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2021年09月07日 イイね!

オイルミストの少ないオイルの見分け方 (家元流)


スカDエンジンにとって、オイルミストはコレステロールのようなもので放っておくと動脈硬化を引き起こし、吸気系の煤詰まりやDPFのアッシュ堆積に繋がる。

対策は2点、オイル粘度を上げる事とオイルミストの少ないオイルを入れる事。それには見分け方のヒントが必要だ。今回は埼玉55の家元流をご紹介する。

オイル粘度にこだわり出したらディーゼルエンジンの隠れていた味が味わえ、スカD乗りとしては一流だ。(ドラテクじゃないよ)・・・といいながら結構雑にブレンドしています。

●オイル粘度による消費量の試験データ
シリンダーのストローク工程の中央部分の温度が120℃時の1時間当たりのオイル消費量
・10W-30 6g/h (7ml)
・10W-40 5g/h (5.9ml)
・10W-50 4g/h (4.7ml)
※データ出典;オイルの基礎知識(オイルの消費量について)より

オイルをグラムで言われてもよく解りませんので、ml換算したものを()内に追加しました。消費量ですから、蒸発して損失するもの+シリンダー掻き残しで消費するものです。

埼玉55は土日に10時間程度純粋に走行しております。月4回で40h。ほぼw-50に調整していますので、4.7ml*40h=188ml/月オイルを消費している計算になります。年間2.256L、これがすべてDPFへ廻っている計算です。(鳥肌もんです)

それゆえ、シリンダーの余分な掻き残しはピストンリングのクリーニングでできるだけ抑え、オイルミストはオイルキャッチタンクで高精度に捕集する事で、DPFに廻るオイル量を減らしているつもりです。

●NOACK試験による蒸発損失率
オイル規格の試験に250℃の真空中で1h当たりの蒸発量を測定しております。残念ながら公開されているメーカーはほとんどありません。本来この数字で追っかけると一発で見分けがつきます。

★引火温度による判定(家元流)
消防署の天ぷら油による火災の動画を見るとよく解るのですが、引火する手前で激しく油煙(オイルミスト)があがり引火します。引火点温度は公開されている物がぼちぼちありますので、A220℃、B230℃だとBを選ぶと、Aよりオイルミストは少ないという事になります。

ポイントは100度時の動粘度が高い物がオイルミストが少ない訳ではなく基油の性能に比例する。100度時の動粘度は粘度向上剤で調整しているのでよく確認する事。少し例を挙げる。

●参考例
takumi X-TREAM 5W-50 19.20(100℃) 224℃(引火点)DPF非対応
takumi X-TREAM 10W-40 14.74(100℃) 246℃(引火点)DPF非対応
takumi AID SEAL 10W-40 13.64(100℃) 226℃(引火点)DL-1
Cumic EURO MULTI 5W-40 14.30(100℃) 228℃(引火点)C3
Cumic EURO MULTI 5W-30 11.80(100℃) 240℃(引火点)C3
Cumic DL-1 0W-30 11.20(100℃) 230℃(引火点)DL-1

希釈が無い状態での話である。理論的にはX-TREAMは10W-40がよく、Cumicは5W-30が良いとなる。おそらくCumicは5W-30に増粘剤を配合し、5W-40を作ったが、その影響で引火点が下がってしまったのではないだろうか?機会があれば一度聞いておこう。

実際の使用では、多走行車のピュンピュン号では、W-30は燃焼室の密閉性が劣り、クランクケース内のオイルミストは少なくても、ブローバイ量が増えるので、ブローバイに乗ってオイルミストがキャッチタンクに大量に排出される。

W-50はW-30よりクランクケース内のオイルミストが多くなっても、密閉性が極端に高くブローバイ量が少ないので、踏んでいる割にオイルキャッチタンクはさみしい限りだ。

●まとめ
・オイルのバンド帯はできるだけナローな物を選ぶ。(熱劣化が少なくなる)5W-40より10W-40と幅狭がよい。
・下は10WでOK。本州の太平洋側を考えるとマイナス20℃に対応している10Wで十分。
・同じ粘度同士を比較する場合は、引火点温度が高い物がオイルミストが少ない。230℃×、240℃〇
・車体状況に応じた適正粘度でオイルは選ぶ。買っただけでは適正粘度にはなりません。必要以上にあげない。
・密度がよく表示されております。密度が低い物が温度上昇による蒸発量が多いという意見があり、密度0.85(g/cm3)を境にできるだけ密度の高い物がオイルミストが少ないという事です。

ジュンツウネット21の表2(関連リンク)のC、D、EがVHVIの基油の性状の一例でこれを根拠とした話であり、確かに基油の状態では関連性が高いと見える。面倒くさいので知識レベルにとどめておりますが、他のデーターが無い場合密度が解れば参考になります。
Posted at 2021/09/07 21:39:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2021年09月07日 イイね!

Cumic EURO MULTI 5W-40 C3(粘度調整編)


キューミックの高負荷走行のレポ後、オイル交換をして、粘度調整はtakumiのFPBを2本(2400円)入れてW44.74+5でW49.74。これに合うFM添加剤を入れてブレンドレシピを作ろうと思っていた。

本来、takumiのX-TREAM 5W-50がW55.18で4000rpm以上が重くて吹けなかったので、5ポイント落として50.18≒50としたかった。粘度調整剤としてFPBに2400円も費やすのはもったいないので、mPAO150を考えていたがロットが20Lという事で断念していた。

●そこへ、みん友のCarriage DriverさんからmPAO65が小ロットで手に入るという耳寄りな話があり、即決でその話に乗る事とした。粘度向上剤FPBはポリマー剤なので寿命が比較的短いのと、長いことオイル交換しないとポリマーの死骸がゲル化・スラッジ化すると考える。

その点mPAOは高粘度でありながら、スラッジ化の心配が少ないので安心して使える。例により、ブレンド表で比率計算を行った。今回はmPAO65の下の粘度が高いので冬場も-20℃へ対応し、スキー場で困らないように10W-**.**を5.1L作る計算だ。

●いつもは6.1L仕上げだが少なくしたのは、48くらいで5.1L入れておいて、別に作った高粘度の1Lを走りながらすこしづつ追加して粘度を上げて、ジャスト粘度を探ろうという魂胆だ。

●ジャスト粘度の定義は①1750rpmからのアクセルの付き、②3500rpmから5200rpmまで吹け上がる、③連続高負荷時に熱ダレしない、④ブローバイやオイルミストが少ない、⑤燃費が極端に悪化しない となんとまあ贅沢な要求である。外気温の影響で季節ごとに変わるので、ジャスト粘度の秋冬バージョンというところか。

●PAOは油性が熱に強く信頼が高い基油である反面、摩擦係数が高いのでFM剤が必ず必要だ。また、ゴムやシールへの攻撃性(収縮性)も強く、エステルの膨張性と相殺するのがセオリーになっている感がある。PAOも複数種類があり、PAO系の一般的な話です。

CumicはFM剤はほとんど入っていないので粘度調整が出来たら、いよいよFM剤選びだ。IF-WS2が最高に合いそうだが、広島高潤かNarrowedのひまし油系エステルを500ccとかぶっこんでPAOとバランスを取り、IF-WSは量をケチりながらチビチビ入れて、液体と固体でヌルヌルすべすべの世界を楽しみたい。

まだ買ってもいないし、オイル交換も4000キロ先の話しだが、ヌルヌルすべすべを想像しながら作戦を練っている一番楽しいときである。多走行車にCumicをチョイスしたら、色々混ぜて楽しむことをおすすめする。

■100℃時の動粘度


■40℃時の動粘度


0Wとか5Wとか10Wの規格は40℃時の動粘度とは関係なく別の試験方法できまるが、40℃時の数値的な傾向があり、それで判断している。
Posted at 2021/09/07 21:00:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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「ディーゼルエンジンは初めての場合濃度濃いめが良いかもです
500ml位とか」
何シテル?   06/13 18:29
埼玉55です。よろしくお願いします。とにかく長距離ドライブするのが好きです。あとCX-5で未踏破の県は沖縄県のみ。 CX-5をKEからKFと乗り継いでいま...
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