2022年07月09日
人は、気化熱を利用して体温調節をしているので、湿度が高いと蒸し暑くてとても堪えますね。湿度が低いと気温が高くても爽やかに感じるものです。
古めの車に乗っていると(特に愛着があったりすると)、体に堪える暑さを感じると車も同じように堪えるんじゃないかと思っちゃいますが、車は外気への気化熱を使って冷却をしてはいないので、人の体感とはちょっと違いますね。基本は、熱交換器(ラジエーター、オイルクーラー等)の内外温度差のみで冷却能力が決まるはずです。なので、気温だけ気にしていればいいのかなと。
ん?でも待てよ、湿度が高い方が逆に同じ空気量でも奪える熱量が大きくなって、むしろ冷えやすいんじゃないかな⁉︎ と思い、ちょっと調べつつ計算してみました。
調べると、30℃での飽和水蒸気量は30.3[g/m3]で、飽和水蒸気圧は4.2415 kPa(=0.042415bar )のようですね。
それで、空気の定圧モル比熱は29.0J/K、水蒸気の定圧モル比熱は36.9 J/K。あれっ?そんなには変わらないのか。(この段階で計算してみるまでもなさそうですが、一応)計算してみると、
30℃で蒸し暑いとき(湿度90%):29.0*(1-0.042415*0.9)+36.9*0.042415*0.9 = 29.3 J/K
30℃だが爽やかなとき(湿度30%):29.0*(1-0.042415*0.3)+36.9*0.042415*0.3 = 29.1 J/K
湿度が高い空気の方が、ほんのちょっとだけ多くの熱を保持できそう(≒熱を奪えそう)ですが、差はないと言って良さそうです。厳密には気体の粘性も変わるでしょうが、それも無視して良いと思います。
で、私の中の結論として、爽やかな5月の日中(28℃)と、蒸し暑い7月の夕方(28℃)で、車が受けるストレスに違いはないでしょう(後者がより小さいは考えすぎ)。ただし、5月の日中の方が紫外線がきつい分むしろダメージを受けやすいかも知れませんね。
・・・ということで、私は夏も乗ります、楽しいし。北関東は日中暑い日でも、通常は朝夕にはそれなりに気温が下がりますしね。
いやいや、考慮が足りないよってことがもしもありましたら、ご指摘ください。
6月後半の40℃手前が連続する異常な天気のような場合は別ですけどね。
Posted at 2022/07/09 21:32:14 | |
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