
一年以上前から考え始めた、自分のクルマ人生最後となる愛機選びの完結編です。
20代前半からクルマが好きで、乗る事・いじる事を趣味としてきましたが、40も半ばを過ぎた自分の年齢と、近年の社会的状況(自動運転の推進・電動化)を鑑み、自分が乗りたいクルマを乗り回して遊べるのは恐らくこれが最後のチャンスになるでしょう。それならば猶更のこと、最後の一台だけは絶対に後悔したくない。
そんな自分のクルマ終活で最後の一台として選んだのは、その独特で地面にへばりつくようなスタイリングが、2009年のデビュー当初から気になっていた3代目13Cシロッコ。
ボディ全体が曲面構成になっている、見事に自分好みの”ヌルっとした”デザイン。
特にリアピラーからフェンダーにかけてのラインは、一日中眺めていても飽きないと思います。
自分がまだ中学生くらいだった頃、父親が『フォルクスワーゲン シロッコって格好いいな』(多分初代か2代目)と話していた事を思い出し、父親がかつて憧れたクルマを自分の最後の愛機として選ぶも良し。
自分はもう高齢になったので、そろそろ免許を返納すると言い出した父親を隣に乗せてドライブへ連れ出してやろうと考えました。
こうしてシロッコ購入のために、現在メインで使用しているE52の維持費軽減を図るべく、嫁さんには気づかれぬようコツコツと地道に下準備を重ねてゆき、本格的に行動に移して探し始めたのは昨年末くらいから。
しかし32Rと35クーペに乗っていた頃、リアシートにチャイルドシートを付けて、当時まだ赤ん坊だった娘を抱っこしながら、乗り降りさせるのが相当面倒臭かったというトラウマが嫁さんにはあるようで『2ドアは乗り降りが大変で、使い勝手が悪いからなぁ…』と購入にはずっと難色を示していました。
そんな中、事態が大きく動いたのは今年の夏。
遊びに行きがてら(?)現車チェックのために遠征してみたり、かなり程度の良い車両を見つけて「もうコレに決める!」とお店に電話しようとしたら、既に別なお客さんが成約。
後日また違う車両の現車チェックに赴こうとしていた矢先、チェック前日にお店から「今日、売れちゃいました…」の連絡。どういう訳だか、買う気満々なのに一向に手に入れられない日々が続きます。
正直な話、シロッコの中でも”憧れの青い針”である、シロッコRがメインターゲットでしたが、明らかに希少性からプレミア価格になってしまっていて軽く予算オーバーな上、価格に見合った自分で納得できる車両がなかなか見つかりません。
「気に入ったクルマはみ~んな売れちゃったし、最後に残ったのはこの一台だけか…」
と、正直あまりピンとこないまま軽い気持ちで某中古車WEBサイトの車両詳細ページを眺めていると、既に装備されている社外のパーツ類を見て
「へぇ~このシロッコの前オーナーとオレの趣味はバッチリ合うな~。でも(お店が)遠いなぁ~。とりあえずものは試しに見積総額の問い合わせしてみるか?」
とメールで問い合わせして、更に細かい車両詳細を送ってもらいました。
自分が設定した購入条件の予算は若干オーバーしているものの、初年度登録が2011年で64,000km。単純計算ですが8,000km/年の走行距離なら、それほどコンディションは悪くないでしょう。
その後も自分が見てみたい車両の詳細写真を幾つかリクエストして送ってもらい、見てみるとかなり細かい部分にまで手が掛かっていて、クルマに対する前オーナーの愛着を感じます。
「よし!コレだ!自分が最後に乗るクルマはコレしかない!」
とR狙いだったハズの気持ちが一変。
しかし在庫店は自宅からは遥か遠方。到底気軽に週末現車チェックしに行ける場所ではありません。
今まで自分が買ったクルマは全て実車を細部までチェックしてから購入するかどうかを決めていたので、今回ばかりは実車を自分自身の目では完全にノーチェックで買う事になります。
ところが、一番最初の問い合わせ対応からずっと担当して頂いた営業さんが超絶に親切・丁寧・誠実な方で、お店のクチコミもかなりの高評価。ポルシェやメルセデスといった高級輸入車をメインとして扱っているお店です。
今にしてみれば、仮にお店が自宅の近くだったとしても、敷居が高すぎると感じて自分には場違いだから近寄ることがなかったカモ知れません(苦笑)
とにかく、このチャンスを逃してなるものかと思い
「このお店ならきっと全てを任せても大丈夫!」
と信じて、ケンカになるほど反対する嫁さんを説得し、最終的には半ば自分のゴリ押しで成約しました。
その結果、納車当日がクルマとの初対面となってしまいましたが、今までに色々なお店で見せてもらってきた中でも、最もコンディションが良く、きちんと隅々までメンテとクリーニングの行き届いた綺麗なシロッコをみてまた感動。
ようやく自分が全て納得できる一台と巡り会えたと思っています。
かつて自分が心底大切にしていた32Rが、次のオーナー(実際にはお会いした事はありませんが)の手に渡った今も愛されていて、自分が乗っていた頃以上に大切されているという事を知っています。(R32だけに限らず、第2世代GT-Rの大半が海外へ流れてしまっているようですが、自分が乗っていた車両が国内にとどまっていてくれているという事だけで幸せです。)
なので、自分もこのシロッコの歴代オーナー(記録簿に記載されていた登録地を見ると、どうやら自分で4人目らしい)の意向を引き継ぎ、今の仕様をあまり変えることなく、更に細かい部分をブラッシュアップさせていく予定です。
逆にいうと「ここは変えたいな~」という点があまりにも少ない!(ポジやウインカーとか、外装の灯火類をLED化したいくらい)。
これほど自分の好みにマッチしたクルマに出会えたのは、本当に奇跡としか言いようがありません。(許されるなら歴代の前オーナーとお友達になりたいくらいです)
そしてこのシロッコ。
自分のクルマ人生、最後にして初モノづくし!
・初!輸入車
今までは全部国産車。
・初!4発直噴ターボ
今まで乗ってきたクルマはNAか、過給機付きはFDと32Rなのでツイン。
直4シングルターボ、さらに直噴エンジンも初めて乗るエンジン形式。
・初!排気量2000㏄以下
※ロータリーEgのFD1300ccは除く。
・初!パドルシフト付き
一度は乗ってみたかった!気分はゲーム感覚w
・初!クルーズコントロール付き
今までこんなハイテク装備とは無縁。ACCじゃないけど充分満足!
・初!希望通りのボディーカラー!一切の妥協ナシ!
単車から32Rまで、自分が欲しいと思った乗り物は今まで、
ボディーカラーだけは妥協しまくりでした(苦笑)
という訳で、自分の【クルマ終活】はこれにて完結です。
(なのでみんカラのページタイトルはご覧いただいている通りのタイトルへ変更しました)
最後に、購入にあたって自分の人生最後にして、最大の我儘を受け入れてくれた嫁さんと、本当に親切丁寧で誠実に対応頂いた担当営業のKさんや、お店のスタッフの方々へ、この場を借りて今一度心からお礼の気持ちを表したいと思います。

それにしてもこのアングル、たまりません。
Posted at 2019/10/07 18:49:47 | |
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