『M-Sport doesn’t want to move from Ford』
M-スポーツのチーム代表リチャード・ミルナーは、WRC(世界ラリー選手権)においてフォードとの提携を継続する意向を明確にした
M-スポーツは、1997年のWRカー(ワールドラリーカー)時代黎明期にフォード WRTを初めて運営し、2026年シーズンで両社は30年連続の提携シーズンを迎える
しかし、2013年以降、フォードはWRCにおいて正式なマニュファクチャラーとして活動しておらず、代わりにM-スポーツに、フィエスタ、そして最近ではプーマをラリーのトップレベルで走らせるための部分的なサポートを提供している
フォードは来年、2004年以来初めてF1に復帰してレッドブル・パワートレイン部門と提携し、また、2027年にはWEC(世界耐久選手権)にハイパーカー・プロジェクトで参戦する計画で、現在はマスタング GT3 スポーツカーと、もちろんW2RC(世界ラリーレイド選手権)M-スポーツとの共同開発のプログラムを進めている
フォードは、2027年のWRC次期テクニカルレギュレーションについてはまだ何も明言していない
報道では、M-スポーツが中国企業のLynk & Coと提携する可能性が示唆されているが、DirtFishのSPIN、The Rally Podポッドキャストに出演したミルナーは、フォードとの将来的な提携の可能性がない場合にのみ提携すると断言した
彼は「我々の目標は、フォードとの提携を継続し、彼らがチャンピオンシップに挑戦できるレベルに戻ることです。自動車市場は現在非常に厳しい状況にあります。正直なところ、自動車メーカーにとって完全な混乱状態です。メーカーの半数はEVに転換し、EVの未来を見据えていました。ところが、各国政府が方針を撤回し、内燃機関の導入を許可し、電気よりもCO2排出量に重点を置くと発表しました」
「完全電気自動車のラインナップから突然、内燃機関を復活させるのは、フォードだけでなく、業界全体にとって非常に困難なことです。ですから、フォードにとっても、どの自動車メーカーにとっても容易なことではありませんでしたが、個人的にはWRCにとって非常にプラスになると考えています。EVのWRC展開には制約があることを承知していたので、それを実現するのは非常に困難です」
「そして、もし今、自動車メーカーや自動車メーカーが内燃機関車への回帰傾向にあるなら、彼らが参戦して活躍できる素晴らしいスポーツがここにはあると思います。これらすべてが適切なタイミングで実現すれば、素晴らしい未来が待っています。そして、私は必ずそうなると信じています」と、語った
「そして一つ確かなのは、マルコムの心は常にフォードにあり、これまでもそうだったということです。彼はフォードから離れるつもりはありません。それが私たちの最大の目標です」と、ミルナーは付け加えた
M-スポーツは過去29シーズンにわたりWRCでフォードと協力してきた
「もしフォードがトップレベルへの復帰を望まず、他のメーカーが存在する場合、企業として当然ながら、私たちは他の選択肢を検討せざるを得ない。M-スポーツとして存続する必要があるからだ。しかし、フォードとの間に築いた大きな伝統を、別のメーカーと提携するかもしれないという思いつきで壊したくはない」
「マルコムは信じられないかもしれませんが、実際にはそれほど多くの車を所有していませんが、買うときは必ずフォードです。これは彼のフォードブランドへの忠誠心、そして『人を半分に切れば青が宿る』という古い格言の表れだと思います。それがマルコムなのです。彼はM-スポーツを率いること、フォードと連携していること、そしてダカール・ラリー・プログラム全体で連携していることをとても誇りに思っています。彼にとってそれは本当に大切なことなのです」
「多くの人がフォードを批判しますが、実際、彼らの活動を見れば、これまで以上にモータースポーツに力を入れていることがわかります。ですから、私は全く逆の見方をし、モータースポーツに積極的に取り組んでいるフォードを称賛したいと思います」
「WRCを愛しているからこそ、多少の偏見はあるかもしれませんが、議論には複数の関係者が関わっています。私たちは彼らと協力し、その伝統を継承していきたいので、望むままにサポートし続けます。それが今の目標です」
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ミルナーは、一応フォードからの支援には満足していると言ってますが、万年資金不足に陥っている事を考えると、本音とは思われませんよねぇ
資金源?と思われるRally2カー(フィエスタ Rally2)の事を考えると、中国企業のLynk & Coと提携する可能性についても否定はしていますが、完全否定ではなく可能性はあると言う含みを持たせた否定ですよね
Lynk & CoはWTCRでは参戦2年目にしてタイトルを獲得し連覇を果たしているのですが、2022年にはBopに不満をあらわにして撤退すると言う、某半島のチームに似た部分があり、ミルナーもそこが引っ掛かっているのかも知れませんね
何はともあれ、M-スポーツが強くなってくれる事を望みたいですよね
Posted at 2025/12/23 20:58:07 | |
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