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2021年07月07日

ATF DSP PC-Toolによる自動TA設定とRTA測定

約1か月前に購入した「MTK-1」だが、不具合に対しての対応に腹が立って即売り飛ばしたのだが、考えてみると、「PCにつなげられるフラットな特性の測定マイクがあって、PC-ToolのVer'さえ合っていれば機能は果たすんじゃないの?」という事で、簡易的なチェックをしてみた。ほら見ろ!予想通りOKじゃないですか。そこで、それなりの機材を揃えてみた。

*マイク:Behringer EMC-800
*USBインターフェイス:Behringer UMC22-PHORIA(HAはMIDAS社製)
*マイクケーブル(CANARE製ケーブルで自作)
*グースネック・クリップホルダー(スマホホルダーを改造)
*USB延長ケーブル

マイクの特性もかなり優秀だし、インターフェイス(マイク・プリ)もmidas製のHAで信頼性もGood。
多分MTK-1に付属のマイク&プリアンプよりまともだと思いす。最悪プロ用マイクは数本持っているので、それを使うという手段もあるが、機種ごとのキャラが強いから、フラットな特性は望めない?

まず準備として、測定用マイクを固定する方法を検討してみる。MTK-1を売り飛ばした時、仕事で使っていた「特殊マイクホルダー」も手放してしまったので、改めて製作しないといけません。
小型のマイクスタンドはあるが、運転席のステアリングの下から運転手の鼻先辺りを狙うには車両が小さいため難しい。やはりヘッドレストの指示棒に挟み込む何かが欲しい。

すると「グースネックのスマホスタンド」が100均の300円コーナーにあった。ちょっと長すぎるが、プロでも使えそうな、丈夫なフレキシブルのスタンドである。(タブレットも取り付けられるそうです)


さて、これにどのようにマイクホルダーを取り付けるか。まず、スマホスタンド部分を半分にカット。その余白部分に、マイクホルダーをねじ込めるように、ボルトを取り付けます。
マイクホルダーのネジは特殊で、吋ネジの3/8か5/8と決まっている。日本の放送業界(マイクメーカー)はBTS規格なっているが、Behringerのホルダーは3/8である 。
早速ホムセンに探しに行ったが、1店目にはなく、2店目でやっと鉄製だが長さが丁度良い物があった。(写真上)
台座が邪魔そうに見えるが、これが変換部分を支えている重要な部分でもあります。(製作過程写真無し!)出来上がったグースネック・クリップやケーブル類を「まとめて収納するケース」も密封容器とウレタンを組み合わせて製作した。


(写真上)上段にグースネック・クリップやケーブル類を収納。

(写真下)下段にはインターフェースを収納します。マイクは専用ケースが付属しているのでそのまま使います。


こんな感じにセットが出来上がりました。(写真下)


いよいよ測定に向けてセッティングです。まずは車内側。丁度「両耳の中央前=鼻先辺り」にマイクカプセルを固定!
PC-Toolの説明書では、「運転席に座って、右耳から左耳にゆっくりと移動させよ!その時の平均値で測定する」とあるが、色々やってみたら、移動させても固定させても、グラフは変わらなかったし、こちらの方が固定されている分正確な平均値が取れそうだ。(約15秒間の平均値=変更可能)


車外側は、簡易的な折り畳みテーブルにDSPコントロール用PC。そのPCにDSPのコントロール用USBと、マイク・インターフェースOUTのUSBを接続して測定します。

先ずは、PC-Tool に用意されているATM(Automtic Time Measuremant)用音源を、再生できるよう、事前にメディアに取り込んでおきます。そのパルス音源を再生しながら測定します。


この作業を始めるには、PC-Toolを起動させた後、「Shift」+「T」でATM設定画面を出します。その画面上で、「使用するマイク」、「基準となるスピーカー(チャンネル)」、その「スピーカーの距離」を入力して、「Start」をクリックすると、車内のスピーカーからパルス音源が、ユニット一個づつ鳴りながら計測されていきます。上の写真は、「測定完了時 の写真」です。(その前の写真撮り忘れ)

実測値(メジャーで正確に測定)と計測データー(ATM測定値)の違いを見てみると、非常に興味深いものがあります。



特にサブウーファーは、以前から160cm前後に設定しているのだが、実測値では130cmである。
160cmにしているのは、上向きのユニットからハッチドア・ガラスに反射した距離を考えての値でしたが、その考えが正解だったようだ。


ここまでの測定値で試聴してみた。
微妙に違いはあるものの、驚くほどの変化はない。(意外と耳で合わせた値も馬鹿にできない?)
違いがあるとすれば、チョット位相がズレたかな?と言う感じ。自分的には以前の方が気持ちいい。
この後、この値を軸にGainで左右のバランスを取り直してTAの調整はひとまず終了!

次に、RTAの測定です。まずは現状の波形を見ます。そしてその波形でオフセット値を調整します。


つまり、薄いグレーの波形に、測定した波形を画面右側の縦のバー2本使って、両波形を出来るだけ近づけた波形で表示させます。
この波形から、「手動で各周波数毎 + - 上げ下げして合わせていく」か、「自動でEQを設定させるか」ですが、上手くいきません。と言うか、前回は上手くいったのですが、何しろこの「グレーの波形=FISCHER社の推薦Referenceカーブ」が、ディスプレイ上、全く見えません。夜の車内で測定するか、今回のように車外でやる時は、黒幕でも被ってやるしかないと思われます。どうして、もっと目立つ色彩にしなかったのか不思議でなりません。と言うかユーザーからのクレームは無いのかなあ。この前のM社の対応を見る限り、日本からは全く意見が届いていないと思われます。

という事で、糞暑い事もあり途中で嫌になって止めてしまいました。
一応、マイク(インターフェース)も含め、高価なMTK-1など購入しなくとも、1/3程度の価格で同じように測定可能、いやもしかしたらそれ以上の特性で測定できるという事が判っただけでも十分!

大変面白いお遊びが出来た感じです。暇を見て真剣に取り組んでみたいと思います。

<余談>
昔、測定用マイクと言えばB&K(Brüel & Kjær=ブリュエル・ケアー)社のマイクが、超有名であった。
特製がフラットで、全く飾りっ気のないキャラクターが売りの無指向性マイクである。
ある時、当時のコロンビアレコードのクラシック専門ミキサー氏が、「このマイクをオーケストラの録音に使ってみたい」という事で、結果は驚くべきSoundで録音できたと言う訳。
奇跡的に、私が20代後半の頃、「人見記念講堂」でクラシックコンサートのTV中継に行った時、コロンビアがレコーディングに来ていて、私達TV屋はコロンビアさんからMIX-OUTを頂いて、それに独自のAudience.Micを加えるやり方で収録したのだが、その時のエンジニアがまさにそのマイクを広めた方でした。休憩時間に、上記の話を聞かされて大感動を覚えたものです。
これをきっかけに、コロンビアがこのマイクの輸入を開始。各レコード会社や、NHKなどが大量に使い始めたのです。
のちに、B&K側が録音業界から撤退し測定用に特化したいという事になり、その時DPA(ディーピーエー)と言うメーカーが「録音用マイク」の技術を継承し現在に至っているのです。
以前はクラッシックと言えば「SCHOEPS」(ショップス)や「AKG」(アーカーゲー)、NEUMANN(ノイマン)のマイクが多かったのですが、近年はDPAをメインに使うエンジニアが多くなっているように思います。
DPAと言えば、一般の方がTVでみるベージュ色の「ヘッドセットマイク」の場合、DPA4088や4066が多いです。あとは、音楽番組のヴァイオリンに取り付けている「コンタクトマイク」も殆どDPA4099と言うものです。クラシック用としてはDPA-4006が有名です。このマイクが測定用マイクから発展した楽器用マイクなのです。
 
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Posted at 2021/07/07 17:00:37

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