
興味のある人が少なそうなことはわかりつつも、SA-GIRL電気系の話です。
SA-GIRLの制御基板の回路は、先日ブログに書いたままのこれで確定にしました。
回路図が決まれば、この通りにトランジスタや抵抗等の部品を繋げば作れるわけです。が、これくらいの部品と配線量になると、ユニバーサル基板で作るのでは間違える気しかしません。そのため、今回もModdore自動化のときと同様にプリント基板をオーダーすることにしました。
やることの中心は、部品の大きさや端子位置を考慮して基板の上に並べて、部品間の配線がなるべく短くなるように、回路図の通りに部品を繋いでいくことです。KiCADには基板設計の機能もあるので、それを使って試行錯誤しながら配置を作っていきます。
今回の制御基板は、ありものの別の半完成基板をたくさん使うので、他との接続をするコネクタがたくさんあります。コネクタを基板の外周に配置することを制約にして、それなりに頑張って部品を配置してみた結果がこちらです。
赤が表側の配線、青が裏側の配線です。配線が繋がっていないように見える端子は、全部GND(アース)です。
その他の制約としては、12Vラインを裏側にしてなるべく一筆書きだけで済ませたいということと(大電流が流れるところは太く近く)、なるべく表側配線にして裏を極力全面アースにしたいということです。(ただし、それにどれほど実効的効果があるのかはよくわかりません(笑))
こんな感じの配置になるまでのやり方は、まず最初にコネクタを周辺に置いて、それに繋がる部品からその近くに少しずつ芋づる式に置いていきます。できるだけ配線が跨らないように考慮して、全体がうまく収まるように部品群をずらしたり部品の位置を入れ替えたりしながら、手動で配置・配線していくイメージです。完全にパズルを解くような感じです。
もっと基板全体を小さくして部品を密に配置することもできるのですが、そうすると部品間の配線が逆に長くなって入り組んできたりするので、これくらいにしました。基板の大きさは、90x60mmです。
配線がないところは両面全部アースにするので、アースも合わせて表示するとこんな感じになります。表(赤)と裏(青)です。
これをKiCADの機能で3D表示したものがこちら:
ただし、コネクタの3Dモデルがないために、コネクタだけは実装されていない表示になっています。
さて、回路設計に続き基板設計もできたならば、次はネットで委託できる業者に発注です。プリント基板を製造委託ができるところはいくつもあるのですが、今回も前に使った実績のあるPCBgogoに委託することにしました。
基板の種類とか作り方の製作条件をいろいろ指定して自動見積もりを取ると、基板製作費$5、送料$7の合わせて$12となりました。
1年数ヶ月前の前回は、初回と言うことで基板製作費が無料だったんですが、今回は$5になりました。でも自分でやる労力のことを考えたら、驚愕の安さだと思います。この値段ならば、プリント基板を作らない選択はないです。
発注のためには、基板設計から出力できるガーバーデータというものを入稿することになるのですが、ガーバーデータをPCBgogoのサイトにアップすることで完成イメージを事前に確認することができます。
一応、思った通りの仕上がりになっていそうなので、このデータを入稿することにしました。見積もりのページからカートに入れると発注ページに移り、ガーバーデータをアップロードできるようになります。
ガーバーデータをアップロードすると、おそらく人手も介在するデータのチェックが行われるステータスに変わるのですが、5分くらいでサクッと終わりました。どれくらいの体制なのか、受注量はどんなものなのか全然わかりませんが、とにかく仕事が早いです。
設計は結構たいへんでしたが、人生2度目のプリント基板発注はあっさり完了しました。
製作リードタイムは1~2日とめちゃ早で、配送も2~3日と早いので、来週にはもう手に入りそうです。
メカ系もまだ作りかけですが、プリント基板ができたなら、とりあえず全体を繋いでみて電気的動作を確認してみたいですね。あっ、でも基板3枚も実装しなきゃいけないし、コネクタ作るだけでも結構面倒だし、サクッとはできませんね。ぼちぼちやります。
Posted at 2025/10/15 19:47:10 | |
トラックバック(0) | 日記