『GRÖNHOLM’S LESSER-KNOWN FACTORY CHANCE』
WRC(世界ラリー選手権)のトップドライバーが競争力のあるマシンを求め、複数のメーカーを渡り歩くのも当然の事と考えられます
しかし、コリン・マクレーとスバル、トミ・マキネンと三菱、セバスチャン・ローブとシトロエンと言う様に、長いキャリアの中で一時的に他メーカーのマシンのステアリングを握る事があったとしても、特定のメーカーと強い関係を築いているドライバーも沢山いる
2000年と2002年の2度ドライバーズタイトルを獲得したマーカス・グロンホルムと言えば、プジョーあるいはフォードもとなるのだが、 そんなグロンホルムが今から遡る事25年前に1度だけ、三菱のマシンを駆って出場した事を覚えている方は少ないのでは?
1999年、長年トヨタのマシンを操り参戦して来たグロンホルムは、この年WRCに復帰する事となったプジョーのワークスシートを獲得すると言う、大きなチャンスを得た
多くの事故と犠牲者を生み出すこととなったGr.Bは幕を下ろし、1985年-1986年と2年連続でドライバーズタイトルとマニュファクチャラータイトルを獲得した後に撤退したプジョーが、10年以上の時を経て206 WRCを擁しトップカテゴリーに戻る事に
ベース車両がWRカーの最低全長(4,000mm)よりも短かった為、大型バンパーを装着して規定を満たしたとして有名なこのマシンは、2000年と2002年にグロンホルムをドライバーズタイトルに導く事になったのだが、1999年にプジョーはスポット参戦とし、グロンホルムが206 WRCのステアリングを握れたのは、シーズンも半ばの6月に開催された第8戦アクロポリス・ラリーからだった
プジョーはグロンホルムがWRCでの経験を積む為に、他メーカーのマシンをドライブする事を認め、ラリー・スウェーデンでセアト・コルドバをドライブし、その後ラリー・ポルトガルではフレディ・ロイクスの代役を務めて三菱カリスマ GT Evo VIを
ロイクスが前戦サファリのアクシデントで負傷し、4月にスペインで開催されるラリー・カタルーニャまで欠場する事となり、前年のポルトガルでプライベーターながらトヨタ・カローラ WRCを駆り、リタイアするまで上位に顔を出していたグロンホルムがカリスマ GTのエンブレムの付いたランサー Evo Ⅵをドライブする事になったのである
当時、3度のドライバーズタイトル獲得者のトミ・マキネンに合わせて開発されたランサーは、多くのドライバーにとって最大限の力を引き出すのが難しいことで有名だったが、この1戦のみの出場だったグロンホルムはオープニングSSで2番手タイムを刻み、SS16でミッショントラブルでリタイアするまで、4回SSのトップ3を記録した
33. TAP Rallye de Portugal 1999 - full review (Eurosport)
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苦労を重ねてきた経歴から、日本でもファンの多いグロンホルム
2019年には50歳の誕生日祝いとしてι(◎д◎υ)ノ ラリー・スウェーデンにヤリス WRCでスポット参戦し、プレイベントカンファレンスでは「爺さんクラスなら優勝出来るかも」などと言いながら、オープニングSSではヒョンデ i20 Coupe WRCのセバスチャン・ローブを相手に激走を見せて勝利してるんですよね(笑)
WRC - Rally Sweden 2019: Pre-Event Press Conference
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Svenska Rallyt 2019 | SS1 - Loeb vs Grönholm
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今年56歳となったが、是非とも来年辺り懐かしのフォードから、プーマ Rally1でラリー・スウェーデンにスポット参戦して欲しいですよね
Posted at 2024/04/12 19:22:09 | |
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