シロッコの車検が今月末(明日)で期限を迎えます。
そこで5/14(土)に20年来お世話になっている秘密基地へ行って、事前の確認と入庫の段取りをつけ、5/17に近所の陸運局で車検を受けたところ…
①ドアミラーのシーケンシャルウインカーがNG
②LEDライトが明るさも焦点も出ないためNG
②のテスターの結果がこちらです↓
ウソでしょ?ってくらい明後日を照らしてます…。
しかも左側がめちゃくちゃ暗い…。照度が基準の半分以下しかありません。
光軸を調整しようとボンネットを開けようとした瞬間、オープナーハンドルの手ごたえが全くなくなり、ハンドルがプランプラン…。ボンネットを開けることができなくなってしまいました。
多分、右ヘッドライトの上でワイヤーが繋がっている部分に何かしらの異常が起こったと思われます…。
結局、この日はしかたなく二つの不適合のまま秘密基地へ引き上げ。
後日不適合になったドアミラーのウインカーと、ヘッドライトの光軸を再検査することになりました。
しかし解せないのは、前回はこのウインカーで車検が通ったと店長は粘ってくれたようですが、今回は担当検査官がノーマルのドアミラーウインカーはシーケンシャルじゃないのを知っていたため、NGを食らったようです。
ちなみにワイドブルーミラーのミラー面がLEDで光るのはお咎めなしでした…。
『ノーマルのウインカーはココは流れないんですよね~』と話していたらしいです。
とはいえ、ルールはルール。
素直にノーマルのウインカーユニットに戻せばよいだけの話です。
HIDからLEDライトに交換したのは半分は賭けだったので自業自得です…。
ハズレを引いてしまったのかも知れませんが、安物LEDはダメですね…。
とてもいい勉強になりました。
左がNGになったLED。
HIDのガラス管と比較すると左右方向にしか光が出ないので、直径の大きなプロジェクターレンズとの相性が悪いようです。
しかし困ったのはボンネットがまったく開かなくなったこと…。
どうやってフードロックをリリースするか困り果てて、VWのディーラーへ電話で問い合わせたところ…。
『シロッコはグリルレスなのでゴルフと違ってかなり厄介なんですよ。
もしもワイヤーが途中で切れてしまっていた場合、フードロックのあたりのグリルにドリルで穴を開けて、ドライバーを突っ込んでロックをこじ開けるしかありません。
もちろんこの場合、グリルとフードロック交換は避けられません。
まずは右前のフェンダー内張を外して、そこからワイヤーの継ぎ目にアクセス出来るハズなので、ヘッドライトを固定しているステーからケーブルホルダーを手繰ってみて、ワイヤーが切れていないか確認してみてください』とのこと。
というワケで右前のフェンダー内張を剥ぎ取って、腕を奥の方まで突っ込んでのケーブルホルダーを確認したところ、見事にライトユニットを固定するステーから、ケーブルホルダーが外れていました。
とりあえずフードロック側(車体前側)のワイヤーをロングノーズプライヤーで引っ張り、何とかボンネットを開けることに成功。
ワイヤーを確認したところ断線はしておらず、単純にケーブルホルダーがライトユニットを支えるステーから外れてしまったため、ワイヤーが完全フリーの状態になってしまい、ケーブルが弛んで幾らハンドルを引いてもボンネットが開かなくなります。
フードロックのワイヤーを全部元通りに戻して、ヘッドライトはLEDからHIDバーナーに戻しました。
ドアミラーのウインカーも純正に戻して再度、検査を受けましたが、今度はどう調整しても、左の光軸が基準範囲内に焦点が入りません…。(二度目の検査もNG)
しかも光軸の焦点が散ってしまっていて、明らかに中心部分にダークスポットが出来ている状態。
光軸のハイローが切り替えできるので、レベライザーのモーターも、オートレベライザーのコンピューターユニットも生きています。
右はきちんと光軸が一か所に集中しているのに、左は完全にぼやけている状態。
直径10cm前後のダークスポットが発生…。焦点が完全に散っています。
右側のヘッドライトはばっちりと光軸が調整できましたが、左側はどうにも調整が出来ない。左右のバーナーを入れ替えても、症状は変わらず…。HIDのバーナー自体が壊れている訳ではなさそうです。
『左側だけプロジェクターレンズの内側がLEDに交換した後に溶けて歪んだか、ユニット内部の何かが壊れたんじゃないか?』という結論になり、仕方なくヘッドライトユニット交換をすることにしました。
しかし!ヘッドライトユニットの新品は片側で軽く10万オーバー!(お取り寄せで12万)
一応、まだ国内に在庫はあり発注後、中二日で届くことはわかりました。
ちなみに13Cシロッコの左側通行用ヘッドライトの現行純正品番は…
・1K8941753G(左 1.4/2.0TSI)
・1K8941754G(右 1.4/2.0TSI)
・1K8941753H(左 SciroccoR)
・1K8941754H(右 SciroccoR)
Rと非R(1.4/2.0)ではウインカーの位置が違うため、もしかするとピンアサインが違うかも知れない。そもそもMYで違う可能性もゼロとは言えない…。
万が一、メインのカプラーを繋いでもピンアサインが違ったら、ライトが機能しないだろうし、ピンの位置を解析しながら直して、仮車検証の有効期限内に再検査を間に合わせるのはほぼ不可能…。
最も確実かつ、可能な限り安価に済ませる方法は、一旦ヘッドライトユニットを外し、ラベルシールの品番を確認して、全くの同一品番(旧品番:1K8491031E)の中古品を入手する。更にできるだけMYが近い車体から取ったものがベスト。
運良く自分のユニット品番と全く同一品番の左ヘッドライトが1つだけ某オークションに出ていることが判明しました。早々に入札し、落札後2日で到着。
しかし中古品なので、外側の樹脂カバーが黄ばみ、細かい亀裂が凄い…。
ということで、樹脂カバー表面を徹底的に削る!削る!削る!
400番スタート直後。完璧に摺りガラス状態…。
本当にちゃんと透明になるのか不安になるレベル。
まだ黄色く変色した部分が残ってます。
800番でもこの状態。それでもだいぶ変色した部分はなくなりました。
6000番でここまで透明感が戻ってきます。
若干、グリル側の磨きが甘い…。
最後に二つ並べて記念撮影。
下の養生テープが貼り付いた方が光軸がきちんと出ない元のライトユニット。
元のライトユニットよりも新品っぽく見えるのが奥の中古品(苦笑)
400番>600番>800番>1000番>1200番>1500番>2000番>6000番>8000番>鏡面仕上げコンパウンド>ライト磨き用コンパウンド
たまたま手持ちの貴金属磨き用に持っていた耐水ペーパーの8000番まで使って、2時間ほど磨きました。
水で濡らしながら耐水ペーパーで研ぎ始めると、あっという間に茶色い雫がダラダラと垂れてきます。手触りもザラザラした感触から、樹脂本来のツルツルとした感触に変わるまでなるべく均一にペーパーをかけて、茶色い水が出なくなるまで繰り返しました。
おそらく樹脂レンズカバーの厚みを1mm前後は削ったと思います。(しかし最後にライトを点けて確認すると、まだ僅かに一部分だけ、細かい亀裂が削り取れていない部分が残っていました)
で、二つ並べてプロジェクターレンズの内側を見比べてみたところ、光軸が正しく出ない方のユニットは、レンズの内側が焼けただれているわけでもなく、光軸調整用のネジが外れているわけでもなく、カットラインを決めるシャッターが壊れているわけでもなさそうです…。
もう一度、バーナーを差し込んでみると違和感のある反発があり、バーナーが真っすぐカチッと固定出来てないことに気づきました。
どうやらHIDのバーナーを上側から固定する平板の金属バネの一番端を内側(レンズ側)へ折り曲げてしまっていたようです…。
一応、バーナーユニットを留めるためのスプリング(ハリガネ)は何とか嵌るものの、バーナーのガラス管(光源)が斜めに差し込まれていて、プロジェクターレンズの内側中心点に位置していません。
どうやら、自分がHIDからLEDに交換した際、横着して車体からヘッドライトユニットを外さないまま手探りで作業したため、バーナーを固定する平板の金属バネを引っかけて内側へ折り曲げてしまったようです。
しかもその後、何度もHIDバーナーの脱着を繰り返した結果、誰も気がつかないほど完全に内側へ折れ曲がってしまい、プロジェクターレンズ内側の光源の位置がずれたため、ダークスポットが発生、いくら調整しても光軸が合わなくなったようです…。
シロッコはプロジェクターレンズの直径が大きいため、僅かに光源の位置がズレただけでも投影後の焦点が大きくずれるようです。
簡単な図にするとこんな感じ…。
とりあえず、仮車検証の有効期限最終日は中古で入手したライトユニットで最後までパス出来なかった光軸の再検査を受ける予定ですが、車検が無事に終わった後でもう一度本来車体についていたライトに戻して光軸を確認してみることにします。
しかし本当に新品ユニットを買わなくて良かった…。
左だけ気合を入れて磨いたおかげで、右側のヘッドライトよりも綺麗になってしまいました…。
車検が終わって帰ってきたら、右側も綺麗に磨こうと思います…。