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三洋電機ってカーステレオ本体のイメージが湧いて来ないですし、この広告もスピーカーのみなんですね。

この時期のカーオーディオは8トラックからカセット・カーステレオへ移行し、ボチボチ『コンポ』が普及し始めた頃だったと思います。もっともデッキやチューナやアンプを別々に揃えるような事をするのは、一部の若者たちだけ だったような気もしますけど。 既にパイオニアや富士通テンは広告の常連でした。
今こうしてみると 商品自体が相当古臭くダサいんですが、上段の高級シリーズは当時としては目一杯オシャレな外観を装った感じがします（笑

さてこの広告をUPした理由・・・そうなんです！上のイラストなんですよ～。
クルマは'75登場のGM製サブコンパクト"Hスペシャル"なんですが、リヤエンドにガーニッシュがあるのでシボレー・モンザではなく、またセンターのバッジが丸ではないのでビュイック・スカイホークでもなさそうです。
残るはオールズモビルのスターファイアって事に・・・バッジの形状もつじつまが合ってそうです。

で、バンパーの左右にある丸ランプ、コレは本国仕様には無く日本でアンバー色のウィンカーを追加したものなんですよね～、当時の輸入米車には良くあったパターンです。 しかもフェンダーミラーですから日本仕様は確実！
せっかくハイパワーなステレオ・サウンドを連想させる「黒人の女性シンガー」や、やはり「黒人の男性ギタリスト？」 それに「トレパン姿のポニーテールの白人女性（ダンサー？謎）」らを登場させて異国情緒を演出してるのに、主役のスターファイアが日本仕様じゃ興醒めですね！


（あ、興醒めしてるのは俺だけか・・・笑）

きっとイラストレーター氏は輸入ディーラーにあった現車をスケッチしたのでは無いでしょうか？当時の米車カタログは、ほとんど本国仕様そのままの写真を載せてましたから。

とにかく、これらは最新のスピーカーを売り込む為のアイテムなんですが、イラストレータ氏は "Hスペシャル" をオシャレなクルマとして捉えていた事が判りますね。

シトロエンの旗艦、CXはアノDSの後継車である事は言うまでもありません。そのCXに新設定された2400GTiをパリで試乗しています。
DSの後継といってもDS程のインパクトはありませんね。

他の欧州車同様、キャブレターに代わって普及し始めた燃料噴射エンジンを搭載した上級グレードにGTiのネーミングを与えています。

未来派・独創・先進的・異端・・・シトロエンに寄せられる表現はどれも当たっていますよね？
しかし記事では『保守的な生活を営みながらも、自由気ままな服装を身にまとい、ときとして実に思い切った行動に出るパリジャンたちの性格に似ている』と述べています。
つまりシトロエンは異端でも何でも無く、ポリシーを貫いてるだけであって目指すところはメルセデスなどに代表される上級車と同じ。超一流のドライバビリティを持ちながら運転者にはあくまでソフトでまろやかな印象与える謙虚で心にくいクルマ、だそうです。




セルフセンタリングについては、『独のauto motorund sport誌が非実用的として欠点項目に取り上げている』そうな。
しかし『パリのような無秩序な交通の流れでは大いに効果的。指先だけのごくわずかなハンドル操作だけで、4.66mの大きなクルマを水中のイルカの様にたくみに泳がす事ができるからだ。』と絶賛しています。
セルフセンタリング・・・僕個人も慣れれば凄く運転し易いと思うんですがね～。経験上言えることは これに慣れてしまうと他の車が乗り難く思えてしまう凄さと言うか魔力があったと言う事です。
乗り心地は絶品、ハイドロニューマチックの足は金属バネのクルマを完全に超越していました。

シトロエン・・・良くも悪くも恐ろしいクルマです。