![[フルモデルチェンジ]VW・パサート/パサート ヴァリアント [フルモデルチェンジ]VW・パサート/パサート ヴァリアント](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/022/510/510/22510510/p1m.jpg?ct=7562dc3613f9)
VWは「パサート/パサート ヴァリアント」を日本市場でもモデルチェンジした。「パサート」は1973年に初代モデルがデビューして以来、全世界で累計1500万台以上を販売している。昨年の実績でも、ゴルフを上回る約100万台を生産しているVWの中心的モデル。(中国での販売がメインだと思うが)今回メーカー定義では「7世代目」となる新型「パサート/パサート ヴァリアント」では、先代をベースにエクステリアを最新のVWトレンドに一新し、インテリアのクオリティも更に高めた。注目のパワートレーンには 1.4LのTSIエンジン(シングルチャージャー)と7速DSGに加え、「Start/Stop システム(アイドリングストップ)」と「ブレーキエネルギー回生システム」からなる「BlueMotion テクノロジー」を全車に搭載する事によって、全長4785mmにも及ぶミドルサイズクラスにおけるガソリンエンジン車としては、文句なしトップレベルの18.4km/L(10・15モード値)の燃費を実現した。もちろん「排出ガス基準75%低減レベル(4つ星)」と「平成22年度燃費基準25%」を達成し、エコカー減税75%対応となっている。
グレードはベースの「TSI Comfortline」324万円と上級グレードとなる「TSI Highline」374万円の2つ。ヴァリアントは+22万円となる。ジェッタが日本ではカタログ落ちしていることも含め、最近のVGJの傾向から考えれば戦略的な価格設定と言えるだろう。これで売れなければもう日本でVWのセダンは輸入されないかもしれないね。
ボディサイズは全長4785mm全幅1820mm全高1490mm(ヴァリアントは1530mm)でホイルベースは2710mm。エンジンスペックは122ps/5000rpm 20.4kg-m/1500‐4000rpm。私が以前所有していたゴルフ・ヴァリアントの「TSI Trendline」に相当するエンジンだが前述したとおり、アイドリングストップとブレーキエネルギー回生システム(回生充電)を新たに備えた事で、ゴルフ・ヴァリアント(1370kg)よりも60~100kg重いボディにも関わらず、燃費(10・15 モード値)は16.4km/L→18.4km/Lへ向上している。まぁ遠からず、ゴルフシリーズにも「BlueMotion」化が実施されるだろうが....。「e燃費」によるユーザーの実効燃費を調べてみると「プリウス」や「インサイト」などの国産ハイブリッド勢はカタログ燃費(10・15 モード値)に対し「e燃費」の平均実効燃費はおよそ60%前後であるのに対し、VWのTSIエンジンは軽く80%以上をマークしている。パサートが平均で14km/L前後をマークするのだとすればトヨタの「SAI」や「HS250h」なんて存在価値ナシ??。
先代のパサートは少し豪華で重厚なコンセプトが災いしたのか、本来の「パサート」が持っていた「ブレッド&バター」的な魅力が薄まっていたと思う。2008年10月の価格改定時はパサート(セダン)のベースモデル「TSI コンフォートライン」が344万円・「2.0TSI スポーツライン」が418万円・「V6 4MOTION」が大台突破の502万円だった事を考えると、今回の新型は単一パワートレーンとは言えかなりリーズナブル。「キザシ」「アテンザ」「レガシィ」「ティアナ」「アコード」などの国産ライバルとも充分に同じ土俵で比較検討出来るプライスだと思う。まぁ国産勢はほぼ2.4L以上の排気量だから、現実的にはあまり競合はしないだろうが。排気量信仰なんて過去の遺物と考えられる知的なユーザーにこそ似合うクルマ。
元パサートユーザーとして、実直なキャラクターの中にVWの上級モデルに期待される落ち着きも感じられる新型パサートは気になる存在。是非じっくりと試乗する機会を作りたいと思う。
Posted at 2011/05/21 19:45:53 | |
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