![[見てきました]トヨタ・パッソ 100万円で普通車を買う意義 [見てきました]トヨタ・パッソ 100万円で普通車を買う意義](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/016/982/588/16982588/p1m.jpg?ct=1b23c7140c79)
未だ沈静化の兆しには程遠いトヨタの品質問題。その最中にデビューした最小トヨタ「パッソ」。新型車の発表タイミングとしては最悪だった。マスコミ向けの発表会も自粛したらしいし。私としては
サイド+カーテンエアバックを新型車には標準装備にして行くと約束していたにも関わらず、目先の価格を安く見せたいがために公約違反を犯した事に驚くやら情けないやら。この話題は随分と当ブログ読者の興味を惹いたようで、ビックリする程アクセス数が高かった。まずは、実車を見ない事には...とアムラックス東京へ行って対面を果たした。
パッと見た第一印象は「初代のホンダ・フィットの劣化コピー??」。悪く言えば「パクリの中国車」の様でもあるし、良く言えば実用車として幅広い世代に嫌われないデザインとも言える。なんにしても、ショボいタイヤとスカスカのフェンダーのお陰で更にこのクルマはチープに見えているのかもしれない。やはりお洒落の基本は足元からですな。
一通り「パッソ」に見て触れた感想としては、ダイハツが生産しているだけに「幅広いミラ」。売れ筋になるであろう3気筒・1.0Lの「1.0X」(CVT/2WD)は109万円。最近やたら高価になっている軽自動車よりも安いくらいだ。フロントシートはヘッドレストまで固定された一体型シート。おまけに運転席シート上下アジャスターも無し。まぁ
ダイハツ・ミラの「X・リミテッド」が103万円(2WD/CVT)でパッソとは似たような装備内容だ。近所をトロトロ走るお買い物カーとしてはこんなものか.....100万円ソコソコの価格で新車を買うとなれば「この程度」なんだろうな。
このクルマ(1.0X)に例の「SRSサイド+カーテンエアバッグ」(55,650円)と「VSC+TRC+タイヤ165/70R14」(72,450円)と「リヤワイパー」(10,500円)をメーカーOPで追加すると122.8万円。エコカー減税の恩恵を受けたとしても乗り出し価格で135万円。うーん。このクルマにその値打ちがあるかな。正直、この内容・品質で135万円は高いと感じている。
私なら、潔く中古車を買いますね。100万円あれば、
先代のVWポロ後期型(ワッペングリル)だって認定中古で買えますからねぇ~。100万円で新車が買える日本は幸せですが、100万円で新車を買うべきなのか....パッソに触れてそんな複雑な思いに駆られた。
さて、
前回の記事でサイド+カーテンエアバックの公約違反について、トヨタ自動車に公式回答を求めると書いた訳だが、早速トヨタからの回答が届いた。(下記の通り)
「はじめに、2007年7月の年央会見にて「今月以降の新型車には、サイド・カーテンシールドエアバッグを標準装着する」と発表したにもかかわらず新型パッソには、メーカーオプション装着となり、申し訳ございません。この度は、公約違反ではないかとのご指摘まずもって、お詫び申し上げます。
私どもといたしましては、すべての乗用車を対象にサイド・カーテンシールドエアバッグを標準装着する努力は現在も、変わらず継続しております。
しかしながら、今回の新型パッソでは、会見での発表通りとはならず大変申し訳ございません。改めて、お詫び申し上げます。
今回、お寄せいただいたご指摘は、新型パッソの装備状況に関する貴重なご意見として、真摯に受止め関係部署に申伝え、今後の装備設定の参考といたします。今後とも、トヨタをよろしくお願い申し上げます。」
案外アッサリとパッソは約束を守れなかったと認めているので驚きましたが、この回答を素直に読み取るのだとすれば低価格が売り物の「パッソ」が異例であり、全体的な取り組みとしては継続中であるということになります。まぁ今後登場するトヨタの新型車を見ればおのずと答えは出るのでしょうが。近年は乗用車の平均車齢/平均使用年数は伸びる傾向だ。だとすれば、2010年になっても安全装備がお粗末なクルマがバンバン販売されてしまうと、今後10数年はそれが現役でいることになる。中古車になって複数ユーザーを渡り歩く事もあるだろう。メーカーはただモノを売るだけではなく、もう少し将来を見てビジネスをしていただきたいものだ。
今日はトヨタの社長が米国公聴会に出席するとのニュースが大きく報道されているが、ここでの対応如何によって今後の命運が分かれると言っても良いだろう。しかし、日米貿易摩擦に沸いていた時代ならいざ知らず、今は現地生産の時代。北米には多くのトヨタ工場で働く工員や部品を納めるメーカーの行く末も含まれているという事を米国の議員さんは理解しているのだろうか。事実に対しては誠心誠意対応しなければならないが、これチャンスとばかりにジャパンバッシングに発展しない事を祈るばかり。

↓似てるような似てないような...(.笑)

Posted at 2010/02/19 21:44:23 | |
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