
開発という仕事は色々な事を考えます。
ターゲットを絞り、ベンチマークを見据えて、他車との差別化、他車と同等以上の付加価値、車としての機能、ユーザーに喜ばれる機能、、、
それを限られたコストの中で実現する為に、部品の価格や形状、製造方法、組み立てやメンテナンスを考慮した構造、等々。
優先順位の低い機能は削られることも。開発者のポリシーで、どうしても譲れないものを残す為、関係者へのデザインレビューや説得。
形あるものには全てにその理由があります。多くのユーザーはその事を意識せず、当たり前のように愛車に乗り、その機能の恩恵を受けている事も多々あります。
車全体の機能数を分母とすると、意識してもらえる機能はほんのわずかなのかも知れません。
先日、フロントドアをバラした時に初めて気が付きました。
フロントドア内装側のドアハンドルを照らすLEDを使った照明。
暗い夜にエンジンを切った後、クルマから出る時にドアハンドルが分かりやすいようにとハンドルを照らすほのかな明かり。
親切設計として加えた機能なのでしょう。
内張の中にLEDがあり、そこから透明の樹脂で光を送り、ドアハンドルを上から照らす明かりにかえます。
(トップ写真参照)
この明かり、暗すぎて気が付きませんでした。
低い位置から覗きこまないと見えません。
天井の室内灯の明かりが支配的でドアハンドルの照明には気付きません。室内灯でドアハンドルもはっきりと見えます。
室内灯を消してみると、ドアハンドルの照明も消えました。この2つの明かりは同時にしか点灯しないようです。
で、あれば、このドアハンドルの照明って、必要か??
この機能を付けた人は、ユーザーの為にと、部品代や組み立て工数がかかる事を承知で加えたのに。
(日本で言えば量産品で1円のコストアップは天文学的数字と言われる事も)
開発者が頑張って考えて、頑張って加えてくれた機能なのに。なんかとっても残念。
この機能はハッキリと気付かれないと、意味をなさない機能でしょ^ ^
Posted at 2017/11/27 01:02:36 | |
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