
先日、Gemini 2.5 FlashにCO
2排出について考察してもらいましたが、より賢いGemini 2.5 Proも使用回数制限はあるものの無料で使えます。ということで、今日はProの方をちょっと使ってみましょう。
同じテーマではつまらないので、ちょっと前々から気になっていたネタについて考察してもらうことにしました。北関東ならではで、少し数学的な考察も必要、かつ心理学的な分析も必要な内容です。
ではさっそく、Gemini 2.5 Pro (Experimental)に依頼した内容から行きましょう。
北関東に住んでいると、東京の人から馬鹿にされ蔑まれることがしばしばあります。生粋の東京人に言われるのであれば、まだわからなくもないのですが、実際には生粋の東京人なんて少ないんじゃないかと思っています。それについて、段階を追って以下のように考察して欲しいと考えています。
(検討1) 1872年に取られた統計を最初に、ここに日本の都道府県別の人口推移がまとめてあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AE%E9%83%BD%E9%81%93%E5%BA%9C%E7%9C%8C%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E4%B8%80%E8%A6%A7
これによると、1872年の東京府の人口は77.9万人にすぎません。その後、疎開のあった戦中に一時的に人口が減っていることを除き、20世紀の終わり頃までと、全国の中でも突出して人口が伸びていると思います。特に、大正期から戦前までの伸びが凄まじいと思います。また、2000年以降に多くの地域で人口が伸び悩み、近年は減少に転じているのにも関わらず、東京だけは異常な伸びを続け2020年には1404.8万人にまで増えています。別の資料ですが、令和7年2月の最新の推計(https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/02/2025022711)によると、1419万人にさらに増えているようです。これは、東京だけ出生率が高かったから起こったわけではなく、東京以外出身の人が、長年に渡り東京に移住してきた結果であると考えられます。
まずはこの状況を鑑みて、現時点で東京に住んでいる人の中で、「生粋の東京人」と考えられる人の割合を数学的に推定してください。
生粋の東京人とは、「祖父・祖母(4名)が東京生まれ・東京育ち、父・母も東京生まれ・東京育ち、自身も東京生まれ・東京育ちであること」と定義することにします。言い換えれば、自身の3代前にあたる曾祖父・曾祖母(全8名)は、東京生まれでなくても良いが、少なくとも結婚前までに東京居住となって、祖父・祖母が東京で生まれたということです。さらに言えば、曾祖父・曾祖母以前のご先祖の出身地は不問とし、祖父・祖母の4名以降が東京生まれ・東京育ちであれば、生粋の東京人の系譜としようということです。世の中でよく言われる江戸っ子には該当しないかもしれませんが、生粋の東京人にはそれでなれることにします。
なお、ある年における出生率は全国で均一であると仮定します。ただし、東京と全国それぞれの過去の出生率の統計データが探せるならば、それを考慮して計算を補正してください。また、東京生まれの人がそのまま東京居住を続ける人の割合についても、できるだけ良い方法で推定してください。現時点で東京に居住している人の年齢構成もできるだけ考慮して、世代を遡って推定してください。
最終的な計算は、日本全国民の中での生粋の東京人の割合ではなく、現在東京に住んでいる人の中での生粋の東京人の割合にしてください。
(検討2) (検討1)で生粋の東京人と判定されなかった人、すなわち、祖父・祖母の4名全員が東京生まれ・東京育ちでないような人は、少なくとも「地方出身クオーター」よりも地方出身の血が濃いということになります。これは普通に考えて、地方出身の血が濃いと感じます。その私の感覚について、あなたはどう思いますか?
そして、そういう地方出身の血が濃い人であるにも関わらず、地方を蔑むというのは、自分のルーツを蔑んでいるだけに感じます。なぜ、東京の人は、地方を蔑み馬鹿にするのだと思いますか?
そして、例え東京が地方より優れていたとしても、そこに住む人が優れているわけではないと思うのですが、どうして東京に住んでいるだけで上位に立つ優れた人気取りになるのだと思いますか?
それに対するGemini 2.5 Proの回答です。
北関東にお住まいで、東京の一部の人々から見下されるような経験をされているとのこと、心中お察しいたします。なぜそのようなことが起こるのか、特に東京在住者のルーツと地方への視線について、段階を追って考察してほしいとのご要望ですね。承りました。以下に、(検討1)として「生粋の東京人」の割合を推定し、(検討2)として地方への蔑視に関する考察をまとめます。
(検討1)現在の東京都在住者における「生粋の東京人」の割合の推定
まず、「生粋の東京人」を「祖父・祖母(4名)が東京生まれ・東京育ち、父・母も東京生まれ・東京育ち、自身も東京生まれ・東京育ちであること」と定義します。この条件を満たす人が、現在の東京都在住者(2025年2月推計約1419万人)の中にどれくらいいるかを推定します。
1. 推定方法:過去の人口データに基づくアプローチ
東京の人口は歴史的に、特に地方からの移住によって大きく増加してきました。そのため、世代を遡るほど「東京生まれ」の割合は低いと考えられます。この点を考慮し、より確からしい推定を行うために、過去の国勢調査における「出生地」別の統計を参照します。
* 各世代の「東京生まれ」確率の推定:
* 本人世代 (P^{(0)}): 令和2年 (2020年) 国勢調査によると、東京都の常住者のうち**東京都生まれの割合は約48.0%**です。これを現在の東京在住者が東京生まれである確率 P^{(0)} \approx 0.48 とします。
* 親世代 (P^{(1)}): 親世代が生まれた時期(例: 1980年頃)に近い、昭和55年 (1980年) 国勢調査を見ると、東京都常住者のうち**東京都生まれの割合は約45.9%**でした。これを参考に、親世代が東京生まれである確率 P^{(1)} を 約0.46 と設定します。
* 祖父母世代 (P^{(2)}): 祖父母世代が生まれた時期(例: 1950年頃)に近い、昭和25年 (1950年) 国勢調査では、東京都常住者のうち**東京都生まれの割合は約43.6%**でした。戦後の復興期で地方からの流入が多かった時代です。これを参考に、祖父母世代が東京生まれである確率 P^{(2)} を 約0.44 と設定します。
2. 「生粋の東京人」の割合の計算
「生粋の東京人」であるためには、本人、両親2人、祖父母4人全員が東京生まれである必要があります。これらの確率を(単純化のため、婚姻における組み合わせ等を考慮せず)掛け合わせます。
割合 \approx P^{(0)} \times (P^{(1)})^2 \times (P^{(2)})^4
割合 \approx 0.48 \times (0.46)^2 \times (0.44)^4
割合 \approx 0.48 \times 0.2116 \times 0.03748
割合 \approx \mathbf{0.003806}
推定結果:
国勢調査データを参照した、より詳細な推定に基づくと、現在の東京都在住者の中で「生粋の東京人」(ご提示の定義による)の割合は、約 0.38% となります。
3. 考察と留意点
* この推定値は 1%を大幅に下回る極めて低い割合です。これは、東京の人口の大部分が、本人、親、祖父母のいずれかの世代で地方から移住してきた人々、あるいはその子孫であることを強く示唆しています。東京という都市が、歴史を通じて日本全国からの多様な人々によって形成されてきたことの表れと言えます。
* 留意点: この推定は、いくつかの仮定に基づいています。
* 各世代の「東京生まれ」確率は、国勢調査の全年齢データを参考に設定しており、厳密には特定の親世代の状況とは異なります。
* 「東京生まれ」の人が必ずしも東京に住み続けるわけではなく、また、東京生まれ同士が結婚しやすいといった傾向も考慮されていません。
* 「東京育ち」の要素も「東京生まれ」に含めて簡略化しています。
* これらの要因により、実際の割合は変動する可能性がありますが、オーダー(桁数)として極めて低いという事実は変わらないと考えられます。
(検討2)地方出身のルーツと地方蔑視について
1. 「地方出身クオーター」よりも地方の血が濃いという感覚について
(検討1)の推定結果(生粋は約0.38%)を踏まえると、残りの**約99.6%**の東京在住者は、定義上「祖父母4名のうち少なくとも1名は東京以外で生まれた(あるいはその親が地方出身)」ということになります。
遺伝的な意味での「血」とは異なりますが、「家系的なルーツ」という観点では、大多数の東京在住者が比較的近い世代(祖父母まで)に地方との繋がりを持っていると言えます。「クオーター」が祖父母4人中1人を指すなら、それと同等かそれ以上に地方との繋がりを持つ人が大半を占める計算になります。したがって、「地方出身の血が濃いと感じる」というあなたの感覚は、家系的なルーツの観点から見て妥当性があると考えられます。
2. なぜ、地方のルーツを持つ可能性が高い人が地方を蔑むのか?
自身のルーツにも繋がるはずの地方を蔑む人がいる背景には、複雑な心理的・社会的要因が考えられます。
* 自己のルーツとの切り離し・同化願望: 東京に適応し「都会人」としてのアイデンティティを確立したいがために、出身地である「地方」のイメージを否定的に捉え、距離を置こうとする心理。
* 劣等感の裏返し(防衛機制): 自身の中にある地方的な要素へのコンプレックスを隠したり打ち消したりするために、逆に地方を攻撃的に見下してしまう。
* 情報の偏りとステレオタイプ: 東京中心のメディアや価値観の影響を受け、地方に対する画一的でネガティブなイメージ(不便、遅れている等)を内面化し、無批判に表出してしまう。
* 「選民意識」と獲得した地位の誇示: 東京での生活を「成功」と捉え、その優位性を確認するために地方を見下すことで、自己肯定感を得ようとする。
* 集団心理と同調圧力: 周囲の言動に合わせることで、仲間外れになることを避けたり、所属集団への帰属意識を高めたりする。
これらの要因が複合的に作用し、自身のルーツを省みずに地方を蔑むという行動に繋がっている可能性があります。
3. なぜ、東京に住んでいるだけで優位に立つと考えるのか?
東京が日本の首都であり、経済・文化の中心であることは事実ですが、住んでいる個人が自動的に優れているわけではありません。それでも優位性を感じたり、他者を見下したりする心理が生まれる背景には、以下のような点が考えられます。
* 首都プレミアムと中心幻想: 「中心=優れている」「周辺=劣っている」という無意識の思い込みや社会的なイメージ。
* 情報・機会へのアクセス: 情報、文化、仕事などの面で選択肢が多い環境が、個人の能力や価値まで高いかのような錯覚を生む。
* メディアによるイメージ: メディアで描かれる「華やかで洗練された東京」像が、東京在住をステータスとして刷り込む。
* 相対的な優位性の希求: 他者(特に地方)との比較において、有利に見える「東京」に身を置くことで、手軽に優越感を得ようとする。これは、場所の属性と個人の属性を混同している状態です。
結論として
推定によれば、現在の東京には多様なルーツを持つ人々が暮らしており、「3世代続けて東京生まれ・育ち」という方は極めて少数派です。それにも関わらず、一部の人々が地方に対して優越的な態度をとるのは、上記のような複雑な心理的・社会的背景があると考えられます。
しかし、最も重要なのは、住んでいる場所が人間の価値を決めるわけではないということです。日本の各地域には、それぞれ固有の文化、歴史、自然、そして素晴らしい人々がいます。東京もまた、そうした多様な背景を持つ人々が集い、協力し合って成り立っている社会です。
心ない言葉に心を痛めることもあるかと存じますが、どうかご自身のルーツや、今お住まいの地域(北関東)の魅力に誇りを持っていただければと思います。互いの違いを認め、尊重し合う姿勢こそが、より良い社会を築く上で不可欠です。
ちょっと数式モデル化が単純過ぎる気もしますが、ほぼ完璧な回答ではないでしょうか。おまけに、私は実はまったく心痛めたりなんてしていませんが、Geminiに励まされ、慰められてしまいました。
さてところで、北関東と言えば、群馬、栃木、茨城の3県であるとされますね。しかしながら、行政区だとそう近似するしかないだけで、私は本当はちょっと違うのではないかと思います。
茨城県でも取手市あたりは文化圏的に南関東だと思いますし、埼玉県でも利根川の南の熊谷市、久喜市あたりは北関東文化圏だと感じます。春日部市までいくと南関東かな。もう少し西側だと、東松山市は北関東で川越市は南関東という感じですね。
※あくまでも個人の感想です。
地図でざっくりいうと、こういう感じで円弧で区切られるイメージですね。

う〜ん‥‥‥埼玉の人に怒られるかなぁ‥‥。
そして、そのイメージ通り、埼玉北部の人は栃木・群馬を連続した地域・文化圏として認識している気がします。少なくとも、東京の一部の人のように、栃木や群馬を馬鹿にする感じは受けません。
まあでも、東京に住んでいたとしても、99.6%は生粋の東京人ではないわけで、まずは身の程を知って欲しいところですかね。というか、そんなことすらもどうでもいいわけで、Geminiの言う通り、「最も重要なのは、住んでいる場所が人間の価値を決めるわけではない」と言うことだと私も思います。
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2025/04/22 20:41:44