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2024年03月27日 イイね!

NOT付ワンショット回路の挙動をちゃんと考え、実験してみる

NOT付ワンショット回路の挙動をちゃんと考え、実験してみる今日はリモートワークだったこともあり、いつになく朝の時間がたっぷりありました。中高年性の早朝覚醒との合わせ技で、8時の始業までの時間が潤沢にあったのです。
その時間を利用して、ちょっと動作確認や実験をしておりました。

まずは、タイトルとは関係ないのですが、先週土曜にちゃんと動作しなかったAC電源用のRfリモコンが早くも届いたのでテストしました。アリエクで"choice"に出ていたものがありまして、土曜に買い直したところ、わずか4日で届きました。超早くてびっくりです。


最初のものは、リモコンのスイッチを押すとその瞬間に一瞬だけAC電源がONになり、すぐに切れてしまっていました。

買い直したものを動かしてみたところ、今度は問題なく動きました。

その様子はこちら


ONとOFFを分離したスイッチとして使いたいので、Interlock(Latched)モードで学習(ペアリング)させました。


なお、他のモードもちゃんと動きました。やっぱり、最初のは初期不良だったようですね。なお、代金の返金はすでに済んでいます。ものは手元にそのままありますけどね。

中身のRfリモコンACリレー本体は、最初の不良品と新たに届いたものとでどう見ても同じに見えるのですが、入っている箱は違います。売っているメーカも全然別のところで、型番的な共通性もありません。

まあ、だからなんだというか、売っているメーカを気にしても仕方がない(実際にはどこで作っているかなんてからない)ので、気にしないことにします。


さて、タイトルに戻って、電源がONになったときにだけ、後段の回路に短時間だけのパルス信号を生成する回路(=ワンショット回路)についてです。そこが気になっているので、その確認も行いました。

まずそもそも、ネットを調べて見つけたこのワンショット回路を参考に設計しています。

これを基にして、後段に繋ぐDPDTリレーがハイでONではなくローでONになる仕様だったため、出力を反転させる回路をさらに組み合わせたものです。

前のブログで示したModdore電気系全体の回路図では、たくさんの部品でその部分が埋もれてしまっているので、改めてその部分だけ切り出して描いてみました。こんな感じです。

元のワンショット回路の出力のところを、エミッタ接地にして出力を逆にしたようなものです。

と、ここまでは、すでにブログで前に書いた内容ですね(切り出した図以外)。

その後、この回路図を眺めていて、ちょっとこのままだとまずいんじゃないかと思い至っていました。順を追って説明します。

ネットにあった上の回路図には、時間を横軸にとったV1とV2とIの特性も説明されています。


スイッチを入れる前は0VだったV1が、スイッチを入れると瞬時に5Vになります。コンデンサは変化する電圧には追従する(高周波の電気は流す)ため、ほぼ同時にV2も5Vになります。V2はR2を介してアースに繋がっているため、コンデンサが充電されつつ(V1-V2間の電位差が増えつつ)、V2が0Vまで漸減していきます。
その間の電圧が高い期間を使って、トランジスタのスイッチング作用を利用しようという方法です。
これを見て、こういうふうに作ればいいのか、ほーなるほどと思ったわけです。

が、この説明には、その後にスイッチをオフにした場合のことが書かれていないのです。スイッチをオフにすると、コンデンサに溜まった電荷がR1とR2を流れて放電されることになるはずです。

そこのところを、私が考えた回路の方で、スイッチを入れたときから改めて考えてみました。

スイッチを入れてしばらくすると、コンデンサが充電され下の図のような平衡状態になるはずです。

この状態からスイッチをOFFにすると、

コンデンサに溜まっている電荷がこの矢印のようなループで放電されるはずです。この経路には同じ抵抗が2つあるので、ちょうど半分に分圧されて、それぞれの抵抗に瞬間的に6Vの電位差が生じることとなります。
これをトランジスタ側からみると、エミッタ側(矢印の先)がベース側(縦線に左から入るところ)よりも6V高い状況(逆電圧)になってしまいます。

一方で、トランジスタのデータシートによると、エミッタ・ベース間の逆方向の電圧は、5V以下にしなければならないようなのです。実際にはもっと高くても大丈夫らしいのですが、定格を超えるというのはあまりよろしくはないですね。

それでちょっと考えて、トランジスタの保護のため、ダイオードを入れればいいのではないかと思い付きました。こういう感じです。

ダイオードの逆電圧耐性は、文字通り桁違いに高いので、6V如きではまったく問題になりません。こうすればダイオードがガードしてくれるので、エミッタ・ベース間に逆電圧がかかることはないはずです(この考え方で合っているはず)。
《後日追記》これでは逆電位防止にはなっていませんでした。こちらのようにした方がいいと思います。

と、ここまで考えて、改めてネットのワンショット回路を見ると、一番の違いは電源電圧が5Vしかないところですね。エミッタ・ベース間の逆方向の電圧は、2.5Vくらいにしかならないため、問題にしていないのだと思い直しました。問題にならないから、スイッチを切ったときの挙動のような余計なことは述べていないのでしょう。


ということで理屈上は良さそうなので、実際に回路を組んで試してみたいと思っていたのでした。それが今朝できたというわけです。

まずはスイッチのONとOFFでのコンデンサの先の電位変化を見てみました。


オシロスコープで見た結果がこれです。


左側のピークのところで電源ON(スイッチON)にしています。10.8Vくらいのピーク電圧を示していますね。
その後に真ん中を少し過ぎたあたりで、電圧OFF(スイッチOFF)にしました。そうすると、やはり-6Vの逆電位が生じています(一方で、電流が流れる経路の抵抗値が倍になる関係で、漸減時間は倍に延びています)。
6V程度ならば実際には大丈夫かも知れませんが、やはり保護した方が良さそうに思いますね。

次に、テスト目的でダイオード保護のない元々のトランジスタを繋いだこの回路の出力を確認してみました。

少々のテストならばそうそう壊れないでしょうし、もしも壊れてもトランジスタはいっぱい入手したので問題ありません。

これがその結果です。

スイッチを入れる前は、12Vが出力されていて、スイッチを入れた直後から0.9秒間くらい0Vに下がり、その後に12Vに戻っています。
電位変化の仕方も、0Vになっている時間(=トランジスタをONにできるベース電位がある時間)も、思ったとおりの結果です。

次に、長く使うことを考えると保護回路を入れた方がいいと思うので、ダイオードを入れたこちらの回路の方も確認してみました。

なお、回路はワニ口クリップでこんな感じで組んでいます。


その結果がこちら。


ダイオードを入れない場合と似た結果ですが、0Vに下がる時間が0.8秒くらいに短くなっています。これは、ダイオードが0.5Vくらいの電位差を食ってしまうため、トランジスタがONになる電位がある時間が短くなるためですね。納得の結果です。

ちゃんと波形が確認できたし、これで問題なさそうです。

電気系全体の回路図の方も、ダイオードを入れた回路に修正しました。


ユニバーサル基板への部品実装配置も見直しました。

ダイオードが増えた分、さらにごちゃごちゃしてきましたね。
(あ゛絵のトランジスタの向きが180°間違ってる‥‥。)


これで作ればうまくいくかな。
なんかできそうな気がしてきた。


電気に詳しい人ならば、脊髄反射レベルでチョチョイと設計できる程度の話だと思いますが、私にとってはなかなか難しくて、結構考えました。高校物理レベルの個々の電子部品の基本原理と基本動作しか知らないので、組み合わせての挙動の知識が全然足りず、回路の定石を知らなさすぎるのです。

‥‥でも‥‥、電子工作を始めたての中学生になった気分で、電子工作も案外楽しいかも!?



Posted at 2024/03/27 21:08:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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