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2023年12月10日

[試乗インプレッション]マツダ「MX-30」e-SKYACTIV R-EV "Edition R"

[試乗インプレッション]マツダ「MX-30」e-SKYACTIV R-EV "Edition R" マツダファンにとっては待望のロータリーエンジン復活。たとえ、発電機として脇役の存在であったとしても、ロータリーエンジンが自分のクルマに潜んでいるのは悪い話ではない。ということで、早く乗りたい!!と思っていたマツダ「MX-30」e-SKYACTIV R-EVを試乗させて頂きました。お誘い頂き感謝です。
今回試乗させて頂いたのは、特別仕様車の「Edition R」。価格は¥491.7万円で、専用塗色はマローンルージュメタリック/ジェットブラックマイカ(2トーン)。インテリアはブラック基調で、運転席と助手席のヘッドレストに「ROTARY-EV 専用マーク」と、”Edition R” ロゴのエンボス加工を施された特別仕様だが、個人的にはもう少し色気が欲しいなと。MAZDA3やCX-5に設定された“Retro Sports Edition”みたいなテラコッタ内装なんか似合うと思うのですがね。
マツダ「MX-30」e-SKYACTIV R-EVについて、各メディアでも賛否両論。たぶん「否」の方が多数派かもしれない。燃費が良くないとか、値段が高いとか、なんでMX-30なんだとか...。まぁマツダも流石にそんなことは百も承知で、むしろバンバン売れても困るからこの組み合わせなんでしょうね。
現時点では「伸びしろ」しかないファーストステップとしてのe-SKYACTIV R-EV。ロータリーエンジンの復活を喜び、そこ一点に対価を支払える真のマツダロータリーファンのみが買う文字通り「マニア向け」のクルマ。
初代ホンダ「インサイト」みたいな存在と思えば納得も出来るのではないだろうか。(当時なんで買わなかったのかと結構後悔....。)
結局のところ、マツダにとって「MX-30」は壮大な実験車種なんですよね。コレで色々経験してから次の戦略を考えよう...みたいな。
そう考えると、約500万円の価格もべらぼうに高いとは思わない。CEV補助金が512,000円出ることも考慮すれば、"e-SKYACTIV X"エンジンを搭載するMAZDA3を買うのと同じくらいの勇気(笑)かな。
かく言う私も結果次第ではオーダーしてしまうかも...と実印をポケットに忍ばせて試乗をスタート。
テストコースは約20分程度の郊外の幹線道路。残念ながら山道や高速道路は含まれない事と、タイヤがスタッドレスを履いている事をお断りしておく。
テスト車はスタート時にバッテリーの充電が40%程度残っていたので、まずは「Normal」モードで走り出す。e-SKYACTIV R-EVは基本EV走行なので、一般的な幹線道路を60km/hで流している程度の負荷ではロータリーエンジンは始動しない。そこで「Charge」モードに変更し、バッテリー残量目標を100%に設定し強制的にロータリーエンジンを始動させると、ブーンと少し低い音質のロータリーサウンドが聴こえてきた。特に低速走行時は割と明確にエンジンが動作している事を感じさせる程度の音量だ。正し、信号等で停止した際はエンジンの発電も停止する様で、エンジンノイズに対する配慮を感じた。
車重が1780kgに対して走行用モーターの出力が170ps/9000rpm 26.5kg-m/0-4481rpm だから、テスラの様な爆発的な加速力を発揮するタイプのEVでは無いが、私がこれまで経験してきた電動車の中ではトップクラスにスムーズかつ上質で違和感のない走行フィールだったのには驚いた。
もはやこのクルマを運転していると、「EV」・「PHEV」・「ロータリーエンジン」とかの区別はどうでもいいな...とすら思った。
特にステアリングの滑らかな操舵フィールや、スポーティとコンフォートの中間を狙い定めた様な足回りの味付けは結構よく練られていて快適。そしてパドルシフトによる減速も、過度な回生の強さはなく、自然な減速感が心地よかった。
もしかしたら、電動車の開発には否定的だと思っていたマツダだが、実は最もモーターを使いこなしているのかもしれない....。願わくば、300km位連続して運転しても好印象が変わらないことを期待したい。
正直、もっと実験的で荒々しく癖のある乗り味を勝手に想像していたので、初物とは思えないサラッと洗練されたフィーリングに何やら物足りなさを感じるのはマニア故の感想だろうか。
個人的には、折角のロータリーエンジン復活かつどうせ多くの台数は売れないと判った上のモデルならば、内外装にもっと特別な表現を施して欲しかった。フロントのグリルやバンパーはせめて専用デザインで、ロータリーのモチーフを取り入れても良かっただろうし、メーターパネル内でも、もっとロータリーエンジンの存在をアピールする表現が出来たと思うと寂しいものがある。現状は小さなロータリー(おにぎり)型のアイコンが点灯していたらエンジン稼働中を表す程度。
また、往年の名車である787B・RX-7・RX-8のエンジンサウンドを録音し、室内のスピーカーからロータリーの合成音を聴かせるモードを作るとか、もっと遊び心が欲しい。フィアットのアバルト500eはEVでも“レコードモンツァ”のサウンドを聴かせるために専用開発したサウンドジェネレーターを搭載し、エキゾーストノートをアクセルワークと呼応してコックピットに響き渡せるモードを用意している。このクルマに必要なのは、燃費なんてどうでもよいから、そういう一部のマニアを歓喜させる仕掛けなんじゃないだろうか。
マツダが言う「2%戦略」とは、シェア拡大を狙うのではなく、コアな一部のファンに強く共感される「ブランドやクルマ作り」だったはずだ。どういうわけか、最近のマツダ車にはそういう遊び心が欠けているようでならないのが残念。来月開催される「東京オートサロン」で何か刺激的な話題が提供されることを期待したい。
というわけで、今回は「MX-30」e-SKYACTIV R-EVは衝動買いするほどのパッションを感じることはなく、ポケットの実印は出番がなかった。ここ数年マツダ車を買ってなかったので、そろそろ1台購入しないと担当者にも悪いかな...と思わないでも無いのだが。
今年は「GRカローラ」の抽選にも二度落選し買えなかったから、次期マイカー選びは足踏み状態である。まぁ誰に急かされているわけでもないので、次の出会いに期待しておこう。



↓1999年11月に発売された初代「インサイト」。
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Posted at 2023/12/10 17:48:46

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