S2000が納車されて1週間が経過。約800kmを走破した(本当は1000km走るつもりだったが...)のでファーストインプレッションをまとめておきたい。なんと言っても、(今となっては)世界中を見渡して希有と言える程「走ること」に専念したクルマ作りは音や手応えとなってドライバーにビンビンと伝えてくる。以前(AP1:2.0Lの頃)ほどではないにせよ、シフトミスを許容してくれるほどトルクバンドが太いわけでもなく、(新車で馴染んでいないこともあるが)手応えのあるシフトを丁寧に繋いでいくと不思議と懐かしい(?)気分になる。クルマが人間様にあわせてくれるのが当たり前の時代で、クルマ様に人間が合わせていくようなスパルタンさがS2000には残っている。まぁステアリングのチルト機能くらいは奢って欲しかったけど。今まで色々なクルマに(試乗も含め)乗ってきたが、このクルマのシフトフィールはかなり良好な部類だと思う。(好みはあるだろうが...私はカチッカチッと入るタイプが好きかな)私は新車と言えども殊更「慣らし」を実施したりはしないが、さすがに最初の1000km位(初回のオイル交換まで)は高回転側のカムに乗るような運転は控えている。それでも動力性能に不足を感じることはない。車重が1,250kgに抑えられ、パワーウエイトレシオは5.17kg/psなのだから遅いはずはない。予想以上にボディ剛性が高いこともS2000の鋭いコーナリングに貢献しているのだろう。オープンカーならばスカットルシェイクと呼ばれるような振動や高速道路の継ぎ目などでAピラーがブルッと震えることは珍しくないが、S2000については感じない。「ハイXボーンフレーム構造」が登場以来9年を経過した今のレベルで見ても有効だったと言うことか。ドアを閉めたときの剛性感もオープンカーとしては異例なレベルと言える。全長に対して異常に(?)長いボンネットも運転席から見るとコーナリング時の目安となるので悪くはない。トルセンLSDが標準で奢られたこともあって「スポーティーなクルマ」とは一線を画すコーナリングが味わえる。私はこの出来の良い6MTを駆使しながらコーナリングをクリアしていく中で、S2000の価格は納得が行く(むしろ安い)と思った。これは10分程度の試乗では判らないことだし、カタログを眺めている時には私もS2000の価格は内容の割に高いな...と思っていた。今回、購入する前にS2000の試乗車をテストドライブ用にと2日間貸して頂いたことが大きかった。(輸入車は普通に2Daysテストドライブ等と貸してくれるんですが、日本車ではまだ希ですね。)不満が無いわけではない。前述したステアリングのチルト/テレスコが無いことや、シートの出来映えも今ひとつ。アコードのユーロRと同様にレカロシートを奢って欲しかった。幌を閉じている時、左後の視認性はほぼゼロ。慣れが必要だ。燃費はまだ1度しか計測できていないが、11.3km/Lを記録。10・15モード値が11.0km/Lであることやエアコンは常に全開であることを考えれば、充分な数値だ。やはり軽量な事は燃費にも有利であることは間違いない。(ライバルとして検討したスカイラインクーペは車重1660kg/10・15モード値8.9km/L なんと410kgも重い!!)先日放映された「CGTV」でもマイナー後のRX-8のライバルとしてS2000が取り上げられていた。彼らも「古典的」というフレーズを多用していたが、まさにその通りだと思う。よく考えたらS2000は20世紀(1999)に誕生しているが、今でも(ギリギリ)現役のスポーツカーというのは数少ない。きっと、今後S2000のような贅沢な生い立ちに恵まれるクルマは出てこないか、出て来たとしても非常に高価なクルマになるのではないか。久し振りのMTでなまっている左足のリハビリをしつつ、走り込んでいきたい。
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急転のクルマ選び〈続編〉 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2025/09/02 07:53:25 |
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