
Scene 1
まだ結婚前の頃、仕事を終えた後 職場の同僚/先輩/後輩が混ざった数名でよく焼肉屋とかゲーセンに行ったものだ。
あるクリスマス前、いつもの様に市内のゲーセンで遊んだ。
その頃良くプレイしたのは6~7名が一度に並んで対戦できる「ファイナル・ラップ」。
今思うと全くお粗末なレースゲームだったが、プレイヤーたちを熱くさせ 時には爆笑の渦に巻き込んだ。
マシンの色分けでそれがダレなのか分かるので、妨害などされた場合には
「○○の野郎、潰す!!!」
とか
「こら!△△、覚えとけや、ボケぇ!!」
なんて(笑
充分遊んで、帰ろうと愛機 KPY30 に乗り込んだ俺はゲームのノリ(?)で、ハンドルを左にフルロックさせたままDレンジでスロットルを大きく開けた。
(ギャァ~!!)派手なスキール音
何周か回る内に、強アンダーのせいだろうか どんどん円周は膨らんで行き、空転したリヤ左側タイヤはもうもうと白煙を上げ始める。
周囲に居た他の客たちは何と思ったか想像も付く。つまり
(アホな奴)
しかし回り始めてしまったものは止められない。
駐車場に丸いブラックマークをつけて、適当な処で切り上げ、家路につく・・・
Scene 2
確かクリスマスかイヴが土曜日だったはず、今の様に土曜日が休みの会社は少なかった。
で、仕事を終えて当時付き合っていた彼女と落ち合う。
当時はケーキはケーキ屋で が普通。計画通り、彼女は知り合いの処で頼んだクリスマス・ケーキを持って来ていた。
金沢に到着、しかしクリスマスor イヴの夜8時過ぎでは どこも『満室』状態。
焦りながらも数件を回り、やっと『空室』の看板を見つけた。
(早くしないと部屋が無くなってしまう!!)
駐車場に車を止め、急いでロビーに向かって走り出したその時
ケーキの箱にテープで留めてあった筈のイチゴが、ミサイルの如く飛び出した(笑
その夜はイチゴなしのケーキを二人で・・・いや、イチゴが無事にケーキの上に乗っていたとしても4号だか5号だか あんな大きな物を二人ではとても食べ切れなかったはずだ。
その年の瀬までにリヤから(コツコツ・・・・・」と言う異音に気付き、KPY30は日産へ。
サービスフロントから電話
『ベイカーさん、異音の件ですけど ・・・ホイールスピンさせませんでした?』
「うん?いや、まぁ。そのぉ~・・・・・」
『デフの左側のベアリング、焼けちゃってて もうダメです。かなり極端に空転させないとこうは成りません。』
「どうすれば?」
『修理するより、リンク品か中古に交換した方が安くて速いですけど。』
「お任せします。」
しかし部品の手配やら作業やらで 既に年内の完成は無理。
明けた正月デートは代車のC32ローレルセダン CA18型エンジン搭載の低グレード車。
それを見るなり彼女は言った・・・
『ぼろクソ・ローレル!!』
そして、俺はのちのちまで彼女に
『あの時のアタシのイチゴ』
と言われ続けたのだった。
Posted at 2014/12/25 00:26:32 | |
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