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OX3832のブログ一覧

2022年06月24日 イイね!

逆バンク→正バンク考察

逆バンク→正バンク考察前回,TC1000の左高速コーナー~洗濯板にかけてのアプローチで意識すべき点を纏めたら,ikuji-さんから「以前,そのアドバイスを頂きましたよ~」と情報を頂き,更にs氏さんから「バンクの件はNo.19~20の辺りですよ~」と情報を頂きました.

こんな自問自答してるようなブログに情報を寄せて下さり,皆さんには大変感謝です! 1の気づきが10倍になって返ってくるような感じでホント有難いです.

さて,こうして情報が増えてくると,早く試してみたくてウズウズしてくるのですが(皆さん大集合だった24日のファミ走にやっぱり行けば良かった・・・),恐らく実際にそのライン取りを試す際に,課題となる点が1つあると思ったので,それに関して考察してみます.


まず,s氏さんから教えて頂いたバンクが逆→正に戻る位置を再確認.
コース図で言うところのNo.19~20の位置だそうなので(↓),




ここの路面の状況をこもりん.さん撮影の画像を拝借して確認してみます.
恐らく,No.19とNo.20はこの辺り(↓)ですかね・・・.





ちょうど2枚目の写真の下端(撮影時に立っていた位置)がNo.19となりそうなので,こちらの写真にフォーカスして細部をチェックしてみると,



まず,コース右側に水が溜まっているのが確認出来ますね.撮影当日は雨が降った後ですので,画像の左→右に向かって水が流れたため,コース右側に水が溜まった事が推測されます.つまり,左高速コーナーは左(IN側)→右(OUT側)に向かって傾斜している(=逆バンク)という事ですね.


続けて,洗濯板付近を拡大して見てみると,



IN側に水が溜まっている事が確認出来ます.つまり,ここも左(OUT側)→右(IN側)に向かって傾斜しているという事で,確かに正バンクに変わっているようです.

・・・と確認していて気づいたのですが,あ~,なるほど.路面的にはここは一律左→右へ傾斜しているだけなんですね.その傾斜している部分に対し,コーナーが左→右へと入れ替わるため,結果的に逆バンク→正バンクに変化する感じになるのか.


だとすると,逆バンク→正バンクに切り替わる境目はどの辺りなんだ?と思い,更に画像をよーく見てみると,



矢印のようなラインを通った跡が見えますね.この日は確か2輪の走行枠だったはずなので,これが縁石を使わない2輪のラインなんでしょうか? だとすると,彼らにとって左→右に切返すポイント,つまり,バンクが入れ替わるポイントがこの辺りっぽいですね・・・.


また,同じ画像を更によーく見てみると,



洗濯板に向かって真っ直ぐ行っているラインも見えます.こちらの方が私のライン取りに近いイメージですね.だとすると,バンクの変化を使ったラインというのは,相当左に寄せないとダメっぽいです.


これは,かなりおっかないなぁ~.(;°-°;))) ゴクリ…

クルマを左側に寄せるためには,一度視線をそっちに送らないといけない訳で,進入速度にもよりますが,左→右に視線を切替えるタイミングをミスると,洗濯板のトコで手元の操作が追いつかなくなって破綻しそうですね・・・.


という事でお手本の視線送りを確認.



ヘルメットの動きを見る限り,ココ(↑)までは左側を見ていますね.



その後,視線を左→右に視線を送るポイントはこの辺り(↑)かなぁ~?



シフトダウン操作を終えたこの辺り(↑)では,完全に右側を見ていると思いますが,クルマの位置取り的にはしっかり左側に寄っているので,視界の左端で寄せ具合は捉えている感じがしますね.
(こもりん.さんのように対面で撮影するカメラがあれば,もうちょっと正確に分かるのですが・・・残念!)


私の場合は,左高速コーナーのエイペックスに寄せた!と感じた辺り(↓)から視線を右に送るので,



これをもっと我慢しないとダメな感じですね.


果たしてこれが出来るかなぁ~? 夏場のパワーダウン状態であれば出来る気がしますけど,冬場の加速力で,もうワンテンポ視線を左に残すのは,この後,目が追いつかない気がするなぁ~.目線は右側に送りつつも,視界の端で左側を捉える意識を鍛えた方が良いのかな?

いずれにせよ,こういう練習は速度の絶対値が落ちる(=操作時間に余裕のある)夏場にした方が良いので,また来月も走り込みですかねぇ・・・.ショップからは「シーズンオフにクルマのメンテを~」と言われたのですが,「シーズンオフなんてないよ!」が答えになりそうで,困ったもんです(笑).

以上,TC1000のバンク考察でした.
2022年06月22日 イイね!

違和感の正体

違和感の正体前後編の長い話になりましたが,プロ(蘇武さん)との比較で現状のクルマの問題が洗い出せました.

ここから何をどう変えて試していくか?のプランも頭の中で描けてきたので,早速,次のファミ走で試してみようと思うのですが,残念ながらTC1000のファミ走は暫くの間,土・日の枠がないので,土・日で確認するならどこか別のコースに行く必要がありそうです・・・.
(有給取って平日に行くしかないか??)

それはさておき,前回の蘇武さんとの比較の中で明確に私のドライビングの問題点として分かったのが,洗濯板への進入から始まる最終複合前半部分のアプローチ.ここをどう直すべきか? 蘇武さんの車載を見返して勉強しているうちに,なんとも,えも言われぬ違和感を覚えました.



上手く言葉に出来ないのですが,左高速コーナーから洗濯板へアプローチする際の蘇武さんの操作が何かおかしい・・・.









何が,どうおかしいのか?は分からない.でも,自分だったら絶対やらない事(避けてる事)を何かしている事だけは分かる・・・.一体なんだ? 何をしているんだ? 何をおかしいと私は感じているんだ??と何度も自分の車載と見比べ,数日掛かってようやく気づけました.



ああっ!? そういう事かー!! Σ(*゚ロ゚) !!


前回,洗濯板を抜けた後,12コーナー(20R)に向かって私はIN側に,蘇武さんはOUT側に向かっているお話をしました(↓).



OUT側に向かった方がメリットが多いのは理解しているのですが,私の感覚だと蘇武さんのこの舵角(↓)で曲がれる気がしないんですよね・・・.



曲がれる気がしないから,蘇武さんより多く私はステアリングを切っているのだと思うのですが,最初にこれを見て「あ~,私ってまだココのブレーキングでビビっているのかぁ~」「プロはもっと少ない舵角で抜けてるんだから,もっと気合入れて突っ込まないとダメなんだなー」なんて思ってました.

しかし,違ったんです.プロは「気合」で突っ込んでいた訳ではないんです(当たり前ですが・・・).ちゃんと突っ込むために,少ない舵角で抜けるために工夫をされていたんです! それが私が感じた違和感の正体でした.


この仮説を検証するためには,DigSpiceで走行軌跡(ライン取り)を確認するのが一番良いと思い,データを引っ張り出してみたのですが・・・,



ダメだ.ⅢじゃGPSの精度が足りない・・・(やっぱりそろそろⅣが必要か).仕方がないので,コース図と車載を見比べながらラインのイメージを手書きで引いてみると,恐らくこんな感じのはず(↓).

【私】


【蘇武さん】


違いが分かりますかね? 左高速コーナーのIN側の縁石を抜けた先の,ブレーキングを開始する直前の位置取り(ポジショニング)が違うのですよ.私(青)は左高速コーナーのIN側の縁石をかすめた後,洗濯板に対して真っ直ぐアプローチしているのに対し,蘇武さん(緑)は左高速コーナーのIN側の縁石から離れず,ステアリングをそのまま左に切り続けた後,スパッと洗濯板に向けて右にステアリングを切ってブレーキングをしているんですね.


これが証拠画像です(↓).



私(下)に比べて蘇武さん(上)は左高速コーナーのIN側との距離が近く(左側の赤線の位置),ベタッとIN側に張り付き続けているのが分かると思います.そして,この際のステアリングの舵角(右側の赤丸)にも注目.私(下)は洗濯板のブレーキングに備えてステアリングをニュートラル状態に戻しているのに,蘇武さん(上)はまだ左側に切り続けています.

つまり,洗濯板への進入時,蘇武さんの方が洗濯板から遠い=コース幅を広く使っているという事で,洗濯板に対してよりOUT側からアプローチしているため,進入のラインが緩やかとなり,私のような大舵角をクルマに与えなくても速度を落とさず曲がれる・・・というメカニズムだったようです.

更に言えば,左高速コーナーでエイペックスを過ぎてもまだ左側にステアリングを切り続ける事で,ブレーキング直前まで左旋回のヨーモーメントが発生し続けますので,そこからスパッと右に切返す事で,左→右とまるでドリフトのフェイントモーションを入れたかのような急激なヨー変化を発生させ,それによってクルマの姿勢を意図的に崩し,オーバーステア状態に近づけて更にクルマを曲げる(ステアリングを切らなくて済む)・・・というテクニックも駆使されているように見えます.

いやはや,さすがはプロですね.恐れ入りました・・・.


以上,違和感の正体でした.

なぜ私が蘇武さんの操作に違和感を覚えたのか?というと,洗濯板の手前であんなにスパッとステアリングを切れない(切ったらリアがフラフラする!)というのを経験則的に身体が覚えていて,「その操作は避けろ!」とシグナルを出していたからでしょうね.頭で理解出来ていないのに,身体が拒否反応を示すので,その感覚のズレが「なんかおかしい・・・」という違和感を生んでいたのだと思われます.

いずれにせよ,洗濯板への突っ込みを「気合」と「根性」でやる前に気づけて良かったです(笑).
ポイントは左高速コーナーを抜けた先のポジショニング!(↓の赤丸)



次回の走行では,ここを意識してトライしてみたいと思います.
Posted at 2022/06/24 01:15:16 | コメント(5) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2022年06月21日 イイね!

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(後編)

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(後編) それでは後編です.

前回はヘアピンまでプロ(蘇武さん)との比較を行い,蘇武さんが求める『正解』に対してクルマ側が応えていない部分を2点確認する事が出来ました.

コースはまだ半分なのですが,さてここから先どれだけ出てくるのか? ある意味楽しみです(苦笑).

インフィールド



ヘアピンの立ち上がりで私(青)の方が先行したものの,そこからの加速で蘇武さん(緑)に追いつかれ,進入のブレーキングとなります(左側の赤丸).ここで蘇武さん(緑)の方が私(青)よりもブレーキングの開始が約5mほど遅い点に驚かされます.ほぼクルマ1車身分ですが,「どうやったらそこまで詰められるんだ??」と見てみると,このインフィールドの攻略法が蘇武さんと私で全く異なる事が分かりました.



色が変わって申し訳ないですが,赤が蘇武さん,青が私です.ヘアピンを立ち上がり,6コーナー(26R)の縁石に右側のタイヤを乗せて,インフィールド1つ目の7コーナー(30R)に向かっていく訳なのですが,ココの寄せ方が蘇武さん(赤)は非常にタイト.

6コーナーのこの時点(↓)でもうステアリングを切り始め,


(蘇武さんの方が切り始めるタイミングは早いのに,左下のボールが真ん中から動いてない点が興味深い・・・)

8コーナー(13R)の白線位置で見てもらうと分かり易いかと思いますが,ここまで(↓)クルマを寄せています.



インフィールドの進入で徹底的に最短距離を行っている感じですね.そして,ここからブレーキングとなる訳なのですが,ロガーデータを見ると,私の方が一気に車速を落として,車速を落とす事でクルマの向きを変えようとしている(フロントで向きを変えようとしている)のに対し,蘇武さんの方はタイトなライン取りの中でリアを動かして向きを変えようとしているのが見てとれます.

結果的に,この日のコンディションでは私のEF8のリアは粘ってしまい,蘇武さんのイメージほどリアが動かなかったのだと思われます.これが走行後に蘇武さんが仰った「リアの滑りが途中で止まってしまう」「ボトムのトコまで届かない」というコメントに繋がっていると思われます.つまり,ココでも蘇武さんが描く『正解』にクルマが応えてないという事なのでしょうね・・・.


バックストレッチ~左高速コーナー



インフィールドで蘇武さんが思い描く通りにクルマが動かなかった事が原因だと思いますが,ヘアピンとは異なり,ここからの加速は私(青)の方が良かったようで,0.15秒ほどリードしています.


洗濯板
バックストレッチでの加速で私の方が伸びた分,洗濯板への進入速度も高い訳なのですが,それ以外は取り立てて大きな違いはない・・・と思いきや,洗濯板の縁石の上にいる時の舵角は大きく異なりました.



蘇武さん(上)の方が舵角が少なく,少ない分だけ車速の落ちも緩やかです.つまり,旋回速度は蘇武さんの方が高い事になるので,これで先程の0.15秒のリードも消し飛んでしまいました・・・.


最終複合コーナー
洗濯板の上であれだけ舵角が違うのですから,その先の12コーナー(20R)に対し,インに向かって行く私と,アウトに向かって行く蘇武さんという違いが生まれます.どちらが正解か?と言えば,そりゃアウトに向かって行く方向ですよねぇ・・・.



旋回半径を大きくとれるのでボトムも上げられますし,クルマのロールも使えますし,最終の13コーナー(17R)に対しても浅い角度で進入出来ます.その結果,蘇武さん(緑)のロガーデータはキレイにV字を描いており(↓),



対する私(青)はフロントタイヤのグリップと相談しながらコーナリングしているので,W字になってしまっていますね・・・.ここはクルマの癖云々ではなく,純粋にドライバーの腕の差かな?と思います.蘇武さんに走行前に言われた「アタックラインの時は良い姿勢なんだけれど,計測ラップ中の姿勢が~」というご指摘を思い出してしまいました.

_| ̄|○lll ガクッ


以上,『正解』を知っているプロとの比較結果でした.

今回炙り出されたクルマ側の癖を纏めると,以下の3点のようです.

 ①高速コーナーで旋回中に失速する(VTECから外れる)
 ②低速コーナーでフロントの接地感が一定でない
 ③旋回ブレーキを使った際に,リアの滑りが足りない

それぞれ対策案を薄ぼんやりと見えているので,次の冬に向けてセットアップの変更を進めて行こうと思います.手っ取り早いのは,蘇武さんからアドバイス頂いた「リアタイヤの内圧」ですかね.引続きTC1000を走り込んで最適解を探っていきたいと思います.

改めて,今回『正解』を示してくれた蘇武さんには感謝致します.<(_ _)>
たった9分/4回のアタックラップでしたが,勉強になる事が盛沢山でした.

現状のEF8は蘇武さんの要求に応えられないクルマとなってしまっていますが,これから尖らせていきたいと思いますので,仕上がった際は,また乗って試して頂けると幸いです.本当に有難う御座いました!

Posted at 2022/06/22 07:48:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2022年06月20日 イイね!

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(前編)

プロとの比較でクルマの癖を炙り出す(前編)ハンデ戦の報告ノルマも果たしたので(笑),今回の走行会のメインディッシュであったプロ(蘇武さん)との比較に入りたいと思います.

パッと見の雑感を先日のブログで触れましたが,走行後に蘇武さんから頂いたコメントを踏まえて,車載を何度も見返すうちに「コレ,私のEF8が蘇武さんの要求に応えられていないんじゃないか・・・?」と思うようになりました.このまま感じた事を語り始めると,抽象的・概念的な話になりそうなので,ここは私らしく(笑),比較・分析の結果を示してからその点に触れたいと思います.

まずはサンプルにしたデータから.

【蘇武さん】


 気温:27.3℃  湿度:68%  路温:35.9℃  気圧:1010.1hPa

【私】


 気温:27.2℃  湿度:69%  路温:33.3℃  気圧:1009.3hPa

気温・湿度はほぼ同じ.私の方が路面温度が2.6℃低くタイヤ的には有利ですが,気圧は0.8hPa低いのでエンジンパワー的には不利.トータルではほぼイーブンな条件ですかね.


続けて,GPSロガーでの比較結果(緑:蘇武さん 青:私).



車載を見比べれば操作が違うのは一目瞭然なので,ロガーのデータもそれを示すかのように部分部分で波形が異なります.クルマのセットアップは内圧含めて全くイジっておらず,前述の通りコンディションもほぼ同等なので,この違いは100%ドライビングの差.各コーナーの違いがホント興味深いです.1つ1つ細かく見ていきたいと思います.


1コーナー進入



進入速度は126km/hでほぼ同じなのですが,1コーナーからいきなり蘇武さんのテクニックが披露されます.通常ここはブレーキ→ステアリングの順に操作を行うのですが,蘇武さんの場合,ステアリング→ブレーキの順に操作されています.車載を見てみると(上:蘇武さん 下:私),



私(下)はステアリングをニュートラル状態で保持したままブレーキングを開始しているので,左下のフリクションサークルでボールが真っ直ぐ上に移動しているのが分かります.一方,同じ位置で蘇武さん(上)は既に少し右にステアリングを切っており,左下のボールは上ではなく左に移動しています.



ここから蘇武さん(上)は,ヨーが発生している状態でブレーキングを開始するのでクルマが軽くイン巻き状態となり,カウンターを当てて姿勢をコントロールしています.対する私(下)はようやくここからステアリングを右に切り始めるような状態です.外から見ていたらクルマの姿勢が全く違っているでしょうね.


1~2コーナー間



ここから考え方の違いが出てきます.蘇武さん(緑)の方はヨーが発生させてからブレーキングしているので,私(青)よりもワンテンポ奥まで突っ込めている上に,ロール量が最大となるまでの時間も短く,ボトムスピードが4.2km/hも高いです.これぞプロのコーナリングテクニック!という感じで,1コーナーのエイペックスまでに0.18秒も引き離されます.一方の私(青)はブレーキングの開始が早く・ボトムも低いですが,その分,ブレーキングを早く終わらせてアクセルを踏んでいる時間が長いため,1コーナーを抜けて以降はスムースに加速し,1ヘアの進入までに蘇武さん(緑)を捉えています.

なんだかプロとアマが逆のような波形ですが,これは恐らく私のEF8の癖をドライバーが知っているかどうかの違いだと思われます.蘇武さんのコメントの中に「1コーナーの立ち上がりでVTEC落ちする」というものがあったかと思いますが,そこから察するに「1~2コーナー間でクルマが前に進まない感触」を蘇武さんは感じられたのだと思われます.実際それは合っていて,このボトムスピードで,あの舵角のまま2コーナーに進入したら,私のEF8は操舵抵抗に負けて失速する(加速が鈍る)んです.オーナーなんで当たり前ですが,私はその癖を知っているので,2コーナーの縁石付近ではなるべく舵角を減らして抵抗を減らし,尚且つ,少しでも手前から回転数を上げてトルクを引き出し,失速を防ぐようにしています.もし,この癖を蘇武さんがご存じであれば,1コーナー進入時のテクニックと合わさって,圧倒的な差をつけられていたのでしょうね・・・.

その一方で,蘇武さんからすると,このボトムスピードで,この舵角というのが経験則上『正解』であるはずで,それに応えていないクルマ側にやはり問題があるのかな?と思いました.


ヘアピン
まだコーナー2個なのに既にかなり長くなっていますが(苦笑),ここから先も語る事がいっぱいです.



ブレーキングの開始ポイントは蘇武さん(緑)と私(青)で大差がないですが,アプローチの仕方が異なります.



ほんの少しですがステアリングの切り始めは私(下)の方が早いようです.これはターンイン時の位置取りが関係していて,鉄塔の位置で比較して頂くと分かり易いかと思いますが,私(下)の方が若干インに寄っています.



そこから蘇武さん(上)もステアリングを切り込む訳ですが,私と同じ量までスパッと切っています.



そして,蘇武さん(上)はそのままステアリングをどんどん切り込んでいく訳なのですが,私(下)は最初の切込み量で止めています.



その後の切込み量はほぼ一緒ですが・・・,



最終的には私(下)の方が舵角が多いです.

このラインの違い・操作の違いは,実はサーキットアドバイザーの先導走行で蘇武さんの後ろを走った時にいつも感じていました.私はヘアピンの進入からエイペックスに少しずつ寄せて行って斜めに進入し,クリップ付近でタイトに曲げて立ち上がるようなラインを取るのですが,蘇武さんはヘアピンの進入を真っ直ぐ行って,奥でグイッと一気に曲げて立ち上がるようなラインを取られています.

これのどちらが正解か?というと,どうやら蘇武さん(緑)の方で,ヘアピンのクリッピングポイントまでは私(青)の方が最短距離を通る分0.2秒速いのですが,その分ボトムを落とす必要があり(蘇武さんより3.3km/hも低い),ボトムが低くても,その分早くアクセルを踏めれば帳消しに出来るかなぁ~?と思っていたのですが(実際,蘇武さんより踏むタイミング自体は早い),速度を殺し切らず,ボトムを上げて,立ち上がりで外に上手く逃がしながら立ち上がった方がインフィールドまでの速度の伸びは良いようです.これは勉強になりました.


(立ち上がりで私[下]はステアリングを大分戻しているのに,蘇武さん[上]はまだ切り続けている↑)


これによってヘアピンの進入で私が稼いだ私の0.2秒は,インフィールド進入までの加速で蘇武さんに取り返されてしまい,両者の差はありません.

ところで,この一連の操作の中でも私のEF8の癖が見てとれます.走行後の蘇武さんのコメントの中に「接地の薄い領域がある」というのがあったかと思いますが,蘇武さんの操作と比較してみると,私の操作はこの癖に合わせたものになっている事に気づきました.一連の操作を纏めると,

 ①蘇武さんより早く切り始める
 ②早く切り始めたのに,途中で止める
 ③その後,蘇武さんの切り込み量に追いつく
 ④最終的な切込み量は蘇武さんを上回る

というものですが,これってつまり・・・,

 ①接地の薄い領域(反応が鈍い領域)がある事に気づいているので,それを見越して早めに切り始めている
 ②切り込み始めた後,接地の薄い領域に達したら,反応しないので一旦操作を止めている
 ③操作を止めて待っている間に接地感が戻ってきたら(反応し始めたら),操作を再開している
 ④反応する領域を過ぎた後,再び接地感が鈍ったら,最後は舵角を増やして操舵抵抗で減速し,帳尻を合わせる

蘇武さんに指摘されてから見返して,なんで自分の操作がこうなっていたのか?をようやく理解出来ました.私はクルマの癖に合わせて操作してしまっていたのですね・・・・.だとすると,その操作を止めている領域・辻褄を合わせている領域は本来『間違い』なはずで,蘇武さんがされている『正解』なステアリングワークに対し,反応するクルマになっていない(クルマが蘇武さんの要求に応えられていない)という事なのでしょうね・・・.


さて,まだコースの半分くらいのところですが,既に大分長くなっているので,今回はここまでにしたいと思います.

ここまでを総じて見ると,私の操作は「自分のクルマの癖を理解して操作している」と書けば聞こえは良いのですが,実際のところは「クルマが苦手とする領域を避けて運転している」というだけのようですね.蘇武さんのように,このコースにおける『正解』を熟知している方が走らせたデータと比較してみると,私のクルマの間違っている部分・弱点を克服していない部分が炙り出されて,今後何をすべきか?が見えてきたような気がします.

同じコースを何十周・何百周と走っていると,どうしても『慣れ』でクルマを走らせてしまい,こういった弱点に目を向けられていないですね.やはり『正解』となるお手本の走行を蘇武さんにして頂けて良かったなぁ~と思う前編でした.
Posted at 2022/06/21 00:13:41 | コメント(2) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2022年06月19日 イイね!

5年振りの他流試合

5年振りの他流試合・・・という事で2017年以来,約5年振りにいつものショップではない,他の方が主催する走行会に参加してきました.

当たり前ですが,同じコースで同じような規定時間を走るにしても,運営の仕方が違ったり,独自のルールが設定されていたり,参加者が生み出す空気感等が異なったりするので,他所の流儀に従って結果を出すという「他流試合」の雰囲気があって色々新鮮です.


今回参加したのは,エムズコーポレーションさんが主催される「いっしょに走ろっ♪」走行会.筑波サーキットのファミリー走行でお会いするこもりん.さんの紹介で参加させて頂きました.

まず,今回この走行会に参加した最大の理由はコレ(↓)です.



最終的に蘇武さんには乗って頂けたので問題はなかったのですが,この「インストラクターに自分のクルマに乗って頂く権利」を入手するところから,実は試合は始まっていました(笑).

いつもの走行会だと参加申込み時に「同乗走行の有無」の希望が聞かれ,そこの出来るかどうかは先着順なのですが,こちらの走行会の場合は「募集開始!」と放送が流れてからの先着順なので,文字通りパドックをダッシュで駆け抜けて,他人より早く受付に到着しないと権利をゲット出来ないというルール.このため,午前中の争奪戦は常連さんの青のER34に敗れてしまい権利を獲得出来ず,午後の争奪戦もスタートダッシュが遅れて2番手だったのですが,クラス替えの妙(後述)でギリギリ権利を獲得出来ました・・・.やはり他所の仕切り場に足を踏み入れたら一瞬たりとも気を抜いてはダメですね(苦笑).


それ以外にも独自のルールが色々あり,パドック内がパイロンで仕切られて一方通行なんてのは,よくある例ですが(↓),



それ以外にも「ハザードの使用禁止」や「ホームストレートで抜かれる時は左(レコードライン)避け」だとか,「ウインカーで意志表示がない場合は追い越し禁止」だとか,安全に配慮した独自のルールがあるので,これらを頭に入れて常連さん達と認識を合わせる必要がありました.



まぁ,とは言っても1クラス7台ですし,全員のタイム差も1秒以内くらいですし,そもそも走行時間が12~13分と短いので,1アタック&1クールのペースで走っても他車に追いつく事はほとんどなく,走り易い走行会でした.

強いて難点を挙げるなら,全8クラスと数が多いので



インターバルが1時間48分とかなり長く,若干待ちくたびれるのと(セッティング変更したい時は作業時間が確保出来て良かったですが),切りの良い数字でスケジュールが切られていないので,次の走行時間を覚えにくかったくらいでしょうか.
(今回は慣れたこもりん.さんが横で色々注意点を教えてくれたので助かりました.有難う御座います<(_ _)>)


さて,そんな感じで他所の流儀を少しずつ覚えつつ,1本目.

新品タイヤなので,ちゃんと皮むきしてからアタックしたく,最初の3周くらいはスローペースで入りたかったのですが,同枠を走られる方がFD2,ER34,GDB,GOLF R,SE3P,NCロードスターと同格そうなのはNCくらいで,みんな私よりパワーが上.「これは最後尾で入らないとな・・・」と走行開始3分前を切った辺りでピット前に進んだら,



「えっ!? 先頭??」

ミラー越しに後方を見ても誰も続かず,もう前の枠のチェッカーが振られているのに,誰も並んでない! タイムアタック目的の走行会ではないのに,何だか一人でヤル気満々でイキっているような,よそ者感全開の状況・・・.

「うわっ,いきなりやっちまったか・・・」

と空気読めてない子になりつつ,こうなったらしょうがないので計測1でいきなり勝負に出るしかありません.
(追い越しがしにくいルールなので,他の人に邪魔にならないように6台もパスさせるのは無理)



アタックラップでコースに入って来たクルマと被る事がないように,コース上にいる台数だけチェックして,いざ勝負!



結果は自己ベストの0.4秒落ちという 41.213 をマーク.およそ3ヵ月振りのA052,アンパネ付けてからは初,しかも皮むきされてないド新品で内圧も揃ってないという事で,完璧にドライビングを合わせ込む事は出来ませんでしたが,コンディションを考えれば上々の結果を出す事が出来ました.

その後は,周回を重ねる毎に0.2秒ずつ落ちていき,最終的には 41.9秒と想定のタイムレンジに落ち着いたのですが,1本目のクラスリザルトを見てみると,



2周目(計測1)がベストラップ,クラス2位に0.6秒差とこの走行会の空気を完全に読めていない,非常に痛い子になってしまいました・・・.

(/ω\) 目モ当テラレナイヨ


まぁ,やっちまったもんは仕方ない~と開き直って2本目.



相変わらず2周目(計測1)がベストラップ,クラス2位に0.5秒差と痛い子全開の結果を残していたら,



テメーは上で走れ!(ꐦ°᷄д°᷅)

と午後からはアベレージ40秒台という1つ上の猛獣クラスに放り込まれてしまいました・・・.
(周りみんなターボ車や~ん)

ちなみに,「2周目(計測1)がベストラップ」とかいう空気読めてない子は私だけなのかな?と思いましたが,もうお一方いらっしゃり,乗っているクルマが「CR-Z」というのを見て少し安心しました.
(常連のアノ方がそうやってるんだから,私の行動もきっと問題なかったはず・・・)


お昼休みはケータリングで「お肉たっぷりビーフカレー丼」を頂きつつ,




午後の猛獣クラスの走り方を蘇武さんから学びつつ,最後4本目は実質3台の貸切状態で走って,41.875 で終了となりました(同枠3位の方と1秒差とか・・・遅くてスミマセン).




ちなみに,他流試合の「試合」部分である,この方(↓)とのハンデ戦(今回は1.6秒)は,



 1本目 ・・・ 新品タイヤをフルに使って勝利!(-0.356秒差)
 2本目 ・・・ こもりん.さんが代役(蘇武さん)を立てましたが勝利!(-0.160秒差)
 3本目 ・・・ 私が代役(蘇武さん)を立てて勝利!(-0.122秒差)

「おーし,今日は4タテだ!」と4本目も勝つ気マンマンだったのですが,さすがに「4タテは避けたい!」と最終ヒート前に裏技を使ったようで(↓),



 4本目 ・・・ 最後に意地を見せたこもりん.さんに敗北(+0.042秒差)

となりました.やっぱり最後は「気合」と「努力」と「根性」ですね(笑).トータルスコアは3勝1敗ですが,試合に勝って勝負に負けた感が強いです・・・.


以上,5年振りの他流試合でした.

今回の走行会では,kame@109kgさんご一行が枠貸しをされていたようで,





見知った方が何人かいらっしゃいました.他にも通常枠でエントリーのikuji-さん,かずやん!さん,撮影班のおだてのまつさん,帰り道に寄られたC:羊さん等々,なんだかんだでいつもの皆さんと楽しい時間を過ごせました.

新品タイヤの結果も出せましたし,蘇武さんにもEF8に乗って頂きましたし,こもりん.さんとの試合には勝ちましたし,大満足の1日となりました.主催のエムズコーポレーション様,当日お会いした皆様,お疲れ様でした!

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「サイドドラフトを使ったオーバーテイク http://cvw.jp/b/1684331/48478095/
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