
今日も猛暑日。相変わらず超絶に暑いですね。
今日は、買い物やランチに行ったりしつつも、ホイールナットのチェックをしたりしていました。チェックにはトルクレンチを使いたくて‥‥‥、となるとまずは、そのトルクレンチのチェックからです。
私の持っているトルクレンチは、たぶん20年前頃に近くのどこかで買ったものです。数千円の後半だったと思います。996でタイヤ交換をするために買ったのですが、それ以前はトルク管理なんてせずに適当になんとなくで締めていたと思います。
メーカーを気にもしていなかったのですが、このトルクレンチはエマーソンのEM-29というもののようですね。そして、今も同じものがアマゾンで安物トルクレンチとして売られているみたいですね、ちょっとびっくり。
このトルクレンチは、今は持っているだけでほとんど使っていません。使っていないくらいですから、20年間校正なんて当然しておらず、トルクは狂いまくっているんじゃないかと思います。使わないでケースに入っているので、見た目はきれいなままなのですけどね。
で、トルクが狂っていないかをチェックするために用意した道具が、こちらの釣り用のデジタル吊り秤です。
楽天で790円送料無料でした。
これを使って実際に引っ張る力を計って、トルクレンチの精度を確認しようということです。トルクレンチがカチッと鳴るときの力を実測して、トルクレンチの設定値と突き合わせる作戦。
まず、トルクレンチの持ち手部分にはリング状の溝があるので、そこにタイラップを巻いて力を掛ける場所にします。トルクレンチの回転軸中心から、この力点までの距離を計ると388mmでした。
そうすると、トルクの設定値をTとしたとき、この力点に、1000[mm] / 388[mm] * T[N·m] / 9.8[N·m/kgf·m]の力をかけたときに、カチッと鳴るはずです。なので、その計算値と実測値を比較するわけです。
このトルクレンチの最小設定値は、28[N·m]です。グリップ1回転で14[N·m]ずつ強くなっていき、最大で210[N·m]までセットできます。そんなに強い力で使うことなんてないでしょうけど。
まずは、この下限値28[N·m]設定で実測してみることにしました。
計算上は、
1000 / 388 * 28 / 9.8 = 7.36 kg
となるはずのところ、実際に計ってみると実測値は6.4 kgとなりました。約13%小さい値です。
次に、そこから2回転締め込んで、56[N·m]でやってみます。計算値が、
1000 / 388 * 56 / 9.8 = 14.7 kg
になるのに対して、12.8 kgくらいでした。やはり、約13%小さい値です。
ということは、56[N·m]に設定していても、このトルクレンチで締めると実際には49[N·m]くらいでしか締まっていないということになります。逆に言えば、それを見越してトルク値を設定しておけばいいということです。おそらく、20年間のうちにバネが少し弱ったのではないかと思います。まあ、安物なのでそんなもんなのでしょう。本当は校正に出す方がいいのでしょうが、こんな安物レンチを校正に出す人はいないんじゃないかと思います。(だからこそ自分で計ったわけですが)
28でも56でも約13%の誤差だったので、おそらくは全体にスケールずれしているのではないかと思います。が、もっと上のレンジを使うならば、上の方でもできれば確かめておきたいところでしょうね。今日用意した道具では、一人では安全に強い力を掛けるテストができそうになかったので、56でやめておきました。
で、これで誤差が把握できたトルクレンチを使って、スピットファイアのホイールナットがちゃんと締まっているのかをチェックしました。
さて、スピットファイアのホイール用のボルト・ナットは、3/8インチ径のUNF(ユニファイ規格の細目)です。

ボルトは細目にすると、回転トルクに対して軸力が高まる関係になります。浅いくさびにしたようなものですからね。それもあって、規定トルクはかなり小さく、55[N·m]のようなのです。イマドキの普通車の半分か半分以下くらいですね。
それで、実効的に55[N·m]になるようにトルク設定して、ホイールナットを一つずつ締め直していきました。
で、フロントと左リアには問題なかったのですが、右リアの4本中の1本だけちゃんとトルクがかかりません。ナットの頭に問題はなく、スプラインがナメるようなこともないと思うので、ネジ山をナメているのかも知れません。業者さんからも一本怪しいと言われていたんですが、やっぱり明らかにおかしくダメでした。
このままでは危ないので、ボルト交換するしかないですね。ひとまず、今日のところは確認までです。
Posted at 2025/08/23 20:36:06 | |
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