ここ最近急激に人気番組になったテレビ東京の「池の水全部抜く大作戦」がついに今日から月1回レギュラー化されます。ロンドンブーツの番組というと、以前は親が子供に見せたくない番組の常連というイメージでしたが、この番組でそのイメージが少し変わりつつあります。番組企画とはいえ、生態系を守る活動をしたり大学受験をしてみたり、ここにきてイメージアップ戦略を狙っているのでしょうか。個人的にはこの手の枠は鉄腕DASHが一番だと思っていますが、自然や生き物に興味を持ってもらうという意味ではこの番組にも頑張ってもらいたいところです。
さて、池の水を抜くというのに関連して、今日はウルトラシリーズの似たような回を取り上げたいと思います。1972年12月1日放送のウルトラマンA第35話「ゾフィからの贈り物」です。水中での戦いが苦手なウルトラマンAのために、ゾフィが湖の水を蒸発させるアイテムを使い、水を消してしまうという場面があります。これがあったら池の水もあっという間に抜けてしまいそうですね。それではストーリー紹介です。
9歳の浅倉雪夫という少年は寝小便に悩まされていた。雪夫が寝ていると、夢の中で超獣ドリームギラスが湖から出現、雪夫は逃げるが、ドリームギラスに水を掛けられたところで目が覚める。するとその日もいつものように寝小便をしてしまっていた。それを知った級友たちに雪夫はからかわれてしまう。
その日学校に登校した雪夫はサッカーをしている級友たちに仲間に入れてほしいとお願いする。しかし寝小便小僧はチームの恥だと拒否されてしまう。それでも仲間に入りたそうにしている雪夫を見た級友たちは、TACを呼び出したら仲間に入れてやると条件をつける。雪夫は戸惑いながらもTACに超獣ドリームギラスが出たと嘘の電話をしてしまう。TACのレーダーには何も反応が無かったことから隊員たちは不審に思うが、竜隊長の命令で北斗はタックパンサーで現場へ確認に向かうことになる。しかし向かった先に超獣の姿は無く、そこには普通に公園で遊ぶ子どもたちやテニスを楽しむ人たちがいた。北斗は異常が無いことを本部に連絡すると雪夫を探した。すると公園で遊ぶ雪夫とダン、そしてその級友たちがいた。北斗が浅倉雪夫を呼び出し怒鳴りつけると雪夫は小便を漏らしてしまう。雪夫とダンを残し級友たちは逃げてしまう。ダンは北斗に雪夫は自分からそんなことをするやつではないと説明する。そして寝小便が原因で級友からからかわれていることを北斗に話す。すると北斗は自分も9歳まで寝小便をして友達からいじめられていたことから、雪夫にそのこと話し、寝小便よりも嘘をついたり友達の悪口を言うことの方が恥ずかしいことだと勇気づけ、ウルトラマンAの缶バッジをプレゼントする。
その夜、雪夫は母親から寝小便に効くという薬を飲まされ、布団に入った。しかしまたしても雪夫はドリームギラスに水を掛けられる夢を見てしまい、寝小便をしてしまう。雪夫はドリームギラスが一本杉のある湖からいつも現れるという話しをダンにすると、ダンは前の年の遠足でそこに行ったことがあると言う。それを聞いた雪夫は電車でその場所へと向かった。その頃寝小便のシミに潜んでいたドリームギラスがシミから抜け出し湖へと瞬間異動してしまう。雪夫は湖に到着するが、そこに瞬間異動してきたドリームギラスが出現、2機の飛行機を墜落させてしまう。慌てて北斗に連絡する雪夫だったが、TACのレーダーにはまたしても反応がなかった。以前に嘘の通報をした雪夫からの連絡で今回もレーダーに反応がないことからTACは今回も嘘の連絡だと決めつけるが、北斗はそれに反論、他の隊員の反対を押し切り出動する。しかし北斗が現場に着く前にドリームギラスは布団のシミへと戻ってしまう。それを知らない北斗は湖にミサイルを落とすが、何も反応はなかった。そして竜隊長に警察から飛行機の事故は空中衝突が原因であるという連絡が入る。またしても嘘をついたと誤解した北斗は雪夫のところへと向かい、雪夫に裏切るやつはもう友達じゃないと叱責、プレゼントしたウルトラマンAのバッジを取り上げ去って行く。その夜、北斗が部屋に一人でいるところにゾフィの声が聞こえてくる。ゾフィは「弟よ、よく聞け。おまえは過ちを犯したのだ。信じるべきものを信じず、少年の心を深く傷付けてしまったのだ。おまえは償わなければならない」と告げる。
翌日学校に姿を見せなかった雪夫を心配しダンと北斗は雪夫を探しに行く。そしてドリームギラスが現れた湖で雪夫を発見、北斗が声をかけるが、雪夫は北斗に怒られたショックで口が聞けなくなってしまっていた。
すると北斗にまたしても雪夫に償わなければならないというゾフィの声が届く。北斗は雪夫にドリームギラスの存在を信じると告げ、必ず倒して償うと約束する。北斗は竜隊長に湖にドリームギラスが隠れていると連絡し、出動を要請、TACが出動する。北斗はTACは出動が到着する前にドリームギラスを誘き出すため湖へと潜り、時限爆弾をセット、爆弾を爆発させると湖からドリームギラスが出現する。そこに到着したタックファルコンやタックアローが攻撃を仕掛けるが、あっという間に墜落させられてしまう。そしてドリームギラスはダンと雪夫を追いかけ始める。北斗は二人が危険だと判断、ウルトラマンAに変身する。しかしドリームギラスの吐く高圧水流に苦戦、そしてドリームギラスは尻尾でウルトラマンAを巻き付け湖へと引きずり込んでしまう。水中での戦いが苦手だったウルトラマンAはさらに苦戦を強いられる。
その様子を天空から見ていたゾフィは弟ウルトラマンAのピンチを救うべく、湖にウルトラマジックレイを投下、湖の水を全て蒸発させる。
するとそこから形成が逆転しウルトラマンAが打撃技でドリームギラスを追い込む。そして最後はメタリウム光線でドリームギラスを倒すことに成功する。
ドリームギラスが倒されると湖の水は元へと戻った。その後、空き地でサッカーをする子どもたちのなかに元気にサッカーをする雪夫の姿があった。
ちなみにこの回はイソップ寓話の「狼少年(嘘をつく子供)」が元になっているそうです。嘘をつき続けるとそのうち信用を失い、肝心な時に誰も信用してくれず助けてくれないというアレです。ウルトラシリーズは環境問題や教育問題、いじめや差別など、世相や時事問題を色濃く反映した作品が多く見られます。この「ゾフィからの贈り物」も教育的問題が詰め込まれた作品でした。そしてテレビ東京の「池の水を抜くシリーズ」も環境や生態系保護といった観点で評価を高めた番組です。でもせっかく良いことをしているので、番組作りのために必要以上のパフォーマンスで評価を落とすようなことはあってほしくないですね。鉄腕DASHに続く教育的価値のある番組になるといいですね。
Posted at 2018/04/22 09:15:30 | |
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