EGRパイプの固定に使われているナットはフランジナットですが、用途を考える(熱がかかりそれなりに振動がある)と、スカートナットが良いと思い打ち換えました。

これは標準ナット ホムセンで買ったTONEのソケットを愛用していますが、工具の当たり傷がナットの角近くに当たっており、もう少しセンター寄りがソケットとしてはよいらしい。角近くだとなめやすいと言われている。

こちらがスカート、ねじ山数は同じですが、ねじを切っていないスカートの深さがある分、標準より一山深く入ります。
このナットをアンダーカバーに落として痛い目にあった方はそこそこいると思います。セルフで整備するには予備ナットが必須。
●なぜスカートナット
1.緩みにくい・・・日本の誇る特許品

多種ゆるみ止めのナットありますが、経験上この部分にはスカートナットが一番だと思っています。
2.繰り返し使用に安心
何度も脱着する箇所に最適。ネジ山に特殊な仕掛けは無いのに緩まない仕組み。塑性域までがん締めしなくても緩まないので高価なスタッドボルトをダメにしない。安心して何度も再利用できます。
ちなみにスナッグトルク+30~60°で運用。
3.落としにくい

左端が標準、右端がスカート、間は他のゆるみ止めナット
通常ナットの手回しは指先3本で行います。ナット高さが低い(薄い)ナットは外すとき・嵌めるときにつまみ難く落としやすい。スカートナットは機構上フランジナットよりナット高さがやや高く(厚い)明らかに指先でつまみやすく落としにくい。
本来発明者の論文中の表記「スカート化フランジ付き六角ナット」が正式名称?だと思いますが、スカートナットという呼称で売られています。ナット高さのやけに高い、フロントサスアッパーマウント部分の締結などに使われることがあるようです。
4.ボルト掛かりが良い
特許のスカート部分が深く、その深さがガイドとなりボルトに嵌め易く、ほんの少し回しただけでボルトに掛かります。
指でのねじ込みが難しいEGRクーラー側の下部も容易にボルトへ掛かります
埼玉55、むかし右手の甲を車にひかれ、右手指先が少し不自由。右手の指先作業に自信がありませんがこのナットには助けられます。
5.製品精度が高い
手まわしで回していると解りますが手触りが良く安心の使用感があります。
6.コストがさほど高くない
仕上げや材質も各種ありますが、ここは生鉄一択。9個入りの値段なので、万が一落としても予備がありますね。
●ネジのトミモリ
鉄/生地 スカートナット M8 (9個入り) 熱帯雨林442円+送料380円
91円/個

左端がスカート、落ち着いた色で実に渋いです
ちなみに、スタッドボルトはロング380円/本とショート308円/本の2種4本。それぞれ送料別+990円となり純正はかなり高価(互換品が見つからない)なので、絶対に伸ばしたくない。
スタッドにダイス当ててみました。4本とも根元に引っ掛かりがありボルトがのびていると思われます。やはり工場では塑性域で締結していたと思います。
●参考情報
発明者の富田氏の論文
日本機械学会論文集
ゆるみ防止機能付きナット:スカート付きなっとの提案(第2報)
著:富田忠治ら
Posted at 2025/04/29 22:11:39 | |
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