もう聞き飽きる位、不況だの不景気だのとネガティブなニュースが日本を席巻している中で、自動車に限らず雑誌の販売部数が激減し、休刊・廃刊が続出しているという。今日(3/1)は自動車雑誌「NAVI」最終号の発売日。本来は2/26が発売日だったのだが、漏れ聞くところによればトラブル(
内紛?)があったようで、3/1に延期されたらしい。最終号の特別価格1000円。いつもより100円高い(笑)
個人的に「NAVI」という雑誌はほとんど買った事が無い。むしろあまり好きでは無い部類の雑誌だった。クルマ単体というよりは、クルマを取り巻く環境を含めてお洒落に面白く....「NAVI」はそんなコンセプトだったと思う。二玄社には大真面目で歴史のある「CG」があるからこそ「NAVI」が生まれたんだろう。現「ENGINE」誌の編集長を務める不思議な髪型の鈴木正文氏(NAVIでは2代目編集長)の影響が大きかったんだろうね。
なぜ、自動車雑誌が売れなくなったのか。そもそも不景気だから雑誌を買うお小遣いがなくなった。自動車が憧れの対象ではなくなった。雑誌を買わなくてもWeb媒体(当ブログも含め)で(無料で)読めるようになった。まぁ色々ともっともらしい理由を当てはめる事は出来るだろう。しかし、雑誌を作っている側にも努力が足りなかったんじゃないかと思う。
私が自動車雑誌を読み始めたのは小学5年生の頃かな。「月刊自家用車」や「CARandDRIVER」を読んでいた気がする。当時はインターネットも無かったし、ガキの私には小遣いの範囲で買える雑誌か、北海道新聞の広告・折り込みチラシ(笑)が貴重な情報源だった。やがてお財布に余裕が出来ると、どんどん定期購読する雑誌数は増えていき、ピーク時には10冊/月位は買ってたんじゃないかな。でもここ数年月刊誌は「AUTOCAR」のみ。後は新車発表時に「○○のすべて(三栄書房)」を買うくらいに減っていた。結局、どの雑誌もメーカー配布プレスキットをトレースした新車紹介と退屈な企画(1000km走って燃費計測とか)を実施するか、走り屋を自称するオッサンが「アンダー・オーバーステアがどうした」と非現実的な速度領域の話をダラダラとワザと難しく書く。そんな事じゃ読者離れるでしょ。
私が勝手に考えるこれからの自動車雑誌とは益々「低価格な総合雑誌」と「高価な専門誌」に分類されていくのではないかと。「DRIVER」誌の様に500円未満で浅く広くなんでも取り上げる総合雑誌は言ってみれば広告モデル。スポンサー(自動車メーカー)の悪口なんて書く訳も無いが、低価格でコンビニなんかでも広く売られる存在。これはこれで必要な存在。一方、「BMW COMPLETE」誌(学研)の様な特定車種やメーカーだけを取り上げる専門誌はより高度・高価格になって行くのではないか。いっそのこと、広告収入はナシにして3000円~5000円でも内容が良ければ私は買いたいと思うが、そういう人はさすがに少ないかな...。「
エンスーCARガイド」なんか結構期待。
今はなんでもソコソコの品質のものが0円(タダ)で読めてしまう時代。安易に広告費に頼った誌面ばかり作っていると、昨今のような不況で広告費が削減されたら即アウト。まぁ自業自得か。とりあえず輸入車を褒め称え、国産車をけなしておけばエンスーは満足??。ある車種を新車の時にアッチの雑誌で褒め称えていた評論家(もどき)が半年後コッチの雑誌でけなしていたり。読者というよりスポンサー(メーカー)のご機嫌ばかり伺った評論家の多い事。酷い奴になるとメーカーの招待で海外へ頻繁に出かける事を自慢している奴まで....。評論家に資格は無く、「私は評論家です」と自称してしまえばその日から評論家な訳で....。まぁ雑誌が減れば質の悪い評論家は淘汰されるのか。それともメーカーにゴマをする奴らが生き残るのか。お金を貰って書いている人達にはもっとプライドと責任を持って頂きたいものだ。
メーカーの広告費をアテにするから「マッサラの新型車」ばかり掲載する。しかしクルマとはモデル末期に向かいながら熟成されていくものだが、そう言った車種が紹介される事は少ない。大半の読者が到底購入出来ない様な高級車・スポーツカー(の広報車)を乗り回してウンチクを書いても、クルマ全般に憧れや夢を感じなくなっている時代だからどうもピントが合わない。単純なバイヤーズガイドになる必要は無いが、もっと読者目線の雑誌が有っても良いのになぁ....とため息をつく日々。
せめて私のブログがそんな欲求の0.01%でも満たせる存在になっていればとお金を貰わない事を誇りに(笑)書き綴っております。
さて最終号にして初めて購入した「NAVI」。これから読んでみよう。なにやら同窓会の雰囲気だが...

Posted at 2010/03/01 23:27:42 | |
トラックバック(1) |
クルマ | クルマ