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2010年08月19日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・CR-Z "α" 6MT

[試乗インプレッション]ホンダ・CR-Z "α" 6MT もっと早いうちにテストしておきたかったクルマであるが、CR-Zにようやく乗ることが出来た。ずっとテストするなら6MTモデルに乗りたいと思っていたが、運良く(?)6MTのテスト車が用意されていてラッキーだった。さすがホンダのお膝元。私が以前S2000を購入した時、全国的にS2000のテスト車を用意していた販売会社はほんの僅かだった。しかし、スポーティーなクルマはカタログスペックよりも実際に乗ってみた時のフィーリングが大切。販売会社任せにせず、メーカーが主導してテスト車を配置していく施策も大切なのではないかと思う。「好きな奴は放って置いても買う」と言う考えはそろそろ棄てるべきだ。
まずはスペックのおさらいから。全長4080mm・全幅1740mm・全高1395mm・ホイルベース2435mmで車重は1130kg。エンジンは1.5Lのi-VTECエンジンで114ps/6000rpm 14.8kg-m/4800rpmを発揮。組み合わされるモーターは14ps/1500rpm 8.0kg-m/1000rpm。テストした "α"の 6MTは249.8万円となっている。
今回は20分間程度のショートテストであるため、テストコースに高速道路や山道は含まれておらず、流れの比較的良い幹線道路を中心とした市街地コースとなる。乗り込んでパッと目に入ってくるインテリアについては、インサイトほどチープではないものの、スバ抜けて品質感が高いともいえない。特に、このクルマは販売会社OPのカーナビが装着されていたが、これがチグハグ感を助長していた。スポーツモデルにはこういう雰囲気作りについてもう少し気配りが欲しいところ。
運転席に座り、ハイトアジャスター(ラチェット式)やテレスコピック&チルトステアリングが装備されるお陰で好みのポジションが確保出来た。本革巻ステアリングホイールもやや太めで悪くない。シフトレバーの位置も自然でスポーツ走行をスポイルするような要因は無い。しかし、外観から想像していた通り、前後左右の視界が悪いのがどうにも気になる。ある程度は慣れとバックカメラ等のデバイスで解決できる事だが、やはり根本的な設計思想に疑問ナシとはいえない。特に、大きく倒れこんだAピラーが斜め前方の視界を遮る事と、エクストラウインドウと呼ぶリヤガラスに太い横方向の分割線(柱?)が通る事で、後方視界はかなり悪い。斜め後ろについてはもう絶望的だ。私はオープンカーを乗り継いできた経験から、ソフトトップを閉じた状態で後方視界の悪いクルマには比較的慣れているつもりだが、やはり視界の悪いクルマは運転していてスッキリしない。
クラッチは比較的軽い部類だが、シフトフィールはFF車にありがちなフニャフニャで頼りないものではなく、ゴクッゴクッと決まるタイプ。モーターのアシストを受けるお陰で極低速時のトルクには不足を感じる事が無かったから、あまりMT車に乗った事がない方でも容易に楽しめるクルマに仕上がっている。エンジンは予想以上に存在感を発揮する。苦も無くレッドゾーンまで吹け上がって行く様は「ホンダらしい」エンジンと言える。特に、3モードドライブシステムを「SPORT」モードにした時の加速感はスポーツモデルの期待に応えるもので、グッと手ごたえを増すステアリングフィールも悪くない。おそらく、私がCR-Zを購入したとすれば、大半の時間は燃費を諦めて「SPORT」モードにしているだろう。
アイドリングストップについてはエアコン使用時でも積極的にエンジン停止していた。6MT車のエンジン再始動にはシフトレバーをニュートラル位置から他のポジションに入れるだけ。正直、マツダの「i-Stop」よりも動作が自然だし、振動も少ない。
CR-Zをスポーツモデルとして見た時に一番の不満点は足回りだった。サスはフロント:ストラット式/リヤ:車軸式(トーションビーム式)と言う簡素な形式である事と、ダンパーなどにコストをかれられなかったのか、終始ブルブルとした安っぽい微振動が気になった。どっしりとしたフラットライドという言葉にはかなり程遠い出来栄えだった。高速道路などでもう少し車速が上がって来ると印象が変わる可能性もあるから、あくまで市街地走行時の感想としたい。また、テスト車は今年の3月に登録された車両だっだか、室内からカタカタ・ギシギシと言った低級音が認められた。初期生産モデル特有の現象で、今後熟成が進むにつれて解消していく部分もあろうかと思うが、興醒めであった。個人的にはもう少しエンジンサウンドにスポーツマインドをくすぐる演出があっても良かった。残念ながら無用に回したくなるようなサウンドではない。
私がCR-Zをテストした結果、一番フィーリングが似ているクルマとして「スズキ・スイフトスポーツ(現行)」を思い出した。軽く吹け上がるエンジンとミッションのフィーリングなどライトウエイトスポーツとしては案外ライバル関係になるかもしれない。体感的なパワー感もCR-Zの「SPORT」モード時で同等レベルじゃないだろうか。ただ、ハイブリッドシステムに一切の加点をせず、スポーツモデルとしての全体的な魅力だけを言えば「スイフト・スポーツ」の方が濃厚で面白い。あとはCR-Zのクーペ的なスタイリングとハイブリッドシステムにどこまで魅力を感じるかだろう。ただ間もなく新型へスイッチする「スイフト」だが、現行モデルの場合はセットOP装着車(レカロシート・キセノン・SRSサイド+カーテン)でも178.5万円(5MT)だから、価格的にはCR-Zと70万円以上の差がある。
そろそろ結論になるが、CR-Zはインサイトの試乗経験から想定していたよりも遥かにスポーツモデルとして面白いクルマに仕上がっている。パワーは有れば有るだけ良いと言う「肉食系」の方には物足りないかもしれないが、私も含め「使い切れるパワー」を駆使して走りたいタイプには充分満足出来る。しかし、ハイブリッド車だからとズバ抜けた低燃費を期待するとガッカリしてしまうかも。このクルマの場合はターボの代わりにモーターアシストが付くと理解した方が健全だろう。(e-燃費.comによるCR-Zユーザーの実効平均燃費は6MTで17.1km/L)
私としては、ゴテゴテとした快適装備は不要だから、ベースモデルの"β"6MTにSRSサイド+カーテンエアバッグだけをメーカーOP装着した素のモデルを希望したいところだが、何故か"β"の6MTにはSRSサイド+カーテンエアバッグの選択肢が無い。たとえ、上級グレードの"α"であってもレザーシートやHDDナビとの抱き合わせでしか装備出来ない。これが解消されない限りはCR-Zを買う事は無いだろう。ホンダの安全装備に対する意識改革を強く希望したい。
Posted at 2010/08/19 17:14:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2010年07月17日 イイね!

[試乗インプレッション]VW・ゴルフ 1.2TSI トレンドライン

[試乗インプレッション]VW・ゴルフ 1.2TSI トレンドライン我が愛車であるゴルフ・ヴァリアントの不調(エンストの症状)により、VW東京さんから入庫中の代車としてお借りしたのが話題の1.2L TSIエンジンを搭載した「ゴルフTSI トレンドライン」。じっくり1.2L版のTSIエンジンをテストして見たいと思っていたので有難い限り。
サイズは全長4210mm全幅1790mm全高1485mmホイルベース2575mmで車両重量は1270kg。私のゴルフ・ヴァリアント(全長4545mm全幅1785mm全高1530mmホイルベース2575mm車両重量1370kg)と比較すると335mmショートで100kg程軽い。
エンジンスペックは1.2Lの直列4気筒SOHC(インタークーラー付ターボ)。なんと2バルブである。僅か1.2Lの排気量から105ps/5000rpm 17.8kg-m/1550-4100rpmを発揮。トランスミッションはもちろん乾式の7速DSG。10・15モード値は17.0km/Lで、エコカー減税(▲75%)が適応となる。価格は257万円となっている。
やはり、このクルマにおいて最大の関心事は決して軽量・コンパクトとは呼べなくなったゴルフⅥのボディに1.2L TSIエンジンがどの程度のパフォーマンスを発揮出来るのかだろう。従来型で言うところの1.6E相当のグレードだから、まずは1.6Eと同等の走りが出来ていれば合格と言うことだろうか。まぁ結論から言ってしまえば「合格点レベル」という表現では申し訳ない程のパワーを体感させてくれる。正直「1.6E」はもう昔のお話と忘れてしまって良いだろう。
私が普段乗っている1.4LのTSI(シングルターボ)に比べると、全域のトルク感や加速の伸びについてハッキリとした差を感じさせるものの、1.2Lを体感した後では「1.4Lに比べて1.2Lの方が非力」という事ではなく「1.2Lに比べて1.4Lは多少過剰である」と表現したほうがしっくり来る。もちろん、大人5名のフル乗車で上り坂を走る様な場面では感想も変わるだろうが、大人2名乗車で比較する分には1.2L TSIエンジンで不足を感じることは無かった。面白いことにシフトレバーをSレンジに入れ、積極的にエンジンを回していったときのサウンドは1.2Lの方が好みであった。テスト以前は1.2L TSIエンジンのメインはポロであり、ゴルフには多少力不足かな..と想像していた。「ゴルフTSI トレンドライン」と比べ170kgも軽量な1100kgのポロにこのエンジンを搭載するのだから、とても贅沢な組み合わせだと思う。やはり次は1.0Lで3気筒のTSIエンジンが控えているのかもしれない。
また、パワーが1.4Lよりも穏やかな事が功を奏しているのか、それとも制御プログラムの成熟なのか
7速DSGも益々滑らかさを増している。極低速域でブルッと来るDSG特有の癖も私のゴルフ・ヴァリアントでは随分少なくなったと思ったが、今回更に洗練されたことをハッキリ体感できた。
逆にイマイチに思う点は、タイヤについて。205/55R16(コンチのスポーツコンタクト2)を装着する私のゴルフ・ヴァリアントに対し、。「ゴルフTSI トレンドライン」は195/65R15(コンチのエココンタクト3)を装着することで、一昔前のエコタイヤ特有の硬さとグリップ力に物足りなさを感じる事。そして直進安定性にも劣っている。恐らくこれもタイヤの差に起因するのだろうが、パワステが多少軽く感じる。昨年、ゴルフⅥが発売された当初に「ゴルフ TSI コンフォートライン」に試乗したときもイマイチな感想を抱いた記憶があるが、このクルマも205/55R16のコンチ・エココンタクト3を履いていた。やはり転がり抵抗を低減したエコタイヤについては日本メーカーの製品を採用すべきではないかな。
また、ステアリングが革巻きではないのが残念だ。不思議な事に、「ゴルフTSI トレンドライン」と「ゴルフ・ヴァリアントTSI トレンドライン」には装備内容に違いが結構あり、ゴルフにはオートライトシステムやレインセンサー付のオートワイパー、自動防眩ルームミラー等の快適装備が追加されているが、ゴルフ・ヴァリアントにはそれらが無い代わりに革巻きステアリングが装着される。私には自動でやってくれるおせっかい装備よりもステアリングを革巻きにしてくれる方が何倍も嬉しい。ステアリングは運転している間ずっと握っている部分なだけに気になった。もちろん、これらは色々なグレードを乗り比べたからこそ感じられる差であり、初めてゴルフに触れるユーザーにとっては重箱の隅をつつく様な話だろう。プリウスやインサイトの様な全く「面白くもなんとも無い」退屈なドライブフィーリングとは次元の違う話である事は間違いない。是非、御自身も試乗にて体験して頂きたい。
全般的に「ゴルフTSI トレンドライン」は走りの軽快感が印象に残る。エンジン単体重量で1.4Lエンジン比 -24.5kgの軽量化が達成されていることもあり、鼻先の軽さは走りに多大な影響を与えている。ゴルフⅥのこだわりである静粛性も高く、高速道路でも期待以上の巡航性能を発揮する。もはや、エンジンの排気量は何も表さない数値になったのだと改めて感心するしかない。ハイブリッドシステムとCVTへ開発リソースを偏重投資してしまった日本メーカーは最新のゴルフに乗って何を思うのだろうか。商用車はともかく、乗用車は燃費だけが唯一の尺度ではない事をもう一度認識すべきだろう。一部のハイブリッド車のために現状大多数を占めるガソリン車の進化が停滞している事も問題だ。
悩ましいのは1.2L TSIエンジンの「ゴルフTSI トレンドライン」が257万円であるのに対し、1.4L TSIエンジン(シングルターボ)の「ゴルフTSI コンフォートライン」が278万円と21万円差しかない事や、「ゴルフ・ヴァリアントTSI トレンドライン」は同じ「トレンドライン」であってもエンジンは1.4L TSIエンジン(シングルターボ)を搭載。価格は275万円と18万円しか違わない事によって、すんなりと「ゴルフTSI トレンドライン」を選びにくいラインナップになっている事ではないか。1.2L TSIエンジンの「ゴルフTSI トレンドライン」が238万円位で発売されていたら大絶賛だったのに....と口惜しく感じている。

写真(↓)は夜間の高速道路SAにて。出張が重なったりで日中に時間が取れず、夜間の撮影に。PENTAX K-Xで久し振りの撮影。約15秒の長時間露光。高温多湿。更にはモヤの中という厳しい撮影環境でしたが、逆に面白い雰囲気が出ているように思います。

Posted at 2010/07/17 21:25:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2010年06月27日 イイね!

[試乗インプレッション]BMW X1 xDrive25i

[試乗インプレッション]BMW X1 xDrive25i近年のBMW車には正直、首を傾げたくなるクルマが多かった中で久々に興味を持っているのが「X1」。日本でも持て余さずに乗りこなせるギリギリのサイズと、サラリーマンでもなんとか手の届きそうな価格帯という事もあって、以前から試乗出来る機会を伺っていた。
今回テストする事が出来たのは上級グレードの「X1 xDrive25i」。3.0Lの直列6気筒エンジンを搭載するAWD駆動車。価格は480万円である。同じBMWの3シリーズ・ツーリング(ステーションワゴン)だと一番ベーシックな2.0L・直列4気筒の「320iツーリング」(FR)でも465万円だから、BMW=直列6気筒を連想してしまう人にとっては結構リーズナブル。おまけにAWDなのだ。レクサスのRX350(AWD)が485万円。日産スカイラインクロスオーバーの「370GT FOUR」が447.3万円である事を加味しても「X1」は日本車と同じ土俵で比較検討出来る珍しいBMW車と言えるかもしれない。まぁそれでも絶対的に「お安いクルマ」とは言えない価格帯。やはり価格面から2.0L・直列4気筒で2WDの「X1 sDrive18i」363万円に話題が集中してしまうのも無理は無い。しかし、雪国育ちの私には「クロスオーバーモデルの2WD(特にFR)」って言うのは物足りないというか、ピンと来ない。悪く言えば「見かけ倒し」。まぁ堅苦しい事を言わず、ファッションで乗るクルマなんだろうけどね。
さていよいよ「X1」実車と御対面。全長4470mm全幅1800mm全高1545mmホイルベース2760mmのボディはスッキリとしていてSUVの中ではかなりコンパクトにも見える。私の現愛車であるゴルフⅥヴァリアントが全長4545mm全幅1785mm全高1530mmホイルベース2575mmと比較しても"まぁ似たようなモノ"だ。ただ、車重は1710kgと結構重い。私のゴルフは1370kgだから何と340kgも重い。ちなみに、2WDの「X1 sDrive18i」は1560kgである。
全高が立体式の駐車場にも入庫が可能な1545mmに抑えられている事もあり、SUVと言うよりは「少しいかつい」ステーションワゴンの様だ。スバル・レガシィのアウトバック(現行)の方が土臭いと思う。
シートに収まっても、視界は乗用車的な高さになっているので、違和感を感じることなく走り出した。エンジン音は比較的元気良く(?)透過して来る。ステアリングは(重めが好きな私には)適切な重さであり、最近では贅沢装備になりつつある「油圧式」のパワステを採用する事もあって文句なし。何故か1シリーズ(ハッチバック)のパワステは馬鹿みたいに重いのが嫌いなのでチト心配していた。聞けば、今回のマイナーで直噴エンジンに換装された1シリーズはパワステも相当軽くなったらしい。
N52B30A型の3.0L(NA)直列6気筒エンジンは218ps/6100rpm 28.6kg-m/2500-3500rpmを発揮し、6ATと組み合わされる。正直1710kgのボディには充分なパワーであるが、有り余るパワーを楽しむタイプでもないし、意外な事にエンジンの吹け上がりがドラマチックな訳でもない。比較的地味で事務的なフィーリングに終始する。「BMWの6気筒エンジンはシルキーシックスと言って」.....と特別なフィーリングを期待している人にとっては肩透かしを食らうかもしれないネ。やはり普段アイドリング+αの回転域からドバドバ図太いトルクを発生するTSIエンジンに乗っているからか、排気量が3.0Lもある割には低回転域のトルクが物足りない。本当はこのクルマにはディーゼルエンジンがハマリ役だろう。
あくまで街乗りの感想という前提になるが、乗り心地は悪くない。嫌なロールやピッチングも抑えられているし、ブレーキのフィーリングも自然だ。しかし、BMWと言うブランドに対する期待値からすればやや平凡な印象は拭えない。しかし、これはあくまで乗用車を評価する観点で「X1」を見た場合であり、SUVとして見れば望外に心地良いクルマとも言える。「X1」の評価はこのクルマをどの様に理解するかによって変わってくる様な気がする。
残念なのは、インテリアの質感。BMWは全般的に質感の面ではイマイチな印象があるが、残念ながら「X1」のインテリアは価格相応とは言いがたい。造形こそ最新のBMW流儀ではあるが....。VWのインテリアを見慣れているから採点が多少辛口かもしれないが。
そろそろ総括を。「X1」は乗用車とSUVの中間点を行く正に「クロスオーバー」。惜しいのは価格を優先したのか、パワートレーンに最新の直噴エンジン(先日1/3シリーズには搭載された)が与えられず「必要充分」レベルに留まる事で、モヤモヤ感が残ることか。恐らく、日産スカイラインクロスオーバーの方が走りの面では優位だろう。ただ、BMWのエントリーモデルとしては面白い選択肢になりそう。モデル末期の1シリーズよりリセールも期待出来るだろうし。機会があれば2WDの「X1 sDrive18i」も試してみたい。
Posted at 2010/06/27 00:52:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2010年03月24日 イイね!

[試乗インプレッション]VW・ゴルフⅥ・GTI 6DSG+211ps

[試乗インプレッション]VW・ゴルフⅥ・GTI 6DSG+211psVW東京さんのご協力で新型のゴルフGTIをじっくりテストする事が出来た。やはり私の中でも「GTI」は憧れのブランドだし、実際販売のボリュームも大きい。大規模マイナーともいえるゴルフⅥをベースに構築された「GTI」がどの程度進化しているのか興味があった。テスト車は既に約7000kmを走行した固体で、慣らしも完了しており遠慮なくブン回せた。今回は約150km程走らせる事が出来た。色々考えさせられるクルマでもあるが、元祖ホットハッチ「GTI」にはもはやライバルは不在なのかもしれない。
まずはスタイリングから。誰が見ても納得のGTIルック。標準モデルに対し約20mmローダウンされるGTI専用のスポーツサスペンションを装着。クロームツインエキゾーストパイプや専用エアロパーツを纏う事で標準モデルとの違いを演出。タイヤは今となっては普通サイズの範疇とも言える「225/45 R17」で先代に引き続き、テレホンダイヤル型のアルミがセットされる。テスト車はセットOP設定されて話題の「アダプティブシャシーコントロール"DCC"」と「225/40R18タイヤ+アルミホイール」は装着されていない。(+21万円)私はあまり足回りに電子制御を持ち込むのは好みではないが、機会があれば体験したい。標準モデルと同様にあまり後姿が好きではないが、やはり「GTI」は漂うオーラがありますね。
室内は基本的にベースモデルに準じるが、トップスポーツシートと呼ぶスポーツ性の高いシート(GTI専用のチェック柄)やゴツゴツしたスポーツステアリング、GTI専用シフトノブ等が奢られる。個人的にはメーターの照明が「レッド」になる等もう少しスポーツモデルらしい味付けが欲しかった。それと、太くてD型に近いステアリングは好みが別れそう。
エンジンは最新型の2.0L直噴ターボ(TSI)で211ps/5,300-6,200rpm 28.6kg-m/1,700-5,200rpmを発揮。ボディサイズは全長4210mm全幅1790mm全高1460mmでホイールベース2575mm。車両重量は1400kg。10.15モード値は13.0km/L。ミッションはもはや熟成の域に達した湿式の6速DSGを組み合わせる。今回からMT車は日本に導入されていない。価格は366万円。これを安いと思うか否かはそれぞれの価値観に委ねる部分ではあるが、同じVWの「シロッコ2.0TSI」が457万円である事を考えると、カーナビなどの装備差を勘案しても安い。「GTI」は余程こだわりが無ければメーカーOPも不要だろう。つるしのままで充分に満足出来る内容だ。
走り出してまず「オヤッ」と思うのはやはり静粛性だろう。ベースモデルからガラスの厚みや遮音フィルムを挟んだフロントガラスを採用するなど静粛性にはこだわりを見せていたが、それは「GTI」でも有効。私としてはエンジンサウンドやエキゾーストノートをもう少し楽しみたい....という気持ちもあるので闇雲に静粛にしてしまうのはどうかと思うが、長距離の高速走行(文字通り"グランドツーリング")を前提に考えると静かな方が疲労度は少ないだろう。日本は走行距離も短く、平均車速も低いから視覚と聴覚でもう少し刺激が欲しくなってしまうのだろうか。そういう意味では先代(Ⅴ)のGTIの方がイメージに近かったかもしれない。
走りについては文句なしに素晴らしい車といえる。「スポーツモデル=ロールを否定しガチガチに固めたアシ」を連想してしまうが、「GTI」に限っては当てはまらない。むしろ積極的に足を動かし、トコトンいなしてしまう。非常に懐の深いアシ。何も知らないで乗ってしまうと、物足りなく感じてしまうかもしれない。コーナーではジワッとロールをしながらも路面をガッシリと捉える。コーナーの出口で必要以上にアクセルを開いても電子制御式ディファレンシャルロック"XDS"の働きもあって、トルクステアを感じる事も無く、スムーズかつ蹴飛ばされるな加速と共にクリアしてしまう。200psを超えるハイパワーFF車から連想させる気難しさは無縁。しかし人間とは贅沢な生き物で、あまりにもクルマの出来が良く洗練されてしまうと物足りなさを感じてしまう事もある。このあたりで「GTI」の評価が分かれるのではないだろうか。
エンジンは踏み込んでいくと気持ち良いサウンドが聴こえて来るだけではなく、先代よりもスムーズに吹け上がるようになった。全般的にTSI系エンジンは低回転域での分厚いトルクが魅力ではあるが、回して行った時のフィーリングには欠ける傾向があるが、「GTI」はレッドゾーンの始まる6200rpmまで充分回す価値のあるユニットに仕上がっている。先代の「GTI」と比べると僅かにステアリングの切り始めが鈍感になったかな。その分、安定感が増している。
私が普段乗っている乾式7速DSGに比べて、熟成の進んだ湿式6速DSGはワンランク上の滑らかさを感じさせる。初期GTX(V)が搭載していた湿式6速DSGとは比較にならない進化である。特に、極低速域でAT車で言うところのクリープとアクセルON周辺を行き来する様なシチュエーションでは湿式6速DSGに分がある。1.4LのTSIエンジンに比べてエンジンブレーキも明確に強く利くからパドルシフトを駆使したシフトダウンも爽快。もう少しパドルが大きければ文句なしだ。
約150kmを走った後の燃費はインフォメーションディスプレイの値で8.2L/100km。日本風に言えば12.2km/Lである。ガンガンアクセルを踏んで走った後の数値だから立派。普段のお買い物や送迎から、スポーツ走行まで幅広く1台でこなせる懐の深いスポーツモデルとしては間違いの無い「鉄板」モデルと言って良い。先代に引き続いて、明確なウイークポイントを発見出来ないクルマである。もしこのクルマに欠点があるとすれば「出来過ぎているから面白くない」と感じる人が少なからずいるのではないか。まぁ一度「トヨタ・ブレイド」でも試乗してから「GTI」に乗ってみる事をオススメします。「本物の自動車」と「自動車の様なモノ」の違いがハッキリ体験出来るハズ。
私見ではあるが、ゴルフは「ベースモデル」か「GTI」を買うのがクレバーと考えている。ゴルフⅤ初期の時代ならばベースモデルは「1.6E」。ゴルフⅥについては「1.4TSI Comfortline」もしくは、まもなく登場する「1.2TSI Trendline」だろう。ガッチリとした剛性感溢れるボディや安全装備についてはグレードの隔て無く備わるのがゴルフの魅力。廉価グレードになると平気でスタビライザーも省いてしまう様な恐ろしい事を平気でやってしまう日本メーカーとは根本的に違うところだ。本当に贅沢なクルマとは表面的な快適装備ではなく、目に見えない骨格部分にこそコストを割かれたクルマだろう。一方で、ゴルフと言えども「ベースモデルではどこか物足りない」「もっとパワーが欲しい」のであれば「GTI」まで行くべきだ。中間グレードを否定する気は無いが、払ったコスト以上の満足度を濃厚に得られるのは「GTI」だろう。数々の専用装備と「GTI」のネームバリューは数年後のリセールにも有利に働くからだ。
総じて、ゴルフⅤの頃と比べるとベースモデルと「GTI」の差は縮まって来たように思う。「1.6E」(2004年発売:240.4万円)は1320kgのボディで1.6L直噴(FSI)+6AT(116ps/6000rpm 15.8kg-m/4000rpm)だったのに対し、 「1.4TSI Comfortline」(278万円)は1290kgのボディに1.4L直噴ターボ(TSI)+7DSG(122ps/5000rpm 20.4kg-m/1500-4000rpm)を搭載する。1.4TSIエンジンは燃費も良いが、僅か1500rpmで最大トルク20.4kg-mを発揮するから、実は結構パワフルに走る。他社が未だ2004年のゴルフⅤ相当(直噴+6AT)にすら追いついていないのに...。個人的な嗜好を言えば「GTI」はもう少しスパイシーな味付けが有っても良かったと思う。「GTI is back.」をキャッチコピーに掲げ、華々しくデビューした先代に比べると各部が更に進化・洗練されたのと同時に、スポーツモデルとしての熱さ・情熱の様なものが少し感じにくくなったのかもしれぬ。この辺りは「GTI」に何を求めるのかで評価が変わってくる部分ではあるが....。まぁ出来すぎている事位しか「ウィークポイント」にならないクルマなんて世界広しと言えどもゴルフ位なものですけどね。やはり「鉄板のクルマ」でした。次回は「1.2TSI」もしくは「ゴルフR」に乗ってみたいですね。

フォトギャラリーもご覧ください◎



Posted at 2010/03/24 00:06:43 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2010年02月22日 イイね!

[試乗インプレッション]ヒュンダイ・i30 1.6GL(4AT)

[試乗インプレッション]ヒュンダイ・i30 1.6GL(4AT)以前から一度じっくりテストして見たいと思っていたヒュンダイ・i30に乗ることが出来た。北米や欧州で年々存在感を増しているヒュンダイ。日本にいるとその実力を実感することは難しい。既にヒュンダイは昨年末で日本市場から撤退(乗用車について)しているので、今後はヒュンダイ車の試乗も難しくなるだろうね。ちなみに、ヒュンダイは欧州市場向け車種について「i」のつく車名を採用。現段階では「i10」「i20」「i30」の3車種が存在する。
今回沖縄を旅行で訪れた際に、レンタカーでヒュンダイ車を提供しているOTSレンタカーにi30を指定でお願いした。提供されたクルマは昨年の10月に登録された比較的新しい固体で走行距離も約1300kmと少ない。ようやく慣らしが終わったところだろう。グレードは「1.6GL」で新車価格は177.4万円(税込)。スペックとしては全長4245mm全幅1775mm全高1480mmホイルベース2650mmで車重は1240kg。エンジンは1.6Lの直4-DOHCで121ps/6100rpm 15.6kg-m/4200rpmを発揮。組み合わせるミッションは4ATで10.15モード値は15.8km/L(レギュラーガス)である。内容を考えると決して高く無いプライスだが、ヒュンダイ車のブランド力(日本市場での)では難しいと思った。似たような日本車が色々あるからね。これが装備内容変わらず、138万円ならもっと話題になったように思う。OTSレンタカーの営業所(臨空豊崎)には100台近くのi30が置いて有ったから、輸入したクルマの大半が沖縄に流れたのかな。
一見して、先代のマツダ・アクセラに似たイメージ。日本車と言うよりは一昔前のオペルか欧州フォード車の様な雰囲気と言えば良いのか。後姿はBMWの1シリーズ風(?)。全体的なシルエットはスバル・インプレッサにも通じるか。総じて、Cセグメントカーとして中庸にして不満の無いスタイリングだろう。
受け取ったバタフライ型のリモコンキーは(↓)の写真のとおりVW車に似ている。一度、自分のゴルフ・ヴァリアントの鍵をi30に間違って向けた程(笑)。インテリアは韓国車に共通したゴテッとしたCDラジカセ調のデザインではあるが、基本的なレイアウトはセオリー通りであり、迷うような事は無かった。ウインカーレバーも日本車同様ステアリング右側に設置されており、販売台数が望めない日本仕様にも配慮された跡が偲ばれる。シートは完全に欧州車調であり、サイズもたっぷりとしていて不満なし。大半のトヨタ車はi30のシートよりも出来が悪い。ステアリングはチルト・テレスコ完備で本革巻き。もうここまでの段階で、恥ずかしくもかなりの日本車がi30に敗退している。正直、中古で50万円位なら乗ってみようかなぁ~と思わせるものがあった。
i30の欠点を挙げるとすれば「質感」だろう。例えばドアノブを引いた時の感覚。セルモーターの音。各スイッチのクリック感....日本車にも随分と頼りなく安っぽい感覚のクルマが多いが、i30はそれよりも更に一段劣る。
走り出して見ると、日本車に多く見られるような「出足を良く見せようとする嫌な演出」も無く、違和感が無い。ミッションは普通の4ATだからシフトショックは皆無ではないが、CVTの様な違和感も無く特に気になる部分は無い。ステアリングも同クラスの日本車に比べると少し重めで、やはり欧州車に近い味付け。贅沢にも足回りは「フロント:ストラット/リヤ:マルチリンク」を奢られているから、状態の悪い路面でも追従性は悪くない。残念なのはブレーキのフィーリングがイマイチ。過去に試乗したヒュンダイ車にも共通する癖のようだが、初期制動が不足している上に、踏み加えて行った時のフィーリングが頼りなく感じる。これは欧州車とは全く違う部分。せっかく4輪ディスクを奢っているのに勿体無い。
エンジンは一昔前のごくごく普通の1.6Lエンジンという感覚で、これといった特徴は無い。回して行っても騒音が高まるだけであまり意味が無い。感覚的には最新のパワートレーンに比べフリクションも大きいようで、燃費はあまり期待出来ないなぁと思いながら走っていた。実際には120kmを走行して9.5Lを給油したので12.6km/Lを記録したが、レンタカーである為、借りた時点でタンクにどの程度ガソリンが入っていたのか判らないので参考記録とする。(走行距離が少ないので数Lの誤差が大きい)
総じて、沖縄(那覇周辺)の道路は混雑していることが多い上に、空いていてもノンビリ走るドライバーが多く平均車速はかなり低い。沖縄を走るのは3度目だが、毎回ホテル→空港までの僅か40km程度の移動でも2時間近くかかってしまう。今回も一泊二日で約120kmしか走っていないが、走行時間としては結構長かったように思う。燃費についてもネガティブな要素が多い環境だろう。
結論として、やはり先代のマツダ・アクセラの1.5L(4AT)が一番キャラクター的には近いのではないかと思う。しかし、そうであるならば韓国車についてネガティブなイメージを持つ日本市場では「アクセラ」を買えば良い話であり、あえて「i30」を買わせるだけの誘引力は設定価格も含め弱いと言わざるを得ない。しかしフラットな視点で選択されてしまう海外市場において、i30と同クラスの日本車を比較した場合に商品力について「日本車のほうが優れている」と言い切れる程の差は感じて貰えない可能性がある。日本のメーカーは「この価格帯のクルマはコレ位でいいだろう.....」とコストを言い訳に出来る事を出し惜しみする癖がどうしても抜けない。引き算のクルマ作りとでも言えばいいのか。やはり、そろそろ「日本車」に共通する味とか特徴と言うものをしっかり定義しておかないと、いずれ訪れるであろう韓国・中国・インド等の新興メーカーに「低価格の割に良く走る無国籍風実用車」のマーケットを譲り渡した後、日本車には何も残らなくなってしまう。i30を運転しながらずっと感じていた事である。私の取り越し苦労ならば良いのだが....。



Posted at 2010/02/22 21:11:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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何シテル?   06/21 23:22
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