
ゴールデンウイークに開催された第2戦 富士500kmレースから81日…
長いインターバルを挟んでようやく第4戦 スポーツランドSUGO300kmレースが開催されました♪
一旦キャンセルとなっていた第3戦のオートポリスは、11月12日(土)にツインリンクもてぎで予選と決勝を1日で済ませるワンデー開催で行われることになりました。
それではさっそくレースを振り返っていきたいところですが、なんせわずか14日のインターバルで第5戦 富士300kmレースが8月6-7日に開催されるもんだから、今回のレポートはサクサクっと済ませたいと思います(^-^;)
というわけで、81日も開いた今回のスポーツランドSUGO戦。
レース前に注目されたポイントは…
●例年と違い通算3戦目に開催されることになったので、いつものSUGO戦よりどのマシンも比較的ウェイトハンデが軽いこと。
●第1戦・第2戦とNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rの連勝で始まった序盤戦から、公式テスト2回とタイヤメーカーテスト2回の合計4回のテストを挟んで迎えたSUGO戦。
ストップ ザ MOTULにこだわり、各メーカー・各タイヤメーカーがどれだけアップデートしてきたのか?
特にNSXが投入したバージョンⅡのエンジンの実力やいかに?
●マモノのご機嫌www
SUGOにはトップ絵のお姉様のようなマモノ様がおられまして、毎年レースをグッチャグチャにかき回して楽しんでおられます(^-^;
そんなマモノ様の暴れっぷりを振り返ってみましょう!
【マモノの仕業 その1】
「SPコーナーの縁石の改修」
事前に改修することはとてもいいことなんですが、勝手にイジったことがマモノのご機嫌を損ねたのでしょうか…
土曜日の練習走行中、SPコーナーのアウトでGT300クラスのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTがスピン状態に陥った後クラッシュ!
まだまだこれだけじゃ終わりません。
GT500クラスの予選Q1、チェッカーまで残り1分10秒ほどのタイミングで、ロニー•クインタレッリ選手のドライブするNo.1 MOTUL AUTECH GT-RがSPコーナーのインからコントロールを失い、200km/h近い速度でSPコーナーのアウト側のスポンジバリアに激しくクラッシュ!
即座に赤旗提示が提示され、そのままGT500クラスの予選Q1が終了してしまいました。
この結果、一発アタック中のマシンのタイムは全てマモノに没収され、日産勢の4台のGT-Rは全て予選Q1ノックアウトとなりました。
マモノとしては、GT500予選Q1の走行時間は15分間も与えているのに都知事選のように後出しジャンケンを狙ってピットから出ずに、予選開始から8分間もじーっと待っているオマエらが悪いと言っているように思えました(^-^;
【マモノの仕業 その2】
「マモノはカルソニックブルーが大好き♡」
決勝レース直前のスタート進行の時、ゆっくりと最終コーナーからホームストレートの坂を登ろうとしていたNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rを見つけたマモノは遊んで欲しかったのか知りませんが、No.12 カルソニックのプロペラシャフトを破損させて走行不能にし、マモノ星に引きずり込もうとしてました(;゚д゚)
このピンチは何とかIMPULのピットマンに救われ、わずか20分でプロペラシャフト交換を済ませて決勝レースに間に合わせました。
【マモノの仕業 その3】
「4月の岡山国際より低い路面温度」
SUGO→富士→鈴鹿と並んでよく真夏の3連戦とか言いますが、決勝レースのスタート時のコンディションは、気温20℃/路面温度22℃。
ちなみに4月10日に開催された第1戦 岡山の時のコンディションは気温20℃/路面温度26℃でした。
もう一つデータを挟むと、ゴールデンウィークに開催された第2戦 富士500kmの時のコンディションは気温24℃/路面温度40℃(^_^;)
マモノのせいでSUGOに持ち込んだタイヤは大ハズレwww
どんなにエンジンが良くてもマシンのセッティングが良くても、路面と接するタイヤの作動温度領域と実際の路面温度とがマッチしていないと、レースを戦う権利すら与えられません。
おそらくほぼ全チーム、持ち込んだタイヤは大ハズレだったことでしょう。
まだ決勝レースがスタートしてないのにこのマモノの暴れっぷりwww
この後始まる81周の決勝レースはいったいどれだけ荒れるのか!
( ゚∀゚)ワクワクワクワク……
前日の予選でポールポジションを獲得したのはNo.6 WAKO'S 4CR RC F。
大嶋 和也選手のドライブで、1'10.516というバッケンレコード越えの神がかったスーパーラップを叩き出しました!
決勝レーススタート時は気温こそ低いものの路面はドライ。
WAKO'S 4CR RC Fのアンドレア•カルダレッリ選手を先頭に、全車マモノと目をあわさないように慎重にスタートを切ります。
レース序盤はタイヤに十分に熱が入ったマシンと、まだタイヤが目覚めてないマシン同士があっちこっちで接近してバトルになっていました。
相手のタイヤが目覚める前にオーバーテイクしたい…
しかし狭いスポーツランドSUGOではなかなか前に出れない…
そんな思いが焦りとなり、3周目のハイポイントでGT500同士が接触!
ややソフト目のタイヤを選んでいたNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GTの野尻選手が、タイヤの暖まりに苦労していたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの柳田選手のインに飛び込みます!
この後、フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rはコースアウトしグラベルを走行。
一気に13位まで順位を落としてしまいました。
【マモノの仕業 その4】
「目をつけたマシンを乗っ取り、レースを引っ掻き回す」
5周目あたりからGT300クラスのグループの背後にGT500が追いついてします。
狭い道幅にこれだけGT300が広がっていると、GT500のモンスターマシンもなかなか抜けません。
ちょっと退屈したマモノはNo.22 アールキューズ SLS AMG GT3(矢印のベンツ)を乗っ取り、子供がミニカーを転がすかのようにGT500のトップ集団にイタズラを仕掛けます…
GT500クラスでトップを走行中のWAKO'S 4CR RC Fとハイタッチ☆
イタズラにしてはえげつないです(^◇^;)
これでWAKO'S 4CR RC Fは13位までポジションダウンしてしまいました…
そんなレース序盤ですが、レクサス・ホンダの各車はストップ•ザ•MOTULを掲げてバチバチにバトルを繰り広げます。
予選8位からのスタートだったNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fのヘイキ•コバライネン選手は、世界基準のドライビングテクニックで猛烈な追い上げを魅せます。
嬉しさを隠せない相方の平手 晃平選手。
WAKO'S 4CR RC Fの脱落でトップに立ったNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTですが、予選で使ったタイヤがソフト気味だったのか徐々にペースが下がり、No.38 ZENT CERUMO RC Fの石浦 宏明選手にぴったりマークされました。
16周目の馬の背では、ZENTの石浦選手がKEIHINの小暮選手のインに仕掛けます!
完全にインを取られていたにもかかわらずトップを守ろうとしたKEIHINの小暮選手が、後ろから来たZENTの石浦選手と軽くタッチした後にスピーン!
これでトップはZENT CERUMO RC Fになりました!
もしZENT CERUMO RC Fにライバルと比べて大きなアドバンテージがあるのなら、周回を重ねるごとに2位との差はだんだん広がっていくものですが、今回の舞台はマモノが所有するスポーツランドSUGO(∀)
マモノ「勝ち逃げは許さないわよ♡」
ZENT CERUMO RC Fの後ろからは、同じ車両・同じタイヤを使いながらも猛烈に追い上げてくる白と赤のボディが…
DENSO KOBELCO SARD RC Fのヘイキ•コバライネン選手がドーーン!!!
23周目の1コーナーでとうとうDENSO KOBELCO SARD RC Fがトップに立ちました!
カッコいい!ただただカッコいい!!
F1て優勝経験のあるヘイキ・コバライネン選手が、昨年から日本のスーパーGTに参戦して11戦目にしてようやく、RC Fでワールドプレミアな走りを魅せてくれた気がします♪
おや? マモノのようすが なんか へんだぞ?????
あーっと!No.5 マッハ車検 MC86が最終コーナーでコースアウトォ~
…ん? これってまさか……
【マモノの仕業 その5】
「セーフティーカーを入れてレースを荒らし、人々が慌てる姿を見て楽しむ」
最終コーナーにたった1台止まっただけなんですけど、予選に大きなクラッシュを2度も見たので競技長も慎重になり、セーフティーカー発動となりました。
しかもマモノは微妙なタイミングてセーフティーカーを仕掛けます。
全81周の決勝レースのうち、1人のドライバーが走らなければいけない最低周回数は3分の1の27周。
この時点で周回数は26周…
コース上のドライバー、ピットにいるチームメイトやメカニック、チーム監督…
スポーツランドSUGOに集まったみんなの頭によぎる昨年の断末魔……
(2015年 スーパーGT第6戦 SUGOでおきた悲劇)
今年はルールが改正され、セーフティーカー走行中にピットインすることが禁止されました。
でも結局、セーフティーカー走行が明けた後にたくさんのマシンかピットインしたら、昨年と同じことになることか十分予想されます。
いや、それでもセーフティーカー走行明けの混雑したコースを走るよりは、ピットインを済ませてクリアなコースを走ったほうが有利…?
寿一新監督も悩みます…
もう一度セーフティーカー走行があるのではないか…?
雨が降るまでピットインは待ったほうがいいのではないか…?
30周目…、セーフティーカーのランプが消えました…
31周目からレースは再スタートを切ります!
この瞬間にピットインを選択したのは、
●No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
●No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT
●No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R
●No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
●No.8 ARTA NSX CONCEPT-GT
の5台!
残り10台はピットインを遠慮しました。
32周目、真っ先にピットインしたマシンたちが一斉にピットアウトします。
同じタイミングだったのでピットを出るときも仲良く手を繋ぎながら出てくるはずですが~…
No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがいない!
なんと、この時すでにフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは、給油とドライバー交代を終えて10秒ほど前を走っていました!
タイヤを交換せずに…(;゚д゚)
この時どれだけの陣営がコンドーレーシングのタイヤ無交換作戦に気づいていたのでしょうか?
少なくともJスポーツもテレビ東京も気づいていないように見えました。
生中継はこの時、トップを走行するDENSO KOBELCO SARD RC Fの動きをメインに捉えていました。
まだピットインしていないこの2台ですが、車体を当てながらトップ争いを繰り広げています。
私もこの時はフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがタイヤ無交換作戦をとっているとは思いませんでした。
それではここで、なぜタイヤ無交換作戦の方がピット作業が早いのか、DENSO KOBELCO SARD RC Fのピット作業を見ながら確認してみましょう。
①ピットに飛び込んだマシンはジャッキアップされ、まずリヤタイヤを交換します。
この時、火災事故防止の理由から給油は出来ません。
ですが、ドライバー交代は可能です。
②リヤタイヤの交換が終わったら給油ノズルを挿してガソリンを給油します。
この時もドライバー交代作業は継続してできますが、フロントタイヤの交換作業は出来ません。
フロントタイヤのメカニックはただ構えて合図を待っているだけです。
③予定された量だけガソリンを給油したらノズルを抜き、フロントタイヤの交換作業を始めます。
作業が終わったらジャッキダウンして勢いよくピットアウトして行きます。
ここまでのピット作業は給油してる時間によって前後しますがおよそ40秒。
それに対してタイヤ無交換作戦の場合は②の作業しかしないので30秒ほどでピットアウト出来ます。
その結果、一時は13位まで落ちてたフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは…
ピットアウトするDENSO KOBELCO SARD RC Fの後ろ、一気に2位までポジションアップしちゃいました♬
さらにもう一つ、タイヤ無交換作戦のメリットがコチラ!
ストレート1本分の差があっという間に追いつきました。
DENSO KOBELCO SARD RC Fはピット作業で冷えた新品タイヤを装着したせいで、タイヤが発熱してグリップを発揮するまでコース半周はかかり、それまでは凍結路面を夏タイヤで走るようなものです。
対してフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは、連続して同じタイヤで走行しているのでタイヤのグリップはしっかり作動しています。
タイヤ無交換作戦のもう一つのメリットは、ピットアウトした最初の周のロスタイムがないことです!
DENSO KOBELCO SARD RC Fは抵抗することなく、あっさりとフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rにトップの座を明け渡してしまいました。
タイヤ無交換作戦、大成功~♬♪
…とはいってもこの時点でまだ47周目。
フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは、スタート時からずっと履き続けている古いタイヤ、しかも一度グラベルにコースアウトしたタイヤで残り30周以上を逃げ切らなければなりません。
平手 晃平選手のドライブするDENSO KOBELCO SARD RC Fのタイヤにも十分熱が入り、
佐々木 大樹選手のドライブするフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rをビリビリと追い詰めます!
一方、3位争いはレクサスRC Fが3台も絡む超接近戦になってきました!
ZENT 立川 祐路選手とWedsSport 国本 雄資選手、WAKO'Sの大嶋 和也選手。
みんな欲しいのは3位の座ではなく、優勝しか狙っていません!
徐々にペースが下がるフォーラムエンジニアリング 佐々木選手!
トップを明け渡してから20周。
有利なタイヤを履きながらなかなか突破口を開けないDENSO 平手選手!
ドライバー無交換作戦で行けばよかったと悔やみながら(笑)戦況を見つめる、DENSO ヘイキ・コバライネン選手
無交換タイヤでペースが上がらないフォーラムエンジニアリング 佐々木選手と、それにお付き合いされてるDENSO 平手選手。
その背後にとうとうZENT 立川選手が追いつきました!
ゴールまで残り7周…
ZENT 立川選手と3位争いをしていたWedsSport 国本選手とWAKO'Sの大嶋選手も、トップ集団に追いついちゃいました!
タイヤ無交換のフォーラムエンジニアリング 佐々木選手のGT-Rを4台ものRC Fで追いつめる極限の攻防戦!
ZENT立川選手も待てない!!
1コーナーをアウト→アウト→アウトで回り、DENSOもフォーラムエンジニアリングも喰ってしまえ~~~…と豪快にアタック!
うおぉぉおぉぉぉぉ~~!!
ZENT 立川選手2位浮上!
フォーラムエンジニアリング 佐々木選手絶体絶命!!!
おや? マモノのようすが なんか へんだぞ?????
No.18 UPGARAGE BANDOH 86が最終コーナーを曲がりきれずにズドーーン!
飛び散ったタイヤバリアが無惨にもコースを転がって行きます…
うわぁぁぁ……
ドライバーの救出とマシンの回収、バリアの補修の為にレースは赤旗中断!
【マモノの仕業 その6】
「これから一番面白くなるところで、スパッとレースを止める機嫌の悪い大○巨泉のような悪行」
レースが再開されるまでの間は、ホームストレート上で止まって待ちます。
このままレースを終わらせてくれ~と泣きそうな顔で願う、フォーラムエンジニアリング 柳田選手。
たのむ、もう一度レースを再開してくれ…と願うZENT 石浦選手。
しかし…
レース終了!
赤旗中断のままレースは成立!
勝利の喜びを全身で表現する近藤監督と、半分諦めかけてたところに優勝が舞い込んできて安堵の表情を浮かべる柳田選手。
悔しさとやるせなさがこみ上げて、まだ整理出来てないレクサスRC Fのドライバー達…
近藤監督もニスモのアンバサダーのミハエル・クルムさんの前では、今までの苦労がこみ上げてきて胸の中で泣いてました。
メインスポンサーも代わり、営業活動も大変だっただろうと思います。
50周もの間、すり減ったタイヤでトップを守り続けた佐々木選手を担ぎ上げて雄叫びをあげる近藤監督。
近藤監督のもうひとつの本業では、弱冠25歳の後輩アイドルが近藤 真彦さんとグッシャグシャに抱き合うことなんてまずはムリです(^^;)
No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
佐々木 大樹・柳田 真孝組
優勝おめでとうございます!
SUGO戦の1週間前に岡山国際サーキットで柳田選手にお会いしたときに、私から「SUGO戦、狙って下さいね!」って声をかけて握手したのが功を奏したのか、柳田選手から頂いたステッカーをフィットに貼っていたのが良かったのか、マモノに願いが通じて見事優勝しちゃいましたね☆
イェーイ♬
俺って勝利の女神♡(゚ω^* )
明日からは第5戦 富士が始まりますね!
今年は3戦終えてGT-Rの3連勝。
タイヤはミシュラン→ミシュラン→ヨコハマの順に勝ってます。
酷暑が予想される富士スピードウェイで、ブリヂストンは破裂せずに走りきれるのか?
そして、またまたGT-Rが勝ってしまうのか?!
マモノが富士に旅行に行っていないことを願って、トップレーサー同士の激しいバトルを期待しています(^o^;