどやる事がない
 ・ただ,8~9コーナーでアンダーステアがもう少し消せれば限界は上がるかな・・・?
 ・(8~9コーナーで)クルマとしては,ほんのちょっとだけアンダー
 ・色々試したが,アクセルを抜くのが一番良い
 ・抜いてフロントをしっかり押しつけると8コーナーで曲がっていってくれる
 ・直し方としては,フロントのトーをOUT0'30とか
 ・切り始めで曲がっていって欲しい
 ・もしくは,リアのトーもOUT0'10にして前後OUT側に振ってみるとか
 ・あとは,リアの車高上げ(半回転~1回転)くらいかなぁ~
 ・若干アンダーではあるものの安定はしているので,これが完成型と言われてもおかしくはない
 ・乗り方であと0.2秒くらいはあるんだろうな,という感じ


「3~4コーナーの切返しでレスポンスが遅くないか?」と聞いてみると,



 ・そこは別に気にならない.今くらいでイイと思う
 ・一番タイムが上がりそうなのは・・・8~9コーナーだけですね
 ・アンダーが消えれば,1~2コーナーは少しだけ旋回が上がるかもしれない
 ・それで,ニュータイヤ使って40.5秒くらいは狙えるかな?


「外から見ていて11コーナーの走り方が私と大分違ったのですが,ここはアンダーが気になりませんか?」と聞くと,



 ・気にならないですね
 ・(このバランスで良いんですね?と聞くと)そうですね.これで正解だと思います

反対に加藤さんから「11コーナーでどういう感じなんですか?」と聞かれたので,「上手く向きを変えられないので,意図的にリアを出して,無理やり角度を合わせて曲げている」と伝えると・・・,

 ・そこはステアリングを入れていくタイミングとか,ブレーキを入れていくタイミングとか
 ・色々試したんですけど,10コーナーではハードブレーキをしなかったです
 ・(コーナーのRに沿って,スゥ~っと入って行く感じですか?と聞くと)そうそう,そんな感じ
 ・その方が取り分はありました
 ・まぁ,とにかくクルマとしてはハイレベルな感じですよ
 ・多分,細かいトコを詰めていけば(オーナードライブでも)40秒台は出せると思う



 ・セッティング的には8~9コーナーがアンダーなので,そこでちょっと稼げるくらい
 ・今はそこでアクセルを抜いて待っている時間が長い
 ・(それを待たない感じにするんですね?と聞くと)そうですね.そこでもっとアクセルを踏んでいければ
 ・9コーナーは無条件で全開で踏んでいけるので,(問題は)8コーナーですね


・・・という感じでした.

私が乗った時も「リアが上手く動いてくれて,バランス的にはちょうど良いかなぁ~」と思っていたのですが,プロからも同じコメントが頂けたの,で私のモノサシ(感覚)がズレていない事を確認出来て良かったです.指摘頂いた8~9コーナーのアンダーに関しては,私はあまりアンダーを感じず,「ドライビングで修正する範疇かな?」とも思っていたのですが,プロの経験値からするとまだ少しセットアップで煮詰められる部分があるようですね.この情報は収穫でした.

加藤さんはどちらかというと,フロントエンドが強いオーバーステア気味のクルマの方が好みなはずなので,アンダーステア気味に仕上げる私のセッティングだともっと不満が出るかなぁ~?と思っていたのですが,高速コーナー以外では特に不満が出なかったのも嬉しかったポイントです(前回のTC1000で述べた通り,やっぱりプロが好きそうなセットアップに仕上がってますね・・・笑).一方,フロントエンドを気にするドライバーであるが故に,進入のちょっとしたレスポンスの違いには鋭敏なはずなので,その加藤さんをして「8コーナーの進入で足りない」と仰っているんですから,ここは要改善だとも思います.

ただ,コメントの中に「フロントに荷重を掛けて,ちゃんと潰すと曲がる」というのも出ていたので,これはCR-Sの特性が影響している部分もありそうです.A052だともうちょっと潰さなくても曲がるはずなので,トーの調整はどうするか考えたいと思います.


最後に,加藤さんは限られた時間の中でクルマの限界を引き出してくれるので,時にこんな事もありますが(↓),



逆を言えば,「これ以上はプロの技量をもってしても対応出来ない領域」というのを知る事が出来るので,アマチュアの私がどこまではやって良くて,どこから先はダメなのか?も教えてくれて助かります.こんな点も含めて,まだまだドライバー側でやれる事をいっぱい学ばせてくれたので,加藤さんには本当に感謝です!


以上,7年振りに頂いた加藤さんのコメントでした.

加藤さん,今回はお手本となる貴重なデータをたくさん示して頂き有難う御座いました.<(_ _)>
これからロガーデータと睨めっこして,詰め代を見出したいと思います.
Posted at 2023/04/16 01:16:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2022年06月22日 イイね!

違和感の正体

違和感の正体前後編の長い話になりましたが,プロ(蘇武さん)との比較で現状のクルマの問題が洗い出せました.

ここから何をどう変えて試していくか?のプランも頭の中で描けてきたので,早速,次のファミ走で試してみようと思うのですが,残念ながらTC1000のファミ走は暫くの間,土・日の枠がないので,土・日で確認するならどこか別のコースに行く必要がありそうです・・・.
(有給取って平日に行くしかないか??)

それはさておき,前回の蘇武さんとの比較の中で明確に私のドライビングの問題点として分かったのが,洗濯板への進入から始まる最終複合前半部分のアプローチ.ここをどう直すべきか? 蘇武さんの車載を見返して勉強しているうちに,なんとも,えも言われぬ違和感を覚えました.



上手く言葉に出来ないのですが,左高速コーナーから洗濯板へアプローチする際の蘇武さんの操作が何かおかしい・・・.









何が,どうおかしいのか?は分からない.でも,自分だったら絶対やらない事(避けてる事)を何かしている事だけは分かる・・・.一体なんだ? 何をしているんだ? 何をおかしいと私は感じているんだ??と何度も自分の車載と見比べ,数日掛かってようやく気づけました.



ああっ!? そういう事かー!! Σ(*゚ロ゚) !!


前回,洗濯板を抜けた後,12コーナー(20R)に向かって私はIN側に,蘇武さんはOUT側に向かっているお話をしました(↓).



OUT側に向かった方がメリットが多いのは理解しているのですが,私の感覚だと蘇武さんのこの舵角(↓)で曲がれる気がしないんですよね・・・.



曲がれる気がしないから,蘇武さんより多く私はステアリングを切っているのだと思うのですが,最初にこれを見て「あ~,私ってまだココのブレーキングでビビっているのかぁ~」「プロはもっと少ない舵角で抜けてるんだから,もっと気合入れて突っ込まないとダメなんだなー」なんて思ってました.

しかし,違ったんです.プロは「気合」で突っ込んでいた訳ではないんです(当たり前ですが・・・).ちゃんと突っ込むために,少ない舵角で抜けるために工夫をされていたんです! それが私が感じた違和感の正体でした.


この仮説を検証するためには,DigSpiceで走行軌跡(ライン取り)を確認するのが一番良いと思い,データを引っ張り出してみたのですが・・・,



ダメだ.ⅢじゃGPSの精度が足りない・・・(やっぱりそろそろⅣが必要か).仕方がないので,コース図と車載を見比べながらラインのイメージを手書きで引いてみると,恐らくこんな感じのはず(↓).

【私】


【蘇武さん】


違いが分かりますかね? 左高速コーナーのIN側の縁石を抜けた先の,ブレーキングを開始する直前の位置取り(ポジショニング)が違うのですよ.私(青)は左高速コーナーのIN側の縁石をかすめた後,洗濯板に対して真っ直ぐアプローチしているのに対し,蘇武さん(緑)は左高速コーナーのIN側の縁石から離れず,ステアリングをそのまま左に切り続けた後,スパッと洗濯板に向けて右にステアリングを切ってブレーキングをしているんですね.


これが証拠画像です(↓).



私(下)に比べて蘇武さん(上)は左高速コーナーのIN側との距離が近く(左側の赤線の位置),ベタッとIN側に張り付き続けているのが分かると思います.そして,この際のステアリングの舵角(右側の赤丸)にも注目.私(下)は洗濯板のブレーキングに備えてステアリングをニュートラル状態に戻しているのに,蘇武さん(上)はまだ左側に切り続けています.

つまり,洗濯板への進入時,蘇武さんの方が洗濯板から遠い=コース幅を広く使っているという事で,洗濯板に対してよりOUT側からアプローチしているため,進入のラインが緩やかとなり,私のような大舵角をクルマに与えなくても速度を落とさず曲がれる・・・というメカニズムだったようです.

更に言えば,左高速コーナーでエイペックスを過ぎてもまだ左側にステアリングを切り続ける事で,ブレーキング直前まで左旋回のヨーモーメントが発生し続けますので,そこからスパッと右に切返す事で,左→右とまるでドリフトのフェイントモーションを入れたかのような急激なヨー変化を発生させ,それによってクルマの姿勢を意図的に崩し,オーバーステア状態に近づけて更にクルマを曲げる(ステアリングを切らなくて済む)・・・というテクニックも駆使されているように見えます.

いやはや,さすがはプロですね.恐れ入りました・・・.


以上,違和感の正体でした.

なぜ私が蘇武さんの操作に違和感を覚えたのか?というと,洗濯板の手前であんなにスパッとステアリングを切れない(切ったらリアがフラフラする!)というのを経験則的に身体が覚えていて,「その操作は避けろ!」とシグナルを出していたからでしょうね.頭で理解出来ていないのに,身体が拒否反応を示すので,その感覚のズレが「なんかおかしい・・・」という違和感を生んでいたのだと思われます.

いずれにせよ,洗濯板への突っ込みを「気合」と「根性」でやる前に気づけて良かったです(笑).
ポイントは左高速コーナーを抜けた先のポジショニング!(↓の赤丸)



次回の走行では,ここを意識してトライしてみたいと思います.
Posted at 2022/06/24 01:15:16 | コメント(5) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2022年06月21日 イイね!

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(後編)

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(後編) それでは後編です.

前回はヘアピンまでプロ(蘇武さん)との比較を行い,蘇武さんが求める『正解』に対してクルマ側が応えていない部分を2点確認する事が出来ました.

コースはまだ半分なのですが,さてここから先どれだけ出てくるのか? ある意味楽しみです(苦笑).

インフィールド



ヘアピンの立ち上がりで私(青)の方が先行したものの,そこからの加速で蘇武さん(緑)に追いつかれ,進入のブレーキングとなります(左側の赤丸).ここで蘇武さん(緑)の方が私(青)よりもブレーキングの開始が約5mほど遅い点に驚かされます.ほぼクルマ1車身分ですが,「どうやったらそこまで詰められるんだ??」と見てみると,このインフィールドの攻略法が蘇武さんと私で全く異なる事が分かりました.



色が変わって申し訳ないですが,赤が蘇武さん,青が私です.ヘアピンを立ち上がり,6コーナー(26R)の縁石に右側のタイヤを乗せて,インフィールド1つ目の7コーナー(30R)に向かっていく訳なのですが,ココの寄せ方が蘇武さん(赤)は非常にタイト.

6コーナーのこの時点(↓)でもうステアリングを切り始め,


(蘇武さんの方が切り始めるタイミングは早いのに,左下のボールが真ん中から動いてない点が興味深い・・・)

8コーナー(13R)の白線位置で見てもらうと分かり易いかと思いますが,ここまで(↓)クルマを寄せています.



インフィールドの進入で徹底的に最短距離を行っている感じですね.そして,ここからブレーキングとなる訳なのですが,ロガーデータを見ると,私の方が一気に車速を落として,車速を落とす事でクルマの向きを変えようとしている(フロントで向きを変えようとしている)のに対し,蘇武さんの方はタイトなライン取りの中でリアを動かして向きを変えようとしているのが見てとれます.

結果的に,この日のコンディションでは私のEF8のリアは粘ってしまい,蘇武さんのイメージほどリアが動かなかったのだと思われます.これが走行後に蘇武さんが仰った「リアの滑りが途中で止まってしまう」「ボトムのトコまで届かない」というコメントに繋がっていると思われます.つまり,ココでも蘇武さんが描く『正解』にクルマが応えてないという事なのでしょうね・・・.


バックストレッチ~左高速コーナー



インフィールドで蘇武さんが思い描く通りにクルマが動かなかった事が原因だと思いますが,ヘアピンとは異なり,ここからの加速は私(青)の方が良かったようで,0.15秒ほどリードしています.


洗濯板
バックストレッチでの加速で私の方が伸びた分,洗濯板への進入速度も高い訳なのですが,それ以外は取り立てて大きな違いはない・・・と思いきや,洗濯板の縁石の上にいる時の舵角は大きく異なりました.



蘇武さん(上)の方が舵角が少なく,少ない分だけ車速の落ちも緩やかです.つまり,旋回速度は蘇武さんの方が高い事になるので,これで先程の0.15秒のリードも消し飛んでしまいました・・・.


最終複合コーナー
洗濯板の上であれだけ舵角が違うのですから,その先の12コーナー(20R)に対し,インに向かって行く私と,アウトに向かって行く蘇武さんという違いが生まれます.どちらが正解か?と言えば,そりゃアウトに向かって行く方向ですよねぇ・・・.



旋回半径を大きくとれるのでボトムも上げられますし,クルマのロールも使えますし,最終の13コーナー(17R)に対しても浅い角度で進入出来ます.その結果,蘇武さん(緑)のロガーデータはキレイにV字を描いており(↓),



対する私(青)はフロントタイヤのグリップと相談しながらコーナリングしているので,W字になってしまっていますね・・・.ここはクルマの癖云々ではなく,純粋にドライバーの腕の差かな?と思います.蘇武さんに走行前に言われた「アタックラインの時は良い姿勢なんだけれど,計測ラップ中の姿勢が~」というご指摘を思い出してしまいました.

_| ̄|○lll ガクッ


以上,『正解』を知っているプロとの比較結果でした.

今回炙り出されたクルマ側の癖を纏めると,以下の3点のようです.

 ①高速コーナーで旋回中に失速する(VTECから外れる)
 ②低速コーナーでフロントの接地感が一定でない
 ③旋回ブレーキを使った際に,リアの滑りが足りない

それぞれ対策案を薄ぼんやりと見えているので,次の冬に向けてセットアップの変更を進めて行こうと思います.手っ取り早いのは,蘇武さんからアドバイス頂いた「リアタイヤの内圧」ですかね.引続きTC1000を走り込んで最適解を探っていきたいと思います.

改めて,今回『正解』を示してくれた蘇武さんには感謝致します.<(_ _)>
たった9分/4回のアタックラップでしたが,勉強になる事が盛沢山でした.

現状のEF8は蘇武さんの要求に応えられないクルマとなってしまっていますが,これから尖らせていきたいと思いますので,仕上がった際は,また乗って試して頂けると幸いです.本当に有難う御座いました!

Posted at 2022/06/22 07:48:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記

プロフィール

「ReSpec 性能レポートの熟読 その② http://cvw.jp/b/1684331/48621262/
何シテル?   08/26 19:21
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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実家でお買い物カーとして活躍していた208が廃車となってしまったため,代替えとして新しく ...
プジョー 208 プジョー 208
20年走ってくれたティグラに代わって実家にやってきた新車(なんと21世紀を迎えてから初め ...
オペル ティグラ オペル ティグラ
アンドロストロフィーのティグラの活躍に一目惚れし,母が乗り換えを検討した際に猛プッシュし ...

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