
ホームの林道へ入る手前のうどん屋さん。いつもごちそうさまです。

山里の梅や桃を楽しんでいるうちに、もうソロソロ桜の開花です😃
前回、簡単な構造の概念とどんなところが汚れが溜まりそうなのかを述べました。また、インジェクターの学習における補正値で+という物が有るという事をあげております。
今回は詰まりの大きな原因物質である、水溶性のデポジットの正体について深掘りしたいと思います。きちんとお布団入っていつでも寝落ちできる体勢でチラ見してください。
●本家本元のデンソーテクニカルレビュー Vol. 20 2015 原文ママ
また,デポジットの付着箇所も特徴的である.従来のインジェクタ噴口部ではなく,インジェクタ内部のノズルニードル(Fig. 1)および燃料ポンプのサクションコントロールバルブなどのしゅう動部へ付着する.Fig. 2にデポジットによる燃料噴射制御への影響を示す.デポジットを起因とするしゅう動部の抵抗上昇により噴射終了が遅れ,気筒間の噴射量違いなどを生じ,アイドル振動や始動不良に至る.
(1)インジェクタの噴射量変動を引き起こす高級脂肪酸塩の代表成分であるオレイン酸Naが軽油中で多様な集合形態をとり,120℃以上で溶解度が急激に低下することで析出することを明らかにした.さらに,インジェクタ基材が酸化することでオレイン酸Naとの表面自由エネルギー差が小さくなり,付着性が増大すること明らかにし,オレイン酸Naの析出・付着メカニズムを解明した.
(2)メカニズムの沿った析出,付着に必要な条件を実機試験へ反映することで,ディーゼルインジェクタ内部へデポジットが再現し,デポジット再現試験手法を確立した.
(3)DLCコーティングをインジェクタに施すことでオレイン酸Naが付着し難くなり,デポジット再現試験でも噴射量変動が起きないことを確認した.DLCコーティングを適用したインジェクタ―はグローバルに流動済みであり,★現在までにデポジットによる噴射異常は報告されていない.
●所見
目に見えて解りやすいのは噴孔外側の油溶性のデポジットの堆積であるが、より深刻なのはインジェクター内部の水溶性デポジットとDLCの摩耗にあると思います。
・DLCほどこしたから大丈夫と言っているようですが、これだけインジェクター不良ではないかと思われるケースが多く発現している今となっては、よくこんな事が言えると感じましたが2015年時点では発売より3年。
・この時点ではまだまだニードルのDLCは摩耗しておらず、インジェクター基材内筒も酸化しておらず、ユーザーやデンソー並びにマツダ自身も短い期間でインジェクターがダメになるケースがあるという認識は無かった時期かと思います。
●オレイン酸塩
オレイン酸は健康にいいから多く含まれるオリーブオイルを採れと言われるが、車両内の低温領域である燃料タンクや配管で燃料に溶解した逆ミセル形態のオレイン酸Naが,サプライポンプやコモンレール,特にインジェクタの高温摺動部で不可逆な会合体ゲルとして析出し酸化した基材へ付着するけど、DLC加工したので大丈夫!といっていますが、そんなに甘くなかったようですね。
もうなんのこっちゃで脳みそが沸騰しますね😵
埼玉55の詰まり気味の前立腺問題もDLC加工でよくなるのか?
次回、DLC加工へ続く😋
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インジェクター | 日記
Posted at
2023/03/17 18:12:36