2023年12月19日
またまたバッテリーネタです😅
メルテックMP-220で15.5V-10Aにセットして、補充電をかけた途端に、大きなグレーのサルフェーションがポコッと剥がれた瞬間を撮影する事に成功しました。また、PbSO4が発生した瞬間もバッチリ撮影できました。
後半電解液中に浮いているゴミが剥がれたサルフェです。この後溶け込んでくれたのか、すみっこ暮らししているのか、沈澱して底に溜まっているのかは解りません。
20231218 充電負極側 PbSO4の生成と分解の動画
1.左の灰色に白いサルフェがまとわりついているのが負極のストラップ。いつもは真っ白ですが、高電圧・大電流に設定すると一瞬で白いのが一部電解液へ溶け込み(恐らく層が薄い)、鉛の地金が見え始めます。
2.1分ほど経過するとストラップの縦に伸びている灰色の短い面に泡が走った途端、白化する瞬間が見えます。PbSO4が発生した瞬間です。
3.茶黄色っぽいのは正極に塗りこめられている酸化鉛が軟化崩壊して電解液に析出し沈澱付着したもので、こうなるとダメダメです。正極がやせ細っています。左の負極ストラップの上にもうっすらと茶黄色っぽくなっており、大量に軟化崩落が始まっていると思われます。
20231210 充電正極側
こちらは不純物が多く電解液がかなり濁っています。これはダメダメバッテリーのパターン😰
●知見として得られたもの
充電中はPbSO4を電解(鉛・酸化鉛・硫酸へ)するばかりだと思われていたが、実態は電解と再生を繰り返しており、この現象については今のところ論文が見当たらない。
・気泡は酸素か水素のどちらかで、それが放出されるとき活性PbSO4が生成されており実に興味深い。水の電気分解が微量ながら起きて気泡が発生しているのだが、MP-220はピュンピュン号の弱り切ったバッテリーの充電においては、過電圧、もしくは過電流の状態であろう。
・電解と再生を繰り返している部分のメカニズムが解明できれば、更なる効率的な充電のアルゴリズムが見いだせるであろう。
・また、白い活性PbSO4がは垂直面には少なく、水平面への堆積が多く見受けられる。電極板においても頭頂部の水平部分に見られる現象で、PbSO4の鉛が電解液の比重より重く、化学反応で生成分解され、電気的に吸着するにもかかわらず、物理的な重力の影響を受けている事を示す。
・そのことより水平部面積の少ないストラップを造ればPbSO4の堆積層の厚さが薄くでき、長期滞留して不活性化しないことになるので、サルフェーションの結晶化を抑止する事につながると考える。🤔
Posted at 2023/12/19 19:57:48 | |
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