昔ドラゴンへの道をみて、ヌンチャクを通信販売で買った。お約束どおりに自爆して後頭部を強打した。
煤の発生を抑える燃料添加剤はあるのか?(考察編2)で日本油化工業のエコクリーンAの話をしましたが、残念ながら個人への販売及び小口(量)販売はしないと返事を頂きました。少なくとも煤の発生を抑える化学物質はあるという事で、ひつこく探求は続けたい。
では、また目先を変えて、以前マツダ技報よりDPFの自己再生について少し話した。わざわざDPF再生にならずとも、走行中に自己再生を繰り返すとDPF再生間隔が伸びるという道理です。
ほんと探求するのが好きやね。
ハイ
🌑少し面白い話を見つけた。DPF再生とはDPFに堆積した煤に軽油をぶっかけて燃焼(酸化)させる話であるが、軽油をぶっかけなくともある条件で酸化する話だ。
★理論概要
CRTにおける再生はNO2(二酸化窒素)による燃焼であり、酸素による燃焼(600℃)よりも低温で起きるが260℃以上が必要。
要は二酸化窒素と煤の酸化反応で、「連続自己再生」を試みる研究である。
●DPF入口温度が600℃で酸素と酸化反応
C(すす)+O2=CO2の酸化反応となる。
●DPF入口温度が260℃以上で窒素酸化物との酸化反応
★NOx/PM比>24 (前提条件)
※大量の窒素酸化物が必要 24以上が推奨、8以上で反応はある。
・NO2の生成反応 2NO+O2→2NO2
・NO2による酸化反応 C(すす)+2NO2 → CO2+2NO
●問題点
さて、スカDエンジンでは低圧縮で窒素酸化物の生成を抑えており尿素水による後処理を不要としたことから、この理論概要における化学反応の前提条件の一酸化窒素が足りないという懸念は大きい。
●面白いのは
実験レベルではエンジン回転数の40%~100%までで自己再生するとの事だが、回転数に応じて温度や頻度にバラつきがある。
エンジン回転数40%では2000rpm程度なので、低圧縮ゆえ燃焼温度の低いスカDエンジンでは2250rpmは回さないと二酸化窒素による酸化反応は起きないんだろうな。グラフを読むと実態としては300℃以上500℃未満の温度が必要なようだ。
そして都内を30時間走行試験をした限りではその温度に達することは無く自己燃焼は起きないとのこと。一定の高回転で巡航するような状況が必要なのかと思われる。
それでは、自己燃焼があっても発生するPM量も多く、これだという走行条件でないとPMの堆積が減らない。DPF再生が伸びても、燃費は悪化するので、どう考えるべきなのかよくわからん?
●興味深いのは
試験に使われた燃料は、セタン価59の低硫黄軽油とある。現行の軽油は充分低硫黄であるが、セタン価は遥かに低い。
●仮説
セタン価向上剤でセタン価を限界まで上げると、燃焼温度が上がり、煤の発生が減少し、一酸化窒素の発生が増え、低温時自己再生の前提条件が整うのではないか?よし、月末だからセタン価向上剤を買っておこう。
しかし、常時300キロ台の人がセタン価向上剤を入れてDPF再生が400キロ超えたなんて話は聞いたことがない。
●経験値
トルクプロを採用されているみん友は必ず経験されていると思いますが、なぜか煤の堆積が減少する領域があります。仮に自己燃焼領域とします。要は走り方に依存しているのですが、今一つ解らない。そこでそれを添加剤により高い確度で再現できればDPF再生間隔が爆伸びすると考えられます。
渋滞や信号停止の少ない連続走行など走行条件のよいときに、400キロを超える状況では盛んに自己燃焼領域にはまっていると思います。しかしCaSO4によるDPF閉塞が進んだ状態では煤の自己燃焼領域が少なくなり、頑張っても300キロちょいくらいかと思われます。
●注意点
セタン価調整量がよく解らない。現行のJIS1号軽油が52とすると、+5(100cc)で57か。あまり爆上げするのもおっかないので、+5から様子を見ながら調整をくりかえしてみよう。
Posted at 2021/10/28 13:00:02 | |
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